High Availability構成の設定手順

UTX100/UTX200でHA(High Availability)構成をするための手順は以下になります。

  1. 構成例
  2. 初期設定ウィザード
  3. Active機の設定
  4. Standby機の設定
  5. 手動でStandby機に切り替える
  6. 備考

HA構成は、ルーターモードのときのみ利用できます。
※ UTX100、UTX200で同じ手順になります。以下の説明では「UTX」と称します。
※ GUIの画面は、ファームウェアバージョンR80.20.25 (992002163) のキャプチャーになります。


1. 構成例

下記の構成に従って設定を行います。

Syncポートを定義(デフォルトではLAN-2ポート)して、同期用ポートとしてLAN接続を行います。このポートでは定期的にブロードキャスト通信を行い、通信ダウンが検出されるとStandby機に切り替わります。


※ インターネットの接続タイプには『静的IP』を指定する必要があります。


2. 初期設定ウィザード

HA構成を利用する場合、通常の構成からいくつかの設定を変更する必要があります。 個別で設定すると作業工数が増大するため、UTXを一度初期化し、以下の手順で再設定することを推奨します。

※ 画像はActive機の設定画面です
※ WANポートと同期用ポートのケーブルは初期設定ウィザード完了後に接続するため、この時点では接続しないでください

  1. インターネット接続の項目で、接続タイプを『静的IP』とします
    初期設定時、LAN側のIPアドレスは「192.168.1.0/24」となっています。WAN側のIPアドレスに「192.168.1.0/24」を使用する場合は、ダミーの値で設定を行った後、初期設定ウィザード完了後に設定し直してください。
  2. 『今すぐ接続』のウインドウが表示されれば、【いいえ】をクリックします
  3. ローカルネットワークの項目で、『LANポートのスイッチを有効にする』のチェックを外します
    ※ 『DHCP範囲』には、アプライアンスのIPアドレスが入らないようにしてください
  4. 初期設定ウィザード完了後に機器を再起動します

3. Active機の設定

以下の手順で、Active機のクラスタの設定をします。

  1. 【デバイス】タブ > 【ハイアベイラビリティ】 > 【クラスタの設定】をクリックします
  2. 『プライマリメンバとして設定』を選択し、【次へ】をクリックします
  3. パスワードと同期用ポートの設定を行い、【次へ】をクリックします
    パスワード(任意の文字列)
    インターフェースの同期LAN2
    IPアドレスの同期192.168.5.1
    IPサブネットの同期255.255.255.0
    他のメンバ同期IPアドレス192.168.5.2
  4. WANの設定を行い、【次へ】をクリックします
    Cluster IP address192.168.2.10
    Subnet mask255.255.255.0
    Primary physical IP address192.168.2.11
    Secondary physical IP address192.168.2.12
  5. LANの設定を行い、【次へ】をクリックします
    Cluster IP address192.168.3.1
    Subnet mask255.255.255.0
    Primary physical IP address192.168.3.2
    Secondary physical IP address192.168.3.3

4. Standby機の設定

以下の手順で、Standby機のクラスタの設定をします。

  1. Active機とStandby機のSyncポート(デフォルトでLAN-2ポート)同士をLANケーブルで接続します
  2. 【デバイス】タブ > 【ハイアベイラビリティ】 > 【クラスタの設定】をクリックします
  3. 『セカンダリメンバとして設定』を選択し、【次へ】をクリックします
  4. Active機で設定したパスワードと同期用ポートの設定を行います
    パスワード(Active機に設定したパスワード)
    インターフェースの同期LAN2
    IPアドレスの同期192.168.5.2
    IPサブネットの同期255.255.255.0
    他のメンバ同期IPアドレス192.168.5.1
  5. 【トラスト接続の確立】をクリックし、信頼を確立します
  6. 【完了】をクリックします
  7. 確認画面が表示されますので、【はい】をクリックします
  8. ハイアベイラビリティメニューに遷移すれば設定完了です

5. 手動でStandby機に切り替える

  1. Active機のIPアドレス(本書では「192.168.3.2」)でアクセスします
    ※ クラスタIPアドレス(本書では「192.168.3.1」)では接続しないでください
  2. 【デバイス】タブ > 【ハイアベイラビリティ】 > 【メンバの強制ダウン】をクリックします
  3. 【確認】ウィンドウで【はい】をクリックします
  4. 【情報】ウィンドウで【OK】をクリックします
    ※ このとき、ページの再読み込みが発生します
  5. 【デバイス】タブ > 【ハイアベイラビリティ】 > 【メンバの強制ダウンを解除】をクリックします
  6. 【確認】ウィンドウで【はい】をクリックします
  7. 【情報】ウィンドウで【OK】をクリックします

6. 備考

6-1. Active機、Standby機の切り替わるタイミングについて

Active機からStandby機への切り替わりは、以下のタイミングで発生します。

フェイルバックは手動での切り替えとなります。

6-2. Active機とStandby機の同期


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