http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/relnote/Rev.08.03/relnote_08_03_68.html
Revision : 08.03.68
Release : Dec. 2007, ヤマハ株式会社

Rev.8.03.68リリースノート


RTX1100/RTX1500/RT107e Rev.8.03.61からの変更点


■機能追加

  1. RTX1500にPPTP機能を追加した。

    http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/pptp/index.html

    対象機種:RTX1500

  2. パケット転送フィルター機能を追加した。

    http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/forward-filter/index.html

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  3. SNTPサーバ機能を追加した。

    http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/sntpd/index.html

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  4. IPマスカレード変換セッション数制限機能

    http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/nat-descriptor/session-limit.html

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  5. ネットワークバックアップとIPsecの連携機能を追加した。

    IPキープアライブのUP/DOWN状態の変化に合わせて、指定したIPsecセキュリティ・ゲートウェイの識別子に属するSAを強制的に更新させることができるようにした。これにより、ネットワークバックアップによる経路切替えと連動して即座にSAの更新処理を行わせることができ、IPsec通信の復旧を早めることができる。

    本機能により、既存のip keepaliveコマンドの仕様を拡張するが、次の[6]の項目と合わせて[6]に詳細を記述する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  6. IPキープアライブのパケットを送出するゲートウェイの選択ルールを可変にする機能を追加した。

    本機能の追加に伴い、ip keepaliveコマンドの仕様が以下のように拡張される。
    [5]の項目の内容も合わせて記述する。

    ○ネットワーク監視機能の設定

    [書式]
    ip keepalive NUM KIND INTERVAL COUNT GATEWAY [GATEWAY ...] [option=value ...]
    no ip keepalive NUM
    [設定値]
    NUM ........... このコマンドの識別番号(1..100)
    KIND .......... 監視方式
    • icmp-echo ... ICMP Echoを使用する
    INTERVAL ...... キープアライブの送信間隔秒数(1..65535)
    COUNT ......... 到達性がないと判断するまでに送信する回数(3..100)
    GATEWAY
    • IPアドレス ... xxx.xxx.xxx.xxx(xxx は十進数)
    • dhcp INTERFACE
      • INTERFACE .... DHCPにて与えられるデフォルトゲートウェイを使う場合の、DHCPクライアントとして動作するLANインターフェース名
    OPTION=VALUE列
    OPTION VALUE 説明
    log on SYSLOGを出力する
    off SYSLOGを出力しない
    upwait 秒数 到達性があると判断するまでの待機時間(1..1000000)
    downwait 秒数 到達性がないと判断するまでの待機時間(1..1000000)
    length バイト ICMP Echoパケットの長さ(64-1500)
    ipsec-refresh セキュリティ・ゲートウェイの識別子 DOWN→UPまたはUP→DOWNに状態が変化した場合に、指定のセキュリティ・ゲートウェイに属するSAを強制的に更新(複数指定する場合はカンマで区切る)
    ipsec-refresh-up セキュリティ・ゲートウェイの識別子 DOWN→UPに状態が変化した場合のみ、指定のセキュリティ・ゲートウェイに属するSAを強制的に更新(複数指定する場合はカンマで区切る)
    ipsec-refresh-down セキュリティ・ゲートウェイの識別子 UP→DOWNに状態が変化した場合のみ、指定のセキュリティ・ゲートウェイに属するSAを強制的に更新(複数指定する場合はカンマで区切る)
    gateway-selection-rule head ICMP Echoパケットを送信する際、該当する経路に複数のゲートウェイが指定されていても、必ず最初に指定されたゲートウェイへ送出する
    normal ICMP Echoパケットを送信する際、該当する経路に複数のゲートウェイが指定されていたら、通常の規則に従い送出ゲートウェイを選択する
    [説明]
    指定したゲートウェイに対してICMP Echoを送信し、その返事を受信できるかどうかを判定する。
    [ノート]
    Rev.7.01 以上で実行可能である。
    lengthパラメータで指定するのはICMPデータ部分の長さであり、IPパケット全体の長さではない。
    lengthパラメータは、Rev.7.01.43、Rev.8.01.18、Rev.8.02.35 以降で指定可能である。
    ipsec-refresh、ipsec-refresh-up、ipsec-refresh-downパラメータは、ネットワークバックアップ機能の主系/従系回線の切り替え時において、IPsec通信の復旧時間を短縮させる際に有効である。
    ipsec-refresh、ipsec-refresh-up、ipsec-refresh-downパラメータは、RT107eを除くRev.8.03.68以降で指定可能である。
    gateway-selection-ruleパラメータは、RTX3000 Rev.9.00.24以降で指定可能である。
    RT107eでのみGATEWAYパラメータでdhcp INTERFACEを指定できる。
    [初期値]
    log = off
    upwait = 5
    downwait = 5
    length = 64
    ipsec-refresh 設定なし
    ipsec-refresh-up 設定なし
    ipsec-refresh-down 設定なし
    gateway-selection-rule = head
    [設定例]
    ネットワークバックアップ機能で従系回線pp11から主系回線pp10へ復旧する際に、IPsec接続で使用しているセキュリティ・ゲートウェイの識別子3に属するSAを強制的に更新させる。
    # ip route 172.16.0.0/24 gateway pp 10 keepalive 1 gateway pp 11 weight 0
    # ip keepalive 1 icmp-echo 5 5 172.16.0.1 ipsec-refresh-up=3

