WLX402 電波出力自動調整機能

$Date: 2017/04/20 01:33:16 $

  1. 概要
  2. 注意事項
  3. 対応機種とファームウェアリビジョン
  4. 詳細
  5. コマンド
  6. 設定・操作方法
  7. 設定例
  8. SYSLOGメッセージ一覧

1. 概要

本機能は、不必要に電波が飛びすぎることを抑制するための機能です。
運用中に接続した無線端末の電波強度から、必要最小限の送信出力値を自動的に設定します。


2. 注意事項


3. 対応機種とファームウェアリビジョン

WLX402では、以下のファームウェアで 電波出力の自動調整機能をサポートしています。

機種 ファームウェア
WLX402 Rev.17.00.05以降

4. 詳細

4.1 基本動作

(1) 調整ポリシー

本機能では、調整タイミングの直近24時間以内に接続した無線端末の電波強度に基づき、必要最小限の送信出力を自動調整します。
(複数のAP間で電波の到達範囲が重複しないよう調整する機能ではありません)。
実運用環境で実際に無線端末が接続してくる場所まで電波が届く、必要最小限の送信出力に絞るポリシーで調整を行います。

power controll

(2) 自動調整の対象

送信出力は2.4GHz/5GHzの周波数帯(無線モジュール)毎に設定します。 2.4GHz/5GHzの周波数帯毎に「送信出力」設定を「自動」に設定することで、その周波数帯の送信出力を自動調整の対象とします。

(3) 調整範囲

調整レベルは5,7,10の範囲で調整します。
すなわち、送信出力を固定値で指定する場合の下限は1からですが、自動設定の場合の下限は5になります。
起動後最初の自動調整を実行するまでは下限の5となります。

(4) 自動調整のタイミング

1日1回、設定した任意の時刻に自動調整を行います。
Web設定画面の[グループ設定] - [グループ N] - [無線設定] - [X GHz 詳細設定]から調整を開始する時刻を設定します。

自動調整タイミングであっても、以下の場合は調整が実行されません。

4.2 コントローラー動作

(1) グループ設定

無線LANコントローラー機能のグループ設定から本機能を設定することができます。
複数のAPでシステムを構成している場合、各Member-APの送信出力は、それぞれのAPに直近24時間以内に接続した無線端末について電波の受信強度から必要最小限となるよう決定されます。
上記の動作は Member-APが異なる機種で構成されている場合でも、すなわちWLX202/WLX302/WLX402を併用しているシステムでも同様です。

(2) 調整タイミング

送信出力の変更時は、一時的に無線接続が途切れます。
複数のAPでシステムを構成している場合は、全APでこのタイミングが重ならないよう、設定した自動調整時刻から最大30分間にそれぞれ少しずつタイミングをずらして自動調整が行われます。
各APごとの調整タイミングを変更したい場合は、[グループ設定] - [グループ N] - [無線設定] - [個別無線設定]から変更してください。


5. コマンド


6. 設定・操作方法

[グループ設定] - [グループ N] - [無線設定] - [2.4GHz 詳細設定] または [グループ設定] - [グループ N] - [無線設定] - [5GHz 詳細設定]画面で設定します。
送信出力の項目に「自動」を選択すると本機能が有効になります。
そして一日一回、自動調整を実行する時刻を送信出力自動変更の項目で設定します。

■[グループ設定]-[グループ N]-[無線設定]-[2.4GHz詳細設定]
無線設定詳細画面

■[グループ設定]-[グループ N]-[無線設定]-[5GHz詳細設定]
無線設定詳細画面

複数のAPでシステムが構成されている場合、各APの自動調整タイミングは上記詳細設定で指定した時刻を基準に 少しずつずらしたタイミングに設定されます。
このタイミングを変更する場合は、以下のWeb設定画面で変更します。

■[グループ設定]-[グループ N]-[無線設定]-[個別無線設定]
個別無線設定画面

7. 設定例

それぞれの無線モジュールの送信出力を自動調整の対象とし、自動調整を実行する時刻を 2.4GHz帯では午前2時、5GHz帯では午前3時に設定します。

[設定例]

airlink select module1
 airlink mode 11b+g+n
 airlink channel 1
 airlink transmit power level auto           #...(1)
 airlink max client 1
 airlink enable module1
airlink select module2
 airlink mode 11a+n
 airlink channel 40
 airlink transmit power level auto           #...(2)
 airlink enable module2
schedule at 2 */* 02:00 airlink module1 airlink transmit power adjust    #...(3)
schedule at 3 */* 03:00 airlink module2 airlink transmit power adjust    #...(4)
    

[解説]

(1) 2.4GHz帯の送信出力を自動調整対象とする
(2) 5GHz帯の送信出力を自動調整対象とする
(3) 午前2時に2.4GHz帯の送信出力の自動調整を実行する
(4) 午前3時に5GHz帯の送信出力の自動調整を実行する


8. SYSLOGメッセージ一覧

レベル 出力メッセージ 意味
DEBUG 自動調整の実行 (X) Power next: V 自動調整により決定された送信出力設定値がVだった。
(X)はモジュール番号
(X) No adjustment for xmit power because of no RSSI data. 有効な判定データが無いので自動調整を実行しなかった。
(X)はモジュール番号
(X) No adjustment for xmit power because of insufficient RSSI data. 判定データの数が不十分なので自動調整を実行しなかった。
(X)はモジュール番号

[EOF]