1. 概要

同じL2ネットワークに接続されているクラスター管理機能対応APの検出を停止しAP単独での動作を行います。スタンドアローンに設定されたAPは必ずマスターAPになり、仮想コントローラーが立ち上がります。スタンドアローンに設定されていても管理・保守は仮想コントローラーを使用して行います。
またスタンドアローンに設定されたAPは、自動構成で動作するクラスターに所属するAPから検出することができなくなります。

同じL2ネットワークに複数台のAPを接続するがそれぞれのAPで異なったSSIDやセキュリティを設定したいときに本機能を使用してください。

スタンドアローンモードの概要図
スタンドアローンモードの概要図

2. 注意事項

  • クラスター動作モードがスタンドアローンであっても、管理・保守は仮想コントローラーを使用して行います。そのため、IPアドレスが2つ必要になります。

  • クラスター動作モードの設定を自動構成からスタンドアローンに変更すると、[無線設定]-[個別]の設定が初期化されます。

  • クラスター動作モードがスタンドアローンであるAPの設定は他のAPに同期されません。設定の消失を防ぐために、[保守]-[設定 (保存 / 復元)]より設定のバックアップを行ってください。

  • クラスター動作モードをスタンドアローンに設定変更したあと仮想コントローラーが起動するまでに数分かかります。

  • 仮想コントローラーのIPアドレスを固定に設定したクラスターから1台のAPのクラスター動作モードをスタンドアローンに変更するときは、スタンドアローンに変更するAPをクラスターの存在するネットワークから切り離した状態で設定変更を行ってください。スタンドアローンに変更した仮想コントローラーもクラスターで設定されていた固定IPアドレスを使用してしまうため、ネットワークから切り離さない状態で設定変更を行うとネットワーク内でIPアドレスが重複してしまいます。

  • 仮想コントローラーのIPアドレスを固定に設定した環境でIPアドレスが重複してしまったときは、動作モードをスタンドアローンにしたAPでCLIより cluster virtual-ip address コマンド を使用し、仮想コントローラーのIPアドレス設定を変更してください。

  • クラスターに参加したAPのクラスター動作モードをスタンドアローンに変更しても、APが参加していたクラスターには動作モードを変更する前のAPの情報が残り続けます。技術資料 クラスター管理機能の「機器を削除する」 を参考にして情報の削除を行ってください。

  • YNOを使用し既にグループ構成されている機器のクラスター動作モードをスタンドアローンに変更したときは、YNOで新たなグループを作成しそのグループ所属させてください。既存のグループに所属したままであると、動作モードがスタンドアローンであっても他のAPの設定が同期してしまいます。

3. 対応ファームウェアリビジョン

このページで説明する内容は、以下のファームウェアを対象としています。

モデル ファームウェア

WLX413

Rev.22.00.02以降

4. 用語の定義

クラスター

同じL2ネットワークに接続されている、クラスター管理機能対応AP同士で自動的に構成される管理グループのこと。

仮想コントローラー

クラスター内のAPの1台が仮想的に立ち上げるコントローラーのこと。この仮想コントローラーのGUIを用いて、クラスター内のAPの運用保守作業を行います。仮想コントローラーのIPアドレスの工場出荷時設定は、DHCP自動取得(取得失敗時は192.168.100.241/24)です。

マスターAP

クラスター内のAPの役割の一つで、仮想コントローラーを立ち上げているAPのこと。マスターAPはクラスター内に1台のみです。

スレーブAP

クラスター内のAPの役割の一つで、マスターAP以外のAPのこと。

5. 詳細

クラスター管理機能は同じL2ネットワークに接続されている複数台のAPを一元管理するためのシステムです。クラスターで管理されるAPは単一のVAP設定で動作するため、同じL2ネットワークに接続するAPで異なったSSIDを設定することはできません。同じL2ネットワークに接続するAPであっても異なったSSIDを設定し運用したいときは、クラスター動作モードを「スタンドアローン」に設定します。

スタンドアローンに設定されたAPは同じL2ネットワークに接続されているクラスター管理機能対応APの検出を停止します。その結果スタンドアローンに設定されたAPは必ずマスターAPになり、仮想コントローラーが立ち上がります。クラスター動作モードがスタンドアローンであっても管理・保守は仮想コントローラーを使用して行います。そのためスタンドアローンに設定されたAPはIPアドレスを2つ使用します。

スタンドアローンに設定されたAPは同じL2ネットワークに接続されている他のクラスター管理機能対応APからも検出することができなくなるため、ネットワーク内で完全に独立したAPとして動作します。

6. 設定・操作方法

6.1. クラスター動作モードの変更

クラスターの動作モードは、各APのWeb GUIで[保守]-[クラスター動作モード]より設定変更を行います。仮想コントローラーのWeb GUIから各APのGUIを開くときは、 クラスター内のAPのステータスを確認する を参照してください。

クラスター動作モードを変更し「設定」ボタンをクリックすると即時に設定が反映されます。

クラスター動作モードを変更する
クラスター動作モードを変更する

クラスター動作モードはCLIで "cluster cluster-mode standalone" コマンドを実行するとスタンドアローンに変更することができます。ネットワーク接続前などWeb GUIへアクセスできないときは、シリアルコンソールからコマンドで設定を行ってください。

6.2. クラスター動作モードの確認

各APのWeb GUIのトップページに表示される「クラスター情報」より動作モードが確認できます。動作モードは「自動構成」もしくは「スタンドアローン」のいずれかが表示されます。

クラスター動作モードの確認
クラスター動作モードの確認

仮想コントローラーが起動するとクラスター名、仮想コントローラーのIPアドレス、役割が表示されます。これらの項目が空欄であるときは、仮想コントローラーの起動処理中となります。これらの項目が表示されてから、Web GUI左上にある「仮想コントローラー」をクリックし、仮想コントローラーのWeb GUIより機器の設定を行ってください。

動作モード変更後仮想コントローラーが起動するまで約3分かかります。