1. 概要

本製品はタグVLAN(IEEE 802.1Q)に対応しており、ひとつのLANポートで複数の異なるVLANを通信させることが可能です。
本ドキュメントでは、タグVLANを利用して通信するために必要な設定について記述します。

2. 注意事項

  • タグVLANを利用した通信を実現するためには、ルーターやスイッチなどのタグVLAN対応機器が必要となります。

  • タグVLANを利用した通信が正しく動作しない場合、本製品の設定のほかに、ルーターやスイッチの設定もお確かめください。

3. 対応ファームウェアリビジョン

このページで説明する内容は、以下のファームウェアを対象としています。

ファームウェア

Rev.18.00.02以降

4. 詳細

4.1. 設定方法

Web設定画面の[基本設定] - [LANポート設定]にて、VLANやIPアドレスを設定できます。

基本設定 - LANポート設定
基本設定 - LANポート設定

4.1.1. LANポートの設定

設定項目 説明

アクセスVLAN ID

Untaggedフレームを扱うためのVLAN IDを設定します。

4.1.2. ネットワークの設定

設定項目 説明

VLAN ID

IP通信で使用するVLAN IDを設定します。

DHCP (IPv4)

DHCPクライアント機能を有効にするか否かを設定します。
有効にした場合は、IPアドレス(IPv4)、ネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバーは入力できません。

IPアドレス (IPv4)

IPアドレスを設定します。
ドット付き十進表記(xxx.xxx.xxx.xxx)で設定します。

ネットマスク

ネットマスクを設定します。
ドット付き十進表記(xxx.xxx.xxx.xxx)または1~32の整数のどちらかの形式で設定します。

デフォルトゲートウェイ

IPのデフォルトゲートウェイを設定します。
ドット付き十進表記(xxx.xxx.xxx.xxx)で設定します。

DNSサーバー

DNSサーバーのIPアドレスを設定します。
ドット付き十進表記(xxx.xxx.xxx.xxx)で設定します。
最大2ヶ所(プライマリ、セカンダリ)まで設定可能です。

4.1.3. 設定内容の確認

[LANポート設定]で「設定」ボタンを押すと、確認画面が表示されます。この時点ではまだ設定は反映されません。
設定内容に間違いがなければ「設定」ボタンを押してください。設定を中止する場合は「キャンセル」ボタンを押してください。

設定変更後、設定した内容によってはWeb設定画面にアクセスできなくなります。
その場合は、新しいIPアドレスに接続し直す、あるいはルーターやスイッチ類のVLAN設定を見直してください。

設定内容の確認
設定内容の確認

4.2. VLANの設定

通信に使用するVLAN IDが[LANポートの設定]で設定した「アクセスVLAN ID」と同じかどうかによって、LANポート側の通信で送受信するフレームが変わります。
「アクセスVLAN ID」と同じVLAN IDを使用する場合は、Untaggedフレームを送受信します。
「アクセスVLAN ID」と異なるVLAN IDを使用する場合は、Taggedフレームを送受信します。このフレームを扱うためには、ルーターやスイッチなどのTagged VLAN対応機器が必要となります。

4.2.1. IP通信

[ネットワーク設定]の「VLAN ID」が「アクセスVLAN ID」と同じ場合、IP通信はUntaggedフレームを送受信します。

VLAN (IP) タグなし
VLAN (IP) タグなし

[ネットワーク設定]の「VLAN ID」が「アクセスVLAN ID」と異なる場合、IP通信はTaggedフレームを送受信します。

VLAN (IP) タグつき
VLAN (IP) タグつき

4.2.2. 無線で使用するVLAN ID

無線LANのVAP設定では、そのVAPで使用するVLAN IDを設定します。
無線の設定操作例については、「 無線LAN接続設定 」を参考にしてください。

SSID 管理 - VAP 設定
SSID 管理 - VAP 設定

「アクセスVLAN ID」と同じVLAN IDを設定した場合、無線端末によるLAN側の通信ではUntaggedフレームを送受信します。

VLAN (無線LAN) タグなし
VLAN (無線LAN) タグなし

「アクセスVLAN ID」と異なるVLAN IDを設定した場合、無線端末によるLAN側の通信ではTaggedフレームを送受信します。

VLAN (無線LAN) タグつき
VLAN (無線LAN) タグつき