設定をはじめる前に

本製品の設定方法は、後述の「管理形態」によって異なります。
本章を一読し、ご利用になる管理形態を選択してから次章以降に進んでください。

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イメージ図:本製品の管理形態と管理単位
  • 本製品の管理形態には、「オンプレミス管理」と「クラウド管理」の2つがあります。
    運用要件や導入先ネットワークの環境に応じて、選択してください。

    管理形態 オンプレミス管理 クラウド管理

    操作場所

    現地(無線APが接続されているネットワークに直接アクセスして操作する)

    遠隔地(インターネット上のクラウド経由で操作する)

    集中管理が可能な範囲

    単一の拠点(同一のL2セグメント)における無線AP群

    複数の拠点(別々のL3ネットワークでもOK)における無線AP群

    想定される運用要件

    ・現地での作業が可能
    ・拠点の数が少ない

    ・遠隔地から管理作業を行いたい
    ・拠点の数が多い
    ・無線LAN管理をアウトソースしたい

    備考

    複数の拠点をまたいだ集中管理はできない (拠点ごとにアクセス・管理作業が必要)

    有償のクラウド型ネットワーク統合管理サービス「Yamaha Network Organizer」(YNO)の利用が必要

    • クラウド管理でYNOを利用するには、「ライセンスキー」と「規約の同意」が必要です。
      無償で体験いただける試用ライセンスも提供しています。詳しくは以下をご確認ください。
      https://network.yamaha.com/lp/yno_trial

  • 本製品の管理単位として、「クラスター」と「グループ」があります。

    クラスター

    「クラスター管理機能」により、同一L2セグメント内の無線APが自動構成する管理単位です。「仮想コントローラー」のWeb GUIから一括で設定・管理ができます。

    グループ

    同じポリシーで運用する複数のクラスター(拠点やL3ネットワーク)を一括管理する単位です。クラウド管理限定の管理単位です(グループの作成はYNOから行います)。

  • 本製品の操作方法として、Web GUIとコマンドがあります。
    Web GUIには、APのWeb GUI と「仮想コントローラー」のWeb GUIの2種類があります。


以降の本章では、以下の項目について説明します。

1. クラスター管理機能

本製品は、同じL2セグメント内の複数台の無線APを一括管理できる「クラスター管理機能」を内蔵しています。

クラスター管理機能は、複数台の無線APの中から1台のLeader-AP(リーダーAP)を選びます。
Leader-APは「仮想コントローラー」を立ち上げて、クラスター内の無線APを管理します。
残りの無線APはFollower-AP(フォロワーAP)として動作します(→Leader-APとFollower-AP)。

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用語 説明

クラスター

クラスター管理機能により、同一L2セグメント内の無線AP同士が自動構成する管理単位です。

仮想コントローラー

クラスター上に仮想的に立ち上がるコントローラーです。
クラスターに属する無線APに対して、設定の変更や管理・保守が一括でできます(操作はWeb GUIから行います)。

詳しくは、仮想コントローラーのWeb GUI、または「技術資料」をご覧ください。
異なるL2セグメントの統合管理について

異なるL2セグメントに設置された無線APは、クラスター管理機能でひとつのクラスターとしては管理できません。

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異なるL2セグメントの無線APを一括管理したい場合は、「クラウド管理」での運用(YNO を使用)をご検討ください。

異なるモデルの統合管理について

仮想コントローラーのWeb GUIでは、クラスター管理機能に対応した複数のモデルを統合管理できます。

  • たとえば、WLX323やWLX222で構成されたクラスターにおいても、本製品を追加することが可能です。

    クラスターを構成するには、対象のAP同士で「クラスターバージョン」を統一させる必要があります。
    詳しくは、「技術資料」をご覧ください。
  • 仮想コントローラーのWeb GUIでは、Leader-AP のモデルにおける非対応項目(他のモデル特有の項目)も設定できます。

    • 例:WLX333で動作する仮想コントローラーのWeb GUIに、WLX323の2つ目の 5GHz帯の設定項目が表示される

      5 unified gui basic wireless
「無線LANコントローラー機能」との互換性について

クラスター管理機能は、生産完了品の「無線LANコントローラー機能」とは互換性がありません。

1.1. AP機能と仮想コントローラー機能

本製品のクラスター管理機能には、無線AP機能と仮想コントローラー機能があります。
それぞれ異なるMACアドレスとIPアドレスを持ち、それぞれのWeb GUIで操作できます。

本製品の設定や管理は、無線APと仮想コントローラーのWeb GUIを使い分けて行います。

Web GUI の種類 無線AP 仮想コントローラー

主な用途

単体の無線APに対する、動作状態の参照や操作

クラスター内の無線AP群に共通する、またはクラスター自体に対する設定や操作

画面
サンプル

5 wlx333 webgui sumple ap
5 wlx333 webgui sumple vwlc
詳しくは、「技術資料」をご確認ください。
1台の無線APにある2つのWeb GUI機能:APと仮想コントローラー
5 wlx333 unified gui1

1.2. Leader-APとFollower-AP

複数台の本製品が属するクラスターでは、1台がLeader-AP(リーダーAP)となり、その他の無線APがFollower-AP(フォロワーAP)として動作します。