    ネットワークバックアップ機能を利用して、IPキープアライブ1がダウンしたのをトリガーにして経路172.16.224.0/24を活性化させる。
    # ip route 172.16.112.0/24 gateway null keepalive 1 gateway 172.16.0.1 weight 0
    # ip route 172.16.224.0/24 gateway 172.16.112.1 keepalive 2
    # ip keepalive 1 icmp-echo 5 5 192.168.100.101
    # ip keepalive 2 icmp-echo 5 5 172.16.112.1 gateway-selection-rule=normal

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  7. descriptionコマンドを拡張し、従来のインタフェースの説明に加えて、システムの説明を設定できるようにした。

    ○インタフェースまたはシステムの説明の設定

    [書式]
    description ID DESCRIPTION
    no description ID [DESCRIPTION]
    description INTERFACE DESCRIPTION
    no description INTERFACE [DESCRIPTION]
    [設定値]
    ID ... システム全体の説明を記述する場合のID (1..21474836)
    INTERFACE ... LANインタフェース名、'pp'、'tunnel'のいずれか
    DESCRIPTION ... 説明の文字列 (最大64文字/ASCII、32文字/シフトJIS)
    [説明]
    システム全体の説明、あるいはインタフェースの説明を設定しておく。設定内容はあくまで説明のためだけであり、動作には影響を与えない。

    システム全体の説明の場合は、IDの値を変えることで複数行の説明を設定できる。インタフェースの説明は一行に限定される。

    INTERFACEとして'pp'あるいは'tunnel'を指示したときにはそれぞれ、pp selectあるいはtunnel selectで選択したインタフェースの説明となる。

    設定内容はshow configコマンドで表示される。また、インタフェースに対する設定内容はインタフェースに対するshow statusコマンドでも表示される。

    システム全体の説明は、show configコマンドではすべての設定よりも先に、ID順に表示される。

    説明には、ASCII文字だけではなく、シフトJISで表現できる範囲の日本語文字(半角カタカナを除く)も使用できる。ただし、console characterコマンドの設定がsjisの場合にのみ、正しく設定、表示でき、他の設定の場合には文字化けすることがある。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  8. 技術サポートに必要な情報を一度に出力することができる、show techinfoコマンドを新設した。

    ○技術情報の表示

    [書式]
    show techinfo
    [説明]
    技術サポートに必要な情報を一度に出力する。

    他のshowコマンドとは異なり、show techinfoコマンドの出力はconsole columns/linesコマンドの設定を無視して一度に出力される。一画面ごとに出力が停止する、ページ動作は行わない。そのため、ターミナルソフトのログ機能を用いて、出力をPCのファイルとして保存することが望ましい。

    また、console characterコマンドの設定も無視され、常に英語モードで出力される。

    一画面ごとに内容を確認しながら出力したいときには、以下のようにlessコマンドを併用するとよい。ただし、lessコマンドは画面制御シーケンスを多数出力するため、ログを記録しながらlessコマンドを使用すると、ログファイルがわかりにくくなる。

    show techinfo | less
    [ノート]
    ルーターに対してPCで動作するTFTPクライアントからアクセスし、ファイル名'techinfo'をGETすると、show techinfoコマンドの出力と同じものが得られる。

