ftp://ftp.rtpro.yamaha.co.jp/pub/rt100i/relnote/relnote.02.01.19 Revision : 02.01.19 Release : July 1997, ヤマハ株式会社 RT100i/RT102i/RT200i Rev.2.01.19 リリースノート ========================================================================== ○ Rev.2.01.14 からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] MSコールバック機能を実装した。MSコールバック機能を用いれば、 Windows 95やWindows NTからのコールバック要求を受け入れてコールバッ クしたり、逆にWindows NT RASサーバに対してコールバック要求を出すこ とが可能となる。 例1: ルータがサーバ側となり、PP1の相手に対してWindowsからのコールバッ ク要求を受け入れる pp select 1 isdn remote address call XXX isdn callback permit on ip pp remote address XXX pp enable 1 例2: ルータがサーバ側となり、PP_Anonymousで受ける複数の相手に対してユー ザ名に応じてWindowsからのコールバック要求を受け入れるかどうか決 定する pp select anonymous isdn callback permit on ip pp remote address pool XXX XXX pp auth request chap-pap pp auth username USER-OK PASSWD-OK mscbcp ; MSコールバック許可 pp auth username USER-NG PASSWD-NG ; MSコールバック不許可 pp enable 1 例3: ルータがWindows NT RASサーバにコールバックを要求する pp select 1 isdn remote address call XXX isdn callback request on isdn callback request type mscbcp ip pp route add net XXX 1 pp auth accept pap pp auth myname USER PASSWD pp enable 1 ・コールバック要求タイプの設定 [入力形式] isdn callback request type TYPE [パラメータ] TYPE ... 'yamaha' ヤマハ方式 ... 'mscbcp' MSコールバック [説明] コールバックを要求する時のコールバック方式を設定する。 [デフォルト] yamaha [ノート] コールバック要求の呼が切断されてから、実際にコールバックされるまで の待ち時間はisdn callback response time 1bで設定する。ちなみに、 Windows 95ではこの値は15秒で固定となっている。 ・コールバック受け入れタイプの設定 [入力形式] isdn callback permit type TYPE1 [TYPE2] [パラメータ] TYPEn ... 'yamaha' ヤマハ方式 ... 'mscbcp' MSコールバック [説明] 受け入れることのできるコールバック方式を設定する。 [デフォルト] yamaha mscbcp ・MSコールバックでユーザからの番号指定を許すかどうかの設定 [入力形式] isdn callback mscbcp user-specify SW [パラメータ] SW ... on ユーザからの番号指定によるMSコールバックを許可する ... off ユーザからの番号指定によるMSコールバックを禁止する [説明] RTシリーズでのMSコールバックの実装では、サーバ側として動作する時に はコールバックするために利用可能な番号が一つでもあればそれに対して のみコールバックする。しかし、PP_Anonymousへの着信で、発信者番号通 知がなく、発信用の番号の設定もない場合にはコールバックのためにつか える番号が全く存在しない。その場合に、コールバック要求側(ユーザ)か らの番号指定によりコールバックするかどうかを設定する。 [デフォルト] off [ノート] 設定がoffでコールバックできない時には、コールバックせずにそのまま 接続する。 ・パラメータmscbcp-restartの設定 [入力形式] ppp mscbcp restart TIME [パラメータ] TIME ... ミリ秒(20〜10000) [説明] 選択されている相手について、[PPP,MSCBCP]Request/Responseの再送時間 を設定する。 [デフォルト] 1000 ・パラメータmscbcp-maxretryの設定 [入力形式] ppp mscbcp maxretry COUNT [パラメータ] COUNT ... 