L2MS

$Date: 2024/01/19 14:12:41 $


概要

L2MS(Layer2 Management Service)とは、ヤマハネットワーク機器をレイヤー2レベルで管理する機能です。L2MSでは管理を行う機器をマネージャーと呼び、マネージャーから管理される機器をエージェントと呼びます。従来は「スイッチ制御機能」という名称でしたが、対応機種や機能を拡充していく中で、より相応しい名称に変更しました。以下にPC、マネージャーおよびエージェントの接続方法を示します。

PCからマネージャーにはシリアル接続やTELNET、SSHでログインします。マネージャーにはエージェントの設定や状態取得を行うためのコマンドやWeb GUIが用意されており、これらを利用してエージェントを操作します。マネージャーとエージェントはイーサネットケーブルで接続します。通信には独自のプロトコル(L2MS)を使用します。本機能は次のような特徴を持っています。

初期設定不要
TELNETやSSHでは最初にIPアドレスを設定する必要がありますが、本機能では独自のプロトコル(L2MS)を使用して通信を行うためエージェントへの初期設定は不要です。イーサネットケーブルを接続すると、マネージャーは自動的に配下のエージェントを認識します。
複数のエージェントを同時制御
マネージャーは、同時に複数のエージェントを認識し制御することができます。

本文書では、ヤマハルーターでのL2MSの使用方法について説明します。SWXシリーズのL2MSの使用方法については技術資料から参照してください。

ヤマハルーターでは、エージェントの設定や状態取得を行うためのWeb GUIとして「スイッチ制御GUI」または「LANマップ」を利用することができます。「スイッチ制御GUI」の利用方法はSWX2200 GUIマニュアルを参照してください。「LANマップ」では、「スイッチ制御GUI」のエージェント管理機能に加えて、端末の管理も行うことができます。


用語の定義

用語 説明
マネージャー
L2MSのエージェントとして動作しているヤマハネットワーク機器の管理を行う機器
ネットワーク内のヤマハネットワーク機器を管理する
エージェント
L2MSのマネージャーによって管理されるヤマハネットワーク機器
マネージャーから設定の確認や変更を行うことができる
エージェントスイッチ L2MSのエージェントとして動作しているヤマハスイッチ
エージェントAP L2MSのエージェントとして動作しているヤマハ無線AP
エージェントUTM L2MSのエージェントとして動作しているヤマハUTM
エージェントルーター L2MSのエージェントとして動作しているヤマハルーター

対応機種とファームウェアリビジョン

ヤマハルーターでは以下の機種およびファームウェアで、L2MSを使用することができます。ファームウェアリビジョンによって以下の通り、一部機能に差異があります。

機能 説明
最大制御台数 L2MSのマネージャーであるとき、1つのインターフェースにつき制御できるエージェントの台数
ポート分離機能との併用 ポート分離機能が設定されているインターフェースでL2MSを使用できるか否か
エージェントモード
ヤマハルーターをL2MSのエージェントとして使用できるか否か
エージェントモードに対応していないヤマハルーターはL2MSのマネージャーとしてのみ使用できる
機種 ファームウェア 最大制御台数 ポート分離機能との併用 エージェントモード
RTX1300 Rev.23.00.03 以降 64 × ×
RTX1220 Rev.15.04.01 以降 64
RTX830 Rev.15.02.01 以降 64
NVR510 Rev.15.01.02 以降 32 × ×
Rev.15.01.09 以降 64 ×
NVR700W Rev.15.00.02 以降 32 ×
Rev.15.00.10 以降 64
RTX1210 Rev.14.01.05 以降 32 ×
Rev.14.01.20 以降 64
FWX120 Rev.11.03.02 以降 32 ×
RTX810 Rev.11.01.04 8 × ×
Rev.11.01.06 以降 32 ×
NVR500 Rev.11.00.13 以降 8 × ×
Rev.11.00.20 以降 32 × ×
RTX1200 Rev.10.01.29 以降 8 × ×
Rev.10.01.42 以降 32 ×

エージェントにはヤマハスイッチ、ヤマハ無線AP、ヤマハUTM、およびヤマハルーターがあります。以下の機種およびファームウェアで、L2MSのエージェントとして動作させることができます。

機種 ファームウェア
SWX3220-16MT Rev.4.02.02 以降
SWX3220-16TMs
SWX3200-52GT Rev.4.00.02 以降
SWX3200-28GT
SWX3100-18GT Rev.4.01.20 以降
SWX3100-10G Rev.4.01.02 以降
SWX2322P-16MT Rev.2.06.02 以降
SWX2320-16MT Rev.2.05.02 以降
SWX2310-52GT Rev.2.04.01 以降
SWX2310-28GT
SWX2310-18GT
SWX2310-10G
SWX2310P-28GT Rev.2.02.02 以降
SWX2310P-18G
SWX2310P-10G
SWX2300-24G Rev.2.00.03 以降
SWX2300-16G
SWX2300-8G
SWX2220-26NT Rev.1.04.06 以降
SWX2220-18NT
SWX2220-10NT Rev.1.04.01 以降
SWX2220P-26NT Rev.1.05.06 以降
SWX2220P-18NT
SWX2221P-10NT Rev.1.05.01 以降
SWX2210-24G Rev.1.02.01 以降
SWX2210-16G
SWX2210-8G
SWX2210P-28G Rev.1.03.01 以降
SWX2210P-18G
SWX2210P-10G
SWX2200-24G Rev.1.00.04 以降
SWX2200-8G
SWX2200-8PoE Rev.1.01.03 以降
SWX2110-16G Rev.3.07.01 以降
SWX2110-8G
SWX2110-5G
SWX2110P-8G Rev.3.08.01 以降
SWX2100-24G Rev.3.04.02 以降
SWX2100-16G Rev.3.01.29 以降
SWX2100-8G Rev.3.00.31 以降
SWX2100-10PoE Rev.3.03.02 以降
SWX2100-5PoE Rev.3.02.01 以降
WLX323 Rev.25.01.02以降
WLX322 Rev.25.00.02以降
WLX222 Rev.24.00.01以降
WLX413 Rev.22.00.01以降
WLX212 Rev.21.00.02以降
WLX402 Rev.17.00.05 以降
WLX313 Rev.18.00.02 以降
WLX302 Rev.12.00.05 以降
WLX202 Rev.16.00.04 以降
RTX1220 Rev.15.04.01 以降
RTX830 Rev.15.02.01 以降
NVR510 Rev.15.01.09 以降
NVR700W Rev.15.00.10 以降
RTX1210 Rev.14.01.20 以降
UTX200 すべてのリビジョン
UTX100 すべてのリビジョン

