認証ってなんだろう

例えば、あなたは電話がかかってきた時に、相手が誰であるかをどのよう に確認しているでしょうか。よく知っている人であれば、話し方の癖とか、声 質から判断がつくかも知れない。だけど、普通は、相手が名乗ったのをそのま ま信用しますよね。「もしもし、○○ですけど…」。ああ、○○さんから電話 がかかってきたな。大抵の人はそう思います。

だけど、それが嘘だったらどうしましょう。相手は電話の向こうです。顔 なんて見えません。「もしもし、総理大臣の橋本ですが…」。「もしもし、米 大統領のクリントンですが…」。多分、別人です。相手は嘘をついてます。だ けど、どうやってそれを嘘だと証明するのでしょう。橋本さんならともかく、 クリントンさんは日本語が喋れない筈だって?本当ですか?確認しましたか? 外国語を喋れない人が喋れる振りをするのは難しいですけど、その逆は簡単で す。

スパイ映画だと、相手が誰かを確認する時には合言葉を使うみたいです。 「山!」「川!」とか、「鶴!」「亀!」とか。トム・クランシーを読んでる と、間違い電話を謝ったりという具合にもっと自然な会話になるような合言葉 を使ってます。また、110 番に電話をかけた時なんかは、いったん電話を切っ て警察の方からかけ直すなんてこともやります。スパイ映画で言えば、「ジョー ジ、この回線は安全じゃないんだ。こちらからかけ直すから待っててくれ」な んて感じですね。

これが認証ということなのです。一体、相手は誰なのか。それを確認する ための手順を認証と呼んでいます。人間が認証を行う時には、合言葉を使うと いう方法がありました。電話でなく顔が見える場合には、顔写真付きの身分証 明書(運転免許証やパスポートなど)や、もっと信頼できる人から紹介してもら うなどの方法もあります。