Revision : 08.00.46 Release : Sep 2004, ヤマハ株式会社 RT57i Rev.8.00.46 リリースノート ========================================================================== ○ Rev.8.00.41 からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] RAプロキシ機能を実装した。 RAプロキシ機能は、WAN側から受信したRA(ルータ広告、Router Advertisement) をLAN側に転送する機能である。プロバイダがRAを広告し、ルータの配下にIPv6 端末が存在する場合、この機能を設定することで、ルータの配下のIPv6端末が 通信できるようになる。なお、DHCPv6 PDを使ってプレフィックスを配布するサ ービスでは、この機能を設定してはならない RAで配布されたプレフィックスを表現するキーワードとして「ra-prefix」を 利用できる。例えば、次の設定では、LAN2インタフェースで受信したRAをLAN1 インタフェースに転送する。 ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan2::/64 ipv6 lan1 rtadv send 1 次の設定は、LAN2インタフェースで受信したRAのプレフィックスに::1を付け足 してIPv6アドレスを作り、それをLAN1インタフェースに付与することを意味す る。 ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64 IPv6フィルタでも同様の表記を利用できる。 ipv6 filter 1 reject ra-prefix@lan2::/64 * ipv6 filter 2 pass * ra-prefix@lan2::1 tcp * www 次の設定は、RAプロキシ機能を利用する最小限の設定例である。LAN1インタフ ェースをLAN側に、LAN2インタフェースをWAN側に割り当てるものと仮定する。 ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64 ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan2::/64 ipv6 lan1 rtadv send 1 なお、このケースで、LAN2インタフェースにIPv6アドレスを設定してはならな い。IPv6アドレスはLAN側のインタフェースにのみ設定できる。 ルーティングについては、RAを受信したタイミングで、自動的にデフォルト経 路が設定される。したがって、ipv6 routeコマンドを手動で設定する必要はな い。 [2] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[IPv6の設定]で、RAプロキシ機能を 設定できるようにした。 プレフィックスの設定方法として「RAを受信する」を選択すると、ルータは以 下のコマンドを登録してRAプロキシ機能を起動する。 ipv6 lan1 prefix ra-prefix@lan2::/64 ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan2::/64 ipv6 lan1 rtadv send 1 なお、設定されているプロバイダに関わらず、WANポート(LAN2インタフェース) にRAプロキシ機能の設定が登録される。 [3] かんたん設定ページでRAプロキシ機能を使用する設定を行ったときに、かんた ん設定ページの[詳細設定と情報]-[ファイアウォールの設定]で、WANポートの IPv6フィルタを設定できるようにした。 [4] DTCP(Dynamic Tunnel Configuration Protocol)に対応した。 ヤマハルーターで提供するDTCPの機能は、フリービット社の提供するFeel6サー ビスに対応したクライアント機能である。クライアント機能のみを提供するも のであり、対応するDTCPサーバはフリービット社の提供するFeel6のみである。 Feel6の接続構成は以下である。 IPv6 Internet          |    ┌─────┴─────┐    │フリービットDTCPサーバ│    └─────┬─────┘          |‖          |‖       接続プロバイダ(IPv4 Internet)          ↑‖          |‖IPv6 over IPv4 Tunnel          |‖          ┌─────┴─────┐WAN    │DTCP対応ヤマハルータ │    └─────┬─────┘LAN          │          │         IPv6 network        ━━┷━━━━┯━━━━━━┯━━━━               |      |              IPv6端末   IPv6端末   クライアントとなるルーターからの認証要求に対し、認証が成立すると、サー バーとの間にIPv6 over IPv4のトンネルが確立する。ルーター配下のIPv6ネッ トワークからは、このトンネルを経由してIPv6インターネットと接続すること となる。 DTCPではIPv6 over IPv4のトンネル接続と、これを利用するための認証技術を 提供する。認証に関する設定は新規のコマンドで行なう。DTCPの設定が行なわ れると、ルーター起動時もしくは設定完了時に、自動的に接続動作が開始され る。接続確立後もキープアライブの機能が自動的に動作し、接続を維持し続け る。また、DTCP認証確立時に提供されるIPv6のプレフィックスについては、既 存のコマンドのキーワードとして指定可能である。 これらの機能を提供する新規コマンドは以下のとおりである。 ○トンネル接続するDTCPサーバーへの認証情報の設定 [入力形式] tunnel dtcp IP-ADDRESS[:PORT] myname USERNAME PASSWORD [RETRY] [LOCAL] no tunnel dtcp IP-ADDRESS[:PORT] myname USERNAME PASSWORD [RETRY] [LOCAL] [パラメータ] IP-ADDRESS ... DTCPサーバーのIPアドレスもしくはドメイン名 PORT ... DTCPサーバ側のポート番号(省略可) USERNAME ... 認証用ユーザ名 PASSWORD ... 認証用パスワード RETRY ... 認証に失敗した場合の再接続回数の上限 LOCAL ... 認証確立時に利用する自分側の端点のIPアドレス [説明] DTCPサーバに接続するための認証情報を設定する。 このコマンドを設定すると、ルーター起動時もしくは設定完了時に自動的 に認証動作が開始される。認証動作は自動的に行なわれ、認証が失敗した 場合は、確立するまで再接続を繰り返す。一旦確立した後もキープアライ ブによる接続維持の動作が行なわれる。 デフォルト設定では無制限に再接続を繰り返すが、RETRYパラメータを設 定することにより再接続の上限回数を指定する事も出来る。 また、別コマンドを利用することにより、手動で接続/切断動作を行う事 も可能である。(tunnel dtcp connect/disconnectコマンド) DTCPの認証が確立した場合、サーバーから利用するIPv6のプレフィックス を伝達される。このプレフィックスを自動的に反映する場合のキーワード としてdtcp-prefixを利用できる。例えば、次の設定では、TUNNEL1インタ フェースで受信したプレフィックスをLAN1インタフェースに設定し、同時 にRAとして広告する。 ipv6 lan1 prefix dtcp-prefix@tunnel1::/64 ipv6 prefix 1 dtcp-prefix@tunnel1::/64 ipv6 lan1 rtadv send 1 [デフォルト値] PORT : 20200 RETRY : 無制限 LOCAL_ADDRESS : DTCPサーバーに最も近いインタフェースのアドレスを 自動的に用いる ○DTCPセッションの手動開始コマンド [入力形式] tunnel dtcp connect [説明] DTCPの認証を開始する。 [ノート] DTCPの設定がある場合は、ルーター起動時に自動的に認証が開始される。 