マネージャー(ヤマハルーター)とエージェント(ヤマハスイッチ、ヤマハ無線AP、ヤマハUTM、ヤマハルーター)の対応表は以下をご覧ください。

マネージャー エージェント
機種
ファームウェア SWX3220-16MT
SWX3220-16TMs
SWX3200-52GT
SWX3200-28GT
SWX3100-18G SWX3100-10G SWX2322P-16MT SWX2320-16MT SWX2310-52GT
SWX2310-28GT
SWX2310-18GT
SWX2310-10G
SWX2310P-28GT
SWX2310P-18G
SWX2310P-10G
SWX2300-24G
SWX2300-16G
SWX2300-8G
SWX2220-26NT
SWX2220-18NT
SWX2220-10NT SWX2220P-26NT
SWX2220P-18NT
SWX2221P-10NT SWX2210-24G
SWX2210-16G
SWX2210-8G
SWX2210P-28G
SWX2210P-18G
SWX2210P-10G
SWX2200-24G
SWX2200-8G
SWX2200-8PoE SWX2110-16G
SWX2110-8G
SWX2110-5G
SWX2110P-8G
SWX2100-16G
SWX2100-8G
SWX2100-10PoE
SWX2100-5PoE
SWX2100-24G
WLX323 WLX322 WLX222 WLX413 WLX212 WLX402 WLX313 WLX302 WLX202 RTX1220 RTX830 NVR510 NVR700W RTX1210 UTX200
UTX100
RTX1300 Rev.23.00.03 以降 × × × ×
Rev.23.00.10 以降
RTX1220 Rev.15.04.01 以降 × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.04.03 以降 × × × × × × ×
Rev.15.04.04 以降 × × × ×
Rev.15.04.05 以降 × ×
RTX830 Rev.15.02.01 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.02.03 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.02.09 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.02.14 以降 × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.02.15 以降 × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.02.20 以降 × × × × × × ×
Rev.15.02.24 以降 × × × ×
Rev.15.02.30 以降 × ×
NVR510 Rev.15.01.02 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.01.03 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.01.09 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.01.13 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.01.15 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.01.16 以降 × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.01.21 以降 × × × × × × ×
Rev.15.01.23 以降 × × × ×
Rev.15.01.25 以降 × ×
NVR700W Rev.15.00.02 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.00.03 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.00.10 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.00.14 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.00.16 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.00.17 以降 × × × × × × × × × × × × ×
Rev.15.00.22 以降 × × × × × × ×
Rev.15.00.23 以降 × × × ×
RTX1210 Rev.14.01.05 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.09 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.11 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.16 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.20 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.28 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.33 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.35 以降 × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.36 以降 × × × × × × × × × × × × ×
Rev.14.01.40 以降 × × × × × × ×
Rev.14.01.41 以降 × × × ×
FWX120 Rev.11.03.02 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.03.04 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.03.13 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.03.22 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
RTX810 Rev.11.01.04 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.01.19 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.01.25 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.01.28 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
NVR500 Rev.11.00.13 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.00.23 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.00.28 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.11.00.35 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
RTX1200 Rev.10.01.29 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.10.01.47 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.10.01.65 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.10.01.71 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
Rev.10.01.75 以降 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×

詳細

L2MSの動作モードの選択

ヤマハルーターには以下のL2MSの動作モードがあります。

動作モード 説明
マネージャーモード
L2MSのマネージャーとして動作する
エージェントを検出して一元管理できる
エージェントモード
L2MSのエージェントとして動作する
マネージャーから機器情報や端末情報などを確認したり、設定を変更することができる
同じブロードキャストドメインでは、ひとつのエージェントが同時に複数のマネージャーのエージェントとなることはできない
マネージャーが存在しない場合、L2MSは動作しない

switch control modeコマンドにmanagerを設定した場合はマネージャーモード、agentを設定した場合はエージェントモードとなります。

L2MSを使用しない場合は、switch control modeコマンドにoffを設定します。

注意事項

エージェントモードに対応していないファームウェアでは、L2MSの動作モードはマネージャーモードとなります。これらのファームウェアでL2MSを使用しない場合は、switch control useコマンドのUSEにoffを設定します。

L2MSの使用

ヤマハルーターではインターフェースごとにL2MSを使用するか否かを設定します。switch control useコマンドのUSEがonに設定されたインターフェースでL2MSが動作します。L2MSの動作モードによって、ヤマハルーターの動作が異なります。

  1. マネージャーモードの場合
    ヤマハルーターはL2MSのマネージャーとして動作します。
    L2MSを使用しているインターフェースと同じブロードキャストドメインのエージェントをヤマハルーターから管理することができます。
    LANマップに対応しているファームウェアではswitch control useコマンドのTERMINALを設定できます。TERMINALがonに設定されたインターフェースでは端末も管理することができます。
    以下にLAN1とLAN2でL2MSを使用して、さらにLAN1で端末の管理を行うときのマネージャーの設定例を示します。
    switch control mode manager
    switch control use lan1 on terminal=on
    switch control use lan2 on
    