    Windows XPのTFTP.EXEを使用した例:

    C:\>tftp 192.168.0.1 get techinfo techinfo.txt

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  9. BGP-4で受け取った経路について、ASパス属性に基づいたフィルタリングを設定するコマンドを追加した。

    BGP-4で受けた経路情報に含まれるASパス属性に基づいて経路のフィルタリングをかけるため、bgp export aspathコマンドを新設した。bgp export aspathコマンドを設定すると、bgp export aspathコマンドで指定した正規表現と一致するASパス属性を持つ経路ごとに経路のフィルタリングをかけることができる。

    ○ BGPで受信した経路に対するフィルタの適用

    [書式]
    bgp export REMOTE_AS filter FILTER_NUM ...
    bgp export aspath SEQ "ASPATH_REGEXP" filter FILTER_NUM ...
    no bgp export REMOTE_AS [ filter FILTER_NUM ... ]
    no bgp export aspath SEQ ["ASPATH_REGEXP" [ filter FILTER_NUM ... ]]
    [設定値]
    REMOTE_AS ... 相手のAS番号 (1..65535)
    SEQ ... ASパスを指定したときの評価順序 (1..65535)
    ASPATH_REGEXP ... 正規表現
    FILTER_NUM ... フィルタの番号 (1..2147483647)
    [説明]
    BGPで受けた経路に対してフィルタを設定する。

    REMOTE_ASを指定してフィルタを設定した場合、接続先から受けた経路についてフィルタに該当した経路が実際のルーティングテーブルに導入され、RIPやOSPFのような他のプロトコルにも通知される。フィルタに該当しない経路はルーティングには適用されず、他のプロトコルに通知されることもない。フィルタの番号には bgp export filterコマンドで定義した番号を指定する。
    ASPATH_REGEXPを指定してフィルタを設定した場合、 REMOTE_ASを指定した場合と同様に、 ASパスが正規表現と一致する経路についてフィルタに該当した経路が導入される。 ASPATH_REGEXPにはgrepコマンドで使用できる検索パターンを指定する。

    ASPATH_REGEXPを指定したフィルタを複数設定した場合、SEQの小さい順に評価される。また、 ASPATH_REGEXPを指定したフィルタを設定した場合、REMOTE_ASを指定したフィルタよりも優先して評価される。
    [ノート]
    正規表現によってASパスを表す例
    • すべてのASパスと一致する
      # bgp export aspath 10 ".*" filter 1
    • AS番号が1000または1100で始まるASパスと一致する
      # bgp export aspath 20 "^1[01]00 .*" filter 1
    • AS番号に2000を含むASパスと一致する
      # bgp export aspath 30 "2000" filter 1
    • ASパスが3000 3100 3200であるパスと完全一致する
      # bgp export aspath 40 "^3000 3100 3200$" filter 1
    • ASパスにAS_SETを含むパスと一致する
      # bgp export aspath 50 "{.*}" filter 1
    [初期値]
    このコマンドが設定されていないときには、BGPが受信したすべての経路が破棄される。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  10. implicit経路の優先度を設定できるようにした。

    ○implicit経路の優先度の設定

    [書式]
    ip implicit-route preference PREFERENCE
    no ip implicit-route preference [PREFERENCE]
    [設定値]
    PREFERENCE ... implicit経路の優先度 (1..2147483647)
    [説明]
    implicit経路の優先度を設定する。
    優先度は1以上の整数で示され、数字が大きいほど優先度が高い。
    implicit経路が動的経路制御プロトコルで得られた経路またはip routeコマンドで設定された静的な経路と食い違う場合には、優先度が高い方が採用される。
    静的な経路と優先度が同じ場合には、静的な経路が優先される。
    動的経路制御プロトコルで得られた経路と優先度が同じ場合には、時間的に先に採用された経路が有効となる。
    なお、ip implicit-route preferenceコマンドでimplicit経路の優先度を変更しても、その時点で既にルーティングテーブルに登録されているimplicit経路の優先度は変更されない。
    [ノート]
    implicit経路とは、IPアドレスを設定したインタフェースが有効な状態になったときに暗黙のうちに登録されるそのインタフェースを経由する経路のことである。
    例えば、IPアドレスを設定したLANインタフェースがリンクアップ状態のときには、設定したIPアドレスとネットマスクの組み合わせから決定されるネットワークアドレスが、そのLANインタフェースを経由するimplicit経路として登録されている。
    [初期値]
    10000

