Revision : 08.00.80 Release : May. 2007, ヤマハ株式会社 RTV700 Rev.8.00.80 リリースノート ========================================================================== ○ Rev.8.00.77 からの変更点 ========================================================================== ■ 機能追加 [1] 緊急番号(110、118、119)の処理方式を選択できるコマンドを新設した。 ○緊急番号の処理方式の設定 [書式] analog extension emergency-call-dial type TYPE no analog extension emergency-call-dial type [設定値] TYPE special-number... 緊急番号を特別な番号として処理する normal-number.... 通常の番号として処理する [説明] 緊急番号の処理方式を設定する。 special-numberに設定した場合は、緊急番号(110、118、119)を特別な番 号と認識して、3桁目をダイヤルした時点で一般回線に即時発信されるが、 normal-numberに設定した場合は、3桁目をダイヤルした時点ではダイヤル 桁間タイマが作用して、4桁目以降をダイヤルすることができる。 これにより、normal-numberに設定した場合は、緊急番号(110、118、119) の発信経路をVoIPにすることが可能となる。 カスケード接続の構成で使用する場合は、全ての機器で本コマンドの設定 を同じ設定にしなければならない。 [初期値] special-number [2] ルータ側には存在しないPPPoEセッションを強制的に切断するか否かを設定す るコマンドを追加した。 ○ルータ側には存在しないPPPoEセッションを強制的に切断するか否かの設定 [書式] pppoe invalid-session forced close SW no pppoe invalid-session forced close [設定値] SW on ... ルータ側には存在しないPPPoEセッションを強制的に切断す る off ... ルータ側には存在しないPPPoEセッションを強制的に切断し ない [説明] ルータ側には存在しないPPPoEセッションを強制的に切断するか否かを設 定します。 [初期値] on [3] カスケード接続の構成で親機として使用したときに、子機として設置された RT58iまたはRT56vに接続されているアナログ回線で着信したが、話中着信を 許可する設定のTELポートが通話中のときには、話中着信音を鳴らして、着信 に応答できるようにした。 なお、TELポートに付加サービスの設定がされていても、フッキングによる通話 先の切替えを行なうことはできず、話中着信音中のオンフック後の呼び返しに 対してオフフックすることで着信に応答することができる。 [4] VoIP機能やカスケード接続で使用するRTP/RTCPの待ちうけポート番号を変更 できるようにした。 ○ RTP/RTCPで使用するポート番号の設定 [書式] audio rtp port PORT no audio rtp port [PORT] [設定値] PORT ... ポート番号 (6000 ... 65000) [説明] RTPおよびRTCPで使用するポート番号を設定する。 設定したポート番号から機器で必要な分のポート数を確保する。 設定できるポート番号は偶数に限る。 他のアプリケーション等で使用するポート番号と重ならないように注意す る必要がある。 また、この設定を変更した場合は、NATやFILTERの設定を見直す必要があ る。 通話中は設定を変更できない。 [初期値] 5004 [5] ISDNのアナログ呼着信時、着サブアドレスに関わらずTELポートに着信できる ようにするコマンドを追加した。 任意の着サブアドレスへの着信をTELポートで受けることが可能となる。 ○サブアドレスにかかわらず着信を許可するか否かの設定 [書式] analog arrive ignore-subaddress permit PORT PERMIT no analog arrive ignore-subaddress permit PORT [PERMIT] [設定値] ・PORT TEL ポート番号 (1-N) ・PERMIT on ... 許可する off ... 許可しない [説明] サブアドレス情報要素にかかわらず着信を許可するか否かを設定する。 