    ヤマハルーターが認識しているエージェント、および端末は以下のコマンドで確認することができます。
  2. エージェントモードの場合
    ヤマハルーターはL2MSのエージェントとして動作します。
    L2MSを使用しているインターフェースと同じブロードキャストドメインのマネージャーからヤマハルーターを管理することができます。
    以下にLAN1でL2MSを使用するときのエージェントの設定例を示します。
    switch control mode agent
    switch control use lan1 on
    
    ヤマハルーターを管理しているマネージャーは以下のコマンドで確認することができます。

注意事項

L2MSのプロトコル

L2MSの制御には以下に示す独自プロトコルのL2フレームを使用します。

項目
宛先MAC 01:a0:de:00:e8:12 〜 01:a0:de:00:e8:15
Ethertype 0xe812

マネージャー と エージェントとの間にファイアーウォールを設置する場合は、ファイアーウォールにこのL2フレームを通過させる設定を行う必要があります。

エージェントの監視

マネージャーは定期的に探索パケットを送信することで配下のエージェントを監視します。また、エージェントは探索パケットに対して応答パケットを送信することでマネージャーに自身の存在を通知します。

探索パケットの送信時間間隔は、switch control watch intervalコマンドのTIMEパラメータで設定します。設定値を大きくすると、送信頻度は減りますが、エージェントを接続してからマネージャーが認識するまでの時間は長くなります。設定値を小さくした場合はその逆となり、送信頻度は増えますが、エージェントを接続してからマネージャーが認識するまでの時間は短くなります。

マネージャーが探索パケットを一定回数送信してもエージェントから応答パケットを受信しない場合、当該のエージェントはダウンしたと判断します。回数はswitch control watch intervalコマンドのCOUNTパラメータで設定します。また、エージェントを接続しているイーサネットケーブルを抜いた場合は当コマンドの設定よりも早いタイミングでエージェントがダウンしたと判断することがあります。

使用するネットワーク環境に合わせてswitch control watch intervalコマンドの各パラメータに適切な値を設定してください。

エージェントの占有

1つのエージェントが同時に複数のマネージャーのエージェントとなることはできません。エージェントが探索パケットを受信すると、当該エージェントは探索パケットを送信したマネージャーに占有された状態となります。この状態は以下のいずれかの条件により解除されます。

注意事項

エージェントの操作

スイッチの操作

マネージャーはエージェントスイッチに対して以下の操作を行うことができます。

  1. エージェントスイッチの設定を変更する
    以下のコマンドを使用することで、エージェントスイッチの設定を変更したりエージェントスイッチに特定動作を実行させることができます。詳細についてはこちらを参照してください。
    エージェントスイッチがSWX2200、SWX2100以外である場合は、HTTPプロキシー経由でエージェントスイッチのWeb設定画面を表示して、エージェントスイッチの設定を変更することができます。
    遠隔拠点からエージェントスイッチのWeb設定画面を表示するために、パスワードを入力したり、フィルターやNATなどの設定を変更する必要がありません。
    マネージャーからエージェントスイッチのWeb設定画面を開く方法についてはこちらを参照してください。
  2. エージェントスイッチの動作状態を取得する
    以下のコマンドを使用することで、エージェントスイッチの動作状態を取得することができます。詳細についてはこちらを参照してください。
  3. エージェントスイッチのコンフィグを保存/復元する
    エージェントスイッチのコンフィグをマネージャーに保存したり、マネージャーに保存されているコンフィグファイルの内容でエージェントスイッチを復元することができます。詳細についてはこちらを参照してください。
    設定については以下のコマンドを使用してください。

注意事項

無線APの操作

マネージャーはエージェントAPに対して以下の操作を行うことができます。

  1. エージェントAPの設定を変更する
    マネージャー経由でエージェントAPのWeb設定画面を表示して、エージェントAPの設定を変更することができます。
    遠隔拠点からエージェントAPのWeb設定画面を表示するために、パスワードを入力したり、フィルターやNATなどの設定を変更する必要がありません。
    マネージャーからエージェントAPのWeb設定画面を開く方法はマネージャーの機種によって異なりますので、以下を参照してください。
    機種 ファームウェア Web GUIを開く方法
    RTX1300 Rev.23.00.03 以降 LANマップ
    RTX1220 Rev.15.04.01 以降
    RTX830 Rev.15.02.01 以降
    NVR510 Rev.15.01.02 以降
    NVR700W Rev.15.00.02 以降
    RTX1210 Rev.14.01.05 以降
    FWX120 Rev.11.03.02 以降 スイッチ制御GUI
    RTX810 Rev.11.01.04 以降
    NVR500 Rev.11.00.13 以降
    RTX1200 Rev.10.01.29 以降
    設定については以下のコマンドを使用してください。
  2. エージェントAPのコンフィグを保存/復元する
    エージェントAPのコンフィグをマネージャーに保存したり、マネージャーに保存されているコンフィグファイルの内容でエージェントAPを復元することができます。詳細についてはこちらを参照してください。
    設定については以下のコマンドを使用してください。
  3. ゼロコンフィグ機能
    工場出荷状態のエージェントAPのコンフィグを自動で復元することができます。詳細についてはこちらを参照してください。
    設定については以下のコマンドを使用してください。

ルーターの操作

マネージャーはエージェントルーターに対して以下の操作を行うことができます。

  1. エージェントルーターの設定を変更する
    エージェントルーターのWeb GUIを表示して、エージェントルーターの設定を変更することができます。
    HTTPプロキシー経由でのエージェントルーターのWeb GUIアクセスが許可されている場合はパスワードを入力したり、マネージャー、およびエージェントルーターのフィルターやNATなどの設定を変更する必要がありません。HTTPプロキシー経由でのエージェントルーターのWeb GUIアクセスが許可されていない場合はパスワードの入力や、マネージャー、およびエージェントルーターのフィルターやNATなどの設定変更が必要になる場合があります。
    エージェントルーターのHTTPプロキシー経由でのWeb GUIへのアクセス許可の設定については、以下のコマンドを使用してください。
    マネージャーからエージェントルーターのWeb GUIを開く方法についてはこちらを参照してください。

