ONUインターフェース

$Date: 2019/10/09 06:04:07 $

目次


概要

ONUインターフェースは、NTT東日本が提供する小型ONUと接続することで、最大1Gbit/sの高速通信が可能なインターフェースです。
ONUインターフェースを搭載した機種では、従来の据え置き型のONUを介することなく光ネットワークに接続することができます。

従来の光ネットワーク接続

従来の光接続
下向き矢印

小型ONUを介した光ネットワーク接続

小型ONUを用いた光接続

据え置き型のONUが不要となるため、省電力化省スペース化を実現できます。


注意事項


対応機種とファームウェアリビジョン

ONUインターフェースを搭載した機種、および対応ファームウェアリビジョンは以下の通りです。

機種ファームウェア
NVR510Rev.15.01.02 以降
NVR700WRev.15.00.02 以降

使用可能な小型ONU

ONUインターフェースで使用可能な小型ONUは以下の通りです。

小型ONUの取り扱いについては、小型ONU付属のマニュアルを参照してください。


動作環境条件

小型ONU搭載時は、以下の条件下で使用してください。

機種周囲温度周囲湿度
NVR5100 〜 35℃15 〜 80%(結露しないこと)
NVR700W0 〜 35℃15 〜 80%(結露しないこと)

詳細

ONUインターフェースを使用する

ONUインターフェースを使用する場合には、ONUポートに小型ONUを取り付けた状態で機器の電源を投入します

ONUインターフェースはホットプラグに対応していません。必ず以下の手順に従って小型ONUの取り付け/取り外しを行うようにしてください。

ONUポートに小型ONUを取り付ける

  1. 機器のPOWERスイッチがSTANDBYであることを確認する
  2. ONUポートからダストカバーを取り外す
  3. ONUポートに小型ONUを挿入する
  4. 小型ONUに光ファイバーケーブルを接続する
  5. 機器のPOWERスイッチをONにする
  6. 機器の起動が完了したら、前面のWAN/ONUランプが点灯していることで、正しく接続されたことを確認する
    • 小型ONUが挿入されていれば、ONUインターフェースはリンクアップします

ONUポートから小型ONUを取り外す

  1. 機器のPOWERスイッチをSTANDBYにする
  2. 小型ONUから光ファイバーケーブルを取り外す
  3. ONUポートから小型ONUを取り外す
  4. ONUポートにダストカバーを取り付ける

ONUインターフェース(onu1)とWANインターフェース(lan2)の排他利用

ONUインターフェース(onu1)とWANインターフェース(lan2)は併用できません。
そのため、ONUインターフェース(onu1)が有効な場合は、(lan2)が記述されたコマンドは機能しません。
本サイトでの設定例の(lan2)部分を(onu1)に置き換えて参照して下さい。

ONUインターフェースが有効になる条件

電源投入時にONUポートに小型ONUが挿入されていれば、ONUインターフェース(onu1)が有効になります。
一方、電源投入時に小型ONUが挿入されていなければ、WANインターフェース(lan2)が有効になります。

ONUインターフェース(onu1)とWANインターフェース(lan2)は同じMACアドレスを使用します。 使用するMACアドレスは、show environmentコマンドで確認することができます。

# show environment
NVR700W BootROM Ver. 1.00
NVR700W FlashROM Table Ver. 1.00
NVR700W Rev.15.00.01 (Wed March 16 21:01:40 2016)
  main:  NVR700W ver=00 serial=XXXXXXXXXX MAC-Address=XX:XX:XX:XX:XX:XX MAC-Address=XX:XX:XX:XX:XX:XX
CPU:    0%(5sec)   0%(1min)   0%(5min)    メモリ: 8% used
パケットバッファ:   0%(small)   0%(middle)   5%(large)   0%(huge) used
            :

