http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/relnote/Rev.08.02/relnote_08_02_52.html
Revision : 08.02.52
Release : Nov. 2011, ヤマハ株式会社

RT250i Rev.8.02.52 リリースノート


RT250i Rev.8.02.51 からの変更点


■仕様変更

  1. 代理ARP機能が設定されているインタフェースでは、Gratuitous ARP要求を受信しても応答しないように変更した。
    また、senderIPが0.0.0.0のARP要求についても代理ARP機能では応答しないように変更した。

  2. 以下のIPアドレスの設定時に重複をチェックしないように変更した。


  3. telnetd hostコマンドでLANインタフェースを設定したときに、IPv6アドレスでアクセスできるようにした。
    ただし、リンクローカルアドレスやサイトローカルアドレスではアクセスできない。

  4. 不正アクセス検知機能でUnknown IP protocolとして検知するプロトコル番号を143以上に変更した。

■バグ修正

  1. RIPv2で不正な経路を受信すると、その経路を破棄せずに経路テーブルに取り込んだり、リブートしたりするバグを修正した。
    本修正により、不正な経路を受信した場合、下記に示すようなログがDEBUGレベルのSYSLOGに出力される。

    Received illegal IP route X.X.X.X/X.X.X.X from X.X.X.X by RIPv2
    
  2. DHCPサーバー機能で、DHCPクライアントからDHCPDECLINEを受信するとリブートすることがあるバグを修正した。

  3. dhcp client hostnameコマンドやdhcp client client-identifierコマンドを設定した状態でshow status dhcpcコマンドを実行すると、 リブートすることがあるバグを修正した。

  4. ルーターを端点とするTCPの通信が行われると、稀にリブートすることがあるバグを修正した。

  5. 不正なフォーマットのICMPv6パケットを受信するとリブートすることがあるバグを修正した。

  6. 不正なフォーマットのDNSパケットを受信すると、その後の動作が不安定になり、 リブートしたりハングアップしたりすることがあるバグを修正した。

  7. ISDNで接続中に通信中着信が発生すると、メモリが破壊されリブートやハングアップすることがあるバグを修正した。

  8. ルーターのTELNETサーバー機能に関する以下のバグを修正した。


  9. ルーターをDHCPクライアントとして動作させる場合、IPアドレスの取得処理中にARPパケットを受信すると ハングアップすることがあるバグを修正した。

  10. OSPFで、下記に示すようにエリア全体の認証が有効になっているがそのエリアに属するインタフェースの設定に 認証鍵の指定がない場合、本来送信しないHelloパケットを送信しようとしてメモリリークが発生するバグを修正した。

    (MD5認証の設定誤りの例)
     ip lan1 ospf area backbone                    × md5keyがない
     ip lan2 ospf area backbone md5key=1,abc       ○ 正しい
     ospf area backbone auth=md5
    
    (プレーンテキスト認証の設定誤りの例)
     ip lan1 ospf area backbone                    × authkeyがない
     ip lan2 ospf area backbone authkey=abc        ○ 正しい
     ospf area backbone auth=text
    
  11. IPヘッダーに不正なタイムスタンプオプションが含まれているパケットを受信したとき、 IPオプションフィールドを不当に書き換えてしまうことがあるバグを修正した。

  12. フラグメントされた特定サイズのIPv6パケットを受信したとき、パケットが破棄されてしまうバグを修正した。

  13. ipv6 filterコマンドのtcpflagオプションが動作しないバグを修正した。

  14. LANインタフェースがリンクアップしており、そのインタフェースにIPアドレスが設定されていて implicit経路が存在する状態で、interface resetコマンドを実行し、直後にLANケーブルを抜くと implicit経路が削除されないことがあるバグを修正した。

  15. OSPFによる経路切り替えで、一部の経路だけが切り替わらないことがあるバグを修正した。

  16. bgp export filterコマンドのpreferenceオプションが動作しないバグを修正した。
    preferenceオプションの値が大きい経路が優先される。

  17. bgp import filterコマンドおよびbgp export filterコマンドで、ip_address/maskパラメーターを指定していなくても、 オプションパラメーターを指定するとエラーにならないバグを修正した。

  18. anonymous接続で名前によるルーティングを設定している場合、PPPのLCPセッション確立後にLCP Configure Requestが再送されると、 PPPのセッション切断後にその相手先へ接続できなくなる可能性を排除した。