認証が失敗し、再接続回数の上限を迎えてしまった場合や、tunnel dtcp disconnectコマンドで強制的に切断した場合に、このコマンドを利用して 接続動作を開始することができる。 ○DTCPセッションの手動切断コマンド [入力形式] tunnel dtcp disconnect [説明] DTCPの接続を強制的に切断する。 ○DTCPセッション情報の表示 [入力形式] show status dtcp [説明] DTCPを設定したトンネルインタフェースごとに、下記情報を表示する。 Status ... 現在の状態 Timer ... 現在の状態を維持する最大残り時間 Server Name ... 接続するDTCPサーバーのアドレスまたはドメイン名 User Name ... 認証用のユーザ名 Local Endpoint ... IPv6 over IPv4トンネルに使用する自分側の端点の IPアドレス Remote Endpoint ... IPv6 over IPv4IPトンネルに使用する相手側の端点 のIPアドレス Prefix ... DTCP認証時に割り当てられたIPv6のプレフィックス Retry Count ... 再接続の残り回数 無制限の場合はinfinityと表示される [5] ネットボランチDNS機能で、IPアドレスの自動更新に失敗したときに、再試行 を起動するまでの間隔と再試行回数を変更できるようにした。 従来は、自動更新に失敗した場合には、失敗した直後に再試行を起動しており、 再試行は3回までとしていた。 ○自動更新失敗時の再試行間隔と再試行回数の設定 [入力形式] netvolante-dns retry interval I/F INTERVAL COUNT [設定値] INTERVAL ・再試行を起動するまでの秒数(60..300) ・auto ... 再試行を起動するまでの間隔を自動設定とする COUNT ... 再試行回数(1..50) [説明] ネットボランチDNS機能で、IPアドレスの自動更新に失敗したときに、再 試行を起動するまでの時間と再試行回数を設定します。 [ノート] INTERVALにautoを設定した場合、1回目の自動更新に失敗したときは30〜 89秒の範囲内のある特定時間経過後に再試行を起動して、2回目以降の自 動更新に失敗したときは60秒経過後に再試行を行います。 自動更新の失敗から再試行の起動までの間に手動実行が行われた場合には、 その後のリトライは実行されなくなります。 [デフォルト値] auto 10 [6] VoIP機能において、自分自身またはカスケード子機が送信元または送信先であ るRTPパケットのうち、LANインタフェース経由で送受信されるRTPパケットおよ びPPPoEインタフェース経由で送受信されるRTPパケットをファストパス処理す る機能を実装した。 なお、上記の条件に合致する場合であっても、ノーマルパス処理を経由して受 信したRTPパケットは、それ以降もノーマルパス処理される。 [7] VoIPで着信したがビジーで着信できないときに返すレスポンスコードを変更で きるようにした。 ○ SIP着信時に着信できるポートがない場合に返すレスポンスコードの設定 [入力形式] sip response code busy CODE [設定値] CODE ... レスポンスコード ・486 ... 486を返す ・503 ... 503を返す [ノート] SIP着信時に、ビジーで着信できない場合に返すレスポンスコードを設定 する。 [デフォルト値] 486 [8] IP電話サーバ対応機能で、相手SIPアドレスのドメイン名を指定する機能を追 加した。 これまでは、sip serverコマンドのSIP-URIで指定したドメイン名が固定的に使 用されていた。 ○SIPサーバ経由の発信時における相手SIPアドレスのドメイン名の設定 [入力形式] sip server call remote domain NUMBER DOMAIN no sip server call remote domain NUMBER [パラメータ] NUMBER ... 登録番号 DOMAIN ... ドメイン名 [説明] SIPサーバ経由の発信時に、相手のSIPアドレスのhost部分を設定したドメ イン名にして発信する。 ドメイン名の長さは58文字まで設定できる。 なお、ドメイン名として使用可能は、アルファベット、数字、ハイフン、 ピリオド、コロン、カッコ[] のみである。 ドメイン名を設定しない場合には、sip server コマンドのSIP-URIのhost 部分と同じドメイン名にして発信する。 [デフォルト値] なし [9] VoIP機能で、RFC3262に対応した。 100relをサポートしている相手からの着信に対しては、100relを要求するよう にした。 また、以下のコマンドを追加して発信時には100relをサポートするか否かを設 定出来るようにした。 ○SIPの発信時に100relをサポートするかどうかの設定 [入力形式] sip 100rel SW no sip 100rel [パラメータ] SW ... on / off [説明] onに設定するとSIPの発信時に100relをサポートします。 [デフォルト値] off ○SIPサーバ経由の発信時に100relをサポートするかどうかの設定 [入力形式] sip server 100rel NUMBER SW no sip server 100rel NUMBER [パラメータ] NUMBER ... 登録番号 SW ... on / off [説明] onに設定するとSIPサーバ経由の発信時に100relをサポートします。 [デフォルト値] off [10] VoIP機能で、draft-ietf-sip-session-timer-13に対応した。 これによりUPDATEメソッドが扱えるようになった。 また、SIPのsession-timer機能において、発信時のrefresherパラメータを設定 できるようにした。 上記変更に伴い、sip session timerコマンドとsip server session timerコマ ンドを以下のように変更した。 ○SIP のsession-timer 機能のタイマ値の設定 [入力形式] sip session timer TIME [update=UPDATE] [refresher=REFRESHER] no sip session timer [パラメータ] TIME ... 60-540 0 session-timer機能を利用しない UPDATE ... on / off REFRESHER ... none / uac / uas [説明] SIPのsession-timer機能のタイマ値を設定する。 SIPの通話中に相手が停電などにより突然落ちた場合にタイマにより自動 的に通話を切断する。 UPDATEをonに設定すれば、発信時にsession-timer機能においてUPDATEメ ソッドを使用可能とする。 REFRESHERをnoneに設定した時はrefresherパラメータを設定せず、 uac/uasを設定した時はそれぞれのパラメータ値で発信する。 [デフォルト値] 0 ○SIP サーバ毎のsession-timer 機能のタイマ値の設定 [入力形式] sip server session timer NUMBER TIME [update=UPDATE] [refresher=REFRESHER] no sip server session timer NUMBER [パラメータ] NUMBER ... 登録番号 TIME ... 60-540 0 session-timer機能を利用しない UPDATE ... on / off REFRESHER ... none / uac / uas [説明] SIPサーバ毎のsession-timer機能のタイマ値を設定する。 SIPの通話中に相手が停電などにより突然落ちた場合にタイマにより自動 的に通話を切断する。 サーバがsession-timerに対応していれば、端末が2台同時に突然落ちても サーバでの呼の持ち切りを防ぐ事ができる。 UPDATEをonに設定すれば、発信時にsession-timer機能においてUPDATEメ ソッドを使用可能とする。 REFRESHERをnoneに設定した時はrefresherパラメータを設定せず、 uac/uasを設定した時はそれぞれのパラメータ値で発信する。 [デフォルト値] なし [11] VoIP機能で、SIPメッセージのログを出力するか否かを設定するためのコマン ドを新設した。 [入力形式] sip log SW no sip log [パラメータ] SW on ... SIPメッセージのログを記録する off ... SIPメッセージのログを記録しない [説明] SIPメッセージのログをDEBUGレベルのログに記録する。 [初期値] off [12] TELポートのエコーキャンセラ設定機能を拡張して、TELポートのエコーキャ ンセラが有効な場合でも、ISDN回線を使用して通話をする場合にはエコーキャ ンセラを無効にする設定ができるようにした。 これに伴い、audio echo-canceller コマンドを以下のように拡張する。 ○エコーキャンセラ制御方法を設定 [入力形式] audio echo-canceller port=PORT [route=ROUTE] MODE [LENGTH [cng=SW]] no audio echo-canceller port=PORT [route=ROUTE] [パラメータ] ・PORT 設定を行うポート (tel1 / tel2 / bri1) ・ROUTE 設定を行う経路 (PORT=tel1 / tel2 の時に bri1 のみ設定可能) ・MODE auto .. 自動設定 off .. エコーキャンセラオフ ・LENGTH 8 / 16 / 32 / 64 .. エコーキャンセラテール長(msec) ・SW on .. CNG (Confort Noise Generation) 機能有効 off .. CNG 機能無効 [説明] ポート毎のエコーキャンセラ制御方法を設定する。 [入力例] bri1ポートのエコーキャンセラの設定値をデフォルト値に戻す no audio echo-canceller port=bri1 TEL1ポートのbri1経由の通話についてエコーキャンセラをオフとする audio echo-canceller port=tel1 route=bri1 off [ノート] auto の場合、通常はエコーキャンセラONで制御を行い、ファックスの開 始音を検出したら、その呼が終了するまでエコーキャンセラOFFで動作す る。 TELポートのISDNポート経由の通話に対するエコーキャンセラについては routeのオプション以降を route=bri1 off と設定することでOFFに設定す ることが可能である。MODEパラメータがauto(デフォルト)の場合において も、LENGTHパラメータ以降の設定はできず、この時のエコーキャンセラの 動作はrouteのパラメータがない設定に従う。 なおこの設定が有効なのは、同一機器内のISDNポートを使用して通話して いる場合である。 カスケード接続時に他の機器のISDN回線を使用して通話している場合は、 この設定は無効となり、エコーキャンセラの動作はrouteのパラメータが ない設定に従う。 CNG (Confort Noise Generation) 機能は、対向からの音声があることで TELポートから対向に送られる音声を抑制した場合に、対向に送られる音 声に環境雑音と同程度のノイズを加えることによって、音声抑制切替によ る不自然さを軽減させる機能である。 cngのパラメータを省略した場合、cng=onで設定される。 [デフォルト値] port=tel1 auto 8 cng=on port=tel1 route=bri1 auto port=tel2 auto 8 cng=on port=tel2 route=bri1 auto port=bri1 auto 64 cng=on [13] 電話機能で、保留音として従来の「プップッ」の代わりにメロディーを流す ことができるようにした。 また、保留音の種類を設定するコマンドを追加した。 ○保留音の種類を設定する [入力形式] audio hold-tone type TYPE [パラメータ] TYPE melody .... 保留音としてメロディーを流す beep .... 保留音としてビープ音(「プップッ」)を流す [説明] 保留音としてメロディーを流すか従来のビープ音を流すかの設定をする。 [ノート] beep に設定すると、従来の保留音「プップッ」が流れる。 [デフォルト値] melody [14] IPv6パケットを受信したときに、設定されているrouting headerの内容に従 って処理できるようにした。 [15] IPv6のルータ広告(RA)の送信において、送信間隔の範囲、Router Lifetime、 および、Reachable Timeを指定できるようにした。 ○ ルータ広告の送信の制御 [入力形式] ipv6 INTERFACE rtadv send PREFIX_ID [PREFIX_ID...] [PARAMETERS...] ipv6 pp rtadv send PREFIX_ID [PREFIX_ID...] [PARAMETERS...] ipv6 INTERFACE rtadv send no ipv6 INTERFACE rtadv send [パラメータ] INTERFACE ... インタフェース名 PREFIX_ID ... プレフィックス番号 PARAMETERS ... NAME=VALUEの列 [説明] インタフェースごとにルータ広告の送信を制御する。 送信されるプレフィックスとして、ipv6 prefixコマンドで設定されたも のが用いられる。 m_flagおよびo_flagを指定することにより、管理するホストがルータ広告 以外のステートフル自動設定情報をどのように解釈するかを設定できる。 また、max-rtr-adv-intervalおよびmin-rtr-adv-intervalを指定すること によりルータ広告の送信間隔の範囲を、adv-default-lifetimeを指定する ことによりルータ広告を送信したルータをデフォルトルータとして使用で きる有効時間を、adv-reachable-timeを指定することによりノード間で確 認する到達性の有効時間を、それぞれ設定できる。 これらのパラメータはNAME=VALUEの形で指定される。 NAME VALUE 説明 m_flag ON/OFF managed address configuration フラグ ルータ広告(RA)による自動設定とは別 に、DHCPv6に代表されるRA 以外の手 段によるアドレス自動設定をホストに 許可するか否かを設定する。 ・on ........ 許可しない ・off ....... 許可する (許可してもRAによる 自動設定は行われる) o_flag ON/OFF other stateful configuration フラグ ルータ広告以外の手段によりIPv6アド レス以外のオプション情報をホストに 自動的に取得させるか否かを設定する。 ・on ........ 取得させない ・off ....... 取得させる max-rtr-adv-interval 秒数 ルータ広告(RA)の最大送信間隔を指定 する。 設定可能範囲は4〜1800秒。 min-rtr-adv-interval 秒数 ルータ広告(RA)の最小送信間隔を指定 する。 設定可能範囲は3〜1350秒。 adv-default-lifetime 秒数 Router Lifetime フィールド ルータ広告を送信したルータをデフォ ルトルータとして使用できる有効時間 を指定する。 設定可能範囲は0〜9000秒。 adv-reachable-time ミリ秒 Reachable Time フィールド ノード間で確認する到達性の有効時間 を指定する。 設定可能範囲は0〜3600000ミリ秒。 [デフォルト値] m_flag=off o_flag=off max-rtr-adv-interval=600 min-rtr-adv-interval=200 adv-default-lifetime=1800 adv-reachable-time=0 [16] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[IPv6の設定]で[DHCPv6-PD機能を使 って自動取得する]と設定したときに、[詳細設定と情報]-[システム情報のレポ ート作成] で[IPv6情報]を表示するようにした。 [17] トンネルインタフェースにIPv4アドレスを設定できるようにした。 IPv4アドレスを設定するコマンドとして、ip tunnel addressコマンドと ip tunnel remote addressコマンドを追加した。 ○トンネルインタフェースのIPv4アドレスの設定 [入力形式] ip tunnel address IP_ADDRESS[/MASK] no ip tunnel address [IP_ADDRESS[/MASK]] [パラメータ] IP_ADDRESS ... IPv4アドレス MASK ... xxx.xxx.xxx.xxx (xxxは10進数) 0xに続く16進数 マスクビット数 [説明] トンネルインタフェースのIPv4アドレスとネットマスクを設定する。 ○トンネルインタフェースの相手側のIPv4アドレスの設定 [入力形式] ip tunnel remote address IP_ADDRESS no ip tunnel remote address [IP_ADDRESS] [パラメータ] IP_ADDRESS ... IPv4アドレス [説明] トンネルインタフェースの相手側のIPv4アドレスを設定する。 ■仕様変更 [1] FUSION IP-Phone経由で発信したときに、TELポートの極性反転、および、即時 発信が有効な場合での相手番号の即時発信対象への追加を、相手との接続が完 了した時点で行うようにした。 本修正前は、リングバックトーンまたは網のトーキが流れた時点で極性反転、 および、相手番号の即時発信対象への追加を行っていたために、相手と正常に 接続できなかった場合でも、相手番号を含む接続先へのダイヤル中に即時発信 をして接続できない、および、TELポートに接続されている機器が発信に成功し たと認識して課金対象時間に累計するという問題が発生していた。 [2] IP電話サーバ対応機能で、発信途中放棄を行ったときに、INVITEリクエストに 対するレスポンスを受信するまではCANCELリクエストを送信しないようにした。 本修正前は、レスポンスを受信する前にCANCELリクエストを送信していた。 [3] IP電話サーバ対応機能で、機器の起動時に設定されたアカウントの位置情報を 消すメッセージを送信して、SIPサーバに保存されている以前の情報を削除する ように変更した。 これにより、電源断等による再起動時でもSIPサーバに古い情報が残らないよう になる。 ただし、qvalueが設定されているアカウントに対しては削除メッセージは送信 しない。 [4] IP電話サーバ対応機能で、着信時のINVITEリクエストのSDPにて利用できない コーデックが示されている"m="行に対して"port=0"を返すように変更した。 [5] IP電話サーバ対応機能で、着信に対して応答する前にBYEリクエストを受信し て着信を切断されるときに、CANCELリクエストを受信した場合と同じ動作で切 断が行われるようにした。 [6] IP電話サーバ対応機能で、RFC3325を用いた発番号通知が設定されているとき に、発信時のINVITEリクエストのPrivacyヘッダにnoneを設定して発信するよう にした。 [7] show status sip presenceコマンドでREGISTERクライアントのIPアドレスとポ ート番号を表示させるようにした。 IPアドレスがIPv6アドレスだった場合は[]で括って表示され、端末がオフライ ンの場合、IPアドレスは'-'と表示する。 また、受信したREGISTERのContactヘッダにポート番号が指定されていない場合 は、IPアドレス欄にポート番号は表示されない。 [8] show status sip presenceコマンドで、IPv6アドレスを[]で括って表示するよ うにした。 また、受信したREGISTERのContactヘッダにポート番号が指定されていない場合 は、IPアドレス欄にポート番号を表示しないようにした。 [9] analog useコマンドで着信しない設定となっているTELポートでは、緊急電話 番号からの着信も受けないようにした。 [10] 最大通話可能数のVoIP通話を行っている状態、または、VoIP着信可能なポー トが存在しない状態で、VoIPの着信を受けたときに、INVITEリクエストに対し て600 Busy Everywhereレスポンスではなく486 Busy Hereレスポンスを返すよ うに変更した。 なお、この変更によるログや履歴などの表示に対する影響はない。 [11] かんたん設定ページで、IP電話サーバに対してREGISTERリクエストを送信し ない設定に対応した。 具体的には、以下の動作が可能となった。 ・REGISTERリクエストを送信しないように設定してあるIP電話サーバをトップ ページのIP電話サーバ一覧に表示しないようにした ・[電話の設定]-[VoIPの設定]-[IP電話サーバの設定]からIP電話サーバの登録 を修正するときに、REGISTERリクエストを送信しない指定にできるようにし た。 [12] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[VPN接続の設定]-[PPTPを使用した パスワード認証のリモートアクセスVPNサーバ(PP)]を新規に登録する画面で、 [データの暗号化]の初期値を[暗号化なしでも接続許可]から[暗号化なしでは接 続拒否]に変更した。 [13] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[IPv6の設定]で、RAホスト機能を選 択したときに、設定されているプロバイダに関わらず、WANポート(LAN2)でRAホ スト機能を使用するようにした。 [14] ネットボランチDNS機能で、登録、更新、削除に成功したときにINFOレベルの ログに記録するようにした。 また、登録、更新、削除に失敗したときに記録されるログを、DEBUGレベルから INFOレベルに変更した。 [15] 受信処理能力を超えるパケットをLANインタフェース経由で受信したときに、 正常に受信を完了したパケットは、可能な限り処理するようにした。 これにより、短いパケットを高負荷で受信したときに処理性能が極端に悪化す る現象の発生が抑えられる。 [16] ping, ping6, traceroute, traceroute6コマンドが、従来は管理ユーザモー ドでないと実行できなかったが、一般ユーザモードでも実行できるようにした。 これにより、複数のコンソールから同時に実行できるようになった。 [17] DHCPv6-PD機能で、RFC3315、RFC3633、RFC3646に対応した。 [18] IPv6で、グローバルユニキャストアドレスとして利用できるアドレス空間を 拡張した。RFC3513 2.4の記述に従って、次のように区別する。 - ::/128 ... 未指定アドレス - ::1/128 ... ループバックアドレス - FF00::/8 ... マルチキャストアドレス - FE80::/10 ... リンクローカルユニキャストアドレス - FEC0::/10 ... サイトローカルユニキャストアドレス - 上記以外 ... グローバルユニキャストアドレス ■バグ修正 [1] TCPにおける脆弱性の問題に対応した。 http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/TCPIP/cert-ta04-111a.html - 実際に通信していない第三者が、通信中のTCPコネクションを切断できる。 この脆弱性は、US-CERT Technical Cyber Security Alert TA04-111Aの報告 に相当する。 - 受信ウィンドウの範囲外のシーケンス番号を持つパケットを受信し続けると、 メモリが枯渇する。 NISCC Vulnerability Advisory 236929の報告に相当する。 - TELNETサーバの機能で、バッファオーバーフローが発生する。 CERT Advisory CA-2001-21の報告に相当する。 [2] TELNETサーバ機能で、クライアントから接続されたときに、クライアントが TELNETプロトコルの処理を行なわないでいると、30秒でタイムアウトして切断 するようにした。 従来は、クライアントがTELNETプロトコルの処理を行なう、あるいは、クライ アントがTCPコネクションを切断しないとTELNETサーバでの処理が先に進まず、 他のクライアントからのTELNET接続を受け入れることができなくなっていた。 [3] システム全体の処理負荷が高いときに、不正なメモリアクセスが発生してリブ ートすることがあるバグを修正した。 [4] LANインタフェース経由でのデータ送受信の負荷が高い状態が継続すると、そ の後、システムの処理性能が低下することがあるバグを修正した。 [5] IP電話サーバ対応機能で、SDP無しのinitial-INVITEリクエストを受信しても 着信できないバグを修正した。 [6] IP電話サーバ対応機能で、発信放棄と着信応答がほぼ同時に発生する状況が繰 り返されると、その後、VoIP機能が使えなくなるバグを修正した。 [7] IP電話サーバ対応機能で、SIPのre-INVITE受信時の200/ACK(offer/answer)に て、音声パスの切替が出来ないバグを修正した。 [8] 'no-register'パラメータを指定したsip serverコマンドを設定した後に、設 定を削除するとメモリリークするバグを修正した。 [9] sip serverコマンドでプロトコルをTCPと指定したときに、SIPサーバとの接続 が失敗すると、リブートまたはハングアップすることがあるバグを修正した。 sip serverコマンドでサーバアドレスとして誤ったアドレスを指定したときに 現象が発生していた。 [10] システムの処理負荷が高い状態でVoIP通話の発信を繰り返し行ったときに、 同時通話可能数よりも少ない数のVoIP通話しかできなくなることがあるバグを 修正した。 [11] VoIPの発着信および切断が非常に高い頻度で繰り返し行われることが長時間 継続すると、その後、システムの処理性能が一時的に低下する、あるいは、メ モリ不足によりリブートすることがあるバグを修正した。 [12] VoIP機能で発信放棄と着信応答がほぼ同時に発生したときに、着信側がビジ ートーンにならないことがあるバグを修正した。 Rev.8.00.41 でエンバグした。 [13] VoIP機能で着信したときに、応答されないと200秒後に自動的に切断されるが、 切断の理由をビジーと通知していたバグを修正した。 INVITEに対しては 408 Request Timeout を返すようにした。 [14] ISDN回線経由の通話をルータの擬似着信転送機能および擬似通信中転送機能 により他の接続先へ転送して、ISDN回線経由で新たな通話を行うことが出来な い状態になったときに、VoIP通話の発信、内線への発信、および、電話機から の機能設定が出来ないバグを修正した。 [15] TELポートからVoIP機能で発信して、リングバックトーンまたはトーキが聞こ える前にオンフックすると、同じTELポートで発信しようとしてオフフックした ときにビジートーンが聞こえて発信できないバグを修正した。 なお、本修正前も、現象発生時には一旦オンフックをして再度オフフックする ことで発信可能な状態に復帰していた。 [16] VoIP機能で、SIPのUDPパケットの再送が行われるときに、正しい再送間隔で パケットが送信されないバグを修正した。 [17] VoIP機能で発信したときに、SIPメッセージのヘッダに不正な文字列を設定す ることがあるバグを修正した。 [18] システムの処理負荷が高い状態での電話の発着信を繰り返し行ったときに、 その後の発信操作でメモリ使用率が上昇することがあるバグを修正した。 [19] システムの処理負荷が高い状態での電話の発着信を繰り返し行ったときに、 その後、正常に通話が出来なくなることがあるバグを修正した。 [20] システムの処理負荷が高い状態でTELポートでの通話を行っているときに、 通話が確立した直後の短い時間内にオンフックとオフフックを連続して行うと、 その後、そのTELポートでの通話が片通話になることがあるバグを修正した。 [21] ISDN回線経由で電話の着信をしたときに、呼び出し中の状態で相手から切断 されると、その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 [22] ISDN回線経由で電話の着信をしたときに、発信側にリングバックトーンが鳴 らずに約10秒で切断されることがあるバグを修正した。 [23] ISDN回線経由で通話しているときに、フッキング操作により通話を保留して 相手機器に保留音を鳴らすと、その後の発着信で電話機能が正常に動作しなく なることがあるバグを修正した。 [24] 電話機能で、通話を切断するためにオンフックしてから発信をするためにオ フフックするまでの間隔が非常に短いと、その後、発着信ができなくなること があるバグを修正した [25] TELポートへの着信に応答すると同時に相手から切断されると、その後、数秒 から約30秒間はISDN回線経由の発着信ができなくなることがあるバグを修正し た。 [26] TELポートからISDN回線経由の通話を行っている状態で、オンフックした直後 にオフフックする操作を行なったときに、ほぼ同時に相手から切断を通知され ると、その後、そのTELポートで発信できなくなることがあるバグを修正した。 現象発生時には、そのTELポートでオフフックしても無音となっていた。 [27] 以下の状況でリブートすることがあるバグを修正した。 ・データ通信による負荷がかかった状態での電話の発着信を行ったとき ・カスケード接続モードの設定の切り替えを連続で行ったとき ・以下に示す設定の登録数が多い子機で、親機と子機のネゴシエーションの通 信が行われたとき analog sip arrive myaddress analog sip arrive incoming-signal [28] 網のINSキャッチホンサービスを起動した直後に、空いているTELポートから ISDN回線経由で発信できないバグを修正した。 なお、その状態でも着信は可能であり、保留呼と通話呼を切り替えると発信が 可能となっていた。 [29] 網の付加サービスを使用してISDN回線経由の通話をアナログ回線に転送しよ うとしたときに、網として転送が不可能な状態で転送を起動すると、転送しよ うとした呼が保留中の状態のまま残り、呼び返しが行われないバグを修正した。 網として転送が不可能な状態で転送を起動しようとしたときには、転送処理を 強制的に終了して、呼び返しをするようにした。 なお、本修正の有無に関わらず、転送先の相手との通話確立後であれば転送を 正常に行うことが出来る。 [30] ISDN回線経由の通話を他のTELポートに転送するために、他のTELポートを呼 び出して通話しているときに、フッキングしてポーズトーンが鳴り始めてから 約4秒後にオンフックすると、他のTELポートへの転送が出来ず、かつ、転送を 起動したTELポートで保留中の通話を接続することも出来なくなり、その後、転 送を起動したTELポートで通話が出来なくなるバグを修正した。 本修正前は、現象発生時には、発着信の完了時に通話が確立できずにビジート ーンが鳴っていた。 [31] ISDN回線経由のアナログ呼の着信に対して、誤った切断理由で着信を拒否す ることがあるバグを修正した。 本修正前には以下の現象が発生していた。 ・ISDN回線経由で発番号通知のない着信を受けたときに、i・ナンバー、ダイヤ ル・インの不一致などの理由により他のTELポートでは着信できず、残りの TELポートが発番号通知のない着信を拒否する設定になっていると、発信側に ビジートーンが流れず、「おかけになった相手の通信機器は〜」という網の トーキが流れていた ・ISDN回線経由で着信を受けたときに、TELポートがISDN回線経由の着信を受け 付けない設定になっていて、かつ、TELポートがオフフック状態になっている と、発信側に「おかけになった相手の通信機器は〜」という網のトーキが流 れずにビジートーンが流れていた [32] analog device typeコマンドとanalog arrive another-device permitコマン ドにより着信可能と指定したアナログ機器とは異なる機器から着信したときに、 誤った切断コードで着信を拒否するバグを修正した。 本修正前は、ログにUnspecified errorと記録され、発信側には正しい切断理由 を伝えるアナウンスが流されていなかった。 [33] audio echo-cancellerコマンドでエコーキャンセラOFFと設定して設定内容を 保存しても、再起動すると設定が消えるバグを修正した。 Rev.8.00.27でエンバグした。 [34] analog extension dial prefixコマンドのパラメータがタブ補完できないバ グを修正した。 [35] analog re-ringing-timerコマンド、および、機能番号85の電話機から設定に より再呼出時間に120秒よりも大きな値を設定したときに、show configでは設 定後の内容が表示されるが、その設定値で動作しないバグを修正した。 [36] analog extension address referコマンドで、以下のバグを修正した。 ・インタフェースに 'pp' を指定した場合、PP番号を指定しなくてもエラーに ならない ・インタフェースに 'lanN' を指定した場合、lanN の後にさらにパラメータを 入力してもエラーにならない [37] analog dtmf levelコマンドでDTMF信号レベルをoffに設定したときに、 show configの表示がanalog dtmf level N noneとなるバグを修正した。 [38] show account analog extensionコマンドで表示される各TELポートの発信回 数、着信回数、および、課金合計が不正な値になることがあるバグを修正した。 [39] カスケード接続の構成で使用しているとき、親機と通信ができていない状態 の子機において、TELポートに接続された電話機でダイヤル操作を行うとメモリ 使用率が上昇するバグを修正した [40] カスケード接続の構成で使用しているとき、高負荷などで親機と子機の間の 通信で再送が発生すると、analog extension master autoと設定されている子 機の電話機能が使えなくなるバグを修正した [41] カスケード接続の構成で使用しているとき、親機と通信していない状態の子 機で、ISDN回線経由で着信する、PBXポートから発信する、あるいは、TELポー トまたはPBXポートの設定を行うとメモリリークするバグを修正した。 [42] カスケード接続の構成で子機として使用しているときに、システムの処理負 荷が高い状態で、親機のISDN回線を経由して通話している相手から切断される と、そのTELポートに接続された機器での発着信が出来なくなるバグを修正した。 本修正前も、現象発生時にオフフックをしてビジートーンを確認した後にオン フックをすれば、発着信が正常に行える状態に復帰していた。 [43] カスケード接続の構成で使用しているときに、子機のTELポートでSIPの発着 信中またはISDNの着信中に、子機と親機を接続しているLANケーブルが抜けるこ とが繰り返されると、子機のTELポートでの発着信ができなくなるバグを修正し た。 [44] カスケード接続の構成で使用しているときに、負荷の高い状態でTELポートで のオフフック直後にオンフックを行うと、ISDN 回線が使用できなくなることが あるバグを修正した。 [45] カスケード接続の構成で使用しているときに、親機と子機の間での通話中に 親機と子機の間の接続が切れると、リブートすることがあるバグを修正した。 [46] カスケード接続の構成で親機として使用しているときに、かんたん設定ペー ジの[電話の設定]-[カスケード接続(機器間アナログ通話)の設定]で、[アナロ グ子機の接続制限]を[機器番号を登録していないアナログ子機からの接続を拒 否する]と設定している状態で、子機のISDN回線経由で着信があると、その後、 上記の設定を[許可する]に変更すると、着信していないにも関わらずTELポート に着信したように動作するバグを修正した。 [47] かんたん設定ページの[電話の設定]-[VoIPの設定]-[インターネット電話帳] でインターネット電話帳に300件以上を登録していると、かんたん設定ページか ら設定を削除できないグを修正した。 [48] PPインタフェースを経由するIPv4 over IPv4トンネルの通信を行っている状 態で、そのPPインタフェースをpp disableコマンドにより無効にすると、トン ネル経由で送信すべきパケットが発生したときにリブートするバグを修正した。 ・相手側のトンネルインタフェースの端点への経路はPP経由である ・自分側のトンネルインタフェースの端点としてPPインタフェースのIPアドレ スを使用している という場合に現象が発生していた。 [49] PP Anonymousの名前によるルーティングを使用して指定された名前での回線 接続を行ったときに、高負荷によりシステム内部の資源が枯渇していると、名 前の大きさだけメモリリークするバグを修正した。 [50] RIPで受信した経路と同じ経路をip routeコマンドで設定すると、その後RIP で経路を受信しなくなっても、経路が削除されずに内部的に残り、no ip route コマンドで経路を削除したときに、削除されているべきRIPで受信した経路が有 効となるバグを修正した。 [51] ip INTERFACE rip sendコマンドで指定したバージョンとは異なるバージョン のRIPリクエストを受け取ったときに、それに対して応答してしまうバグを修正 した。 また、ip INTERFACE rip receiveコマンドで受信するRIPのバージョンを指定し ていてもRIPv1/RIPv2のどちらのパケットも常に受信するバグを修正した。 [52] RIPで、PPインタフェースに対しip pp rip hold routing onコマンドが設定 されているときに、本来ならば回線が切断してもRIP情報は保持されるのでアッ プデートトリガはかからないはずだが、アップデートトリガが動作してしまい、 再度回線が接続されるバグを修正した。 [53] clear ip dynamic routingコマンドで動的経路プロトコルによる経路を削除 するときに、本来は影響を受けないはずのtemporary経路がimplicit経路に変わ ったり、あるいは消えてしまうバグを修正した。 implicit経路に変わるのはPPP/IPCPにより割り当てられたリモート側のホスト 経路が該当する。 消えてしまうtemporary経路は、PPP/IPCP/MS拡張により相手から入手したDNSサ ーバに対するホスト経路が該当する。 [54] LANインタフェースに対するimplicit経路と同じ経路をip routeコマンドで設 定すると、その後、no ip routeコマンドで静的経路を削除すると、implicit経 路が消えるバグを修正した。 本修正前でも、再起動やLANインタフェースのケーブルの抜き差しでimplicit経 路は復活していた。 なお、implicit経路よりip routeコマンドで設定された経路が優先されるのは 仕様である。 [55] 動的フィルタでTCPコネクションを通過させるとき、3ウェイハンドシェイク の2つ目のパケット(SYN+ACK)がルータを通過してから端末に届くまでの間に消 滅すると、それ以降、このコネクションに関係するすべてのパケットを破棄す るバグを修正した。表面的な現象としては、TCPコネクションが接続できないよ うに見える。なお、この問題の影響を受けるのは、パケットが破棄されたコネ クションに限られる。すでに確立済みのコネクションや、新しいコネクション が影響を受けることはない。 [56] 不正アクセス検知機能で、フラグメントパケットを検査するときには、それ らのパケットを再構成するが、このときにIPヘッダのチェックサムが不正な値 になるバグを修正した。もし、再構成したパケットがルータの外に出るときに 再びフラグメントされるならば、そのときにチェックサムを修復するので問題 とはならないが、フラグメントされずに送信されると、通信が停止するなどの 問題につながる。 [57] 不正なPPPフレームを受信したときに、送信すべきProtocol-Rejectフレーム が1500バイトを越える長さになると、送信時にリブートするバグを修正した。 [58] MPインタリーブ機能を利用するように設定しても、正しく機能しないことが あるバグを修正した。 [59] wol sendコマンドをschedule atコマンドで実行したときに、2回目以降は実 行されないバグを修正した。 [60] dhcp server rfc2131 compliantコマンドで、パラメータを'except'だけ指定 した時にエラーにならないバグを修正した。 また、dhcp server rfc2131 compliantコマンドを設定し、show configで表示 すると意味は同じだが設定した表示そのものとはならないことがあるバグを修 正した。 例えば、従来はパラメータを'on'とした場合と、個別の機能をすべて列挙した 場合が区別されず、どちらもshow configでは'on'と表示されていた。 表示だけの問題であり、動作には影響は無い。 [61] DNSリカーシブサーバ機能で、dns staticコマンドによりCNAMEレコードが登 録されている名前に対するAAAAの問い合わせに対して正しく返事を返せないこ とがあるバグを修正した。 [62] syslog hostコマンドでSYSLOGを送信する設定にしている時に、SYSLOGを送信 しようとしたパケットのために何らかのSYSLOGが送信される、という状態が発 生すると、ルータがリブートしてしまうバグを修正した。 そのような状態のSYSLOGは送信するのを止めるようにした。 [63] NATまたはIPマスカレードの内側に設置されたftpサーバが、ルータの外側ア ドレスを"227 Entering Passive Mode"のIPアドレスとして使用するように設定 されていると、外部のftpクライアントからPASVモードでデータ転送を要求され たときに、NATまたはIPマスカレード機能がIPアドレスを誤変換して、データ転 送出来ないバグを修正した。 [64] speedコマンドで、LANインタフェースの場合は設定できる速度の範囲を1k〜 100Mに制限した。従来は、上限のチェックが不十分だった。 [65] timezoneコマンドで、例えば、-13:00、100:00などの不正な値を入力しても エラーとはならないバグを修正した。 [66] no pp always-onコマンドを設定したときに、PPPoEのコネクションを切断し ないバグを修正した。なお、pp always-on offコマンドを設定したときには、 コネクションを切断している。 [67] TELNETでルータにログインして、更にそこから他のルータへTELNETもしくは リモートセットアップでログインしている時に、show configやshow logなどで 大量のデータを表示しようとすると、データが正しく表示されないことがある バグを修正した。 [68] DHCPv6-PD機能で、サーバから割り当てられたプレフィックスの寿命が有限の ときに、syslogのメッセージで、寿命を無限(infinity)として表示するバグを 修正した。 表示の問題であり、実際にはサーバから指定された寿命が有効となっていた。 Rev.8.00.41でエンバグした。 [69] DHCPv6-PD機能で、割り当てられたプレフィックスをipv6 filterコマンドで 指定するときに、プレフィックス長として128を設定できないバグを修正した。 具体的には、例えば ipv6 filter 1 pass * dhcp-prefix@pp1::1/128 と設定することが出来なかった。 [70] ルータ自身を送信元とするIPv6のUDPパケットに、不正なチェックサムを付加 することがあるバグを修正した。 IPv6でtftpによるリビジョンアップを行ったときに、転送が途中で止まり、リ ビジョンアップが失敗するという現象が発生することがあった。 [71] ipv6 INTERFACE addressコマンドで設定したIPv6アドレスを no ipv6 INTERFACE addressコマンドで削除すると、他のIPv6アドレスが無効に なるバグを修正した。 この問題が発生したときにはIPv6パケットを送受信できなくなっていたが、 show ipv6 addressコマンドなどの表示では異常を確認できなかった。 Rev.8.00.41でエンバグしている。 [72] IPv6の近隣キャッシュのエントリ数が上限に達しているときに、新たなエン トリーが追加されると、常にキャッシュ内の特定のエントリが削除され、その 端末がIPv6通信を行えないバグを修正した。 本修正後は、最も古いエントリを削除するようにした。 また、各インタフェースにおけるNDキャッシュの最大エントリ数を50個から256 個に変更した。 [73] 一つのインタフェースに対して、同じプレフィックスを持つ複数のIPv6アド レスを設定し、一方をno ipv6 addressコマンドで削除するとそのプレフィクス に対するimplicit経路が消えてしまうバグを修正した。 [74] IPv6のDAD動作中に無効なNSを受信すると、DADが正しく行えないことがある バグを修正した。 [75] RIPngで受信した経路のTTLが満了したときに、この経路がルーティングテー ブルから消えないバグを修正した。 RIPngの設定を削除すると、経路も削除される。 Rev.8.00.41でエンバグした。 [76] IPv6のRIPngで、ipv6 INTERFACE rip receive offと設定すると、RIPngの受 信だけではなく、RIPngの送信も止まってしまうバグを修正した。 Rev.8.00.19でエンバグした。 [77] ipv6 INTERFACE dhcp serviceコマンドで以下のバグを修正した。 ・パラメータにserverまたはrelayを設定することができる。 ・オンラインヘルプの文章にオプションの説明がある。 [78] ISDNで、対応しているBチャネルの数より多くの発呼要求を受け取ると、即座 に発呼できない要求はいったんルータ内に保持され、他の呼が切断されるのを 待つことになるが、その時にメモリリークして、show environmentコマンドで 表示されるメモリ使用率が徐々に上昇するバグを修正した。 [79] ISDN回線経由での通信中にsaveコマンドを実行すると、不正なフレームを送 信することがあるバグをを修正した。 [80] リモ−トセットアップでログインしている時に、show configやshow logなど で大量のデータを表示しようとすると、表示が止まってしまうことがあるバグ を修正した。 [81] remote setup acceptコマンドを設定した状態で、no remote setup acceptコ マンドで設定を削除した後に、再度remote setup acceptコマンドを設定すると、 その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 [82] ISDNのMSCBCPコールバック接続で、こちらからのコールバック要求のための 接続は成功したが、相手からのコールバック接続がなかったときに、最初のコ ールバック要求の課金ログが2回表示されるバグを修正した。 本修正前も、実際には1回しか課金されていなかった。 [83] isdn call permit offとして発呼を禁止している相手から着信してPPPのネゴ シエーションをしている間に相手先へのパケットが発生すると、PPPのネゴシエ ーションを途中で中断してしまい接続できないバグを修正した。 本修正前でも、現象発生後の次の着信では接続することはできていた。 [84] isdn remote call orderコマンドで、パラメータとしてserial以外の文字列 を入力すると、roundと設定されるバグを修正した。 [85] ルータ上の以下のアプリケーションがTCPクライアントとして動作するときに、 TCP接続手順(3ウェイ・ハンドシェイク)実行中にメモリリークすることがある バグを修正した。 ・TELNETクライアント、rdateコマンド TCP接続手順実行中に文字入力を行なうと、1文字につき約20〜30バイト程度 のメモリリークが発生する。 ・ネットボランチDNS、メール関連(確認、転送、通知など) TCP接続手順実行中に^Cで操作をキャンセルすると、約20〜30バイト程度のメ モリリークが発生する。 ・UPnP、PPTP、HTTPリビジョンアップ TCP接続手順実行中に、約20〜30バイト程度のメモリリークが発生することが ある。メモリリークが発生するかどうかは内部状態により変わり、条件を特 定することは困難である。 [86] UPnPで特定のTCPエラーが何度も発生したときにハングアップするバグを修正 した。 [87] TCPパケットの受信に対してTCP RSTを送信しようとしたときに、何らかの理 由でTCPパケットを送信するためのメモリがルータ内部で確保できなくなると、 リブートするバグを修正した。 [88] PPTPサーバと設定された機器同士で接続しようとしたときに、エラーとはな らずに、その後のPPTP接続ができなくなるバグを修正した。 本修正後は、以下の場合にはPPTPサーバと設定された機器同士の接続であると みなして、接続がエラーで終了するようになる。 ・PPTPコネクションの確立から10秒以内にOutgoing-Call-Requestを受信しなか った場合 ・PPTPコネクションの確立後にIncoming-Call-Requestを受信した場合 [89] PPTPクライアント同士で接続しようとしたときに、エラーとならずに、この 設定のまま接続を繰り返していると、PPTP接続ができなくなるバグを修正した。 