RTシリーズのIPパケット・フィルタに関するFAQ
HTTPサーバ(WWWサーバ)を公開するフィルタ設定例
新規作成日 | 2000/Jun/27 |
最終変更日 | 2018/Nov/06 |
文書サイズ | 10KB |
HTTPサーバ(WWWサーバ)を公開するフィルタを教えてください
[ HTTP通信のフィルタ ]
インターネットを介して基本となるフィルタ設定の 適用されたRT(A)とRT(B)があるネットワーク環境で、HTTPサーバと HTTPクライアント(WWWブラウザ)が通信するために必要な、フィルタの 設定を紹介する。
(TCP/IPネットワークまたはインターネット) ====================================================================== | | +----[WAN]----+RT(A) RT(B)+----[WAN]----+ | +--+--+ | | +--+--+ | | |↓|↑| |PP側フィルタ PP側フィルタ| |↓|↑| | | +--+--+ | | +--+--+ | | | | | | | | (R) | | (R) | | | | | | | | +--+--+ | | +--+--+ | | |↓|↑| |LAN側フィルタ LAN側フィルタ| |↓|↑| | | +--+--+ | | +--+--+ | +----[LAN]----+ 172.16.184.33 192.168.0.1 +----[LAN]----+ | | =======+======= 172.16.184.32/28 192.168.0.0/24 =======+======= | | +---------+---------+ 172.16.184.34 192.168.0.2 +---------+---------+ | HTTPサーバ | | HTTPクライアント | | | | (WWWブラウザ) | | | <通信形式:TCP> | | | (http)[80]| ←──────────── |[*](1024〜65535) | | | | | | | <通信形式:TCP> | | | (https)[443]| ←──────────── |[*](1024〜65535) | | | | | +-------------------+ +-------------------+ |
通常のHTTPサーバは、httpを利用します。 暗号に対応したHTTPサーバでは、httpに加えて、 httpsを利用します。
通常のHTTPによる通信が行なわれます。 ポート番号は、80番です。
暗号化された安全性の高いHTTPによる通信が行なわれます。 ポート番号は、443番です。 利用するには、httpsに対応したHTTPサーバとWWWブラウザが必要です。
フィルタ設定で、httpsに対応するには、80("www")の定義に443("https")を 追記します。
基本となるフィルタ設定では、 HTTPサーバへの接続は、拒否されますので、 172.16.184.34のWWWサーバを公開するフィルタを 追加設定する必要があります。
# フィルタ定義例 (WWWサーバが172.16.184.34の場合)
ip filter 16 pass * 172.16.184.34 tcp * www |
# フィルタ定義例 (WWWサーバが172.16.184.34、クライアントのポート番号を1024-65535に制限の場合)
ip filter 16 pass * 172.16.184.34 tcp 1024-65535 www |
# フィルタ適用例 (接続先のPP番号が1の場合)
pp select 1 ip pp secure filter in 10 11 12 13 14 15 16 |
基本となるフィルタ設定の 12番(established)により 外部のHTTPサーバに接続する通信が通過することができる。
[ 設定の注意事項 ]
説明のためにIPアドレス(TCP/IPネットワーク)として、 192.168.0.0/24を用いております。 内側のネットワークがグローバルアドレスでも、プライベートアドレスでも、 アドレスを調整するだけで、ほぼ同等の設定となります。
実際に適用する場合には、実際のネットワーク状況に合せて調整してください。
ポート番号は、一般的な利用環境で利用されているものを
御紹介しております。
サーバやクライアントで変更可能であったり、
アドレス変換機能など介することでポート番号が変換されることも
あります。
ご利用環境を十分調査してから最終的なフィルタ設定を行なってください。
RTシリーズのIPパケットフィルタは、NATの内側で適用されている為、 NAT変換の有無をほとんど気にすることなく、設定(適用)することができます。
しかし、実際の通信では、NATやIPマスカレードのアドレス変換機能を
通すための追加設定が必要である場合があります。
例えば、RTシリーズでは、静的NATや静的IPマスカレードといった設定です。
[ 基本となるフィルタ ]
インターネット DNSサーバ メールサーバ ↑ │ │ │ <プロバイダ> ━━━━┯━┷━━━━━━━┷━━━━━━━┷━━━━━━━━━ │ ┌───┴───┐ │ ルータ │ └───┬───┘ : :ISDN回線や専用線 : ┌───┴───┐ │ ルータ │ └───┬───┘ │ 192.168.0.1 192.168.0.0/24 ━━━━┷━━━━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ │ 192.168.0.2〜192.168.0.254 <端末アドレス> ┌───┴───┐ │ コンピュータ │ └───────┘ |
# フィルタ定義例 (LAN側ネットワークが192.168.0.0/24の場合)
ip filter 10 reject 192.168.0.0/24 * * * * ip filter 11 pass * 192.168.0.0/24 icmp * * ip filter 12 pass * 192.168.0.0/24 established * * ip filter 13 pass * 192.168.0.0/24 tcp * ident ip filter 14 pass * 192.168.0.0/24 tcp ftpdata * ip filter 15 pass * 192.168.0.0/24 udp domain * ip filter source-route on ip filter directed-broadcast on |
# フィルタ適用例 (接続先のPP番号が1の場合)
pp select 1 ip pp secure filter in 10 11 12 13 14 15 |
[ 関連情報 ]
[ FAQ for RT-Series ]
[ FAQ for IP Packet Filter / files / TCP/IP ]