1. 概要

本機能は、2.4GHz帯に接続されている無線端末を5GHz帯に接続するよう誘導する機能です。

2.4GHzと5GHzの両周波数帯に対応している無線端末にとって、基本的には5GHzのほうが有利な通信環境だと考えられます。
本機能は、このような端末が2.4GHz帯に接続されていたときに、5GHz帯に接続するよう誘導します。

2. 注意事項

  • 本機能は1つのSSIDで2.4GHzと5GHzの両方をバインドした場合にのみ設定できます。

3. 対応ファームウェアリビジョン

このページで説明する内容は、以下のファームウェアを対象としています。

モデル ファームウェア

WLX212

Rev.21.00.02以降

WLX413

Rev.22.00.01以降

WLX222

Rev.24.00.01以降

WLX322

Rev.25.00.02以降

WLX323

Rev.25.01.02以降

4. 用語定義

モジュール

APに搭載されている2.4GHz、5GHz(1)、5GHz(2)、6GHz(1)の無線モジュールのこと。搭載されている無線モジュールは機種により異なる。

5. 詳細

5.1. 基本動作

2.4GHzに接続されている無線端末が条件を満たしている場合、APはこの端末に対してチャンネルの変更要求を出します。
端末はこの要求を受け取ると、APから指定された新しいチャンネルに再接続します。
ただし端末の機能や仕様によっては、再接続を行わない場合があります。

なお、5GHzモジュールが2つ搭載されている機種ではVAPにバインドされている5GHzモジュールの種類によって、以下のように変更要求が出されます。

バインドされた無線モジュール 変更要求

2.4GHz, 5GHz(1)

5 GHz(1)への変更を要求

2.4GHz, 5GHz(2)

5 GHz(2)への変更を要求

2.4GHz, 5GHz(1), 5GHz(2)

5 GHz(1)への変更を要求

5.2. 動作条件

本機能が有効になる無線端末は、下記の条件をすべて満たす必要があります。
ただし端末の機能や仕様により、条件を満たしていても周波数帯が変わらない場合があります。

  • 2.4GHzおよび5GHzの両方の周波数帯に対応している。

  • 802.11kをサポートしている。

  • 802.11vをサポートしている。

  • APとの通信状態が良好である。

    • 受信信号強度(RSSI): -65dBm以上(show airlink station listコマンドで確認するときは30以上)

    • 送信レート: 50Mbps以上

6. 設定・操作方法

バンドステアリング機能の設定は仮想コントローラーのWeb GUIから行います。
無線の設定操作例については、「 無線LAN接続設定 」を参考にしてください。

[無線設定] - [共通] - [SSID 管理]にて、[バンドステアリング機能]を設定できます。
この項目は、[バインドする無線モジュール]で「2.4GHz」と、少なくとも1つ以上の「5GHz」モジュールが選択されていないと表示されません。

設定された内容は、[設定送信] - [設定送信]で設定を送信することで、初めてAPに適用されます。

SSID 管理 - バンドステアリング機能
SSID 管理 - バンドステアリング機能