analog local address コマンドによってサブアドレスを含むダイヤルイ ン番号を設定している場合は、このコマンドの設定に関わらず、サブアド レス情報要素まで一致した場合に着信する。 [ノート] ダイヤルイン番号を設定して、かつサブアドレス情報要素に関わらず着信 させるためには、ダイヤルイン番号をサブアドレスなしで設定する必要が ある。 [初期値] off [電話機からの設定] 機能番号 47 [*][#][4][7][PORT][SW][#] [PORT] [1] / [2] .. TEL1ポート / TEL2ポート (TEL2ポート機種) [*] .. 設定を行っているTELポート [SW] [0] : off (許可しない) に設定 [1] : on (許可する) に設定 省略: デフォルトに設定 (no コマンドに対応) ■ 仕様変更 [1] show status bootコマンドで機種名とリビジョン番号を表示するようにした。 [2] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[VPN接続の設定]の[PPTPを使用した パスワード認証のリモートアクセスVPNサーバ(PP)]および[PPTPを使用したパス ワード認証のリモートアクセスVPNサーバ(Anonymous)]の設定画面で、設定項目 に[PPTP暗号鍵生成の認証方式]を追加した。 Windows Vistaがクライアントの場合は[MS-CHAP v2で認証する]を選択する必要 がある。 ■ バグ修正 [1] ルータ自身がTCP端点となる複数の通信が同時に行われたときに、動作が不安 定になり、リブートすることがあるバグを修正した。 かんたん設定ページからファームウェアのリビジョンアップを実行したときに リブートが発生することがあった。 [2] 長さが0にセットされているTCPオプションの付いたTCPパケットを受信すると リブートすることがあるバグを修正した。 [3] showで始まるコマンドで設定内容または状態を表示したときに、1画面に入り きらない内容を表示するために「つづく」が表示されて入力待ちになっている 状態で、ログインタイマがタイムアウトすると、メモリリークするバグを修正 した。 [4] show status dhcpコマンドを実行したときに、1画面に入りきらない内容を表 示するために「つづく」が表示されて入力待ちになっている状態では、DHCPサ ーバ機能が動作しないバグを修正した。 ログインタイマがタイムアウトすると、その後もDHCPサーバ機能が停止したま まで、その後システム全体がハングアップしていた。 [5] VoIP機能で、DLSRに誤った値を設定してRTCPのSender Reportパケットを送信 するバグを修正した。 [6] SIPパケットで使うポート番号やプロトコルをフィルタ型経路で指定したとき に、SIPパケットの送出インタフェースとは異なるインタフェースのIPアドレス を送信元IPアドレスとすることがあるバグを修正した。 Rev.8.00.77以降のファームウェアで現象が発生する。 [7] RTPパケットで使うポート番号やプロトコルをフィルタ型経路で指定したとき に、RTPパケットが正常に送出されず、片通話となる事があったバグを修正した。 Rev.8.00.77以降のファームウェアで現象が発生する。 [8] カスケード接続の構成で親機として使用したときに、子機としてRT56i以前の 機種を設置すると、子機にVoIP着信によるモデムダイヤルインの設定をしても 信号が送出されないバグを修正した。 [9] カスケード接続の構成で親機として使用したときに、TELポートを一般回線へ の発呼を禁止する設定にすると、アナログ回線に接続するために設置した子機 のRT58iがアナログ回線経由で発信できない状態の場合には、VoIP発信は可能で あるにも関わらず、電話機をオフフックしてもビジートーンが聞こえて、発信 することができないバグを修正した。 [10] PBXポートに関する電話番号やSIPアドレスなどの設定を40個以上登録した状 態で起動すると、VoIPに関する設定内容の一部が有効とはならず、VoIPの発着 信動作が設定内容とは異なる動作になるバグを修正した。 例えば、isdn sip arrive myaddress コマンドでPBXインタフェースのVoIP呼の 着信識別で使用する自己SIPアドレスを40個以上登録した状態で起動したときに 現象が発生していた。 [11] lan typeコマンド入力後、ip lan addressコマンドを入力してすぐにsaveコ マンドを入力すると、ip lan addressの設定が保存されない場合があるバグを 修正した。 [12] DNSリカーシブサーバ機能で、EDNS0に対応したクライアントからの問い合わ せに正しく応答しないバグを修正した。 OPT RRを含むDNS問い合わせに対して、DNS responseではなくDNS requestを返 していた。 [13] IPマスカレードを適用したインタフェースを経由するTCPコネクションが張ら れているときに、コネクションの終了を示すFINまたはRSTを観測した後にファ ストパスでパケットが転送されると、終了したコネクションのキャッシュがNAT テーブルに最大で900秒残り続けるバグを修正した。 本バグ修正により終了したコネクションのキャッシュは60秒以内に解消される。 [14] 専用線に接続して使用したときに、何らかの理由により相手機器がパケット を受信できない状態になりPPP/LCPネゴシエーションが失敗すると、その異常な 状態が解消しても専用線経由でパケットを送受信できなくなり、その後ハング アップするバグを修正した。 [15] PP Anonymousインタフェースに対してRIPパケットを送信する設定のときに、 pp disable anonymousと設定されている状態で起動すると、その後 pp enable anonymousと設定しても、2番目以降に接続されたPP Anonymousイン タフェースに対してはRIPパケットを送信しないバグを修正した。 [16] anonymous着信でpp user nameコマンドによる双方向でのCHAP認証を行うとき、 送信するCHAPチャレンジのNameフィールドが常にLAN1のIPアドレスであったの を、clidキーワードで発番号認証を併用することにより接続相手が特定できる 場合にはpp user nameコマンドで設定されている自分側のユーザ名とするよう にした。 [17] 同じPPPoEサーバに接続するために他のPPPoEクライアント機器と並列して設 置して使用したときに、そのPPPoEクライアント機器がPPPoEサーバと接続でき ないことがあるバグを修正した。 Rev.8.00.66以降のファームウェアで現象が発生する。 [18] UPnP機能を使用して、IPマスカレードの適用されているインタフェース経由 で通信を行ったときに、使用可能な外側ポート番号が減っていき、IPマスカレ ードを経由した通信が正常にできなくなるバグを修正した。 UPnPを使用しない数多くの通信とUPnPを使用する通信を併用して、UPnPを使用 する通信を繰り返し行ったときに現象が発生することがあった。 [19] WindowsXPのネットワーク接続に現れるインターネット接続アイコンのプロパ ティより手動でポートマッピングを行う際に、チェックボックスをチェックせ ずに登録し、その状態でupnp use offとする、もしくはポートマッピングタイ マが切れると、UPnP機能がハングアップしてしまうバグを修正した。 [20] 優先制御を使用し、かつ、NATを適用しているインタフェースからフラグメン トされたパケットを送出するとき、パケットが不当なクラスにクラス分けされ て送出されたり、不当に破棄されるバグを修正した。 [21] IPsecの対向SGWへの経路をフィルタ型経路で設定していると、設定によって は鍵交換がされずトンネルが確立できないバグを修正した。 [22] IKEキープアライブ機能で、キープアライブの方法をicmp-echoとして設定し た場合、noコマンドでこの設定を削除してもキープアライブ動作が停止しない バグを修正した。 [23] IPsecでicmpキープアライブを使用する場合、障害とみなすまでの試行回数の 最終回で対向ルーターからのリプライを受信してキープアライブに成功したに もかかわらずトンネルがダウンしてしまうバグを修正した。 [24] MIBファイルではGAUGE型として定義されているデータをINTEGER型で設定して SNMPトラップyrhCpuUtilTrap、yrhMemoryUtilTrapを送信するバグを修正した。 [25] SNMP機能で、専用線のLinkDown/LinkUpのトラップが回線の対向側にあるSNMP マネージャに送出されないバグを修正した。 専用線経由でパケットを送出する時にPPPがダウンしている場合、パケットを破 棄するのではなくキューにためてPPP接続を試みることとした。 PPP接続が成功するとパケットは送出される。 [26] スケジュールの設定を削除するとき、no schedule atコマンドでcommandパラ メータまで入力するとエラーとなって削除できない場合があるバグを修正した。 また、tftpでclear configurationコマンドを用いてすべてのconfigを削除しよ うとしてもschedule atコマンドだけが削除できずに残る場合があるバグを修正 した。 [27] telnetでルータにログインして、以下のコマンドを実行後した直後に任意の キーを入力すると、実行中の処理が中止されるバグを修正した。 ・rdate ・ntpdate ・netvolante-dns go ・http revision-up go ・mail-check go [28] scheduleコマンドでrdateコマンドを実行中、または、コンソールからrdate コマンドを実行中に任意のキーを入力すると、rdateコマンドが実行中のままに なるバグ修正した。 [29] rdateコマンドを実行中にログインタイマがタイムアウトしても、ログアウト しないバグを修正した。 [30] rdateコマンドを実行中に、Ctrl+Cの入力によりコマンド実行を中断したとき、 または、サーバへの接続失敗などによりコマンド実行が正常に終了しなかった ときに、メモリリークするバグを修正した。 [31] mail-check server、mail-transfer serverコマンドで宛先に255文字を指定 するとリブートするバグを修正した。 [32] description INTERFACEコマンドで64文字を超える文字列を登録すると、 show configコマンドを実行したときにリブートするバグを修正した。 description INTERFACEコマンドで設定できる文字列の長さを64文字に制限する ようにした。 これを超える長さの文字列を設定したときには、先頭から64文字を登録して、 それ以降の部分を無視する。 [33] nat descriptor staticコマンドの外側アドレスと内側アドレスにIPアドレス 以外の文字列を入力してもエラーとならず、不正な設定となってしまうバグを 修正した。 [34] nat descriptor address outer コマンドで外側IPアドレスに ipcp、primary、 またはsecondaryを指定したとき、その後に任意の文字列を記述してもコマンド エラーにならないバグを修正した。 [35] 不正なパラメータを指定してコマンドを入力すると、入力エラーになるにも 関わらず、設定値がデフォルト値に変更されるバグを修正した。 以下のコマンドで現象が発生していた。 - analog arrive another-device permitコマンド - analog arrive global permitコマンド - analog arrive ring while talking permitコマンド - analog arrive without subaddress permitコマンド - analog mp priorコマンド - analog rapid callコマンド - password reenterコマンド [36] sip serverコマンドでプロトコルをtcpに設定して、39文字以上のSIPアドレ スを指定したときに、リブートすることがあるバグを修正した。 [37] ipsec ike local id、ipsec ike remote idコマンドで、IPアドレスを指定し なくてもエラーにならず、リブートすることがあるバグを修正した。 [38] ipsec ike retryコマンドで、TIMEパラメータを指定しなくてもエラーにな らず、リブートすることがあるバグを修正した。 [39] 大量のログを保持している状態で、コンソールとtelnetなど複数の方法で同 時にSYSLOGを表示させようとすると、正しく表示されないことがあるバグを修 正した。 - 先のログと同じログにも関わらず,"same message requested XX times"が記 録されずに、先と同じログが表示されてしまう - かんたん設定ページでログを表示しようとしたときに、ログが何も表示され ない という現象が発生していた。 [40] 手動接続、切断後、かんたん設定ページからrestartコマンドを実行すると、 restartせず設定画面にアクセスできなくなるバグを修正。 [41] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[コマンドの実行]から、1025文字以 上のコマンドを実行するとリブートすることがあったバグを修正した。 [42] 電話機からの設定で機能番号82を指定して着信時サービス設定を行うときに、 設定可能な桁数を超えてダイヤルイン番号を入力してもエラーとはならずに設 定されてしまうバグを修正した。 設定可能な桁数は、着信サービスタイプがPBダイヤルインの場合は4桁、着信サ ービスタイプがモデムダイヤルインの場合は20桁である。 以上