注意事項

httpd proxy-access l2ms permitコマンドはエージェントルーターに設定します。マネージャーに設定した場合はコマンドが反映されません。

ファームウェアの更新

コマンドを実行することで、マネージャーからエージェントスイッチとエージェントAPのファームウェアを更新することができます。更新処理が正常に終了すると、エージェントは自動的に再起動します。

  1. エージェントスイッチの場合
    switch control firmware upload goコマンドを実行してください。事前にファームウェアのファイルをフラッシュROMのRTFS領域や外部メモリに保存しておく必要があります。
  2. エージェントAPの場合
    ap control firmware update goコマンドを実行してください。コマンドを実行すると、WEBサーバーからファームウェアを取得し、必要があればリビジョンアップを行います。

注意事項

マネージャーからエージェントルーターのファームウェアを更新することはできません。

エージェントの指定方法

コマンドでエージェントを指定する場合、MACアドレスによる指定と経路による指定の2つの方法があります。

  1. MACアドレスによる指定
    MACアドレスによる指定では、対象のエージェントのMACアドレスをコロン":"区切り (例 00:a0:de:00:00:00)で記述します。
  2. 経路による指定
    経路による指定では、以下の記述ルールにしたがってエージェントの経路を記述します。
    • マネージャーを基点として、対象のエージェントが接続されているエージェントまでのダウンリンクポートの並びを対象のエージェントの経路とする。
    • マネージャー、およびエージェントのダウンリンクポートは以下のように表記する。
      ダウンリンクポートのインターフェース 表記方法 備考
      LANインターフェース(マネージャー、エージェントルーター)
      lanN
      lanN:M
      NはLAN番号、Mはポート番号
      SwitchingHubを持つLANインターフェースで":M"を付与する
      LANインターフェース(SWX3220、SWX3200、SWX3100、SWX2322P、SWX2320、SWX2310、SWX2310P)
      N.M Nはスタック番号、Mはポート番号
      LANインターフェース(上記以外のエージェントスイッチ)
      N Nはポート番号
      WANインターフェース(エージェントUTM)
      wan
      DMZインターフェース(UTM200)
      dmz
      トンネルインターフェース tnN Nはトンネル番号
    • 機器間のつながりはハイフン(-)で区切る。
    以下に経路による指定の記述例を示します。
    1. 記述例1
      l2ms_composition_1
      エージェント 経路
      SWX2200-24G lan1:1
      SWX2200-8G lan1:1-10
      WLX302 lan1:1-15
    2. 記述例2
      l2ms_composition_2
      エージェント 経路
      SWX2200-8G lan2
      RTX1210_2 lan2-8
    3. 記述例3
      l2ms_composition_3
      エージェント 経路
      SWX2200-24G lan1:1
      RTX1210_2 tn1
      SWX2200-8G_1 tn1-lan1:1
      RTX1210_3 tn2
      SWX2200-8G_2 tn2-lan1:1
      WLX302_1 tn2-lan1:1-8
      WLX302_2 tn2-lan1:2

注意事項

他社スイッチが混在する構成での経路指定

マネージャーの配下に他社スイッチが接続されていても、マネージャーはそれを認識することができません。この場合、他社スイッチの配下にいるエージェントを経路で指定できる場合とできない場合があります。

指定できる場合

以下のように、他社スイッチの配下にエージェントが1つだけ接続されている場合は経路で指定することができます。ヤマハスイッチAの経路はlan1:2となります。

指定できない場合

以下のように、他社スイッチの配下にエージェントが複数接続されている場合は経路で指定することができません。ヤマハスイッチA、B両方とも経路はlan1:2になるため、コマンドを実行してもエラーになります。この場合はMACアドレスで指定してください。


制限事項

マネージャーの制限

エージェントの制限

マネージャーとエージェントルーターで共通する制限


コマンド

共通のコマンド

L2MSの動作モードの設定

[書式]
switch control mode MODE
no switch control mode [MODE]
[設定値]
[説明]
L2MSの動作モードを設定する。MODEがmanagerである場合はL2MSのマネージャーとして動作する。MODEがagentである場合はL2MSのエージェントとして動作する。
[ノート]
本コマンドはRev.14.01.20以降、Rev.15.00.10以降、Rev.15.01.09以降、およびRev.15.02系のファームウェアで設定可能。
本コマンドが設定できないファームウェアは、L2MSのマネージャーとして動作する。
[初期値]
MODE ... manager

L2MSを使用するか否かの設定

[書式]
switch control use INTERFACE USE [terminal=TERMINAL]
no switch control use INTERFACE [USE [terminal=TERMINAL]]
[設定値]
[説明]
L2MSを使用するか否かをインターフェースごとに設定する。USEがonであるインターフェースでL2MSを使用する。L2MSはswitch control modeの設定にしたがって動作する。
L2MSのマネージャーとして動作している場合はエージェントを制御するための通信を行う。また、terminalオプションがonに設定されたインターフェースでは端末情報の取得も行う。L2MSを使用しないインターフェースでは本コマンドをoffに設定することで不要なパケットの送出を抑えることができる。
L2MSのエージェントとして動作している場合はマネージャーからの探索パケットに対して応答パケットを返す。
[ノート]
switch control modeコマンドでMODEにoffが設定されている場合、本コマンドの設定は反映されない。
LAN分割機能が有効になっているインターフェースでは本コマンドを設定することはできない。
ポート分離機能が有効になっているインターフェースは、Rev.10.01.42以降、Rev.11.01.06以降、Rev.14.01.05以降のファームウェアで設定可能。
bridge memberコマンドでLANインターフェースが収容されていない場合、本コマンドのブリッジインターフェースへの設定は反映されない。
ブリッジインターフェースとブリッジインターフェースに収容されているLANインターフェースでUSEにonを設定している場合は、ブリッジインターフェースへの設定のみ反映される。
ブリッジインターフェースは、 Rev.14.01.20以降、Rev.15.00.10以降、およびRev.15.02系のファームウェアで設定可能。
USEがoffに設定されたインターフェースではterminalオプションがonであっても端末情報の取得は行わない。また、L2MSのエージェントとして動作している場合、terminalオプションの設定はL2MSの動作に反映されない。
terminalオプションは、Rev.14.01系以降のファームウェアで使用可能。
[初期値]