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

■仕様変更

  1. 静的フィルタで、ICMP/ICMPv6パケットのタイプとコードをチェックするフィルタを 記述できるようにした。

    既存のip/ipv6 filterコマンドのTCP/UDPのソースポート番号の部分にICMP/ICMPv6の タイプを記述でき、デスティネーションポート番号の部分にICMP/ICMPv6のコードを 記述できる。

    [設定例]



    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  2. IPマスカレード機能で、新しく内側と外側のアドレスをバインド、解放したときのログに、今までの情報に加えて宛先IPアドレス、ポート番号の情報を表示するようにした。

    例:
    [NAT(1):LAN2] Bound TCP 10.0.0.1.60000 <-> 192.168.0.1.60371 ==> 172.16.0.1.80

    この例では、10.0.0.1が外側アドレス、60000が外側ポート番号、192.168.0.1が内側アドレス、60371が内側ポート番号、172.16.0.1が宛先アドレス、80が宛先ポート番号になる。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  3. IPsecで、一つのSAでノーマルパスとファストパスの双方でパケットを送信している時に、ノーマルパスのパケットにESPのシーケンス番号を付与してから実際にそれを送信するまでの間に、ファストパスのパケットの処理が進んでしまい、ノーマルパスのパケットが追い越されてしまった時に、追い越されてしまう数によっては受信側でのアンチリプレイチェックによりノーマルパスでのパケットが破棄されてしまうことがあった。そのため、ノーマルパスでのパケットを実際に送信する直前に再度シーケンス番号の確認を行い、必要であればシーケンス番号を付け直すように変更した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  4. 専用線接続時に相手から何も受信できずにPPP/LCPのネゴシエーションが失敗した場合には、自動的にPPP/LCPのネゴシエーションを再起動するようにした。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

■バグ修正

  1. BGPの設定をしてLANがリンクダウンしているときに、ip addressコマンドでLANアドレスの設定を変更するとリブートするバグを修正した。

    Rev.8.03.37以降のファームで発生する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  2. BGPでピアから経路情報を受信している状態で、bgp configure refreshまたはospf configure refreshコマンドを入力すると、稀にリブートするバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  3. BGPで、bgp configure refreshコマンドを実行したときに、本来であればBGPピアから受信していた経路はいったんすべて削除されるが、それが削除されずに残ってしまうことがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  4. BGPピアの設定があり、その設定をまったく変更していない状態で、show status bgp neighborコマンドで表示される状態がIdleまたはActiveの時にbgp configure refreshコマンドを実行すると、そのBGPピアがそれ以降、bgp configure refreshコマンドに反応しなくなるバグを修正した。この状態になると、ルーターを再起動するしか復旧の方法はない。

    Idle状態とはBGPの初期化中の状態であり、ごく短時間で他の状態に遷移するため、現実的には、Idle状態中にbgp configure refreshコマンドを実行するのは困難である。

    Active状態とは、BGPピアからの接続を待っている状態である。bgp neighborコマンドでpassiveオプションをonに設定していると、BGPピアから接続されるまでActive状態になる。また、passiveオプションがoffの場合でも、BGPピアとの接続がいったん切断されると、少なくともIdelHoldTimer(=12秒)の間はActive状態になる。そのため、bgp configure refreshコマンドを12秒以内に2回以上実行すると、この問題に遭遇することになる。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  5. SPF計算で同コストなスタブリンクを評価したとき、スタブ経路の計算結果に基づいてルーティングテーブルを更新できない場合があるバグを修正した。

    具体的には、あるスタブ経路に関するスタブリンクを評価したとき、最後に評価したスタブリンクにおいてネクストホップ情報の更新が発生しなかったとき、ルーティングテーブルにそのスタブ経路の計算結果が反映されなくなる。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  6. OSPFで外部経路を取り込んでいるとき、対象となる静的経路のゲートウェイが変化してもTYPE 5 LSAのForwarding Addressが変化しないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  7. OSPFで、TYPE2の外部経路について、経路の変更がまったくない場合でも、SPF再計算のタイミングで経路の削除/追加イベントが発生することがあるバグを修正した。問題が発生したときに、ip route change logコマンドをonに設定しておくと、"Delete IP route"/"Add IP route"のログが続けて記録されるがその前後で経路の変更は起きていない。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  8. OSPFが有効な設定でRTを起動(再起動)すると、1度 ospf configure refresh コマンドを実行するまでLSDBに意図しない経路が登録されてしまう可能性のあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  9. フローティングスタティックのとき、OSPF・BGPで経路の生成元の切り替わりを検知できないバグを修正した。