本修正後は、PPTPクライアント同士で接続しようとしたときには「PPTPプロト コルエラー(823)」で接続に失敗して、 PP[nn] PPTP clients on both sides とINFOレベルのログに記録する。 [90] PPTPで利用するGREパケットは、IPヘッダ+GREヘッダ+GREデータ、という構成 を取るが、GREデータの更に後ろに不要なデータが付加されているようなGREパ ケットを受信すると、その後に受信したGREパケットを正しく処理できずに通信 できなくなるバグを修正した。 [91] 1つのIPパケットに複数のGREパケットが含まれてきたときは、2つ目以降は廃 棄するようにした。また、GREパケットとして完成していないデータを受信した ときは、そのデータを破棄するようにした。 [92] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[VPN接続の設定]から[PPTPを使用し たネットワーク型 LAN間接続VPN]でPPTPサーバとして設定をした状態で、PPTP クライアントの設定に変更しても、設定変更直後にPPTPサーバの設定のままで 発信して接続するバグを修正した。 [93] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[VPN接続の設定]から[PPTPを使用し たネットワーク型 LAN間接続VPN]を4つ登録した状態でも、IPv6トンネルの設 定を追加できるバグを修正した。 [94] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[VPN接続の設定]-[登録の修正]で [接続先のホスト名またはIPアドレス]に誤った値を設定して、PPTP接続が正常 に行えない状態でトップページの接続ボタンを押すと、[接続処理中]と表示さ れるページがリロードし続けるバグを修正した。 [95] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[VPNの登録]-[PPTPを使用したネッ トワーク型 LAN間接続VPN]でPPTPクライアントとして設定したときに、相手と 正常に接続出来ない状態で[接続]ボタンを押すと、[接続処理中]と表示される 画面のリロードが繰り返されるバグを修正した。 接続先のアドレスに誤ったIPアドレスを設定している、または、相手側でPPTP 接続を受け入れない設定になっている場合に現象が発生していた。 [96] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[メール確認・通知機能の設定]-[メ ール通知機能]の[通知するデータの最大データ長]、および、[詳細設定と情報] -[メール確認・通知機能の設定]-[メール着信確認とメール転送機能]の[転送す るデータの最大データ長]に、数字以外の不正な値を入力すると、最大データ長 が0バイトに設定されるバグを修正した。 本修正後は、不正な値が入力された場合には、デフォルト値の4096が設定され る。 [97] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[メール確認・通知機能の設定]-[メ ール通知機能]の[検知回数指定]および[通知するデータの最大データ長]と、 [詳細設定と情報]-[メール確認・通知機能の設定]-[メール着信確認とメール転 送機能]の[転送するデータの最大データ長]の入力欄に、不正な桁数の値を入力 することができるバグを修正した。 [98] HTTPリビジョンアップ実行時に、HTTPサーバの種類によってはサーバに置か れているファームウェアのリビジョン番号を正しく確認することが出来ずに、 リビジョンアップが失敗することがあるバグを修正した。 HTTPサーバとしてBlack Jumbo Dogを使用したときに問題の現象が発生すること を確認している。 [99] http revision-up urlコマンドで、URLとしてIPアドレスを指定してリビジョ ンアップを起動すると、「ドメイン名が見つかりません」というエラーになり、 リビジョンアップ出来ないバグを修正した。 [100] WindowsMessengerからTCPを使用してRTにサインインをした後にサインアウ トすると、その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 [101] Windows MessengerまたはMSN Messengerからのサインインに対して、受け付 け可能な数を越えてサインインされても接続を受け付けるバグを修正した。 エラー"503 Service Unavailable"を返して接続を拒否するようにした。 [102] provider filter routing offと設定している状態で、provider selectコマ ンドをコンソールから入力するとリブートすることがあるバグを修正した。 [103] コンソールまたはかんたん設定ページ経由でsaveコマンドを入力したとき、 または、電話機からの設定を行ったときに、その後の動作が不安定になること があるバグを修正した。 [104] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[コマンドの実行]で、一部のコマ ンドを実行できないバグを修正した。 本修正により、以下のコマンドが実行できるようになる。 dhcp client option、dns service、dns srcport、interface reset pp、 ip lanN dhcp retry、ip route change log、ip lanN wol relay、 nat descriptor masquerade ttl hold、 nat descriptor masquerade remove dfbit、remote setup accept [105] かんたん設定ページの[プロバイダ情報の設定]からPPインタフェースを使用 するプロバイダを登録するときに、登録可能な最大数10個を越えて登録するこ とができるバグを修正した。 Rev.8.00.27でエンバグした。 [106] ISDN回線を使用する端末型プロバイダ接続をPP[01]に、ISDN回線を使用する LAN間接続をPP[02]にそれぞれ登録して使用したときに、PP[01]が接続している 状態で、かんたん設定ページからPP[02]の[接続]ボタンを押してPP[02]の接続 を起動すると、PP[01]の接続が切断されるバグを修正した。 [107] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[LANの設定]で、LANポートまたは WANポートのIPアドレスとして、IPアドレスとしては不適切な文字列を入力する と、IPアドレスがクリアされるバグを修正した。 [108] かんたん設定ページで特定のページを開いたとき、および、かんたん設定 ページでプロバイダの設定を削除しようとしたときに、その後の動作が不安定 になることがあるバグを修正した。 以下のページを開いたときに現象が発生することがあった。 ・トップページ ・[詳細設定と情報]-[基本接続の詳細な設定] ・[詳細設定と情報]-[VPN接続の設定]の登録の修正ページ ・[詳細設定と情報]-[ネットボランチDNS ホストアドレスサービスの設定] ・[詳細設定と情報]-[ファイアウォール設定]に関連するページ ・[詳細設定と情報]-[IPv6の設定] ・[詳細設定と情報]-[UPnPの設定] ・[詳細設定と情報]-[料金情報の表示] ・[電話の設定]-[VoIPの設定]-[ネットボランチDNS 電話アドレスサービスの設定] [109] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[本体の設定]で[設定の確定]ボタ ンを押すと、その後の動作が不安定になることがあるバグを修正した。 [110] かんたん設定ページの[詳細設定と情報]-[システム情報のレポート作成]を 開くとリブートすることがあるバグを修正した。 -------------------------------------------------------------------------------- ■更新履歴 Oct. 2017, 機能追加[1]の誤記を訂正 以上