エージェントの監視時間間隔の設定

[書式]
switch control watch interval TIME [COUNT]
no switch control watch interval
[設定値]
[説明]
エージェントを探索するパケットの送信時間間隔、およびエージェントからの応答パケットを受信せずダウンしたと判断するまでの探索パケット送信回数を設定する。
TIMEを大きな値に設定した場合、探索パケットの送信頻度は減るが、エージェントを接続してからマネージャーが認識するまでの時間が長くなる。TIMEを小さな値に設定した場合はその逆となり、探索パケットの送信頻度は増えるが、エージェントを接続してからマネージャーが認識するまでの時間が短くなる。
探索パケットをCOUNTで設定した回数送信してもエージェントから応答パケットを受信しない場合、当該のエージェントはダウンしたと判断する。
[ノート]
switch control modeコマンドでMODEにmanagerが設定されていない場合、本コマンドの設定はL2MSの動作に反映されない。
エージェントを接続しているイーサネットケーブルを抜いた場合は、当コマンドの設定よりも早いタイミングでエージェントがダウンしたと判断することがある。
[初期値]

エージェント一覧の表示

[書式]
show status switch control [INTERFACE]
[設定値]
INTERFACE ... LANインターフェース名、ブリッジインターフェース名
[説明]
エージェントの一覧を表示する。INTERFACEを省略した場合は、すべてのインターフェースについて情報を表示する。
L2MSの動作状態に応じて、以下の情報を表示する。
[ノート]
ブリッジインターフェースは、 Rev.14.01.20以降、Rev.15.00.10以降、およびRev.15.02系のファームウェアで指定可能。
[表示例]
> show status switch control
LAN1
[00:a0:de:01:02:03]
機種名      : SWX2200-24G
機器名      : SWX2200-24G_0123456
経路        : lan1:1
アップリンク: 1
設定用経路  : lan1:1
設定        : switch select lan1:1
---
LAN2
スイッチ制御機能が有効になっていません
---
LAN3
スイッチ制御機能が有効になっていません
---
BRIDGE1
スイッチ制御機能が有効になっていません
> show status switch control
LAN1
[00:a0:de:01:02:03]
Model name      : SWX2200-24G
System name     : SWX2200-24G_0123456
Route           : lan1:1
Uplink          : 1
Route for Config:lan1:1
Config          : switch select lan1:1
---
LAN2
Switch control function is not available.
---
LAN3
Switch control function is not available.
---
BRIDGE1
Switch control function is not available.
> show status switch control
LAN1
マネージャー: 00:a0:de:01:02:03
---
LAN2
スイッチ制御機能が有効になっていません
---
LAN3
スイッチ制御機能が有効になっていません
---
BRIDGE1
スイッチ制御機能が有効になっていません
> show status switch control
LAN1
Manager: 00:a0:de:01:02:03
---
LAN2
Switch control function is not available.
---
LAN3
Switch control function is not available.
---
BRIDGE1
Switch control function is not available.

エージェントスイッチ用のコマンド

スイッチの選択

[書式]
switch select SWITCH
no switch select
[設定値]
[説明]
対象とするスイッチを選択する。以降プロンプトにはconsole promptで設定した文字列と選択したスイッチが続けて表示される。
switch select noneまたはno switch selectを実行すると、プロンプトにスイッチを表示しなくなる。
無線APを選択する場合は、ap selectを使用する。

スイッチが持つ機能の設定

[書式]
switch control function set FUNCTION [INDEX...] VALUE
no switch control function set FUNCTION [INDEX...]
[設定値]
[説明]
スイッチが持つ機能について設定を行う。設定したい機能の名前とその機能に対する設定値をパラメータとして指定する。複数の設定対象が存在する機能ではインデックスを指定する。
コマンド実行中にCtrl-C押下で中断することができる。ただし、実行後に同期処理が開始された場合は中断できない。
[ノート]
本コマンドを実行する前にswitch selectでスイッチを指定しておく必要がある。
ただし、SWX2300シリーズとSWX2100シリーズはコマンド実行による設定変更ができない。
スイッチの機能についてはコマンドリファレンスを参照のこと。

スイッチが持つ機能の設定内容や動作状態の取得

[書式]
switch control function get FUNCTION [INDEX...] [SWITCH]
[設定値]
[説明]
スイッチが持つ機能の設定内容や動作状態を取得する。取得したい機能の名前をパラメータとして指定する。複数の取得対象が存在する機能ではインデックスを指定する。
コマンド実行中にCtrl-C押下で中断することができる。
[ノート]
SWITCHを指定しない場合は、本コマンドを実行する前にswitch selectでスイッチを指定しておく必要がある。
スイッチの機能についてはコマンドリファレンスを参照のこと。

スイッチに対して特定の動作を実行

[書式]
switch control function execute FUNCTION [INDEX...] [SWITCH]
[設定値]
[説明]
スイッチに対して特定の動作を実行させる。実行したい動作に対応する機能の名前をパラメータとして指定する。複数の実行対象が存在する機能ではインデックスを指定する。
コマンド実行中にCtrl-C押下で中断することができる。
[ノート]
SWITCHを指定しない場合は、本コマンドを実行する前にswitch selectでスイッチを指定しておく必要がある。
スイッチの機能についてはコマンドリファレンスを参照のこと。

