http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/relnote/Rev.10.01/relnote_10_01_47.html
Revision : 10.01.47
Release : Apr. 2013, ヤマハ株式会社

Rev.10.01.47リリースノート


RTX1200 Rev.10.01.45からの変更点


■機能追加

  1. スイッチ制御機能で、WLX302、SWX2200-8PoEに対応した。

    http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/swctl/index.html

    外部仕様書をよくご確認のうえ、ご利用ください。

■仕様変更

  1. RIPで他のルーターから経路を受信しているとき、スタティックやOSPFなどRIPより優先度が高く設定されたルーティングプロトコルで同じ宛先ネットワークへの経路を受信した場合の仕様を以下のように変更した。

    ○RIPによる経路の優先度の設定

    [書式]
    rip preference preference [invalid-route-reactivate=switch]
    no rip preference [preference [invalid-route-reactivate=switch]]
    [設定値及び初期値]
    • preference
      • [設定値] : 1以上の数値 (1...2147483647)
      • [初期値] : 1000
    • swtich
      • [設定値] :
        設定値 説明
        on 無効となったRIP由来の経路を削除しない
        off 無効となったRIP由来の経路を削除する
      • [初期値] : off
    [説明]
    RIPにより得られた経路の優先度を設定する。経路の優先度は1以上の数値で表され、数字が大きい程優先度が高い。スタティックとRIPなど複数のプロトコルで得られた経路が食い違う場合には、優先度が高い方が採用される。優先度が同じ場合には時間的に先に採用された経路が有効となる。

    RIPで他のルーターから経路を受信しているとき、スタティックやOSPFなどRIPより優先度が高く設定されたルーティングプロトコルで同じ経路を受信した場合、通常RIPにより受信した経路は無効となって削除されるが、invalid-route-reactivateオプションをonで指定している場合、優先度が高い経路が消滅したときに無効になっていたRIP由来の経路を再有効化する。
    [ノート]
    スタティック経路の優先度は10000で固定である。
    invalid-route-reactivateオプションをonで指定しているとき、再有効化した経路をRIPの発信元が広告しなくなっても当該経路がルーティングテーブル上に残り続けることがあるため、invalid-route-reactivateオプションはoffにすることが望ましい。
    なお、上記のルーティングテーブルに残った経路は、RIPの使用を停止することで削除できる。

  2. IKEv2で、鍵交換や鍵の使用方法を、一部の実装に合わせられるようにした。
    IKEv2の旧実装(リリース1)と新実装(リリース2)は、ipsec ike payload typeコマンドで切り替えることができる。

    IKEv2の旧実装と新実装で、IPsec接続やデータコネクト拠点間接続する場合、キープアライブやリキーに失敗してトンネルダウンしたり、リキー後にデータの送受信ができなくなる。

    ○IKEペイロードタイプの設定

    [書式]
    ipsec ike payload type gateway_id type1 [type2]
    no ipsec ike payload type gateway_id [type1 ...]
    [設定値および初期値]
    • gateway_id
      • [設定値] : セキュリティ・ゲートウェイの識別子
      • [初期値] : -
    • type1 : IKEv1のメッセージのフォーマット
      • [設定値] :
        設定値 説明
        1 ヤマハルーターのリリース2との互換性を保持する
        2 ヤマハルーターのリリース3に合わせる
        3 初期ベクトル(IV)の生成方法を一部の実装に合わせる
      • [初期値] : 2
    • type1 : IKEv2のメッセージのフォーマット
      • [設定値] :
        設定値 説明
        1 ヤマハルーターのIKEv2のリリース1との互換性を保持する
        2 鍵交換や鍵の使用方法を一部の実装に合わせる
      • [初期値] : 2
    [説明]
    IKEv1およびIKEv2ペイロードのタイプを設定する。
    IKEv1でヤマハルーターの古いリビジョンと接続する場合には、type1を1に設定する必要がある。
    IKEv2でヤマハルーターの以下のリビジョンと接続する場合には、type2を1に設定する必要がある。

    機種 リビジョン
    RTX3000 Rev.9.00.56以前
    RTX1200 Rev.10.01.45以前
    RTX810 Rev.11.01.06以前
    FWX120 Rev.11.03.02

  3. SIP通信中の呼では、OPTIONSリクエストに対して応答するようにした。

  4. リモートセットアップの着信で接続後最初のフレームが異常なフレームだったときにだけ間違った接続に応答したと判断して切断していたが、これを無視して着信の処理を継続するように変更した。

  5. external-memory performance-test goコマンドを実行したとき、テストデータをSYSLOGに出力しないようにした。

  6. フィルターやNATの設定にニーモニックとして"submission"を使用できるようにした。"submission"はポート番号587として処理される。
    また、GUIのウィザードでメールを利用する設定にしたときに、submissionもsmtpやpop3と同様にフィルターで通すようにした。

  7. GUIの[保守]にTECHINFOの情報を表示する項目を追加した。

■バグ修正

  1. QoSの設定をした状態でshow status qosコマンドやshow techinfoコマンドを実行するとリブートすることがあるバグを修正した。

    Rev.10.01.45のみで発生する。

  2. (欠番)

  3. show status ppコマンドおよび、show status wan1コマンドで、モバイルインターネット機能に割り当てられたインターフェースの状態を表示させると、リブートすることがあるバグを修正した。

  4. コマンドヘルプの表示中に"---つづく---"と表示され、そのままログインタイマーがタイムアウトになった状態でEnterキーを入力するとリブートすることがあるバグを修正した。

