NGN網接続時のRADIUSアカウンティング

$Date: 2025/07/18 15:32:42 $


概要

以下の機能でNGN網に接続する際、RADIUSアカウンティングを使用することができます。

発信側と着信側のどちらにも対応しており、コマンドにより使用するか否かを選択することができます。


対応機種とファームウェアリビジョン

以下の機種およびファームウェアリビジョンで、NGN網接続時のRADIUSアカウンティングに対応しています。

機種 ファームウェア
vRX VMware ESXi版 すべてのリビジョン
RTX840
RTX3510
RTX1300
RTX1220
RTX830
NVR510 Rev.15.01.03以降
NVR700W すべてのリビジョン
RTX1210
RTX5000
RTX3500
FWX120
RTX810 Rev.11.01.06以降
NVR500 Rev.11.00.36以降
RTX1200 Rev.10.01.42以降
RTX3000 Rev.9.00.56以降

動作確認済みRADIUSサーバー

以下のRADIUSサーバーで動作確認を行っています。


詳細

事前に設定が必要なコマンド

当機能を使用するには、事前に以下のコマンドを設定する必要があります。なお、各コマンドの詳細についてはコマンドリファレンスを参照してください。

radius account on
RADIUSによるアカウントを使用する設定にします。
radius account server SERVER
RADIUSアカウントサーバーを設定します。
radius account port PORT
RADIUSアカウントサーバーのUDPポート番号を設定します。
radius secret SECRET
RADIUSシークレットを設定します。

アカウンティングが行われる条件

ngn radius account callerがonに設定されている場合、NGN網への発信時および当該接続の切断時に、ルーターはRADIUSサーバーにAccounting-Requestを送信します。

ngn radius account calleeがonに設定されている場合、NGN網からの着信時および当該接続の切断時に、ルーターはRADIUSサーバーにAccounting-Requestを送信します。

IPsec方式による拠点間接続において、事前共有鍵の設定が異なるなどの理由によりトンネルを確立できない場合でも、NGN網への接続ができている場合はAccounting-Requestが送信されます。

RADIUSの属性について

ルーターがRADIUSサーバーに送信するAccounting-Requestに含まれる属性について説明します。なお "Yamaha" で始まる属性はベンダー独自属性で、ベンダーIDは以下の通りです。

名称 番号
YAMAHA Corporation 1182

接続時に送信されるAccounting-Requestには以下の属性が含まれます。

切断時に送信されるAccounting-Requestには上記に加えて以下の属性が含まれます。

ルーターが発信側である場合、Called-Station-Idは相手の電話番号を、Calling-Station-Idは自分の電話番号を示します。

ルーターが着信側である場合、Called-Station-Idは自分の電話番号を、Calling-Station-Idは相手の電話番号を示します。なお、発信者番号が通知されない場合、Calling-Station-Idは含まれません。

ベンダー独自属性の詳細はこちらを参照してください。

FreeRADIUS用の辞書ファイルを以下からダウンロードすることができます。

dictionary.yamaha


コマンド

NGN網への発信時にRADIUSアカウンティングを使用するか否かの設定

[書式]
ngn radius account caller USE
no ngn radius account caller
[設定値及び初期値]
[説明]
NGN網への発信時にRADIUSアカウンティングを使用するか否かを設定する。
[ノート]
RADIUSアカウンティングサーバーに関する以下のコマンドが正しく設定されている必要がある。

NGN網からの着信時にRADIUSアカウンティングを使用するか否かの設定

[書式]
ngn radius account callee USE
no ngn radius account callee
[設定値及び初期値]
[説明]
NGN網からの着信時にRADIUSアカウンティングを使用するか否かを設定する。
[ノート]
RADIUSアカウンティングサーバーに関する以下のコマンドが正しく設定されている必要がある。

ベンダー独自属性

Yamaha-NGN-Type

[属性番号]
10
[長さ]
6オクテット
[値の型]
ENUM
[値の種類]
名称 説明
1 Remote-Setup データコネクトリモートセットアップ
2 IPUDP-Tunnel データコネクト拠点間接続 (IPUDPトンネル)
3 IPsec-Tunnel データコネクト拠点間接続 (IPsecトンネル)
[説明]
NGN網に対してどの機能で接続しているかを示す。

Yamaha-NGN-Call

[属性番号]
11
[長さ]
6オクテット
[値の型]
ENUM
[値の種類]
名称 説明
1 Caller 発信側
2 Callee 着信側
[説明]
ルーターが発信側と着信側のいずれであるかを示す。

Yamaha-NGN-Charge

[属性番号]
12
[長さ]
6オクテット
[値の型]
INTEGER
[説明]
接続時から切断時までの料金を示す。単位は「円」。
当属性により示される料金はあくまでも目安で、NTT東日本またはNTT西日本から提示されている料金表を参考に通信時間と接続帯域からルーター内部で計算しているため、実際に請求される料金とは異なる場合がある。
ルーターが着信側である場合、値は常に0となる。

設定例

当機能を使用する際のルーターの設定例、およびルーターから送信されるAccounting-Requestの内容について紹介します。

ネットワーク構成について

紹介する設定例において、ネットワーク構成は以下の通りです。

設定例

ルーターの設定

各ルーターの設定は以下の通りです。

RT1の設定

# 基本設定
ipv6 route default gateway dhcp lan2
ipv6 prefix 1 dhcp-prefix@lan2::/64
ip lan1 address 192.168.100.1/24
ipv6 lan1 address dhcp-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1
ip lan2 address dhcp
ipv6 lan2 address dhcp
ipv6 lan2 dhcp service client
ngn type lan2 ntt
dhcp client release linkdown on
sip use on

# トンネル設定
ip route 192.168.200.0/24 gateway tunnel 1
tunnel select 1
 tunnel encapsulation ipudp
 tunnel endpoint name 0388881001 0388882001 tel
 tunnel enable 1

# RADIUSの設定
radius account on
radius account server 192.168.100.10
radius account port 1813
radius secret yamaha
ngn radius account caller on
ngn radius account callee on

RT2の設定

# 基本設定
ipv6 route default gateway dhcp lan2
ipv6 prefix 1 dhcp-prefix@lan2::/64
ip lan1 address 192.168.200.1/24
ipv6 lan1 address dhcp-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1
ip lan2 address dhcp
ipv6 lan2 address dhcp
ipv6 lan2 dhcp service client
ngn type lan2 ntt
dhcp client release linkdown on
sip use on

# トンネル設定
ip route 192.168.100.0/24 gateway tunnel 1
tunnel select 1
 tunnel encapsulation ipudp
 tunnel endpoint name 0388882001 0388881001 tel
 tunnel enable 1

Accounting-Requestの内容

RT1がRT2に対してトンネルの接続および切断を行うと、以下の内容のAccounting-RequestがRADIUSサーバーに送信されます。

属性
NAS-IP-Address 192.168.100.1
Called-Station-Id 0388882001
Calling-Station-Id 0388881001
Acct-Status-Type Start (接続時)
Stop (切断時)
Acct-Session-Id セッションID
Yamaha-NGN-Type IPUDP-Tunnel
Yamaha-NGN-Call Caller
Acct-Session-Time (切断時のみ) 接続時間
Yamaha-NGN-Charge (切断時のみ) 料金

参考情報