$Date: 2016/04/19 11:14:06 $
WDS(Wireless Distribution System)とは、無線でアクセスポイント同士を接続する機能です。
WDS機能を利用することによって、無線の通信距離を延長したり、電波の届きにくいエリアを
カバーすることができます。
WLX202では、以下のファームウェアで WDS機能をサポートしています。
機種 | ファームウェア |
---|---|
WLX202 | Rev.16.00.04以降 |
WDSでアクセスポイント間を接続する場合は、一方を親機として動作させるために、無線インターフェースを WDSアクセスポイントに、もう一方を子機として動作させるために、無線インターフェースをWDSステーション に設定します。WDSアクセスポイントとWDSステーションは1対1で接続します。
WDSアクセスポイントとWDSステーション同士は以下の項目で同じ値に設定しておく必要があります。
WDSアクセスポイント側では、WDSステーションからの接続リクエストを許可する為に、WDSステーションの無線側のMACアドレスを設定します。この時、WDSステーション側で接続用に割り当てられたMACアドレスを連番で8個登録することになります。
WDSステーション側では、WDSアクセスポイントを見つけると自動的に接続シーケンスが動作します。 WDSアクセスポイント側では、登録しているWDSステーションのMACアドレスリストを参照し、一致すればWDSステーションとの接続を許可します。
WDSで接続できるアクセスポイントは、親機から一段目の子機までとし、アクセスポイント間を 中継するような多段接続はできません。下図のような構成以外の接続形態での使用は未サポートです。
※無線インターフェースはWDS用とVAP用合わせて最大16個まで割り当てることができます。
WDS機能を利用するにはWeb設定画面から設定できます。
[無線設定]-[SSID管理]のVAPリストの設定項目で、編集または追加をクリックすると、VAP設定の画面が表示されます。
WDS接続をする場合は、インターフェースの動作モードの設定項目でWDSアクセスポイントまたはWDSステーションを選択します。
認証方式はオープンまたは WPA2-PSK を選択します。オープンを選択した時は、暗号化方式は none が自動的に指定されます。また WPA2-PSK を選択した場合は、暗号化方式は AES が自動的に指定されます。
インターフェース動作モードの設定項目でWDSアクセスポイントを選択したときは、「WDSステーション MACアドレス」の設定項目が表示されますので、接続を許可するWDSステーションの無線モジュールのMACアドレスを設定してください。
無線モジュールのMACアドレスは、Web設定画面やシリアルコンソール、本体底面に貼付されているシールにより確認することができます。Web設定画面からは、[管理機能]-[システム情報]で"MACアドレス"の項目を参照してください。WDSアクセスポイントとWDSステーションを2.4GHzで接続する場合は「MACアドレス (無線LAN 2.4GHz)」を、5GHzで接続する場合は「MACアドレス(無線LAN 5GHz)」を指定してください。
Web設定画面で無線モジュールのMACアドレスを確認する
[管理機能]-[システム情報]でWDSの情報を表示します。表示する内容は以下の項目です。
表示項目 | 説明 |
---|---|
No. | 無線情報登録番号を表示します。 |
CH | 使用しているチャンネルを表示します。 |
インターフェース動作モード | "WDSアクセスポイント"または"WDSステーション"を表示します。 WDSの設定がない場合は、"WDSの設定はありません"を表示します。 |
ステータス | WDSの接続状態を"接続"/"切断"で表示します。 |
接続先MACアドレス | 接続相手のWLX202の無線モジュールのMACアドレスを表示します。 切断している時は表示されません。 |
SSID | 設定しているSSIDを表示します。 |
VLAN ID | 設定しているVLAN IDを表示します。 |
受信信号強度 | 接続相手の電波強度を表示します。 |
接続時の表示
切断時の表示
WLX202 2台をWDSで接続します。一方をWDSアクセスポイント(親機)、もう一方をWDSステーション(子機)に設定します。 WDSアクセスポイントとWDSステーションに対して無線クライアントを接続するためのVAPをそれぞれ一つずつ設定します。 WDSアクセスポイント-WDSステーション間の通信は5GHz帯、WLX202-無線クライアント間の通信は2.4GHz帯を使用するようにします。
無線の基本設定をします。
本設定では2.4GHz帯で使用するチャンネルは1ch(固定)とします。
無線の基本設定をします。
本設定では5GHz帯で使用するチャンネルは36ch(固定)とします。
VAP1の追加をクリックします。
[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP1設定]インターフェース動作モードを "WDSアクセスポイント" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSIP、VLAN ID、認証方式、暗号化方式、PSKは、WDSステーションの設定と同じ値を指定します。
接続許可するWDSステーションの無線モジュールのMACアドレスを指定します。
VAP2の追加をクリックします。
[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP2設定]本製品と無線クライアント間を接続するときに使用するVAPの設定をします。
インターフェース動作モードを "vap" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSID、VLAN ID、認証方式、暗号化方式等の設定は、無線クライアントとの接続運用ルールに従って設定をします。
VAP1の追加をクリックします。
[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP1設定]インターフェース動作モードを "WDSステーション" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSIP、VLAN ID、認証方式、暗号化方式、PSKは、WDSアクセスポイントの設定と同じ値を指定します。
VAP2の追加をクリックします。
[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP2設定]本製品と無線クライアント間を接続するときに使用するVAPの設定をします。
インターフェース動作モードを "vap" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSID、VLAN ID、認証方式、暗号化方式等の設定は、無線クライアントとの接続運用ルールに従って設定をします。
以下の文書を参照してください。