  5. nat descriptor address outerコマンドで、IPアドレスの範囲に16385個以上のアドレスを指定すると、リブートしたりハングアップしたりすることがあるバグを修正した。

  6. scpコマンドで、送信元ファイル名に半角スペースを含む文字列を指定するとリブートするバグを修正した。

  7. ipv6 interface mld routerコマンドを設定するとリブートする可能性を排除した。

  8. IKEv2で接続中にリブートする可能性を排除した。

  9. モバイルインターネット機能のWANインターフェース接続で、以下のデータ通信端末を使用しているとき、網への接続ができなくなることがあるバグを修正した。


  10. モバイルインターネット機能のPPインターフェース接続で、以下のデータ通信端末で接続中に電波受信レベルの取得要求をしたとき、表示されるエラーメッセージが不適切であるバグを修正した。


  11. L2TP/IPsecで、以下の条件に合致すると切断処理が行われてしまうバグを修正した。

    Rev.10.01.36以降で発生する。

  12. L2TP/IPsecでVJCまたはCCPが有効な場合、データ領域が不正なL2TPパケットが送信されることがあるバグを修正した。

  13. IKEv2で、接続するそれぞれのルーターから同時に鍵交換を始動した場合、トンネルが確立してもデータの送受信ができないことがあるバグを修正した。

  14. SNMPで、LAN分割およびタグVLANインターフェースの送信パケット数が物理LANインターフェースでカウントされるバグを修正した。
    また、受信オクテット数について、イーサネットヘッダ分がカウントされないことがあるバグを修正した。

  15. PP anonymous接続で複数の相手から接続されているとき、snmp trap enable snmpコマンドまたはsnmp trap send linkdownコマンドの設定に関わらず、linkUpトラップやlinkDownトラップが送信されるバグを修正した。

  16. ISDN回線から1792バイトのフレームを受信できないバグを修正した。

  17. nat descriptor masquerade unconvertible portコマンドでif-possibleを設定しているとき、静的IPマスカレード設定と重複するポート番号が変換対象とならないバグを修正した。

  18. IPアドレスを設定したときに静的ARPのエントリが消えてしまうバグを修正した。

  19. DHCPv6-PDプロキシ機能で、上位のDHCPv6サーバーからアドレスやその他の情報をもらっている状態で配下の端末からのRSを受け取ったとき、RAを出さないことがあるバグを修正した。

  20. 外部メモリ内のファームウェアから起動しているとき、TFTPでリビジョンアップできないことがあるバグを修正した。

  21. TFTPでルーターの設定を取得したときに、取得した設定ファイルで一部の機能のバナーが表示されないバグを修正した。

  22. コマンド設定においてパラメーターの最後に文字列を設定する場合に、文字列として"|"、">"および">>"を設定できないバグを修正した。

  23. no ipv6 interface mtuコマンドを実行しても、インターフェースに設定されたMTU値が初期値に戻らないバグを修正した。

  24. dhcp scope lease typeコマンドが削除できないことがあるバグを修正した。

  25. dhcp scope lease typeコマンドでbind-priorityを設定し、fallbackオプションを指定したときのエラーメッセージが不適切であるバグを修正した。

  26. tunnel enableコマンドを設定したときにip tunnel dhcp serviceコマンド設定が有効にならないバグを修正した。
    また、pp disableコマンドを設定したときにip pp dhcp serviceコマンド設定が、tunnel disableコマンドを設定したときにip tunnel dhcp serviceコマンド設定が、それぞれ無効にならないバグを修正した。

    Rev.10.01.24以降で発生する。

  27. switch selectコマンドで不正なパラメーターが入力できるバグを修正した。

  28. scpコマンドで、送信元ファイルまたは送信先ファイルの設定値にマルチバイト文字を入力したとき、表示されるエラーメッセージが不適切であるバグを修正した。

  29. queue interface class propertyコマンドで、interfaceに物理LANポート以外のインターフェースを指定したとき、bandwidth=ngnオプションが設定できてしまうバグを修正した。

  30. show ip secure filterコマンドで、NULLインターフェースが指定できないバグを修正した。

  31. 以下のコマンドで、LOOPBACKインターフェースおよびNULLインターフェースがタブ補完されないバグを修正した。


  32. ip filter dynamicコマンドおよびipv6 filter dynamicコマンドで、使用できない以下のニーモニックが設定できてしまうバグを修正した。


  33. 以下のコマンドのコマンドヘルプの誤記を修正した。


  34. GUIの[インターフェース]-[インターフェースの設定・状態の表示]-[PPPoEインターフェース(PP/LAN)の設定]で、送信する認証方式に「MSCHAP」, 「MSCHAP2」が表示されないバグを修正した。
    また、確認ボタンをクリックしても設定変更が完了しないバグを修正した。

    Rev.10.01.42以降で発生する。

  35. LAN分割の設定をした状態でGUIの[スイッチ制御]-[スイッチの管理]からLAN1インターフェースに対してスイッチ制御を使用する設定に変更しようとしたとき、表示されるエラーメッセージが不適切であるバグを修正した。

  36. 外部メモリ内の設定ファイルで起動し、外部メモリを抜いた状態でGUIから設定の変更を行ったとき、警告画面が表示されないことがあるバグを修正した。

■更新履歴

Apr. 2013, Rev.10.01.47 リリース
Apr. 2013, Rev.10.01.47 バグ修正 2. 削除
May. 2013, Rev.10.01.47 機能追加 1. 外部仕様書リンク追加


以上