YAMAHA
NEWS RELEASE

2001年 2月5日

〜〜〜 企業ネットワーク向けルータのラインナップを強化 〜〜〜

小規模オフィス向け高機能・高性能・高信頼性ネットワーク用ルータ
ヤマハ リモートルータ『RT105i』

インターネット常時接続に最適なオールインワンルータ
ヤマハ リモートルータ『RT52pro』


ヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市中沢町10―1、社長:伊藤修二)は、小型リモートルータ(ISDN回線によるLAN接続装置)の新製品として、従来モデルにセキュリティ機能の追加など大幅な機能強化を行い、ヤマハ リモートルータ『RT52pro』を3月下旬から、また同『RT105i』を6月上旬からそれぞれ発売します。これにより、小規模オフィスの使用環境・用途に合わせて最適な機種選択が可能となります。

<価格と発売日>
品 名 品 番 価 格(税別) 発売日
ヤマハ リモートルータ RT105i 110,000円 6月上旬
RT52pro 90,000円 3月下旬

◎初年度販売予定数 : 合計2万5千台


<製品の概要>

 当社は、年々拡大するリモートルータ市場にいち早く対応、自社開発のISDN通信用LSIなどを活用した高性能、小型、低価格のリモートルータ製品を’95年から発売し、家庭や小規模オフィスから大企業のネットワークまで、幅広い評価を受けています。

 このたび発売する『RT105i』は、『RT100i』(’95年3月発売)、『RT102i』(’97年2月発売)、『RT103i』(’98年10月発売)と続いた好評のシリーズの最新モデルです。従来機種で評価されてきた動作の安定性、使いやすさ等の機能と特長を継承しながら、インターネット常時接続時代には必須の社外からの不正な進入を防ぐファイヤウォール機能を搭載、100BASE-TX対応スイッチングハブの追加、メモリ容量の増加など、大幅な機能強化を行いました。当社ルータの上位モデル『RT300i』と組み合わせて、高度なネットワーク構築が低価格で実現できます。

『RT52pro』は、ISDN、専用線、フレームリレー(注1)の多様な回線に対応し、インターネット常時接続環境時代に必須のセキュリティ機能であるファイヤウォールVPNをサポート、また管理機能であるSNMPや認証機能であるRADIUSに対応。インターネット時代の企業ネットワークに必要な機能を装備したオールインワンルータです。アナログポートを装備しているため、ISDN回線に移行してもアナログ機器を有効に利用することが可能です。
いずれのモデルも、拡大する企業向けの末端側ルータ市場に対し、最適な製品を導入することで、ニーズにあった最適な製品を選択できるラインナップを提供するものです。


<開発の背景>

 近年、インターネットへの常時接続が多様かつ安価に利用できる環境が整いつつあります。それに伴い、ファイヤウォール(注2)などのセキュリティ機能を強化した小規模なオフィスに最適な、低価格かつ本格的な機能を搭載した多機能ルータのニーズが高まっています。
 このたび発売する『RT105i』、『RT52pro』は、そうしたニーズに応えるために開発したもので、両モデルとも小規模オフィス向けではありますが、企業のニーズに合わせて最適な選択ができるようラインナップを強化したものです。
 『RT105i』は、販売が好調な上位モデル『RT300i』と接続し、高い信頼性が求められるネットワーク接続に必要な機能を搭載しています。『RT52pro』は小規模なオフィスからのインターネット常時接続に必要な機能を備え、フレームリレー回線にも対応、その他小規模オフィスに必要な機能を全て装備した低価格オールインワンルータとなっています。
 当社では、今回の2モデル発売により、『RT300i』とのシステム販売の強化をはじめ、ニーズに合わせた適切な製品を提供することで使いやすさと高機能で定評のある当社のリモートルータのより一層の市場展開をめざしていきます。


<主な特長>

  1. コンパクトなボディに多彩な機能を搭載

    2モデルとも好評の従来モデル『RT103i』の機能を引き継ぎ、使用環境に応じて適切なモデルを選択できます。DSU内蔵、4ポートハブ内蔵、S/Tインタフェースの搭載、メモリ増設など大幅な機能強化を行いました。また、用途に応じて適切な使用環境を構築出来るよう、『RT105i』のハブはスイッチングハブ(10BASE-T/100BASE-TX)とし、LAN側の高速化に対応しています。また、『RT52pro』はアナログポートを装備しているため、ISDN回線でアナログ機器(電話、FAX等)を利用でき、小規模なオフィスに最適なオールインワンルータです。

  2. 基幹系ネットワーク通信プロトコルに対応(『RT105i』)

    『RT105i』では、従来からサポートしていたRIP/RIP2ルーティングプロトコルに加え、大規模ネットワークに適したOSPF(注3)、ルータの障害によるネットワークダウンに自動的に対処するVRRP(注4)に新たに対応、これにより、大規模ネットワークとの接続、冗長性の必要なネットワーク構築に対応しました。

  3. ファイヤウォール搭載などセキュリティ機能を強化

    インターネットのようなオープンなネットワークを企業ネットワークとして利用する場合に必要な外部からの不正侵入を防止するファイヤウォール機能を搭載します。またデータの機密保持を図るためにデータを暗号化して送受信可能なVPN(注5)を搭載。信頼性の高い通信をインターネットを利用して行うことが可能となります。


