13.36.4 IPComp によるデータ圧縮の設定

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]


IPComp でデータ圧縮を行うかどうかを設定する。サポートしているアルゴリズムは deflate のみである。
受信した IPComp パケットを展開するためには、特別な設定を必要としない。すなわち、サポートしているアルゴリズムで圧縮された IPComp パケットを受信した場合には、設定に関係なく展開する。
必ずしもセキュリティ・ゲートウェイの両方にこのコマンドを設定する必要はない。片側にのみ設定した場合には、そのセキュリティ・ゲートウェイから送信される IP パケットのみが圧縮される。
トランスポートモードのみを使用する場合には、IPComp を使用することはできない。

[ノート]

データ圧縮には、PPP で使われる CCP や、フレームリレーで使われる FRF.9 もある。圧縮アルゴリズムとして、IPComp で使われる deflate と、CCP/FRF.9 で使われる Stac-LZS との間に基本的な違いはない。しかし、CCP/FRF.9 でのデータ圧縮は IPsec による暗号化の後に行われる。このため、暗号化でランダムになったデータを圧縮しようとすることになり、ほとんど効果がない。一方、IPComp は IPsec による暗号化の前にデータ圧縮が行われるため、一定の効果が得られる。また、CCP/FRF.9 とは異なり、対向のセキュリティ.ゲートウェイまでの全経路で圧縮されたままのデータが流れるため、例えば本機の出力インタフェースが LAN であってもデータ圧縮効果を期待できる。

Rev.11.00.36 以降で使用可能。