  19. pp auth usernameコマンドで、発呼用ISDNアドレスと着呼用ISDNアドレスを32個まで設定できないバグを修正した。

  20. RADIUS機能でISDN接続による認証を行う場合、PPPセッションの切断時にルーターからRADIUSサーバーに送出される Accounting-Requestに、Calling-Station-Id属性が含まれないバグを修正した。

  21. schedule atコマンドで、設定するインタフェースを指定していないのに PPインタフェースに対する設定が追加されてしまうことがあるバグを修正した。

    例)
      schedule atコマンドを以下のように設定した場合、スケジュール番号2の設定まで追加されてしまっていた。
      本来、スケジュール番号2の設定は、PP番号を指定していないため、エラーにならなければならないはずが、
      スケジュール番号1のPPインタフェースに対して設定が追加されてしまっていた。
    
        schedule at 1 */* 10:00 pp 1 pp always-on on
        schedule at 2 */* 10:00 * pp auth myname USER PASS
    
  22. dns server selectコマンドのQUERYにスペースや「"」「#」「\」などの特殊文字を含んだ文字列を設定すると 正しく設定されず、再起動をすると設定が消えてしまうバグを修正した。

  23. DHCPサーバー機能で、クライアントからのDISCOVERメッセージ中に、DHCPでリースするネットワークとは 異なるネットワークのIPアドレスがRequested IP Addressオプションで要求されている場合、 以前リースしたものとは異なるIPアドレスをリースしてしまうバグを修正した。

  24. DHCPサーバー機能で、UDPポートの確保に失敗したときにdhcp serviceコマンドの設定がserverからrelayに 変わってしまうバグを修正した。この状態で設定を保存すると再起動時にDHCPリレーエージェントとして起動していた。
    また、UDPポートの確保に失敗したときに出力されるログをDEBUGレベルからINFOレベルに変更した。

  25. IPマスカレードを使用している環境で、FTPのPORT/EPRTコマンド、PASV/EPSVレスポンスを再送するとき 異なるポート番号に変換してしまうバグを修正した。

  26. VRRPで、仮想ルーターのIPアドレスとしてVRRPグループに所属するVRRPルーターのうちの 1台のIPアドレスを利用する場合、マスタールーターのシャットダウンによりバックアップルーター経由の 経路に切り替わった状態だとバックアップルーター配下の端末の通信が行えなくなることがあるバグを修正した。

  27. 一つの宛先ネットワークに対して複数のゲートウェイが存在するとき、最初のゲートウェイが ip INTERFACE vrrp shutdown triggerコマンドのroute形式のnexthopで設定したIPアドレスでなかった場合に、 2番目以降のゲートウェイにnexthopで設定したIPアドレスが存在していてもVRRPをシャットダウンしてしまうバグを修正した。

  28. ip INTERFACE vrrpコマンドで、パラメーターを重複して設定した場合のエラー処理を修正した。

  29. 稀に起動直後から以下の機能が使用できないことがあるバグを修正した。


  30. ip keepaliveコマンドが設定されている場合、相手からのping応答を受信できずに再送しているときに、 受信できなかったping応答を遅延して受信すると、SNMPのIpKeepaliveUpトラップが送出されることがあるバグを修正した。

  31. snmp yrifppdisplayatmib2コマンドの設定が、SNMP Getリクエストを受信した際の動作に反映されないバグを修正した。

  32. SNMP GetリクエストでtcpConnTable以下のMIB変数にアクセスできないバグを修正した。

  33. timezoneコマンドの設定を変更すると、show environmentコマンドで表示される「起動時刻」が更新されず、 「起動からの経過時間」も不正な値になってしまうバグを修正した。

  34. 同時刻にntpdateコマンドを含む複数のコマンドをschedule実行しようとすると、 ntpdateコマンドが失敗することがあるバグを修正した。

  35. ipv6 INTERFACE prefixコマンドで、autoが設定できてしまうバグを修正した。

  36. エスケープ文字「\」に続けて「'」「"」「\」「 」(半角スペース)、以外の文字を入力した後 TABキーを押すと、エスケープ文字の後に入力した文字が消えるバグを修正した。

  37. login userコマンドのパスワード設定で、文字コードがsjisの場合とasciiの場合とで 異なる内容のエラーメッセージを表示するバグを修正した。

  38. 以下のコマンドのコマンドヘルプの誤記を修正した。


■更新履歴

Nov. 2011, Rev.8.02.52 リリース
Apr. 2015, Rev.8.02.52 バグ修正8. 文面修正


以上