RTシリーズのNATとIPマスカレードに関するFAQ
PPTPに関する静的IPマスカレードの設定
作成日 | 2000/Jul/07 |
最終変更日 | 2018/Nov/06 |
文書サイズ | 11KB |
PPTPではどんなとき静的IPマスカレードを設定すべきですか?
[ 静的IPマスカレードの追加設定の必要な通信 ]
インターネットを介して基本となるネットワーク構成の 適用されたRT(A)とRT(B)があるネットワーク環境で、PPTPサーバと PPTPクライアント機能が通信するとき必要となる静的IPマスカレードの追加設定 の必要な状況を紹介する。
(TCP/IPネットワークまたはインターネット) ====================================================================== | | +----[WAN]----+RT(A) RT(B)+----[WAN]----+ | +--+--+ | | +--+--+ | | | △ | |IPマスカレード IPマスカレード| | △ | | | +--+--+ | | +--+--+ | | | | | | | | (R) | | (R) | | | | | | | +----[LAN]----+ 172.16.184.33 192.168.0.1 +----[LAN]----+ | | =======+======= 172.16.184.32/28 192.168.0.0/24 =======+======= | | +---------+---------+ 172.16.184.34 192.168.0.2 +---------+---------+ | PPTPサーバ | | PPTPクライアント | | | | | | | <制御コネクション:TCP> | | | [1723]| ←──────────── |[*](1024〜65535) | | | | | | | <PPTPトンネル:GRE> | | | | ←──────────── | | | | ────────────→ | | | | | | +-------------------+ +-------------------+
IPマスカレードを利用している時には、 外側からの接続要求は、拒否されます(パケットが破棄されます)ので、 172.16.184.34のサーバ機能を公開するために 静的IPマスカレードの設定を追加する必要があります。
# Rev.3系以前のIPマスカレード設定例 (接続先のPP番号が1の場合)
pp select 1 nat use on nat masquerade on nat masquerade static 1 172.16.184.34 tcp 1723 nat masquerade static 2 172.16.184.34 47 * |
# Rev.4系以降のIPマスカレード設定例 (接続先のPP番号が1の場合)
nat descriptor type 1 masquerade nat descriptor masquerade static 1 1 172.16.184.34 tcp 1723 nat descriptor masquerade static 1 3 172.16.184.34 47 * pp select 1 ip pp nat descriptor 1 |
IPマスカレードを利用している時には、 内側からの接続要求は、自動的に変換されて送信されますので、 192.168.0.2などのクライアント機能を利用するために 静的IPマスカレードの設定を追加する必要はありません。
[ 対応リビジョン情報 ]
機種 | 対応ファームウェア |
---|---|
RTA50i (Rev.3.05系) | Rev.3.05.30以降 |
RTA52i (Rev.4.01系 | Rev.4.01.02β以降) |
RT300i (Rev.6.00系) | Rev.6.00.11以降 |
[ 設定の注意事項 ]
説明のためにIPアドレス(TCP/IPネットワーク)として、 192.168.0.0/24を用いております。 内側のネットワークがグローバルアドレスでも、プライベートアドレスでも、 アドレスを調整するだけで、ほぼ同等の設定となります。
実際に適用する場合には、実際のネットワーク状況に合せて調整してください。
ポート番号は、一般的な利用環境で利用されているものを
御紹介しております。
サーバやクライアントで変更可能であったり、
動的にポート番号が変更されることもあります。
ご利用環境を十分調査してから最終的な静的IPマスカレード設定を行なってください。
RTシリーズのIPパケットフィルタは、NATの内側で適用されている為、 NAT変換の有無をほとんど気にすることなく、設定(適用)することができます。
しかし、実際の通信では、NATやIPマスカレードのアドレス変換機能を
通ったあと、フィルタでパケットが破棄される場合があります。
この場合は、必要に応じて、フィルタで該当する通信のパケットを
通すように追加設定する必要があります。
[ 基本となるネットワーク構成 ]
インターネット DNSサーバ メールサーバ ↑ │ │ │ <プロバイダ> ━━━━┯━┷━━━━━━━┷━━━━━━━┷━━━━━━━━━ │ ┌───┴───┐ │ ルータ │ └───┬───┘ : :ISDN回線や専用線 : ┌───┴───┐ │ ルータ │ (NATおよびIPマスカレード) └───┬───┘ │ 192.168.0.1 192.168.0.0/24 ━━━━┷━━━━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ │ 192.168.0.2〜192.168.0.254 <端末アドレス> ┌───┴───┐ │ コンピュータ │ └───────┘
内容 | 説明 |
接続形式 | 端末型 |
付与されるIPアドレス | 接続中のみ有効な1個 |
アドレス変換機能 | IPマスカレード 1個のグローバルアドレスを複数の機器で共有する |
# Rev.3系以前のIPマスカレード設定例 (接続先のPP番号が1の場合)
pp select 1 nat use on nat masquerade on |
# Rev.4系以降のIPマスカレード設定例 (接続先のPP番号が1の場合)
nat descriptor type 1 masquerade pp select 1 ip pp nat descriptor 1 |
[ 関連FAQ ]
[ FAQ for RT-Series ]
[ FAQ for NAT / files / TCP/IP / IPsec ]