IP電話サーバ設定-技術向け-

この資料は主にSIP(RFC.2543, RFC.3261)を理解している人向けに作成しています。
いわゆるSIPサーバを利用する事を可能にする機能です。

本機能はβ版ですので、以下の動作仕様は今後変更がある場合があります。


●IP電話サーバ機能の設定方法

かんたん設定ページにて「インターネット電話設定」-「IP電話サーバ」と進むと以下の画面が表示されます。

IP電話サーバ設定

SIP サーバの登録

まずは利用するSIP サーバを登録する必要があります。
この登録によりREGISTERリクエストがサーバに送信されます。

IP電話サーバ登録の項目にて
適当な登録番号、SIPサーバのIPアドレスまたはFQDN、ネットボランチに割り当てるsipアドレス、ユーザID、パスワードを入力して登録してください。
ここで設定されたsipアドレスがREGISTERリクエストやINVITEリクエストのFromヘッダに使われます。
ユーザID、パスワードは主にHTTP Digest認証に利用します。認証を行わないサーバを利用する場合は省略して構いません。
ただし、ユーザIDはREGISTERリクエストのContactヘッダのユーザ名部分に使われます。(これは将来変更する可能性があります)

SIP サーバとの接続・切断

基本的に登録を行った時、ネットボランチを起動した時に、SIP サーバに自動的にREGISTERリクエストを送信します。
その後、定期的にREGISTERリクエストを送信し、リフレッシュします。現状ではexpires=1200固定です。

かんたん設定ページのサーバの一覧で、各サーバとの接続状態が表示されます。
各サーバとの接続状態を手動で接続・切断の切り替えを行う事が可能です。
接続がうまくいかなかった場合には赤字でその理由が表示されます。
切断とはexpires=0のREGISTERリクエストを送信する事です。

かんたん設定ページのサーバ一覧の下にある「更新」ボタンはサーバ一覧の接続状態の表示の更新を行います。

その他

SIP サーバの設定をかんたん設定ページで行うと、必ずREGISTERリクエストを送信し、通信にUDPを用います。
REGISTERを必要としないSIP PROXYのようなサーバを利用したい場合や
通信にTCPを利用したい場合は、
telnetでネットボランチにアクセスしてコマンドで設定してください。

sip server N SERVER[:port] REGISTER PROTO SIPADDRESS [USER] [PASS]
N : 登録番号
SERVER : SIP サーバのIPアドレスまたはFQDN
REGISTER : register / no-register REGISTERリクエストを送信するかどうかの設定
PROTO : udp / tcp UDPを用いるかTCPを用いるかの設定
SIPADDRESS : Fromヘッダに用いるsipアドレス
USER : 認証に用いるユーザID
PASS : 認証に用いるパスワード

IPv6にも対応しています。
IPv6アドレスを入力する際は"[" "]"で囲んでください。


●プレフィックスの設定

かんたん設定ページにて「インターネット電話設定」-「基本設定」と進むと以下の画面が表示されます。

プレフィックス設定

登録したSIP サーバを経由して、「sip:電話番号@SIPアドレスのドメイン」に発信できます。
発信時のプレフィックス(識別番号)設定で、この機能を利用する場合のプレフィックスを設定してください。
SIPアドレスのドメインには、サーバ設定で入力したsipアドレスの@以下の文字列が使われます。

発信する際には、「プレフィックス+電話番号」でダイヤルしてください。


●インターネット電話帳の設定

かんたん設定ページにて「インターネット電話設定」-「インターネット電話帳」と進むと以下の画面が表示されます。

インターネット電話帳設定

登録したSIP サーバを経由して発信する相手を設定します。
相手のsipアドレスとインターネット電話番号等を入力して、種別に登録したSIPサーバを選択して、登録してください。

発信する際は、インターネット電話帳のプレフィックス+登録したインターネット電話番号をダイヤルしてください。


●発信の仕方

プレフィックスの設定・インターネット電話帳の設定でも少しふれましたが、SIPサーバを利用した発信には2種類あります。
Request-URI電話機の操作
1:sip:電話番号@ドメインサーバのプレフィックス+電話番号
2:登録したsipアドレスインターネット電話帳のプレフィックス+インターネット電話番号

1: は、05012345678@there.com等、@の前が番号で構成されている場合に利用します。
例:UserB@there.com から 05012345678@there.com に発信したい場合
サーバのプレフィックス設定を"2#"とすると、"2#05012345678"とダイヤルします。

2: は、UserA@there.com等、@の前が番号以外で構成されている場合やなるべく短い電話番号を利用する場合に活用します。
例2:UserB@there.com から UserA@there.com に発信したい場合
インターネット電話帳のプレフィックスを"9#"とし、インターネット電話帳にインターネット電話番号を"30"と登録すると、"9#30"とダイヤルします。



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