LLDP自動設定の設定例

$Date: 2024/01/19 14:22:00 $


概要

LLDP自動設定は、ヤマハスイッチとヤマハ無線AP間で独自のLLDPフレームを送受信し、LLDPで通知された情報をもとに自動的に設定を行ったり、ログ保存などの特定の処理を実行したりする機能です。

本文書では、SWX2221PとWLX212におけるLLDP自動設定の設定例について説明します。機能の詳細については対応機種の技術資料から参照してください。


対応機種とファームウェアリビジョン

LLDP自動設定の対応機種にはヤマハスイッチ、ヤマハ無線APがあります。以下の機種およびファームウェアで対応しています。

機種 ファームウェア
SWX2220-10NT Rev.1.04.01 以降
SWX2220-18NT/26NT Rev.1.04.06 以降
SWX2221P-10NT Rev.1.05.01 以降
SWX2220P-18NT/26NT Rev.1.05.06 以降
SWX2310-10G/18GT/28GT/52GT Rev.2.04.11 以降
SWX2310P-10G/18G/28GT Rev.2.02.24 以降
SWX2320-16MT Rev.2.05.10 以降
SWX2322P-16MT Rev.2.06.10 以降
SWX3100-10G/18GT Rev.4.01.29 以降
SWX3200-28GT/52GT Rev.4.00.25 以降
SWX3220-16MT/16TMs Rev.4.02.10 以降
WLX212 Rev.21.00.09以降
WLX222 Rev.24.00.01以降
WLX322 Rev.25.00.02以降
WLX323 Rev.25.01.02以降
WLX413 Rev.22.00.03以降

設定例

LLDP自動設定のヤマハスイッチ、ヤマハ無線APそれぞれの設定方法について説明します。

1 LLDP自動設定の有効化

1.1 ヤマハスイッチの設定

  1. ヤマハスイッチのWeb GUIにアクセスし、[詳細設定]-[LLDP]ページを開きます。
    LLDPの基本設定から「LLDP」と「LLDPによる自動設定」を有効にし、LLDPの設定から各インターフェースのLLDPフレームの送受信を有効にしてください。
    本製品では、LLDPとLLDP自動設定はデフォルトで 有効 です。

1.2 ヤマハ無線APの設定

  1. ヤマハ無線APのWeb GUIにアクセスし、「仮想コントローラー」ボタンを押して仮想コントローラー画面を開きます。
  2. 仮想コントローラー画面の[管理機能]-[LLDP自動設定機能]ページで、LLDP自動設定を「使用する」に設定します。
    LLDP自動設定を有効にすると、自動的にLLDPが有効になります。
    ヤマハ無線APのLLDP自動設定機能は、デフォルトで 有効 です。
  3. 仮想コントローラー画面の[設定送信]で、設定の送信を実行します。


2 RADIUSサーバーの自動設定

2.1 ヤマハスイッチの設定

  1. 1.1の記載の手順と同様に、LLDPとLLDP自動設定を有効にします。
  2. ヤマハ無線APからRADIUSサーバー情報が通知された場合、[詳細設定]-[ポート認証]-[認証先サーバーの設定]ページに自動設定したRADIUSサーバー情報が表示されます。
    「登録」ボタンを押すと、自動設定した動的エントリーを静的エントリーに変更することができます。
  3. ポート認証を有効にする場合は、[詳細設定]-[ポート認証]-[ポート認証の設定]ページにアクセスし、
    システム全体と認証を有効にしたいポートで802.1X認証を「有効」に設定してください。
    ホストモードの設定は「マルチサプリカントモード」を推奨します。

2.2 ヤマハ無線APの設定

  1. ヤマハ無線APのWeb GUIにアクセスし、[保守]-[クラスター動作モード]ページで、クラスター動作モードを「自動構成」に設定します。
    スタンドアローンモードで動作している場合、RADIUSサーバー情報がLLDPで通知されないためご注意ください。
  2. 1.2記載の手順と同様に、LLDP自動設定を有効にします。
  3. 仮想コントローラー画面の[拡張機能]-[RADIUSサーバー]ページで、RADIUSサーバー機能を「使用する」に設定します。
  4. 1.2記載の手順と同様に、設定の送信を実行します。
  5. 設定送信後に再度仮想コントローラー画面の[拡張機能]-[RADIUSサーバー]ページを開くと、クライアント一覧に仮想コントローラー自身のIPアドレスが自動的に設定されます。
    仮想コントローラーのIPアドレスと同一のネットワーク(本設定例では 192.168.100.0/24 のネットワーク)に存在するその他のRADIUSクライアントは、
    仮想コントローラー自身のIPアドレスに紐づく秘密鍵を使って、RADIUSサーバーとの通信が可能になります。
    LLDP自動設定では、「RADIUSサーバー(仮想コントローラー)のIPアドレス」、「認証ポート番号」、「仮想コントローラー自身のIPアドレスに紐づく秘密鍵」の3つからなるRADIUSサーバー情報がLLDPで通知されます。
  6. 認証を許可するユーザー情報を追加する場合は、RAIDUSユーザー情報/クライアント証明書の管理の「管理ページへ」ボタンを押し、RADIUSサーバー画面を開きます。
  7. RADIUSサーバー画面で、ユーザー情報の[追加]ボタンを押します。
  8. 有線端末の認証を行う場合、ユーザー情報の認証タイプに「SWXシリーズの端末認証」を選択してください。
    希望の認証方式を選択し、ユーザーID、パスワードを設定してください。
  9. ユーザー情報が正しく追加されていることを確認し、5.1.2記載の手順と同様に設定の送信を実行してください。


3 LLDPによる自動死活監視

3.1 ヤマハスイッチの設定

  1. 1.1記載の手順と同様に、LLDPとLLDP自動設定を有効にします。
  2. ヤマハ無線APからLLDP死活監視開始要求が通知された場合、[詳細設定]-[端末監視]ページで自動設定された内容を確認できます。

3.2 ヤマハ無線APの設定

  1. 1.2記載の手順と同様に、LLDP自動設定を有効にします。
    LLDP自動設定が有効の場合、LLDP死活監視要求は常に通知されます。


4 スケジュール機能による給電停止の事前通知

4.1 ヤマハスイッチの設定

  1. 1.1の記載の手順と同様に、LLDPとLLDP自動設定を有効にします。
  2. [管理]-[スケジュール実行]ページを開き、スケジュールテンプレートの一覧の「新規」ボタンを押します。
  3. ヤマハ無線APが接続されているポートを操作対象に選択し、実行する機能に「PoE給電を無効にする」を選択して、設定を確定します。
  4. スケジュールの一覧の「新規」ボタンを押します。
  5. スケジュールの実行タイミングを指定し、PoE給電の停止がスケジューリングされたテンプレートを指定して、設定を確定します。
  6. 設定したスケジュールの内容を確認してください。本設定の場合、毎日19:50から20:00の間、給電停止までの残り時間がLLDPで通知されます。
    本設定例では給電を無効にするスケジュールのみ設定しています。再度給電を有効にしたい場合は、別途給電を有効にするテンプレート、スケジュールを設定してください。

4.2 ヤマハ無線APの設定

  1. 1.2記載の手順と同様に、LLDP自動設定を有効にします。
    LLDP自動設定が有効、かつヤマハスイッチから給電停止までの残り時間がLLDPで通知されている場合、給電が停止される直前にログの保存を実行します。

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