RTX3510, RTX1300のFAQ

LAN/SFP+コンボポートと隣接機器との相互接続性について
新規作成日2023/Aug/28
最終変更日2023/Aug/31
文書サイズ 10KB

LAN/SFP+コンボポートと隣接機器との相互接続性について

LAN/SFP+コンボポート(以下、コンボポート)を搭載する下記の機種では、相互接続性の担保のため、コンボポートのリンクアップ時に相互接続性のチェックを行います。 相互接続性のチェックで正常な接続を確認できなかった場合には、自動的にLANデバイスの設定を再調整します。

機種対象インターフェース、ポート
RTX3510LAN3、LAN4
RTX1300ポート9、ポート10

相互接続性のチェックと設定の再調整

  1. 相互接続性のチェック

    相互接続性のチェックは、コンボポートのリンクアップ直後に開始し、最大1秒程度で完了します。 コンボポートを隣接機器に接続した状態で以下の操作や事象が発生すると、相互接続性のチェックを実行します。

    • ルーターの起動
    • LANケーブルまたは光ファイバーケーブルの抜き差し
    • リンクダウン / アップを伴う以下のコマンドの実行
      • LANインターフェースを対象としたinterface reset
      • lan link-aggregation static(※RTX1300ではRev.23.00.04以降で使用可能)
      • lan port type
      • lan port shutdown
      • lan port-mirroring
      • lan type
      • lan shutdown
      • system packet-scheduling
      • switching-hub macaddress-aging
  2. 隣接機器との正常な接続を確認できなかった場合

    相互接続性のチェックで、隣接機器との正常な接続を確認できなかった場合には、自動的にLANデバイスの設定を再調整して、リンクアップ処理を再度行います。その際、下記に示すINFOレベルのログを出力します。

    • RTX3510
      • LANn: resync SERDES.
      • LANn: Link failed. SERDES will be reset.
      • LANn: Link failed. SFP port will be reset.
      • LANn: reconfig interfaces.
        (nはLANインターフェース番号で、3 または 4 を示す)
    • RTX1300
      • PortN: resync SERDES.
      • PortN: Link failed. SERDES will be reset.
      • PortN: Link failed. SFP port will be reset.
      • PortN: reconfig interfaces.
        (Nはポート番号で、9 または 10 を示す)

      LANデバイスの設定の再調整、再リンクアップ処理を行う場合、interface resetが発生する場合があります。

RTX1300 Rev.23.00.03について

RTX1300 Rev.23.00.03では、相互接続性のチェックに特定のL2フレームを送信します。

このL2フレームは、コンボポートの相互接続性を担保する目的で送信するテスト用のフレームで、コンボポートのリンクアップ時に毎回送信します。 このテスト用L2フレームによってネットワークに実害が発生することはありません。

テスト用L2フレームを送信するRTX1300 Rev.23.00.03のチェック方式と、テストフレームを送信しないRTX1300 Rev.23.00.04以降、およびRTX3510のチェック方式とで、担保できる相互接続性に違いはありません。

テスト用L2フレームについて

テスト用L2フレーム(以下テストフレーム)の仕様は以下の通りです。

項目 ポート9リンクアップ時 ポート10リンクアップ時
送信元MACアドレス 00:a0:de:00:00:09 00:a0:de:00:00:0a
宛先MACアドレス 00:a0:de:00:00:09 00:a0:de:00:00:0a
EtherType0xe820
フレーム長78バイト(イーサヘッダー含む)
ペイロード部全て 0
送信するフレーム数320
送信開始のタイミングポートのリンクアップ直後~1秒の間
送信開始から送信完了までの時間約120ミリ秒

コンボポートのLANポート・SFP+ポートのどちらがリンクアップした場合にもテストフレームを送信します。 また、テストフレームを送信するのは、ポート9、または10のみです。

テストフレームを受信したスイッチや通信端末への影響について

一般的な通信端末では、自機のMACアドレス宛てでないL2ユニキャストフレームは破棄されるため、テストフレームを受信した通信端末に実害はありません。

テストフレームを受信したスイッチでは、テストフレームの宛先MACアドレスの学習前に受信された1フレームのみが全ポートにフラッディングされます。 学習後に受信された後続のテストフレームは、受信ポートと送信ポートが同一になるため破棄されます。 MACアドレスの学習機能が無効に設定されているスイッチや、学習機能を持たないスイッチでは、受信されたすべてのテストフレームがフラッディングされます。

テストフレームの送信元MACアドレスと宛先MACアドレスが同一となっているのは、テストフレームのフラッディングを極力避けるためです。

コンボポートが接続しているネットワークにテストフレームを送信することに懸念がある場合には、Rev.23.00.04以降のファームウェアを使用してください。




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