<主な仕様>

RT105i RT52pro
LANインタフェース 1
内蔵ハブ機能 4
(100BASE-TX/10BASE-Tスイッチングハブ)
4(10BASE-T)
WANインタフェース(BRI) 1
適用回線 ISDN、専用線(64k/128kbit/s)、フレームリレー(64k/128kbit/s)
DSU(U点) 内蔵(ON/OFF切換、極性反転スイッチ、折り返し機能有り)
S/Tインタフェース 1(DSU ON時 給電無し) 2
シリアルインタフェース RS232C(DB-9、9600bit/s)
アナログインタフェース 3(ブランチ無し)、供給電圧 -48V
アナログ機能 フレックスホン、ボイスワープ、ナンバーディスプレイ、
i・ナンバー、ダイヤルイン、グローバル着信、
識別着信、ナンバーリクエスト
擬似コールウェイテイング、擬似3者通話、
擬似着信転送、擬似通信中転送、
鳴り分け、無鳴動着信、
PB/モデム・ダイヤルイン、内線通話、
内線転送など
外形寸法
(W×D×H mm)
220×141.5×42.6 74×130×197(突起部除く)
質量 0.7kg 0.8kg
電源電圧、周波数、
消費電流
AC100V、50/60Hz、0.13A(最大) AC100V、50/60Hz、0.18A(最大)
停電バックアップ機能 単3アルカリ電池8本使用
(アナログポート1ポート使用可)
動作環境 0℃〜40℃(結露なきこと)
ルーティング対象
プロトコル
IP、IPX(代理応答可) *ブリッジ可 IP
ルーティングプロトコル OSPF、RIP/RIP2(IP)、RIP(IPX) RIP/RIP2
WANプロトコル PPP,フレームリレー
管理プロトコル SNMP
BOD機能 MP、BACP
認証機能 RADIUS
QoS機能 優先制御、帯域制御、WFQ WFQ
障害冗長構成機能 VRRP、マルチホーミング
セキュリティ ファイヤウォール機能(RT52proは対応予定)、VPN(IPsec)
パケットフィルタリング
IPアドレス、ポート、プロトコル(Established有り)、
ソース/デスティネーションLAN側/WAN側、IN/OUT、
PAP/CHAP、ISDN識別着信、パスワード(ユーザ、管理者)
同時接続・同時設定個所 2対地・500個所
設定手段 シリアル、TELNET、ISDN(遠隔地のRTシリーズより)
TFTPでのダウンロード・アップロード可 *Web設定はサポートしていません
ファームウェアの
アップデート
TFTPでのダウンロード
(最新ファームウェアはホームページ上に公開)
ロギング機能 メモリ蓄積、syslogに出力
ログの内容 料金情報(呼毎/定価)、フィルタリングされたパケット情報、
ISDN呼制御、PPPリンク確立までのパケット情報
アドレス変換機能 NATディスクリプタ(NAT、IPマスカレード拡張機能)、静的IPマスカレード
モバイル機能 PIAFS 1.1、2.0、2.1対応
コールバック機能 有り:独自方式(無課金コールバック可)、MS方式
データ圧縮 CCP(Stac LZS)、VJC
その他機能 CIDR、ProxyARP、DHCPサーバ/リレーエージェント、DNSリカーシブサーバ、NTPクライアント、
LAN側セカンダリアドレス設定、Dchパケット

<注>

  1. フレームリレー

    高速データ転送のプロトコルの一種。料金設定で従量制を選択することが可能なため、使用環境によっては通信費を大幅に節約することができます。主に長距離間の企業ネットワーク構築に利用されます。

  2. ファイヤウォール

    本来の意味は「防火壁」で、企業やインターネットプロバイダーなどの内部ネットワークを、外部からの不正侵入から保護するシステムです。

  3. OSPF

    Open Shortest Path Firstの略で、大規模ネットワーク向けのルーティングプロトコル。ネットワークの回線の速さを元にした「コスト」という値を元に計算を行ない、最小のコストで到達できる経路を選択するプロトコルです。また、更新も変更が生じた際に随時行なわれるため、回線への負荷を減らすこともできます。

  4. VRRP

    Virtual Router Redundant Protocolの略。通常使用しているルータが何らかの理由でダウンした場合、自動的にバックアップ用のルータが通常のルータに切り替わり、機能を継続することを可能にするプロトコルです。これにより、ネットワークダウンを未然に防止することが可能になります。

  5. VPN

    Virtual Private Networkの略。公衆網を含んだインターネット接続で、離れた場所の企業施設でも、ひとつの企業ネットワークを構築することを言います。データを暗号化することにより、データの「盗聴」を防ぐことができ、セキュリティの高いネットワークを構築できます。


この件に関するお問い合わせ先

ヤマハ株式会社


■一般の方のお問い合わせ先


AV・IT事業本部  ヤマハルータお客様相談センター
 〒430-8650 静岡県浜松市中沢町10-1
 TEL 053-478-2806
 FAX 053-460-3489


■報道関係の方のお問い合わせ先


広報部  窪井、高橋、板谷
 〒108-8568 東京都港区高輪2-17-11
 TEL 03-5488-6605
 FAX 03-5488-5063