RTX3500の階層型QoSの性能

$Date: 2013/07/08 11:29:02 $


概要

本ページではRTX3500の階層型QoSの性能について説明します。


性能測定データ

パケットサイズと帯域制御実行時のスループットの関係

性能限界と帯域制御が有効に機能する速度の目安を示すため、パケットサイズと帯域制御実行時のスループットの関係を示します。

グラフ中で帯域制限値まで到達していない部分は、性能限界に到達していることを表しています。性能限界に到達している場合は、グラフ中の曲線より下が制御可能な領域となります。

	[測定機器]
	SmartBits

	[config]
	ip lan1 address 192.168.1.1/24
	queue lan2 type shaping
	queue lan2 class filter list 1
	queue lan2 class property 2 bandwidth=XXX
	ip lan2 address 192.168.2.1/24
	queue class filter 1 2 ip * * * * *
パケットサイズと帯域制限実行時のスループットの関係大 パケットサイズと帯域制限実行時のスループットの関係中 パケットサイズと帯域制限実行時のスループットの関係小

帯域制限値 [Mbit/s]
赤字は受信オーバーフローが発生したことを示す。

config bandwidth=1000M900M800M700M600M500M400M300M200M100M90M80M70M60M50M40M30M20M10M5M1M512k64k
Frame Size
[byte]
[Mbit/s]
100119.65116.01116.94118.27117.29119.21119.48119.57115.33100.0590.1580.0470.1060.0350.0240.0030.0020.0010.005.001.000.510.06
300360.41350.26348.27344.02355.47350.63352.60300.17200.05100.0290.1080.0170.0460.0050.0140.0030.0020.0010.005.001.000.510.06
500582.12582.17584.62584.65599.96501.95400.27300.02200.06100.0190.0480.0170.0460.0150.0140.0130.0120.0110.015.001.000.510.06
700813.21808.07801.61702.73600.07501.33400.15300.03200.02100.0290.0380.0270.0360.0150.0140.0230.0120.0210.015.001.000.510.06
900978.25903.52801.18703.36600.13500.99400.08300.03200.05100.0290.0680.0270.0560.0350.0240.0230.0220.0210.025.011.000.520.06
1100982.14901.60801.19701.25600.28500.89400.04300.04200.03100.0390.0480.0470.0560.0250.0240.0330.0220.0310.025.001.000.520.06
1300984.84902.79800.96701.50600.02500.78400.02300.04200.02100.0390.0680.0470.0660.0550.0340.0330.0420.0310.035.011.010.520.06
1500986.84901.89800.78702.05600.07500.65400.11300.05200.04100.0490.0680.0470.0560.0550.0440.0430.0420.0410.045.011.010.520.06

SmartBits を使用して測定する場合、帯域制限値をわずかに超える現象が確認できます。これは、パケットの送出を止めた後もルーターの内部キューに溜まったパケットが送出され続けるために、SmartBits がその遅れて送出されたパケットまで受信してしまうためです。一方、show status qos コマンドでは完全に単位時間あたりの速度を算出しているので、show status qos コマンドからは帯域制限値を守った制御が行われていることが確認できます。

また、ヤマハルーターの QoS は、Preamble と SFD および IFG を含めないサイズで帯域制限しており、上記の測定結果においても Preamble / SFD / IFG は含まれていません。したがって、ギガビットイーサネット回線では最大値でも 1000Mbit/s を下回る結果となります。


階層型QoSの動作例

  1. 10対地との階層型QoS


    各フローのパケットロス率(10対地分の合計)
    10対地との階層型QoS

  2. 20対地との階層型QoS


    各フローのパケットロス率(20対地分の合計)
    20対地との階層型QoS

  3. 50対地との階層型QoS


    各フローのパケットロス率(50対地分の合計)
    50対地との階層型QoS

  4. 100対地との階層型QoS


    各フローのパケットロス率(100対地分の合計)
    100対地との階層型QoS