災害時モード切り替え機能
1. 概要
本製品は、災害時モード切り替え機能によって、VAPの設定を通常時と災害時でかんたんに切り替えることができます。
事前に災害時用のVAPを作成しておくことで、災害発生時にはモードを切り替えるだけで公衆無線LANとして開放できます。
2. 注意事項
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災害時モードがONのとき、Web設定画面からは災害時モード以外の設定を変更することはできません。
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Controller-APで災害時モードを有効にすると、Controller-APが管理するMember-APも災害時モードが有効になります。
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災害時モードをONにしたときに無線機能が有効になるSSIDが設定されていないと、災害時モードへの切り替えができません。災害時モードをONにしたときに有効になるSSIDでは、[無線設定] - [共通] - [SSID 管理] -「バインドする無線モジュール」で全ての無線モジュールを有効にすることを推奨します。詳しくは、以下の 設定例 をお読みください。
3. 対応ファームウェアリビジョン
このページで説明する内容は、以下のファームウェアを対象としています。
ファームウェア |
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Rev.18.00.02以降 |
4. 設定例
災害時に公衆無線LANとして一般に開放することを想定した設定を示します。
4.1. 事前設定
設定はすべてController-APのWeb設定画面から
無線LANコントローラー機能
で設定します。
グループの設定については、
無線LANコントローラー機能
を参照してください。
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LAN-無線連動機能を有効にする。
[基本設定] - [LANポート設定]にて、LAN-無線連動機能を有効にして、有線LAN側が使用不可能な状態でSSIDが使われることがないようにします。
ICMP Echoの送信先は、環境に合わせて設定してください。基本設定 - LANポート設定 -
無線LANの2.4GHz, 5GHzの両方を有効にする。
[無線設定] - [共通] - [基本無線設定]にて、2.4GHz帯, 5GHz帯の両方を有効にします。
また、各周波数帯の無線モードは対応しているWi-Fiの通信規格(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)をすべて使用できるように設定します。
[5GHz(2) 基本]の動作モードについては、「ノーマルモード」と「Fast DFSモード」のどちらでもかまいません。設定項目 設定値 [2.4GHz 基本] - [無線機能]
使用する
[2.4GHz 基本] - [無線モード]
11b+g+n
[5GHz(1) 基本] - [無線機能]
使用する
[5GHz(1) 基本] - [無線モード]
11a+n+ac
[5GHz(2) 基本] - [無線機能]
使用する
[5GHz(2) 基本] - [無線モード]
11a+n+ac(動作モードがノーマルモードの場合のみ)
無線設定 - 共通 - 基本無線設定 -
災害時用のSSIDを設定する
[無線設定] - [共通] - [SSID 管理]にて、災害時にのみ有効になるSSIDを設定します。
設定項目 設定値 インターフェース動作モード
vap
バインドする無線モジュール
すべてのモジュールを有効にする
接続台数の自動分散
使用する
バンドステアリング機能
使用する
SSID
わかりやすく、見つけやすいSSID名
次の場合SSIDを有効にする
災害時モードがONのとき
SSIDの通知
通知する
プライバシーセパレータ
使用する
認証方式
オープン
暗号化方式
NONE
MACアドレスフィルタリング
全ての接続を許可する
無線設定 - 共通 - SSID 管理 -
設定送信
[設定送信] - [設定送信]にて、グループのすべてのMember-APに対して設定を送信します。
4.2. 災害時モード切り替え
モードの切り替えはController-APのWeb設定画面で行います。
4.2.1. ONにする
災害時モードが「OFF」のときに[災害時モード] - [災害時モード切り替え]を開いたとき、[災害時モード切り替え]の表示は「OFF」となっています。
「ONにする」ボタンを押すことで、すべてのMember-APが災害時モード「ON」になります。
4.2.2. OFFにする
災害時モードが「ON」のときに[災害時モード] - [災害時モード切り替え]を開いたとき、[災害時モード切り替え]の表示は「ON」となっています。
「OFFにする」ボタンを押すことで、すべてのMember-APが災害時モード「OFF」になります。