トラブルシューティング
6. トラブルシューティング
本章では、トラブルシューティング方法を説明します。
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6.1 トラブル情報収集
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6.2 トラブル対処事例
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6.3 お客様サポートについて
6.1. トラブル情報収集
トラブル発生時に原因の切り分けのための情報収集方法をご紹介します。
6.1.1. 現地で情報収集する
現地での情報収集は、外観の確認ができますので、遠隔より多くの情報を集めることができます。
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外観を確認する。
電源コード、LANケーブル、ポートやコネクター、インジケーター、ブザーなどを異常が無いか確認します。
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LANケーブルに対して、ケーブル診断を実施する。
LANケーブルの通信が不安定などの場合は、ケーブル診断機能を実施する。
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ケーブル診断機能の詳細は、「 技術資料 」をご覧ください。
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周辺ネットワーク機器との接続性を確認する。
LANマップ、Yamaha LAN Monitor、ping、 ケーブル診断機能などを使用して、 経路の疎通を確認し、 障害切り分けや障害特定を行う。
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ケーブル診断機能の詳細は、「 技術資料 」をご覧ください。
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内部状態を確認する。
障害状態や切り分け、原因特定のために「 内部状態を情報収集 」します。
設定情報やログは、お問い合わせの際にもご提供いただく場合があります。 -
現地利用者へのヒアリング
トラブルに現地利用者の日常と関係がある場合がありますので、原因調査のためのヒアリングが有効である場合もあります。ヒアリング内容を参考にログを調査します。
6.1.2. 遠隔から情報収集する
遠隔地からの情報収集は、外観の確認ができませんので、内部状態を収集して原因を特定する必要があります。
6.1.3. 内部状態を情報収集する
本製品の内部状態を情報収集するためのコマンドをご紹介します。
情報種別 | 取得コマンド | 概要 |
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設定情報 |
show running-config |
現在運用中の設定を表示する。 |
ログ情報 |
show logging |
動作状況を記録したログを表示する。 |
製品情報 |
show inventory |
製品名、機器名、製造番号など本製品本体の情報を表示します。また、SFPモジュールが挿入されている場合、モジュールの製品情報についても表示する。 |
稼働情報 |
show environment |
起動ソフトウェアの情報、CPU使用率、メモリ使用率、起動時刻など、本製品のプログラムの稼働情報を表示する。 |
技術サポート
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show tech-support |
技術サポートに必要な解析情報として、稼働情報がわかるものをすべて出力する。 |
お問い合わせ時に必要な情報やその取得方法は、「 技術資料 」や「 コマンドリファレンス 」を併せてご覧ください。 |
6.2. トラブル対処事例
ハードウェアに起因する基本的なトラブル対処事例を説明します。
6.2.1. 電源が入らない
ここでは、本製品が電源に適切に接続できているか、確認するポイントを紹介します。
トラブル対処方法の一例であり、トラブル解決を保証するものではありません |
- チェックリスト
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POWERインジケーターを確認する
確認箇所
POWERインジケーターの点灯状態 を確認する。
想定原因
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消灯していたら、電源がOFFです。
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点灯(緑色) していたら、 正常動作です。
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点滅(橙色) していたら、 システム異常です。
対処
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電源がOFFでしたら、続けて電源が入らない原因を探してください。
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システム異常でしたら、「 POWERインジケーターの説明 」や「 技術資料 」を参考に対処してください。
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電源コードが破損していないか確認する。
確認箇所
電源コードに傷などがないか外観を確認する。
想定原因
電源コード破損
対処
新しい電源コードと交換する。
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電源インレットや電源プラグの端子が曲がっていないか確認する。
確認箇所
電源インレットや電源コードの形状を確認する。
想定原因
コネクターの破損により、接触不良などが発生している。
対処
新しい電源コードと交換する。
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電源が適切に入力されているか確認する。
確認箇所
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電源コードが適切に接続されているか確認する。
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電源コンセントにスイッチがあれば、ONになっていることを確認する。
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電源コンセントまで、電源が供給されている確認する。
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電源のブレーカーが落ちていないか確認する。
想定原因
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電源プラグが十分に挿入できていなくて、緩んだり、外れたりした。
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他の用途に予約された電源コンセントに接続してしまった(たとえば、掃除機用電源コンセント)。
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想定外の事態による電源遮断。
対処
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電源プラグを電源コンセントにしっかり押し込む。
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ネットワーク機器を接続してうよい電源コンセントに接続する。
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電源が供給されているコンセントに接続しなおす。
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電源コードを接続している電源コンセントを変えてみる。
確認箇所
電源コードの接続先の電源コンセントを切り分ける。
想定原因
電源コンセントの不良、接触不良など
対処
電源コンセントを点検する。
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200V電源環境であれば、200V対応電源コードを使用しているか?
