FOMAリモートセットアップ機能

$Date: 2015/01/07 10:06:11 $


概要

ルーターのUSBポートにFOMAをUSB接続ケーブルで接続し、 FOMAの64kデータ通信を使ってリモートセットアップを行う機能です。
ただし、FOMAからのリモートセットアップの発信はできません。着信のみが可能です。
FOMAへのリモートセットアップの発信はISDNポートを持つルーターから行います。
コンソールへの表示や入力方法などは従来のリモートセットアップ機能と同じです。


注意事項

FOMAの機種によっては64kデータ通信に対応していない物があります。
使用するFOMAが64kデータ通信に対応しているか事前にご確認ください。
また、64kデータ通信に対応していない機種をUSBポートに接続するとエラー音が鳴ります。

動作確認済みのFOMA端末は以下を参照してください。
動作確認済みFOMA端末


対応機種とファームウェアリビジョン

ヤマハRTシリーズでは、以下の機種およびファームウェアで、FOMAへのリモートセットアップの発信をサポートしています。

機種 ファームウェア
RTX5000 Rev.14.00.08以降
RTX3500 Rev.14.00.08以降
NVR500 Rev.11.00.06以降
RTX1200 Rev.10.01.07以降
RT58i Rev.9.01.29以降
RTX3000 Rev.9.00.24以降
RTX1100 Rev.8.03.60以降
RTX1500 Rev.8.03.60以降

また、以下の機種およびファームウェアで、USBポートに接続したFOMAでリモートセットアップを着信する機能をサポートしています。

機種 ファームウェア
FWX120 Rev.11.03.02以降
RTX810 Rev.11.01.04以降
NVR500 Rev.11.00.06以降
RTX1200 Rev.10.01.07以降
SRT100 Rev.10.00.19以降

詳細

リモートセットアップの発信

従来のリモートセットアップ機能はISDN回線に接続された遠隔地のルーターに ログインできましたが、この機能によりFOMAを接続した遠隔地のルーターにログイン する事ができます。

FOMAで接続した場合、電波状況などによってデータが欠落する事があり、 従来のリモートセットアップ機能では正しく設定または表示ができない可能性が あります。そこで、リモートセットアップのデータにシーケンス番号等を追加して、 データの欠落があっても復旧できるように変更して、正しく設定または表示が できるようにしました。

リモートセットアップ中にshow log等の長く表示されるコマンドを入力した場合、 表示に時間がかかる場合があります。FOMAの電波状況にも影響しますが、 電波状況が良い状態で1秒間に1000文字程度を表示できます。 また、コンソール上で一度に多くのコマンドを貼り付ける動作を行った場合、 エコーバックによるコマンドの表示が全て完了するのに時間がかかります。 一度に貼り付けられるコマンド数は100行までを動作確認しています。

この機能を使ったリモートセットアップの発信時および接続、切断時にログがそれぞれ以下のように記録されます。
発信時:[REMOTE_SETUP] OUTGOING 相手番号.
接続時:[REMOTE_SETUP] CONNECT.
切断時:[REMOTE_SETUP] DISCONNECT.
また、従来のリモートセットアップと同じログも記録されます。

この方式でISDNポートに着信した場合は正しく設定または表示が出来ないため、 着信側は応答せずに切断します。この機能に対応していない既存機種が着信側の場合でも同様です。

相手先がISDN回線に接続されたルーターであれば従来のリモートセットアップ機能で行い、 相手先がFOMAを接続したルーターであればこの新しい方式のリモートセットアップ機能で行います。

複数のルーターに同時にリモートセットアップの発信を行う事はできません。 また、リモートセットアップ発信中はリモートセットアップの着信もできません。

リモートセットアップの着信

リモートセットアップの着信を制限する設定は、従来のremote setup acceptを利用します。なお、指定できるISDN番号は発番号のみとなります。発サブアドレスはFOMA端末から通知されてこないので利用できません。

show status userコマンドにより、リモートセットアップでログインしている情報を表示する事ができます。
show status usbhost modemコマンドやshow status remote setupコマンドによりFOMAリモートセットアップ機能による接続状態を表示する事ができます。

FOMAをUSBポートに接続する前に、64kデータ通信に対応した機種か、FOMAカードが挿入されているか、 確認してください。USBポートに接続した時に、64kデータ通信が出来ない状態であればエラー音が鳴ります。 64kデータ通信が出来る状態であれば、正常音が鳴ります。 また、FOMAの電源が入っていない場合は認識できないので、USBポートに接続してもブザー音が鳴りません。 USBポートに接続してからFOMAの電源を入れた場合は、機種によってはエラー音が鳴った後に正常音が鳴る物があります。この場合でも正常に使用できます。

この機能を使ったリモートセットアップの着信時および接続、切断時にログがそれぞれ以下のように記録されます。
着信時:[REMOTE_SETUP] INCOMING 相手番号.
接続時:[REMOTE_SETUP] CONNECT.
切断時:[REMOTE_SETUP] DISCONNECT.

この新しい方式に対応していない既存機種からFOMAに着信したリモートセットアップは 正しく設定または表示ができないため応答した後にすぐに切断されます。

複数のルーターから同時にリモートセットアップの着信を受ける事はできません。 また、リモートセットアップ着信中はリモートセットアップの発信もできません。


設定・操作方法

リモートセットアップの発信側のコマンド

リモートセットアップの着信側のコマンド

接続状態を表示するコマンド