RTシリーズのISDN-BRIに関するFAQ


コールバックに失敗する要因


最終変更日2018/Nov/06
文書サイズ4.3KB


同じ ISDN 回線にバス接続されている他の ISDN 端末が通信中の時に、 RT100i でコールバックが失敗します。


RT100i は、コールバックの要求を受け付けた時にいったん通信を切断してから 再度相手に発信します。 ところが、ISDN 交換機は複雑な装置なので、通信の切断に RT100i よりも長い時間を 必要として、RT100i が切断したつもりのチャネルが ISDN 交換機側ではまだ 解放されていない場合が存在します。

他の ISDN 端末が通信中の場合には、空いているチャネルは 1B しかありませんから、 RT100i が再発信しようとした時にその 1B チャネルがまだ ISDN 交換機によって 解放されていないため、交換機は再発信を失敗させることがあります。

この症状を回避するためには、コールバックが要求される側の RT100i に対して isdn callback response time コマンドを使ってください。 このコマンドはコールバック要求を受け付けてから再発信するまでの時間を 設定するものです。 1B の時は 0 秒、2B の時は 5 秒がデフォルト値となっていますので、 うまく接続できるまでこの値を大きくしていってください。

次に、コールバックを行なった時の状態の遷移を簡単に図示します。


  -----------+                      他の ISDN 端末
              +       1B は使用中         |
  ISDN 交換機  +================================== [コールバック前]
              +       1B は空き               |
  -----------+                              RT100i



  -----------+                      他の ISDN 端末
              +       1B は使用中         |
  ISDN 交換機  +================================== [コールバックの要求]
              +     →コールバック要求→      |
  -----------+                              RT100i



  -----------+                      他の ISDN 端末
              +       1B は使用中         |
  ISDN 交換機  +================================== [一旦通信を切断]
              +                 ←切断←      |
  -----------+                              RT100i



  -----------+                      他の ISDN 端末
              +       1B は使用中         |
  ISDN 交換機  +================================== [コールバックに応答]
  (切断処理中)+               ←再発信←      |
  -----------+                              RT100i



  -----------+                      他の ISDN 端末
              +       1B は使用中         |
  ISDN 交換機  +================================== [コールバック失敗]
  (切断処理中)+  切断処理→ × ←再発信       |
  -----------+         間に合わない         RT100i


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