無効状態のインターフェースについて

無効状態のインターフェースは以下の動作となり、使用することができないので注意してください。

なお、無効状態のインターフェースは、show status INTERFACEコマンドで以下のように表示されます。

# show status lan2
LAN2インターフェースは現在使用できません。

ONUインターフェースの機能制限、制約

ONUインターフェースでは、以下の機能を使用することができません。

上記以外の機能で、インターフェース名にlanN (N = 1, 2, ...)を指定するコマンドには、onuN (N = 1)を指定することができます。


コマンド

ONUインターフェースの動作に関連するコマンドは以下の通りです。

ONUインターフェースの動作タイプの設定

[書式]
onu type interface speed [option=value ...]
onu type interface option=value [option=value]
no onu type interface [...]
[設定値および初期値]
  • interface
    • [設定値] : ONUインターフェース名
    • [初期値] : -
  • speed : 速度および動作モード
    • [設定値] :
      設定値説明
      auto速度自動判別
      1000-fdx1000BASE-X 全二重
      (省略)省略時はauto
    • [初期値] : auto
  • option=value : オプション機能
    • [設定値] :
      • mtu
        インターフェースで送受信できる最大データ長 (641500)
      • energy-saving
        省電力機能
        設定値説明
        on省電力機能を有効にする
        off省電力機能を無効にする
    • [初期値] :
      • mtu=1500
      • energy-saving=off
[説明]

指定したONUインターフェースの速度と動作モードの種類、およびオプション機能について設定する。

  • MTU

    インターフェースで送受信できる最大データ長を指定する。データ長にはMACヘッダとFCSは含まれない。

    指定できるデータ長の範囲は641500の範囲となる。

    本コマンドのmtuを設定して、かつ、ip mtuコマンドまたはipv6 mtuコマンドが設定されずデフォルト値のままの場合、IPv4やIPv6でのMTUとしては本コマンドのmtuが利用される。一方、ip mtuコマンドまたはipv6 mtuコマンドが設定されている場合には、本コマンドのmtuの設定にかかわらず、ip mtuコマンドまたはipv6 mtuコマンドの設定値がMTUとして利用される。本コマンドのmtuも含めてすべて設定されていない時には、デフォルト値である1500が利用される。

  • 省電力機能

    onに設定するとEEE(Energy Efficient Ethernet)により通信していないONUポートの消費電力を抑えることができる。

    この機能を使用するには、接続する機器もEEEをサポートしている必要がある。

[ノート]
ONUインターフェースが使用できる場合、本コマンドを実行するとインターフェースのリセットが自動で行われ、その後に設定が有効になる。

ONUインターフェースが使用できない場合、本コマンドを実行してもインターフェースのリセットは行われず、設定の変更のみが行われる。

ONUインターフェースの動作設定

[書式]
onu shutdown interface
no onu shutdown interface
[設定値および初期値]
  • interface
    • [設定値] : ONUインターフェース名
    • [初期値] : -
[説明]

ONUインターフェースを利用できないようにする。

本コマンドを設定したONUインターフェースでは、小型ONUを接続してもリンクアップしなくなる。
ONUインターフェースが使用できない状態で本コマンドを実行した場合には、設定の変更のみが行われ、インターフェースの動作は変更されない。ONUインターフェースが使用できる状態で起動したとき、設定が動作に反映される。

インターフェースの再起動

[書式]
interface reset interface [interface ...]
[設定値および初期値]
  • interface
    • [設定値] :
      LANインターフェース名
      ONUインターフェース名 ★
      WANインターフェース名
      USBインターフェース名
      SDインターフェース名
    • [初期値] : -
[説明]

指定したインターフェースを再起動する。

LANインターフェースおよびONUインターフェースでは、オートネゴシエーションする設定になっていればオートネゴシエーション手順が起動される。

USBとSDインターフェースでは、ポートの給電がOFF,ONされ、USBデバイスやmicroSDカードの再アタッチが行われる。

[ノート]
interfacelan1またはlan2に指定してこのコマンドを実行すると、LANインターフェースおよびWANインターフェースが同時にリセットされる。経路情報などすべての設定を整えた後に実行すること。

小型ONUの情報を表示する

[書式]
show onu-module info [interface]
[設定値および初期値]
  • interface
    • [設定値] : ONUインターフェース名
    • [初期値] : -
[説明]

ONUインターフェースに接続された小型ONUの情報を表示する。
インターフェースを指定しない場合は、すべてのONUインターフェースに接続された小型ONUの情報を表示する。

表示内容は以下の通り。
  • イーサネット規格
  • ベンダー名
  • ベンダーID
  • 型番
  • シリアル番号
[ノート]

ONUインターフェース名は、NVR700W Rev.15.00.07以降、NVR510 Rev.15.01.06以降のファームウェアで指定することができる。


[EOF]