確認箇所
電源仕様に対して、電源コードの仕様が適切か確認する。
想定原因
不適切な電源コードの使用
対処
適切な電源コードを使用する。
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そのほかの可能性
確認箇所
想定原因
本製品の故障
対処
「 はじめにお読みください 」の保証書や保証規定に記載された修理対応窓口へ検査(故障診断)を依頼する。
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6.2.2. LANケーブルがリンクアップしない
ここでは、本製品がLANケーブルが適切に接続できているか、確認するポイントを紹介します。
トラブル対処方法の一例であり、トラブル解決を保証するものではありません |
- チェックリスト
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LANポートのインジケーターでリンク状態を確認する。
確認箇所
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ポートインジケーター が LINK/ACTモード であるか、確認する。
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LINK/ACTモード のとき、左インジケーターが 緑色(点灯または点滅) を確認する。
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緑色 なら、リンクアップ(リンクが確立)している。
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消灯なら、リンクダウン(リンクが喪失)している。
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想定原因
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ポートインジケーター が LINK/ACTモード ではなく、リンク状態を表していない。
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LANケーブルが適切に接続されていない。
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通信経路が疎通できていない。
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接続相手の電源が入っていない。
対処
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ポートインジケーターの表示モードを LINK/ACTモード に変更して、表示内容を再確認する。
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リンクダウンしていたら、続けて原因を探す。
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LANケーブルをポートにしっかり挿入してあるか確認する。
確認箇所
LANケーブルのプラグの状態を確認する。
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爪は、折れていないか。
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コネクターの奥までしっかり挿入しているか。爪がカチッと音がしていたか。
想定原因
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LANケーブルのプラグの接触不良
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LANケーブルのプラグの破損
対処
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LANケーブルが破損していたら、交換する。
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LANケーブルが断線していないか確認する。
確認箇所
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ケーブルテスター(専用計測器)で、断線を確認する。
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本製品のケーブル診断機能で確認する。詳細は、「 技術資料 」をご覧ください。
想定原因
LANケーブルの不具合
対処
規格に対応しているLANケーブルに交換する。
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自作LANケーブルの場合は、結線に誤りがないか確認する。
確認箇所
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ケーブルテスター(専用計測器)で、断線を確認する。
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本製品のケーブル診断機能で確認する。詳細は、「 技術資料 」をご覧ください。
想定原因
LANケーブルの不具合
対処
規格に対応しているLANケーブルに交換する。
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他のLANポートに繋げてみる。
確認箇所
他のLANポートに繋げて確認する。
想定原因
LANポートの不具合
対処
「 はじめにお読みください 」の保証書や保証規定に記載された修理対応窓口へ検査(故障診断)を依頼する。
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LANケーブルはリンク速度に応じた品質のケーブルを使用しているか確認する。
確認箇所
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LANケーブルやプラグ部品の品質表示(カテゴリー)を確認する。
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show interface コマンドで、LANポートの状態(リンク速度、ポートエラー、ドロップ数など)を確認する。
想定原因
LANケーブルの不具合
対処
LANケーブルに不具合があれば、交換する。
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6.2.3. TELNETでアクセスできない
ここでは、本製品がTELNETで適切に通信できているか、確認するポイントを紹介します。
トラブル対処方法の一例であり、トラブル解決を保証するものではありません |
- チェックリスト
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LANポートのインジケーターでリンク状態を確認する。
確認箇所
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ポートインジケーター が LINK/ACTモード であるか、確認する。