スイッチの設定の削除

[書式]
switch control function default [both] [SWITCH]
[設定値]
[説明]
選択したスイッチに対するマネージャー上の設定を削除する。同時に、マネージャーがスイッチを制御している場合は同期処理を行う。
bothオプションを指定しない場合、スイッチに対して適用可能な他の設定が存在すれば、その設定でスイッチを同期する。例えば、MACアドレス指定と経路指定の設定が存在する状態で、MACアドレス指定の設定を選択して本コマンドを実行した場合、MACアドレス指定の設定が削除された後、スイッチは経路指定の設定で同期される。
bothオプションを指定する場合、スイッチに対して適用可能な他の設定が存在すれば、その設定も同時に削除する。上記の例では、MACアドレス指定と経路指定の両方の設定が削除される。
すなわち、スイッチを確実に初期化したい場合はbothオプションを指定する。
[ノート]
SWITCHを指定しない場合は、本コマンドを実行する前にswitch selectでスイッチを指定しておく必要がある。

スイッチのファームウェアの更新

[書式]
switch control firmware upload go FILE [SWITCH]
[設定値]
[説明]
スイッチのファームウェアを更新する。ファームウェアのファイルはフラッシュROMや外部メモリへ事前に保存しておき、FILEにパスを指定する。ファームウェアの書き換えに成功すると、スイッチは自動的に再起動する。
コマンド実行中にCtrl-C押下で中断することができる。
FILEに相対パスを指定した場合、環境変数PWDを基点としたパスと解釈される。PWDはsetコマンドで変更可能であり、初期値は "/" である。
[ノート]
SWITCHを指定しない場合は、本コマンドを実行する前にswitch selectでスイッチを指定しておく必要がある。

スイッチの設定の取得

[書式]
switch control config get [SWITCH]
switch control config get [[INTERFACE] all]
[設定値]
[説明]
スイッチの設定ファイルを取得して保存する。
SWITCHパラメータにMACアドレスもしくは経路を指定した場合は、指定したスイッチの設定ファイルを取得する。
allを指定すると、マネージャーが認識している全てのスイッチの設定ファイルを取得する。
INTERFACEパラメータを指定すると、指定のインターフェースにつながっているスイッチを対象とする。INTERFACEパラメータを省略した場合は、allを指定した時と同様になる。
[ノート]
本コマンドで取得したスイッチの設定ファイルの名前には、switch config filenameコマンドで指定したファイル名を使用する。
スイッチの設定ファイルはswitch config directoryコマンドで指定したディレクトリに保存される。
本コマンドはschedule atコマンドで指定することができる。
本コマンドはRev.14.01.28以降、Rev.15.00.14以降、Rev.15.01.13以降、およびRev.15.02.03以降のファームウェアで設定可能。

スイッチの設定の復元

[書式]
switch control config set [SWITCH]
switch control config set [[INTERFACE] all]
[設定値]
[説明]
マネージャーに保存されているスイッチの設定ファイルを使用して、スイッチの設定を復元する。
SWITCHパラメータにMACアドレスもしくは経路を指定した場合は、指定したスイッチの設定を復元する。
allを指定すると、マネージャーが認識している全てのスイッチの設定を復元する。
INTERFACEパラメータを指定すると、指定のインターフェースにつながっているスイッチを対象とする。INTERFACEパラメータを省略した場合は、allを指定した時と同様になる。
[ノート]
本コマンドで復元に使用するスイッチの設定ファイルの名前には、switch config filenameコマンドで指定したファイル名を使用する。
スイッチの設定ファイルはswitch config directoryコマンドで指定したディレクトリに保存されている必要がある。
本コマンドはschedule atコマンドで指定することができる。
本コマンドはRev.14.01.28以降、Rev.15.00.14以降、Rev.15.01.13以降、およびRev.15.02.03以降のファームウェアで設定可能。

スイッチの設定ファイルを格納するディレクトリの指定

[書式]
switch config directory PATH
[設定値]
[説明]
スイッチの設定ファイルを格納するディレクトリを指定する。
相対パスを指定した場合、環境変数PWDを起点としたパスと解釈される。PWDはsetコマンドで変更可能であり初期値は"/"である
PATHがRTFS領域となる場合には、PATHにマルチバイト文字を使用することはできない。
[初期値]
PATH ... /sw_config
[説明]
本コマンドはRev.14.01.28以降、Rev.15.00.14以降、Rev.15.01.13以降、およびRev.15.02.03以降のファームウェアで設定可能。

スイッチの設定を保存するファイル名の指定

[書式]
switch config filename NAME
[設定値]
[説明]
スイッチの設定を保存するファイル名を指定する。
本コマンドが省略された場合は、switch selectコマンドで指定された文字列に".conf"を付けたものをファイル名とする。ただし、":(コロン)"は"_(アンダースコア)"に置き換えられる。
複数のswitch selectコマンドで同じファイル名を指定することができる。
switch config directoryコマンドで指定したディレクトリがRTFS領域である場合は、ファイル名にマルチバイト文字を使用することはできない。
本コマンドを実行する前にswitch selectコマンドでスイッチを指定しておく必要がある。
[説明]
本コマンドはRev.14.01.28以降、Rev.15.00.14以降、Rev.15.01.13以降、およびRev.15.02.03以降のファームウェアで設定可能。

ゼロコンフィグ機能を使用するか否かの設定

[書式]
switch control config-auto-set use USE
no switch control config-auto-set use [USE]
[設定値]
[説明]
スイッチのゼロコンフィグ機能を使用するか否かを設定する。
スイッチのゼロコンフィグ機能が有効かつ、L2MSエージェントのヤマハスイッチの設定(コンフィグ)が保存されている場合、工場出荷状態のL2MSエージェントがネットワークに接続されたときに、保存されている設定(コンフィグ)を自動で設定する。
[初期値]
USE ... off
[ノート]
本コマンドはRev.15.01.25以降、Rev.15.02.30以降のファームウェアで設定可能。

