26.3 キューイングアルゴリズムタイプの選択

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]

指定したインタフェースに対して、キューイングアルゴリズムタイプを選択する。

fifo は最も基本的なキューである。fifo の場合、パケットは必ず先にルーターに到着したものから送信される。パケットの順番が入れ替わることは無い。fifo キューにたまったパケットの数がqueue interface length コマンドで指定した値を越えた場合、キューの最後尾、つまり最後に到着したパケットが破棄される。

priority は優先制御を行う。queue class filter コマンドおよびqueue interface class filter list コマンドでパケットをクラス分けし、送信待ちのパケットの中から最も優先順位の高いクラスのパケットを送信する。

cbq は BRI と PRI インタフェースに対する帯域制御を行う。queue interface class property コマンドで各クラスに割り振る帯域をあらかじめ設定しておき、queue class filter コマンドおよびqueue interface class filter list コマンドでクラス分けされたパケットが指定の帯域になるように送信する。PP インタフェースにだけ設定できる。

wfq は送信待ちのパケットを始点・終点 IP_アドレスやプロトコル、ポート番号でフローとしてグループ分けして、それぞれのフローで使用する帯域のバランスが取れるようにするキューイングアルゴリズムである。wfq を使用すると、TELNET のような、帯域はあまり必要としないが速い応答時間を必要とするプロトコルと、FTP のような応答時間よりも広い帯域を必要とするプロトコルを同時に利用した場合に、TELNET の応答時間の落ち込みを fifo に比べて軽減することができる。wfq のもう一つの特徴は、設定がいらないということである。設定するところがないため、優先制御や帯域制御に比べて細かい調整はできないが、簡単にフロー間での帯域のバランスを図ることができる。PP インタフェースにだけ設定できる。

shaping は LAN インタフェースに対する帯域制御を行う。LAN インタフェースにだけ設定できる。


shaping-levelオプションはTYPEパラメーターにpriorityおよびshapingを指定しているときのみ指定可能。
shaping-levelに1を設定した場合、帯域速度の計算をプリアンブル、SFD(Start Frame Delimiter)、IFG(Inter Frame Gap)を含んだフレームサイズでおこなう。

[ノート]

RTX3510、RTX1300、RTX1220、RTX830 type パラメータに fifo、priority、shaping を指定することができる。
上記以外の機種 type パラメータに fifo、priority、cbq、wfq、shaping を指定することができる。


WAN インタフェースは Rev.14.01 系以降のファームウェアで指定可能。
shaping-level オプションは RTX5000 / RTX3500 Rev.14.00.18 以降、RTX1210 Rev.14.01.09 以降のファームウェア、および、Rev.15.02 系以降のすべてのファームウェアで指定可能。

[適用モデル]

RTX5000, RTX3510, RTX3500, RTX1300, RTX1220, RTX1210, RTX830