  • Leader-APは、まずAP自身のWeb GUIを起動します。その後、仮想コントローラーのWeb GUIを起動します。

    • 仮想コントローラーの起動には数分かかります。

    • 仮想コントローラー用のIPアドレスが自動取得に設定されている場合は、新たに自動取得します。
      仮想コントローラー用のIPアドレスが指定されている場合は、指定のIPアドレスを利用します。

  • Follower-APは、AP自身のWeb GUIだけを起動します。

クラスターが構成された後に、Leader-APが故障などで消失した場合は、Follower-APの中の1台がLeader-APになります。

  • クラスター内にAPのモデルが複数存在する環境では、以下の優先順でLeader-APが選出されます。

    • WLX333、WLX232 > WLX413 > その他のモデル

  • クラスター内に同一モデルのAPが複数台存在する場合は、起動時間が最も長いAPが優先してLeader-APになります。

  • 仮想コントローラー用のIPアドレスが自動取得に設定されている場合は、再取得して仮想コントローラーを起動します。
    仮想コントローラー用のIPアドレスが指定されている場合は、指定のIPアドレスを引き続き利用します。

2台の無線APのWeb GUI機能:Leader-APとFollower-AP、2つのAPと1つの仮想コントローラー
5 wlx333 unified gui2

2. ネットワーク統合管理サービス(YNO)

異なるL2セグメントに設置された無線APは、ヤマハのクラウド型ネットワーク統合管理サービス「Yamaha Network Organizer」(YNO)を利用して、一括管理できます。

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  • クラウド型ネットワーク統合管理サービス(YNO)は、管理対象となる機器の「YNOエージェント機能」とクラウド上の管理サーバー「YNOマネージャー」で構成されています。

  • 本製品のYNOエージェント機能を有効に設定すると、インターネット経由でYNOマネージャーと接続・通信します。

    • YNOマネージャーと通信するためには、インターネット接続環境が必要です。

  • YNOマネージャーでは、機器(AP)、クラスター、グループの単位で管理できます。

    • 機器をYNOで管理するには、機器のシリアル番号とDevice IDをYNOに登録してから、機器をアカウントやグループに紐づけます。

    • クラスターとは、クラスター管理機能により、同一L2セグメント内の無線APが自動構成する管理単位です。

    • グループとは、同じポリシーで運用する複数のクラスター(拠点やL3ネットワーク)を一括管理する単位です。
      グループの作成や管理は、YNOマネージャーの画面から行います。

YNOを利用するには、「ライセンスキー」と「規約の同意」が必要です。
無償で体験いただける試用ライセンスも提供しています。詳しくは以下をご確認ください。
https://network.yamaha.com/lp/yno_trial

3. CONSOLEポートでコマンド設定

IPアドレスなどの基本設定は、CONSOLEポートからコマンドで設定することもできます。ネットワーク経由での設定が困難な場合などに、効率よく操作できます。無線設定や運用管理には、Web GUIを利用します。

10 wlx333 connect console1

4. 本ガイドで想定するネットワーク環境

本製品の設定機能の説明で想定するネットワーク環境の、物理構成と論理構成について説明します。
物理構成は、機器の配置や配線を示します。
論理構成は、機器のネットワーク接続を示します。

4.1. 想定ネットワークの物理構成図

実際の小規模なネットワーク構成を想定したネットワーク機器の、物理的な配置や配線を以下に示します。

5 explain physical
想定ネットワークの物理構成図
想定ネットワーク機器の役割
ネットワーク機器 説明上の役割

WLX333
WLX232

本製品。本ガイドでは、1台目や2台目の設定をはじめる手順を説明します。

仮想コントローラー

本製品のクラスター管理機能により、仮想的に稼働するコントローラー機能です。

L2スイッチ

SWX2320-16MTやSWX2322P-16MTを選定しています。 10ギガビット対応、コアネットワークとのトラフィックを中継、PoE給電機能の利用を想定しています。

L3スイッチ

SWX3220-16MTを選定しています。コアネットワークの構成、LAN内のルーティング、10G対応、DHCPサーバー、LANマップの利用 を想定しています。

ゲートウェイ

ヤマハルーターを選定しています。ネットワーク統合管理サービスYNOを利用するためのインターネット接続を想定しています。

4.2. 想定ネットワークの論理構成図

物理構成図を元にして、TCP/IPネットワークでの設定値や経路(論理的な繋がり)を以下に示します。
なお、電源や配線に関するL2スイッチなどの情報は省いています。

5 explain logical
想定ネットワークの論理構成図
想定ネットワークのIPアドレス割り当て計画
IPアドレス IPアドレスの割り当て方 機器概要 操作説明

192.168.1.1

固定割り当て

L3スイッチ

ゲートウェイ機器、DHCPサーバー、LANマップの機能を有効にする

192.168.1.2

DHCP自動割り当て

設定用パソコン

自動割り当てに設定する

192.168.1.3

DHCP自動割り当て

WLX333(1)

1台目を初期設定する(リーダーAPになる)

192.168.1.4

DHCP自動割り当て

WLX232(2)

2台目を追加する(フォロワーAPになる)

192.168.1.5

DHCP自動割り当て

WLX333(3)

3台目を追加する(フォロワーAPになる)

192.168.1.6
:
192.168.1.192

DHCP自動割り当て

未使用

192.168.1.200

固定割り当て

仮想コントローラー

DHCP自動割り当て(192.168.1.4)から固定割り当て(192.168.1.200)に変更する