エージェントAP用のコマンド

無線AP用HTTPプロキシー機能を使用するか否かの設定

[書式]
ap control http proxy use USE
no ap control http proxy use [USE]
[設定値]
[説明]
無線AP用HTTPプロキシー機能を使用するか否かを設定する。
USE を on に設定した場合、マネージャー経由で無線APのWeb設定画面にアクセスすることができる。
[ノート]
利用に際して、無線APがマネージャーに認識されていること、および、無線APにIPアドレスが割り当てられている事が必要となる。
[初期値]
USE ... on

無線AP用HTTPプロキシー機能のタイムアウト時間の設定

[書式]
ap control http proxy timeout TIME
no ap control http proxy timeout [TIME]
[設定値]
[説明]
無線AP用HTTPプロキシー機能のタイムアウト時間を設定する。
マネージャー経由で無線APのWeb設定画面にアクセスする際、指定時間以内に無線APから応答がなければタイムアウトとなる。
[初期値]
TIME ... 60

無線APの設定の取得

[書式]
ap control config get [AP]
ap control config get [[INTERFACE] all]
[設定値]
[説明]
無線APの設定ファイルを取得して保存する。
APパラメータにMACアドレスもしくは経路を指定した場合は、指定した無線APの設定ファイルを取得する。
allを指定すると、マネージャーが認識している全ての無線APの設定ファイルを取得する。
INTERFACEパラメータを指定すると、指定のインターフェースにつながっている無線APを対象とする。INTERFACEパラメータを省略した場合は、allを指定した時と同様になる。
[ノート]
本コマンドで取得した無線APの設定ファイルの名前には、ap config filenameコマンドで指定したファイル名を使用する。
無線APの設定ファイルはap config directoryコマンドで指定したディレクトリに保存される。
本コマンドはschedule atコマンドで指定することができる。

無線APの設定の復元

[書式]
ap control config set [AP]
ap control config set [[INTERFACE] all]
[設定値]
[説明]
マネージャーに保存されているスイッチの設定ファイルを使用して、無線APの設定を復元する。
パラメータにMACアドレスもしくは経路を指定した場合は、指定した無線APの設定を復元する。
allを指定すると、マネージャーが認識している全ての無線APの設定を復元する。
INTERFACEパラメータを指定すると、指定のインターフェースにつながっている無線APを対象とする。INTERFACEパラメータを省略した場合は、allを指定した時と同様になる。
[ノート]
本コマンドで復元に使用する無線APの設定ファイルの名前には、ap config filenameコマンドで指定したファイル名を使用する。
無線APの設定ファイルはap config directoryコマンドで指定したディレクトリに保存されている必要がある。
本コマンドはschedule atコマンドで指定することができる。

無線APのコンフィグを削除

[書式]
ap control config delete [AP]
[設定値]
[説明]
マネージャーに保存されている無線APのコンフィグを削除する。
APにMACアドレス、または、経路で指定すると、特定の無線APのコンフィグを削除する。
APに"all"を指定すると、マネージャーが認識している全ての無線APのコンフィグを削除する。
APを省略した場合は、"all"を指定した時と同様になる。
[ノート]
schedule atコマンドで指定することができる。
ap config directoryで設定したディレクトリにあるap config filenameで設定したファイルを削除する。
ap config filenameの設定が省略されている場合、MACアドレス指定の際は"MACアドレス" + ".conf"を使用し、経路指定の際は"経路" + ".conf"を使用する。
ただし : (コロン) は _ (アンダースコア)に置き換えられる。

無線APの設定ファイルを格納するディレクトリの指定

[書式]
ap config directory PATH
[設定値]
[説明]
無線APの設定ファイルを格納するディレクトリを指定する。
相対パスを指定した場合、環境変数PWDを起点としたパスと解釈される。PWDはsetコマンドで変更可能であり初期値は"/"である
PATHがRTFS領域となる場合には、PATHにマルチバイト文字を使用することはできない。
[初期値]
PATH ... /ap_config

無線APの選択

[書式]
ap select AP
no ap select
[設定値]
[説明]
対象とする無線APを選択する。以降プロンプトにはconsole promptで設定した文字列と選択した無線APが続けて表示される。
ap select noneまたはno ap selectを実行すると、プロンプトに無線APを表示しなくなる。

無線APの設定を保存するファイル名の指定

[書式]
ap config filename NAME
[設定値]
[説明]
無線APの設定を保存するファイル名を指定する。
本コマンドが省略された場合は、ap selectコマンドで指定された文字列に".conf"を付けたものをファイル名とする。ただし、":(コロン)"は"_(アンダースコア)"に置き換えられる。
複数のap selectコマンドで同じファイル名を指定することができる。
ap config directoryコマンドで指定したディレクトリがRTFS領域である場合は、ファイル名にマルチバイト文字を使用することはできない。
本コマンドを実行する前にap selectコマンドで無線APを指定しておく必要がある。

ゼロコンフィグ機能を使用するか否かの設定

[書式]
ap control config-auto-set use USE
no ap control config-auto-set use [USE]
[設定値]
[説明]
ゼロコンフィグ機能を使用するか否かの設定する。
[初期値]
USE ... on

無線APのファームウェアの更新

[書式]
ap control firmware update go [AP]
[設定値]
[説明]
無線APのファームウェアを更新する。WEBサーバのファームウェアをチェックし、必要があればリビジョンアップを行う。ファームウェアの更新に成功すると自動的に再起動する。
WEBサーバのファームウェアが、現在のファームウェアのリビジョンと同一の場合、リビジョンアップは行わない。
[ノート]
APを指定しない場合は、本コマンドを実行する前にap selectでスイッチを指定しておく必要がある。

