ftp://ftp.rtpro.yamaha.co.jp/pub/rt/relnote/relnote.03.00.23 Revision : 03.00.23 Release : Sep 1998, ヤマハ株式会社 RT100i/RT102i/RT200i/RT80i/RT140[iep] Rev.3.00.23リリースノート ========================================================================== ○ Rev.3.00.18からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] Directed broadcastパケットをフィルタするコマンドを新設した。 [コマンド形式] ip filter directed-broadcast SW [パラメータ] SW on ... Directed broadcastパケットを通さない off ... Directed broadcastパケットを通す [説明] 終点アドレスがDirected broadcastアドレスになっているIPパケットを、 ルータがつながっているネットワークにブロードキャストするか どうかを設定する。設定が'on'の場合には、ブロードキャストしない。 [デフォルト] off [ノート] いわゆるsmurf攻撃を防止するためにはこの設定を'on'にしておく。 [2] トンネルインタフェースに対するフィルタリング機能を実装した。 [コマンドの入力形式] ip tunnel secure filter 方向 フィルタ列 [パラメータ] ・方向 - 'in' ... TUNNEL側から入ってきたパケットのフィルタリング - 'out' ... TUNNEL側へ出ていくパケットのフィルタリング ・フィルタ列 - 空白で区切られたフィルタ番号の並び(100個以内) - clear(フィルタリングしない) [説明] このコマンドはip filterコマンドと併せて利用する。 設定の際には予め対象となるトンネルインタフェースを tunnel selectコマンドによって選択しておく必要がある。 [デフォルト値] clear [3] RADIUSで、認証サーバとアカウントサーバを別々に指定できるようにした。 また、サーバのポート番号も指定できるようにした。 ・RADIUS認証サーバのIPアドレスの指定 [コマンド形式] radius auth server IPアドレス [IPアドレス] radius auth server clear [パラメータ] IPアドレス ... RADIUS認証サーバのIPアドレス clear ... 設定の消去 [説明] RADIUS認証サーバのIPアドレスを指定する。2つまで指定でき、最初 のサーバから返事がもらえない時は、2番目のサーバに問い合わせを 行う。 [ノート] このコマンドでRADIUS認証サーバのIPアドレスが指定されていない時 は、radius serverコマンドで指定したIPアドレスを認証サーバとし て用いる。 ・RADIUS認証サーバのUDPポート番号の指定 [コマンド形式] radius auth port ポート番号 [パラメータ] ポート番号 ... RADIUS認証サーバのUDPポート番号 [説明] RADIUS認証サーバのUDPポート番号を指定する。 [デフォルト] 1645 [ノート] 最新のRFCではポート番号として1812を使うことになっている。 ・RADIUSアカウントサーバのIPアドレスの指定 [コマンド形式] radius account server IPアドレス [IPアドレス] radius account server clear [パラメータ] IPアドレス ... RADIUSアカウントサーバのIPアドレス clear ... 設定の消去 [説明] RADIUSアカウントサーバのIPアドレスを指定する。2つまで指定でき、 最初のサーバから返事がもらえない時は、2番目のサーバに問い合わ せを行う。 [ノート] このコマンドでRADIUSアカウントサーバのIPアドレスが指定されてい ない時は、radius serverコマンドで指定したIPアドレスをアカウン トサーバとして用いる。 ・RADIUSアカウントサーバのUDPポート番号の指定 [コマンド形式] radius account port ポート番号 [パラメータ] ポート番号 ... RADIUSアカウントサーバのUDPポート番号 [説明] RADIUSアカウントサーバのUDPポート番号を指定する。 [デフォルト] 1646 [ノート] 最新のRFCではポート番号として1813を使うことになっている。 [4] DHCPサーバ機能で、アドレス割当と同時に送信するDHCPオプションを スコープ毎に設定できるようにした。 ・DHCPオプションの設定 [コマンド形式] dhcp scope option SCOPE OPTION=VALUE ... [パラメータ] SCOPE ... スコープ番号、1〜65535 OPTION ... オプション番号またはニーモニック 番号は0〜255の範囲で指定できるが、以下のものは除く 0, 50〜63, 77〜127, 255 ニーモニックの主なものは以下のとおり --------------------------------------------------------------- 3 router 6 dns 12 hostname 15 domain 44 wins_server --------------------------------------------------------------- VALUE ... オプション値 値としては以下の種類があり、どれが使えるかはオプション番号で決まる。 