    最初にOSPF・BGPのルーティングテーブルに取り込んだプロトコルでその後の動作が決まってしまい、import できたりできなかったりしていた。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  10. 以下の2つの条件が重なったときに、ospf configure refreshコマンド、あるいはbgp configure refreshコマンドを実行するとリブートすることがあるバグを修正した。

    1. BGPとOSPFを同時に使用している。
    2. BGPの経路をOSPFの外部経路としてインポートしている。つまり、以下のコマンドが設定されている。
      ospf import from bgp

    Rev.8.03.41以降で発生する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  11. タグVLAN機能とVRRP機能を同一インタフェースで使用して、VRRPの仮想MACアドレス 宛ての受信フレームを他のインタフェース経由で転送するときに、ファストパスで処理できないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  12. バックアップ機能で従系の回線としてISDN回線を使用しているとき、従系の回線がMP接続で2リンク以上を接続していると、主系の回線が復旧して使用する回線が切り換わっても、従系の回線が切断されないバグを修正した。
    回線が切り換わった直後に従系の回線が切断されるのが正しい動作である。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  13. トンネルインタフェースでNAT機能を適用しているとき、NATセション数が上限に達しているために、そのトンネル宛てのパケットのNAT変換に失敗するとパケットバッファがリークするバグを修正した。対象となるパケット種別は次の通りである。

    なお、この状態が継続しパケットバッファがリークし続けると、やがてルーターが受信停止に陥る。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  14. PPTPの通信で負荷が高いとシステムが不安定になるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100

  15. IPsecトンネルへ送信するにあたってフラグメントの必要がある場合にフラグメント用のパケットエリアの確保ができないとメモリリークすることがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100

  16. Ciscoルータとmainモードを使用してIPsec接続を行なったとき、DPDによるIKEキープアライブを設定していても機能しなくなるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  17. RT107eで、IPsecトンネルを通るパケットに帯域制限が効かないバグを修正した。
    Rev.8.03.60で発生する。

    対象機種:RT107e

  18. 帯域検出機能で、帯域検出実行時の受信パケットがshow status lanやshow status tunnel、MIBの受信カウンタに正しく反映されないことがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  19. FR MIBで、frErrIfIndexを取得すると、その後の動作が不安定になる可能性があったバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  20. フレームリレーの設定をして回線が未接続状態のときに no pp encapsulation コマンドを実行すると、リブートすることがあったバグを修正した。
    FRの設定を行った後、回線未接続の状態で"pp bind"コマンドを削除すると、メモリの不正アクセスをして、ハングアップすることがあった。

    Rev.8.03.46以降のリビジョンで発生する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  21. FRで接続している状態で、restartコマンドやリビジョンアップをして再起動をすると、リブートやハングアップしてしまう可能性があったバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  22. PIAFSの起動側として接続したときに、通信中に接続速度が変更されると、相手機器との間で同期を確立できなくなり、通信を継続できなくなることがあるバグを修正した。
    主にPIAFS端末からコールバック接続されたときに現象が発生していた。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  23. RAS(Anonymous) 接続で複数の拠点から同じユーザー名で MP 1リンク接続すると、あとから接続した拠点を最初に接続した拠点のMPリンクにバインドしてしまうバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  24. LCPのネゴシエーション中に回線が切断されたとき、STATUS LEDが点灯しないバグを修正した。
    "PPP/LCP aborted" というエラーログを出力するときが該当し、認証方式が異なる設定の接続先に対して接続しようとしたときなどに発生する。