エージェントルーター用のコマンド

HTTPプロキシー経由でのWeb GUIへのアクセスを許可するか否かの設定

[書式]
httpd proxy-access l2ms permit PERMIT
no httpd proxy-access l2ms permit [PERMIT]
[設定値]
[説明]
HTTPプロキシー経由でのWeb GUIへのアクセスを許可するか否かを設定する。
PERMITがonである場合は、マネージャーのWeb GUIから本機のWeb GUIを表示するときにHTTPプロキシー経由でアクセスする。
[ノート]
switch control modeコマンドでMODEにagentが設定されていない場合、本コマンドの設定は反映されない。
本コマンドはRev.14.01.20以降、Rev.15.00.10以降、Rev.15.01.09以降、およびRev.15.02系のファームウェアで設定可能。
[初期値]
PERMIT ... off

SYSLOGメッセージ一覧

本機能において出力されるSYSLOGメッセージを以下に示します。
出力されるメッセージには "[SWCTL] route(addr):" というプレフィックスが付加されます。routeはマネージャーからエージェントへの経路、addrはエージェントのMACアドレスです。

エージェント共通のSYSLOGメッセージ

以下のメッセージはマネージャーに出力されます。
レベル 出力メッセージ 意味
INFO エージェントの認識 find switch エージェントを認識した。
detect down エージェントがダウンした。

エージェントスイッチ用のSYSLOGメッセージ

以下のメッセージはマネージャーに出力されます。

出力メッセージ中のnはポート番号、speedは通信速度です。

レベル 出力メッセージ 意味
INFO リンクのアップ/ダウン PORTn link up (speed) エージェントスイッチのポートnがリンクアップした。通信速度はspeed
PORTn link down エージェントスイッチのポートnがリンクダウンした。
同期処理 sync start エージェントスイッチの同期処理を開始した。
sync done エージェントスイッチの同期処理が完了した。
sync failed エージェントスイッチの同期処理に失敗した。
警告 fan lock エージェントスイッチのファンが停止している。
PORTn loop detect エージェントスイッチのポートnでループが発生していた。(注)
DEBUG 同期処理 can't get param of sync エージェントスイッチの同期処理を行うために必要な情報を取得できない。
(注)
このSYSLOGが出力されるのはループの発生をエージェントスイッチが検出し、ポートを自動的にリンクダウンした状態のときです。ループが発生している最中ではありません。したがって、loopdetect-linkdownがlinkdownもしくはlinkdown-recoveryに設定されている必要があります。なお、ループ検出機能の詳細についてはコマンドリファレンスを参照してください。

エージェントAP用のSYSLOGメッセージ

以下のメッセージはマネージャーに出力されます。

コンフィグの保存/復元には "[SWCTL]" というプレフィックスが付加されます。出力メッセージ中のrouteはマネージャーからエージェントへの経路、addrはエージェントのMACアドレス、modelはエージェントのモデル名です。

レベル 出力メッセージ 意味
INFO 無線AP用HTTPプロキシー機能 Request from IP_ADDR to AP_IP_ADDR IPアドレスがIP_ADDRであるホストから、IPアドレスがAP_IP_ADDRであるエージェントAPへのGUIへのアクセス要求があった。
コンフィグの保存/復元 route(addr): received config (CONFIG_FILE) マネージャーはエージェントからCONFIG_FILEを取得し保存した。
route(addr): send config (CONFIG_FILE) マネージャーはエージェントへCONFIG_FILEを送信した。
CONFIG_FILE: model(addr) is executing a config ... PROGRESS % エージェントでCONFIG_FILEの設定を復元中。PROGRESSは進捗率。
CONFIG_FILE: model(addr) finished executing a config エージェントでCONFIG_FILEの復元が完了した。
CONFIG_FILE:LINE: ERR_MSG エージェントでCONFIG_FILEの復元中に、行数 LINE がエラー ERR_MSGになった。
ERR_MSG はエラーの内容、LINEは、エラーになったコマンドのCONFIG_FILE内の行数を指す。
route(addr): Airlink setting changed エージェントの無線機能が、設定変更された。
DEBUG 無線AP用HTTPプロキシー機能 [APCTL_HTTP_PROXY] Cannot send ARP エージェントへARPを要求できなかった。
[APCTL_HTTP_PROXY] Cannot connect to AP (no arp reply) エージェントからARPの応答がなかった。
[APCTL_HTTP_PROXY] cannot get ap account エージェントから認証情報を取得できなかった。
[APCTL_HTTP_PROXY] cannot add to host list エージェントから認証情報を取得した後、内部リストに追加できなかった。
[AP_HTTP_PROXY] Can't create socket エージェントへ接続する際にソケットを作成できなかった。
[AP_HTTP_PROXY] Can't connect to server(ERRNO) エージェントへの接続に失敗した。ERRNOは内部エラー番号。
[AP_HTTP_PROXY] Connection Timeout エージェントとの通信中にタイムアウトした。
[AP_HTTP_PROXY] Write Error (ERRNO) エージェントへTCPデータを送信できなかった。ERRNOは内部エラー番号。
[AP_HTTP_PROXY] Read Error (ERRNO) エージェントからTCPデータを受信できなかった。ERRNOは内部エラー番号。

エージェントルーター用のSYSLOGメッセージ

以下のメッセージはマネージャーに出力されます。

出力メッセージ中のinterfaceはインターフェース、nはポート番号、speedは通信速度です。

レベル 出力メッセージ 意味
INFO リンクのアップ/ダウン interface:n link up (speed)
エージェントのinterfaceのポートnがリンクアップした。通信速度はspeed
interfaceにSwitchingHubがない場合は":n"は付与されない。
interface:n link down
エージェントのinterfaceのポートnがリンクダウンした。
interfaceにSwitchingHubがない場合は":n"は付与されない。

関連情報