WDS機能

$Date: 2016/04/19 11:14:06 $

  1. 概要
  2. 注意事項
  3. 対応機種とファームウェアリビジョン
  4. 詳細
  5. 設定例
  6. SYSLOGメッセージ一覧

1. 概要

WDS(Wireless Distribution System)とは、無線でアクセスポイント同士を接続する機能です。
WDS機能を利用することによって、無線の通信距離を延長したり、電波の届きにくいエリアを カバーすることができます。


2. 注意事項


3. 対応機種とファームウェアリビジョン

WLX202では、以下のファームウェアで WDS機能をサポートしています。

機種 ファームウェア
WLX202 Rev.16.00.04以降

4. 詳細

4.1 接続方法

WDSでアクセスポイント間を接続する場合は、一方を親機として動作させるために、無線インターフェースを WDSアクセスポイントに、もう一方を子機として動作させるために、無線インターフェースをWDSステーション に設定します。WDSアクセスポイントとWDSステーションは1対1で接続します。

WDSアクセスポイントとWDSステーション同士は以下の項目で同じ値に設定しておく必要があります。

WDSアクセスポイント側では、WDSステーションからの接続リクエストを許可する為に、WDSステーションの無線側のMACアドレスを設定します。この時、WDSステーション側で接続用に割り当てられたMACアドレスを連番で8個登録することになります。

WDSステーション側では、WDSアクセスポイントを見つけると自動的に接続シーケンスが動作します。 WDSアクセスポイント側では、登録しているWDSステーションのMACアドレスリストを参照し、一致すればWDSステーションとの接続を許可します。

WDSで接続できるアクセスポイントは、親機から一段目の子機までとし、アクセスポイント間を 中継するような多段接続はできません。下図のような構成以外の接続形態での使用は未サポートです。

※無線インターフェースはWDS用とVAP用合わせて最大16個まで割り当てることができます。

connection

4.2 Web設定画面

WDS機能を利用するにはWeb設定画面から設定できます。

[無線設定]-[SSID管理]のVAPリストの設定項目で、編集または追加をクリックすると、VAP設定の画面が表示されます。
WDS接続をする場合は、インターフェースの動作モードの設定項目でWDSアクセスポイントまたはWDSステーションを選択します。

   ※VAPを選択した時は、通常のアクセスポイントと無線端末間の接続用にインターフェースが設定されます。

認証方式はオープンまたは WPA2-PSK を選択します。オープンを選択した時は、暗号化方式は none が自動的に指定されます。また WPA2-PSK を選択した場合は、暗号化方式は AES が自動的に指定されます。

インターフェース動作モードの設定項目でWDSアクセスポイントを選択したときは、「WDSステーション MACアドレス」の設定項目が表示されますので、接続を許可するWDSステーションの無線モジュールのMACアドレスを設定してください。

無線モジュールのMACアドレスは、Web設定画面やシリアルコンソール、本体底面に貼付されているシールにより確認することができます。Web設定画面からは、[管理機能]-[システム情報]で"MACアドレス"の項目を参照してください。WDSアクセスポイントとWDSステーションを2.4GHzで接続する場合は「MACアドレス (無線LAN 2.4GHz)」を、5GHzで接続する場合は「MACアドレス(無線LAN 5GHz)」を指定してください。

manage-system
Web設定画面で無線モジュールのMACアドレスを確認する

(1) インターフェースの動作モードでWDSアクセスポイントを指定した時

WDS_AP

(2) インターフェースの動作モードでWDSステーションを設定した時

WDS_Station

4.3 状態表示画面

[管理機能]-[システム情報]でWDSの情報を表示します。表示する内容は以下の項目です。

表示項目 説明
No. 無線情報登録番号を表示します。
CH 使用しているチャンネルを表示します。
インターフェース動作モード "WDSアクセスポイント"または"WDSステーション"を表示します。
WDSの設定がない場合は、"WDSの設定はありません"を表示します。    
ステータス WDSの接続状態を"接続"/"切断"で表示します。
接続先MACアドレス 接続相手のWLX202の無線モジュールのMACアドレスを表示します。
切断している時は表示されません。
SSID 設定しているSSIDを表示します。
VLAN ID 設定しているVLAN IDを表示します。
受信信号強度 接続相手の電波強度を表示します。

WDS_Info1
接続時の表示

WDS_Info2
切断時の表示


5. 設定例

WLX202 2台をWDSで接続します。一方をWDSアクセスポイント(親機)、もう一方をWDSステーション(子機)に設定します。 WDSアクセスポイントとWDSステーションに対して無線クライアントを接続するためのVAPをそれぞれ一つずつ設定します。 WDSアクセスポイント-WDSステーション間の通信は5GHz帯、WLX202-無線クライアント間の通信は2.4GHz帯を使用するようにします。

example

無線の基本設定

[無線設定] - [2.4GHz 基本]

無線の基本設定をします。
本設定では2.4GHz帯で使用するチャンネルは1ch(固定)とします。

2.4GHz_basic

[無線設定] - [5GHz 基本]

無線の基本設定をします。
本設定では5GHz帯で使用するチャンネルは36ch(固定)とします。

5GHz_basic

WDSアクセスポイント側の設定

[無線設定] - [SSID 管理]

VAP1の追加をクリックします。

SSID_Management1

[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP1設定]

インターフェース動作モードを "WDSアクセスポイント" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSIP、VLAN ID、認証方式、暗号化方式、PSKは、WDSステーションの設定と同じ値を指定します。
接続許可するWDSステーションの無線モジュールのMACアドレスを指定します。

SSID_wds_ap

[無線設定] - [SSID 管理]

VAP2の追加をクリックします。

SSID_Management2

[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP2設定]

本製品と無線クライアント間を接続するときに使用するVAPの設定をします。
インターフェース動作モードを "vap" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSID、VLAN ID、認証方式、暗号化方式等の設定は、無線クライアントとの接続運用ルールに従って設定をします。

SSID_vap2

上図のWDSアクセスポイントの設定(Config)

WDSステーション側の設定

[無線設定] - [SSID 管理]

VAP1の追加をクリックします。

SSID_Management1

[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP1設定]

インターフェース動作モードを "WDSステーション" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSIP、VLAN ID、認証方式、暗号化方式、PSKは、WDSアクセスポイントの設定と同じ値を指定します。

SSID_wds_station

[無線設定] - [SSID 管理]

VAP2の追加をクリックします。

SSID_Management2_sta

[無線設定] - [SSID 管理] - [VAP2設定]

本製品と無線クライアント間を接続するときに使用するVAPの設定をします。
インターフェース動作モードを "vap" に設定します。
バインドする無線モジュール、SSID、VLAN ID、認証方式、暗号化方式等の設定は、無線クライアントとの接続運用ルールに従って設定をします。

SSID_vap2

上図のWDSステーションの設定(Config)

6. SYSLOGメッセージ一覧

以下の文書を参照してください。


[EOF]