    対象機種:RT107e

  25. PIM-SMの設定を行っているインタフェースがリンクダウンなどでアドレスが取れないようなときにリブートするバグを修正した。

    対象機種:RTX1500

  26. マルチキャストの通信を行うとメモリリークが発生するバグを修正した。

    対象機種:RTX1500

  27. プロキシサーバを経由してWebアクセスを行っているとき、URLフィルタでアクセスを遮断してもブロック画面が表示されず、その後のWebアクセスが不安定になるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  28. URLフィルタのブロック画面のクロスサイトスクリプティング脆弱性を修正した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  29. 外部データベース参照型URLフィルタでネットスターを使用した場合、ブロック画面に表示されるカテゴリ名の誤記を修正した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  30. 外部データベース参照型URLフィルタで複数のフィルタを設定した場合、カテゴリリストを指定したフィルタをインタフェースに適用する順番によっては、URLフィルタが正常に動作しないことがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RT107e

  31. DHCPサーバ機能で、DHCP認証機能使用時にDHCPリレーエージェントへ予約クライアントの情報を通知できないバグを修正した。通常のアドレス付与の動作には問題はないが、DHCPリレーエージェント側でイーサネットフィルタとDHCPサーバ上の予約情報との連携を行っている場合、DHCPリレーエージェントのイーサネットフィルタの動作に予約情報を反映できなかった。

    Rev.8.03.60以降で発生する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  32. 起動時に以下のSNMPトラップが送出されないことがあるバグを修正した。

    専用線設定時

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  33. SIP-NAT機能において、書き換え対象となるIPアドレスを多く含んだヘッダを持つSIPパケットを受信した時にリブートすることがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  34. HTTPリビジョンアップにおいて、HTTPヘッダ中の"Content-Length"フィールドが、"content-length"のように小文字となって正確に一致しない文字列を送ってくるHTTPサーバを経由すると、「機種が違います(Invalid Model)」というエラーが表示されてHTTPリビジョンアップに失敗するバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  35. telnet経由で長いconfigをペーストすると表示が途中で止まってしまい、任意のキーを入力しないと、続きの処理が実行されないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  36. show ip connection | less と入力して、動的フィルタのコネクションをless表示した時に、無駄な空行が入るバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  37. show sshd public keyコマンドを実行するたびにメモリリークしていたバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  38. ppp ipcp remote address checkコマンドが設定されていないときは、onと設定された状態で動作しなければならないにも関わらず、offと設定された状態で動作するバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  39. lan typeコマンド実行後、本来ファストパスで処理されるべきフローがノーマルパスで処理されることがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  40. 入力したコマンドのパラメータヘルプを表示させたときに、別のコマンドになるキーワードが存在する場合に、文字化けやリブートしてしまうバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  41. ping6コマンドでPPインタフェースを指定するとき、PP番号に登録可能な (相手先情報番号+1) を指定できてしまうバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  42. console character sjis/eucに設定されているとき、no pp selectコマンドのコマンドヘルプで [ ] を閉じていなかった誤記を修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  43. tcp logコマンドのコマンドヘルプの誤記を修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  44. lan typeコマンドで、スイッチングハブのないLANインターフェースに対して、ポート番号を指定できるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  45. dhcp client client-identifierコマンドの不完全入力でリブートすることがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  46. ネットボランチDNS関連のコマンド(netvolante-dns 〜)で、入力キーワードがタブ補完されないことがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  47. netvolante-dns delete goコマンドで以下のバグを修正した。

    Rev.8.03.37以降で発生する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  48. sshd host key generateコマンドを実行するとリブートすることがあったバグを修正した。
    SEEDオプションに84653427を指定した場合にリブートしていた。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  49. no lan backup lanNコマンドで、後ろにLANインタフェース名やゲートウェイIPアドレスなどのパラメータを入力するとエラーになり、コマンドを削除できないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  50. 以下に示すコマンドのパラメータで、不正な形式であってもエラーを表示しないことがあるバグを修正した。

