26.10 クラスの属性の設定

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]

指定したクラスの属性を設定する。

[ノート]

bandwidth パラメータで各クラスに割り当てる帯域の合計は、回線全体の帯域を越えてはいけない。回線全体の帯域は、speed コマンドで設定される。なお、cbq による帯域制御を行う場合、各クラスに割り当てる帯域は、親クラス以下の値でなければいけない。 'ngn'を指定した場合は、データコネクト拠点間接続で接続時に決まる帯域に自動的に設定される。 複数のデータコネクト拠点間接続を利用する場合は、トンネルインタフェース毎にクラスを分ける必要がある。 また、tunnel ngn interfaceコマンドで使用するLANインタフェースを設定する必要がある。

queue interface type コマンドで shaping が指定されている場合は、Dynamic Traffic Control による帯域制御を行うことが可能である。Dynamic Traffic Control を行うためには、 bandwidth パラメータに「,」( コンマ ) でつないだ 2 つの速度を指定することで、保証帯域と上限帯域を設定する。記述順に関係なく、常に値の小さな方が保証帯域となる。なお、保証帯域の合計が回線全体の帯域を越えてはいけない。


parent/borrow/maxburst/minburst/packetsize パラメータはqueue interface type コマンドで cbq が指定されている場合のみ有効である。
cbq において、クラス番号 0 はルートクラスを表す。ルートクラスは仮想的なクラスで、常に 100% の帯域を持ち、デフォルトでは他のクラスの親クラスになっている。ルートクラスに直接パケットを割り振ることはできず、その帯域は他のクラスに貸し出すためにだけ割り当てられている。
帯域が足りなくなった場合に、親クラスから帯域を借りてくる (borrow=on) と設定すると、このクラスの最大速度は親クラスの最大速度まで増えることができる。通常は 100% の帯域を持つルートクラスを親クラスとするので、クラスの帯域は回線速度一杯に広がることができる。この場合、bandwidth の設定は、回線が混雑している場合に他のクラスとどの程度の割り合いで帯域を分けるかの目安として使われる。
帯域を借りてこない設定 (borrow=off) だと、このクラスの最大速度はbandwidth の値になり、それ以上の帯域を使わなくなる。特定のトラフィックの帯域を制限したい場合に有効である。

type パラメータはqueue interface type コマンドで shaping が指定されている場合のみ有効である。インタフェースにおいて帯域制御による速度配分がされている場合でも、type パラメータに priority を指定することで、そのクラスは優先制御クラスとなり、帯域制御クラスよりも優先してパケットの転送が行われる。type パラメータに priority を指定したクラスが複数ある場合は、クラス番号が大きいほど優先順位が高くなる。type パラメータは RTX5000、RTX3510、RTX3500 で指定可能である。


このコマンドが設定されていないクラスには、常に 100% の帯域が割り振られている。そのため、帯域制御の設定をする場合には最低限でも対象としているクラスと、デフォルトクラスの 2 つに関してこのコマンドを設定しなくてはいけない。デフォルトクラスの設定を忘れると、デフォルトクラスに 100% の帯域が割り振られるため、対象とするクラスは常にデフォルトクラスより狭い帯域を割り当てられることになる。
queue pp class property コマンドは RTX5000、RTX3500、RTX1210 で指定可能。
WAN インタフェースは Rev.14.01 系以降のファームウェアで指定可能。

[適用モデル]

RTX5000, RTX3510, RTX3500, RTX1300, RTX1220, RTX1210, RTX830