例えば、'router', 'dns', 'wins_server'はIPアドレスの配列であり、 'hostname', 'domain'は文字列である。 --------------------------------------------------------------- 1オクテット整数 0〜255 2オクテット整数 0〜65535 2オクテット整数の配列 2オクテット整数をコンマ(,)で並べたもの 4オクテット整数 0〜4294967295 IPアドレス IPアドレス IPアドレスの配列 IPアドレスをコンマ(,)で並べたもの 文字列 文字列 スイッチ "on", "off", "1", "0"のいずれか バイナリ 2桁16進数をコンマ(,)で並べたもの --------------------------------------------------------------- [説明] スコープに対して送信するDHCPオプションを設定する。dns serverコマン ドやwins serverコマンドなどでも暗黙のうちにDHCPオプションを送信し ていたが、それを明示的に指定できる。また、暗黙のDHCPオプションでは スコープでオプションの値を変更することはできないが、このコマンドを 使えばそれも可能になる。 [ノート] dhcp delete scopeコマンドでスコープが削除されるとオプションの設定 もすべて消える。 ■仕様変更 [1] 起動時およびログイン時に、Copyrightを表示するようにした。 [2] IPフィルタのポート番号の範囲を1-65535から0-65535に変更した。 ■バグ修正 [1] RT80iのWWW設定で、文字'%'を含むユーザID、パスワードを設定しようと すると、確認時に正しく表示されないバグを修正した。 [2] RT80iで、まれにオフフックが検出できなくなるというバグを修正した。 [3] RT80iで、MP通信中にBACPで1Bを切断してからアナログの着信があった時、 正しく着信できないことがあったのを修正した。 [4] ローカルな時刻をUTCに変換すると、2000年1月1日0時0分0秒をまたいで時 刻が移動するような日付と時刻をdateおよびtimeコマンドで設定すると、 日付や時刻が正しくない値になってしまうバグを修正した。 タイムゾーンの設定がデフォルト値の+09:00だとすると、対象となる時間 帯は2000年1月1日0時0分0秒から2000年1月1日8時59分59秒までとなる。 [5] 2000年1月1日以降に発生する以下のバグを修正した。 - ntpdateコマンドやrdateコマンドでサーバからもらってくる時刻に対し て、24時間後の時刻をルータの時計に設定してしまう - rdateサーバとして動作している時に、本来の時刻より24時間前の時刻 をクライアントに渡してしまう [6] IPX SAPのGet Nearest Server Requestに返事ができなくなっていたのを 修正した。FR対応を盛り込んだ時にエンバグした。 [7] dns serverコマンドで自分自身のアドレスを設定すると、DNS問い合わせ パケットがループしてしまい、メモリを食いつぶしてリブートしてしまう のを修正した。 [8] IKEで、鍵交換時にリブートしてしまうことがあったのを修正した。 [9] RT80iで、アナログ着信があり2つのポートでほぼ同時にオフフックすると、 それぞれのポートに対応するTEIから同時にCONNが網に送られ、網が一方 を選択して、他方に対してRELを送信する。その時、CONNとRELのすれ違い が発生するため網は選択されなかった方のTEIに対してSTATを送信するが、 それに対して間違ってつながっている方のTEIでRELを返してしまうため、 そちらも切断されてしまい、両方のポートとも着信できないというバグを 修正した。 TEL1/2 RT 網 | | SETUP | | RING |<---------------------| |<--------------| | | OFF HOOK/2 | | |-------------->| CONN | | |--------------------->| | | CONN ACK | | |<---------------------| | OFF HOOK/1 | | |-------------->| CONN | <--+ | |--------------------->| +-- これらのメッセージはすれ違い | | REL | <--+ を起こす | |<---------------------| | | REL COMP | | |--------------------->| | | STAT | <- CONNとRELのすれ違いの結果発生 | |<---------------------| | | REL | | |--------------------->| <- このRELのTEIをRTが間違える | | | [10] SNMPで、128個以上のインタフェース情報が正しく扱えないバグを修正し た。 [11] RT140pのPRIで、圧縮がかからない場合のパフォーマンスを向上させた。 [12] show ip filter listコマンドの表示がおかしかったのを修正した。