作成日 | 1999/Jan/20 |
最終変更日 | 2022/Dec/28 |
文書サイズ | 7.2KB |
[ 起 ]
IPv4は32ビットのアドレス空間を持っております。
2の32乗台の機器がインターネットに接続することができます。
しかし、設計当初の予想に反して、インターネットが急速に拡大しており、
IPv4 アドレスの不足が深刻化しています。
[ 承 ]
IPv4 アドレスが不足する状況を解消する為にいくつもの手法が検討され、 実験/実践されております。
ネットワークが、クラス方式からサブネットマスク方式へ
インターネットのグローバルIPアドレスと通信できないが 閉じたアドレス空間であれば、自由に使えるIPアドレス。
「インターネットに繋ぐ」という行為が一般的でなかった時代は、 このプライベートアドレスで用が足りていました。
反意語: Public Address , Global Address
クラス方式のネットワーク管理から、クラス分け止め、 ネットマスク(ネットワークアドレスのマスクビット数)によるネットワーク管理への移行
プロキシーサーバー(Proxy Server)やアプリケーション・ゲートウェイなど
利用目的は、様々ですが。プライベートIPアドレス機器の通信需要を グローバルIPアドレスを持った機器が代理でインターネットと通信し プライベートIPアドレス機器に情報を供給する目的でも使われています。
プライベートIPアドレス機器がインターネットと通信できるようにするための仕組。
IPアドレスを変換する仕組
狭義のNATとIPマスカレードが含まれる。
1個のグローバルIPアドレスを1台のプライベートIPアドレス機器で共有しながら、
インターネットと通信できるようにするための仕組です。
1対1のアドレス変換が可能です。
IPアドレスだけを変換処理対象としています。
1個のグローバルIPアドレスを複数のプライベートIPアドレス機器で共有しながら、
インターネットと通信できるようにするための仕組です。
1対多のアドレス変換が可能です。
IPアドレスとTCP/UDPのポート番号を変換処理対象としています。
IPアドレス不足解決の本命
IPv4の32ビットのアドレス空間に対して、 IPv6は128ビットのアドレス空間を持っております。
このようにNATやIPマスカレードは、IPv6への移行による「IPv4のIPアドレス不
足の根本的解決」までの「一時的ソリューション」のひとつです。
[ 転 ]
一時的ソリューションであるからこそ、 NATとIPマスカレードは「インターネットサービスプロバイダーに接続する」場合に必要とされるもので、それで必要十分なハズでした。
しかし、このNATとIPマスカレードという技術を知ってしまったネットワーク設計者やヤマハルーターユーザーは、「こんなことことできるの?」、
や「あんなことできるの?」と色々な応用/利用を考えてくださるようになりました。
[ 結 ]
ヤマハルーターシリーズでは、より多くの需要にも応えられるように、NATとIPマスカレードの仕様と機能を整理し、「NATディスクリプター」機能として構築しました。
最後に、その再構築に大変長い時間を掛けてしまった為に、 多くの方々に御迷惑を掛けた事をお詫び致します。