-
LINK/ACTモード のとき、左インジケーターが 緑色(点灯または点滅) を確認する。
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緑色 なら、リンクアップ(リンクが確立)している。
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消灯なら、リンクダウン(リンクが喪失)している。
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想定原因
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ポートインジケーター が LINK/ACTモード ではなく、リンク状態を表していない。
-
LANケーブルが適切に接続されていない。
-
通信経路が疎通できていない。
-
接続相手の電源が入っていない。
対処
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ポートインジケーターの表示モードを LINK/ACTモード に変更して、表示内容を再確認する。
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リンクダウンしていたら、続けて原因を探す。
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アクセスしているIPアドレスが適切か確認する。
確認箇所
本製品に設定されているIPアドレスを確認する。
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工場出荷時の状態であれば、"192.168.100.240/24"
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LANマップ利用環境課であれば、DHCP自動取得になっているので、LANマップ画面で確認する。
想定原因
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接続先・接続元のIPアドレスが不一致
対処
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適切なIPアドレスで再接続する。
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工場出荷時の状態にして、再接続する。
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端末のIPアドレスがルーターと同一セグメントに設定されているか確認する。
確認箇所
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接続先・接続元のIPアドレスを確認する。
想定原因
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接続先・接続元のIPアドレスが不一致
対処
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設定用パソコンのIPアドレスを再設定する。
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6.3. お客様サポートについて
ヤマハネットワーク機器を快適に、またその性能・機能を最大限に活かしたご利用が可能となりますようにサポートをご提供します。
6.3.1. サポートポリシー
ヤマハ株式会社は、お客様が本製品を快適にご利用いただけますように、また本製品の性能、機能を最大限に活用していただけますようにサポートをご提供します。 詳しくは、
サポートポリシー(ウェブサイト)
をご覧ください。
https://network.yamaha.com/support/policy/
6.3.2. ソフトウェアライセンス利用規約について
本製品は、ファームウェアをリビジョンアップできます。
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ファームウェアのリビジョンアップ操作は、ヤマハネットワーク製品ソフトウェアライセンス利用規約に同意したとみなされます。ファームウェアをリビジョンアップする前に、必ずヤマハネットワーク製品ソフトウェアライセンス利用規約をお読みください。
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ヤマハネットワーク製品ソフトウェアライセンス利用規約の内容に同意していただけない場合は、ファームウェアのリビジョンアップを行わないでください。過失を含むいかなる場合であっても、ヤマハは、本ソフトウェアに起因するお客様側の損害について、法令上免責が認められない場合を除き、一切の責任を負いません。
- ヤマハネットワーク製品ソフトウェアライセンス利用規約
6.3.3. サポート窓口のご案内
ヤマハネットワーク機器に関するお問い合わせをお受けしております。
お問い合わせの前に
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本ガイドをもう一度ご確認ください
本ガイドをよくお読みになり、問題が解決できるかご確認ください。 -
お問い合わせ前の注意点
「 ヤマハネットワーク製品お問い合わせ 」の「お問い合わせ前の注意点」をご確認ください。 -
ログ情報や設定情報をご確認ください
お客様が使用されている本製品の状態を把握するために、弊社の担当者がログ情報や設定情報を確認させていただくことがあります。ログ情報や設定情報を問題の症状と合わせてお知らせいただくことで、問題の解決が早まることがあります。情報種別 取得コマンド 概要 設定情報
show running-config
現在運用中の設定を表示する。
ログ情報
show logging
動作状況を記録したログを表示する。
製品情報
show inventory
製品名、型番、プロダクトIDなど本製品本体の情報を表示します。また、SFPモジュールが挿入されている場合、モジュールの製品情報についても表示する。
稼働情報
show environment
起動ソフトウェアの情報、CPU使用率、メモリ使用率、起動時刻など、本製品のプログラムの稼働情報を表示する。
技術サポート情報
show tech-support
技術サポートに必要な解析情報として、稼働情報がわかるものを全て出力する。
お問い合わせ時に必要な情報やその取得方法は、「 技術資料 」や「 コマンドリファレンス 」を併せてご覧ください。 |
お問い合わせ窓口
本製品に関する技術的なご質問やお問い合わせは、以下へご連絡ください。
ヤマハネットワーク製品お客様相談センター | |
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お問い合わせページ |
ヤマハネットワーク製品サポート
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電話番号 |
03-5651-1330 |
FAX番号 |
053-460-3489 |
ご相談受付時間 |
9:00 ~ 12:00 13:00 ~ 17:00
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