    不正な形式でもエラーにならない例は以下のとおり。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  51. nat descriptor timerコマンドで、no形式で設定を削除する場合に、本来不要なパラメータを指定しないとエラーになることがあるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  52. 以下のコマンドをno形式で削除しようとするときに、コマンドの後ろにインタフェース名以外のパラメータが付いているとエラーになるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  53. http revision-up urlコマンドでファイル名を指定せずにHTTPリビジョンアップを実行すると、メモリの不正アクセスをして、リブートすることがあったバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  54. mail notifyコマンドでパラメータに"filter ethernet"を指定した場合に、「フィルター対象インターフェース」のみを入力すると、メモリの不正アクセスをすることがあったバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  55. mail notifyコマンドでトリガにbackupを指定する場合、バックアップ対象インタフェースに(PPインタフェース番号の最大数+1)の値を設定してもエラーにならないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  56. no mail templateコマンドのコマンドヘルプの誤記を修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  57. 以下のコマンドが削除された場合に、"[MAIL] Not Found Server(Template) ID:N"のログが出力されないように修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  58. ipv6 filterコマンドで以下のバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  59. no ip I/F intrusion detectionコマンドで以下のバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  60. timezoneコマンドで -00:01 〜 -00:59 の範囲を指定した時に、符号が反転してしまうバグを修正した
    例えば "timezone -00:30" と入力した場合に "timezone +00:30" と設定されてしまう。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  61. no ipv6 INTERFACE mld staticコマンドで、以下のバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  62. no snmp trap hostコマンドのヘルプの誤記を修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  63. ospf area networkコマンドのヘルプ表記を修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  64. 動的フィルターが管理しているコネクションに TCP 以外のコネクションが存在するとき、Web Assistanceのファイアウォール画面で状態を表示させるとリブートするバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  65. Web Assistanceの[NAT]メニューから、任意のインタフェースの[設定]ボタンを押し、NATを「使用しない」に設定した後、[変換ルール]のページを開くと、変換方法に「IPマスカレード」が選択されているバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  66. 不正アクセス検知の履歴がある状態でGUIのトップページにアクセスするとメモリリークしていたバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  67. Web Assistanceの[ハードウェアの設定]メニューにおいて、LAN2およびLAN3ポートの設定変更が正しく反映されないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  68. Web Assistance の[インターフェース]メニューからISDN接続の状態ページを参照すると、トラフィックのカウントが正しく表示されないバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  69. Web Assistanceの[NATの変換ルール]の設定確認ページで、外側のアドレスに「プライマリアドレス」を指定しても、「範囲指定」に入力したアドレスが表示されるバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  70. Web Assistanceの[NATの設定]ページで、以下のバグを修正した。

    1. NATの設定数が最大数を超えた場合は、設定を追加するフォームを表示しないように修正した。
    2. NATの設定が登録されていない場合は、「設定はありません」と表示されるように修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  71. GUIで、httpd hostコマンドにIPアドレス以外のパラメータを複数入力しても、エラーメッセージが表示されないバグを修正した。
    httpd hostコマンドで、IPアドレス以外のパラメータを複数入力すると、エラーメッセージが表示されるにも関わらず、設定が変更されてしまうバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  72. かんたん設定ページからip keepaliveコマンドを設定する際に、設定に失敗する可能性があるバグを修正した。

    対象機種:RT107e

  73. かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[ユーザとアクセス制限の設定]ページから「管理パスワード」を設定するときに、「 」、「#」、「'」、「"」、「\」を含む文字列を入力すると、入力した文字列の途中までがパスワードとして設定される、または、入力エラーとなりパスワードを設定できないバグを修正した。

    対象機種:RT107e

  74. 経路変更時のメール通知機能で、複数の経路が同時に切り替わった場合、メールが通知されなかったり、間違った内容が通知されることがあったバグを修正した。
    また、mail templateコマンドのContent-Typeオプションで"charset=us-ascii"を指定した場合、経路変更時に通知されるメールの本文が文字化けしてしまうバグを修正した。

    Rev.8.03.24以降で発生する。

    対象機種:RTX1100, RTX1500

  75. netvolante-dns auto saveコマンドで、自動保存をする設定ファイルを指定した状態でネットボランチDNSの登録してセーブしようとすると、リブート、またはハングアップすることがあったバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  76. UPnP機能で、コントロールポイントからのコントロール要求に対して、エラー応答を返す時に、その応答のXMLの文字列に誤りがあったバグを修正した。

    対象機種:RTX1100, RTX1500, RT107e

  77. 工場出荷状態で初期設定されているIPアドレスを変更しないとOSPFが使用できないバグを修正した。

    対象機種:RT107e

■更新履歴

Dec. 2007, Rev.8.03.68 リリース
Jan. 2008, バグ修正[74]〜[77]を記載漏れしていたので追加した。
Aug. 2008, 機能追加[6]誤記修正


以上