回数(1〜30) [説明] 選択されている相手について、[PPP,MSCBCP]Request/Responseの再送回数 を設定する。 [デフォルト] 30 ・相手の名前とパスワードの設定 (変更) [入力形式] pp auth username USERNAME PASSWORD [ISDN1] [clid [ISDN2]] [mscbcp] [IP_ADDRESS] [パラメータ] USERNAME ... 名前(32文字以内) PASSWORD ... パスワード(32文字以内) ISDN1 ... 相手のISDNアドレス clid ... 発番号認証を利用することを示すキーワード ISDN2 ... 発番号認証に用いられるISDNアドレス mscbcp ... MSコールバックを許可することを示すキーワード IP_ADDRESS ... 相手のIPアドレス(ip pp remote addressに対応) [説明] ...(コマンドリファレンスマニュアル参照のこと)... キーワードmscbcpはMSコールバックを許可することを指示する。このユー ザからの着信に対しては、同時にisdn callback permit onとしてあれば MSコールバックの動作を行う。 ■仕様変更 [1] 専用線バックアップ機能において、回線ダウンを検知してから実際のバッ クアップが始まるまでの時間が短くなるように変更した。具体的には、以 下のような変更を施した。 ・leased keepalive intervalコマンドで、引数「インターバル」の最小値 を1秒に変更 ・専用線のダウンを検知してから実際にISDNに切り替えるまでの時間を10秒 から5秒に変更 ・従来はバックアップ用ISDN回線はそこに送るべきパケットが発生してから 発呼するようにしていたが、バックアップ体勢に入った時点でパケットの ある無しに関わらず発呼するように変更 ・バックアップ用のPPは、従来はバックアップ体勢に入っていない場合には 着呼を受け付けなかったが、それを受け付けるように変更 [2] ipx sap addコマンドで、ピリオドなどの文字も受け付けられるよう変更 した。Rev.2.01.14でも同じ変更を行ったつもりだったが、不完全だった。 [3] SNMPでインタフェース速度を表すifSpeedの値が64kbit/s固定になってい たのを、設定を反映するように修正した。 [4] IPフィルタで、ポート番号のニーモニックの取り扱いにプロトコルがTCP かUDPかを意識するように変更した。例えば、プロトコルがTCPの場合にポー トとしてsyslogは指定できないようになった。 また、使用できるニーモニックの種類を増やした。 ■バグ修正 [1] 発着呼が衝突した時に、片方の端末だけは再発信抑制機能をその時だけ働 かないようにすることで、再送で発生したパケットにより接続できるよう にするという機能がうまく働いていなかったのを修正した。 [2] TELNETクライアントで、カット&ペーストなどで一度に大量の文字を流し 込もうとするとTELNETクライアントがハングアップしてしまうというバグ を修正した。 [3] ip filterコマンドで、始点/終点アドレスを例えば192.168.*.*と指定で きないというバグを修正した。 [4] ip pp remote address poolで相手側のアドレスを設定している時に、相 手から0.0.0.0のIPCP IPアドレスオプションを含むConfigure Requestを 受け取るとプールしているものからアドレスを割り当てなければいけない のにConfigure Rejectを返してしまうというバグを修正した。 Rev.2.01.07で入ったバグ。 [5] CHAPのResponseの再送で、ppp chap maxchallengeの値に関わらず全く再 送を行わずにタイムアウトしてしまうことがあったのを修正した。 [6] NAT(IP Masqueradeではない)で、文字列にしたプライベートアドレスの長 さが、グローバルアドレスの長さより1文字長いという条件(*)では、FTP でPORTコマンドが約2〜30個しか発行できず、その後はFTPが止まってしま うというバグを修正した。 *: 例えば プライベートアドレス = 192.168.99.123 グローバルアドレス = 172.16.123.45 [7] TELNETクライアント機能を実行中に、ルータの端末そのものがタイムアウ トしてしまった場合、TELNETクライアントが生き残ってしまうというバグ を修正した。 [8] ファストアイドルタイマ(isdn fast disconnect time)が正常に働いてい なかったのを修正した。 [9] pp line/bri lineコマンドで、使用チャネル数を1bに制限するため、'1b'と いうパラメータをつけた状態で設定を保存しておくと、再起動できなくなる というバグを修正した。 '97/09/09追記