マップ

【目次】

1. 概要

ネットワークの状態が可視化されます。機器の接続状況を確認したり、ヤマハスイッチやヤマハ無線AP の設定を変更することができます。

2. マップページの構成

マップページでは、「ツリービュー」、「機器詳細と設定ビュー」、「接続機器ビュー」に現在のネットワークの状態が表示されます。


2-1. ツリービュー

マスターを起点としたスレーブのトポロジーが画面左下部に表示されます。他社製ネットワーク機器は表示されません。「ツリービュー」で「機器」アイコンを押すと、「機器詳細と設定ビュー」と「接続機器ビュー」に機器の情報が表示されます。


2-2. 機器詳細と設定ビュー

「ツリービュー」で選択したマスター、およびスレーブの詳細情報と機器の詳細画像が画面上部に表示されます。


2-3. 接続機器ビュー

「ツリービュー」で選択したマスター、およびスレーブに接続されている機器が画面右下部に表示されます。「LANマップの設定」の「端末管理機能」を有効にしていない場合、端末 ( PC やモバイル機器など ) の情報は表示されません。

  • 取得日時

    「ツリービュー」で選択されたマスター、およびスレーブに接続されている端末の情報が最後に取得された時間です。「LANマップの設定」の「端末管理機能」を有効にしていない場合、表示されません。

  • get 「取得」ボタン

    「ツリービュー」で選択されたマスター、およびスレーブに接続されている端末の情報が取得されます。「LANマップの設定」の「端末管理機能」を有効にしていない場合、表示されません。

  • ページ選択

    表示中の端末一覧のページ番号が表示されています。page_prevpage_next を押したり、数値を入力したりすることでページ遷移します。

  • all_view 「全表示」ボタン

    リストに機器情報の全項目が表示されます。全表示中に再度押すと元の表示に戻ります。

  • リスト

    「ツリービュー」で選択されたマスター、およびスレーブに接続されている機器の情報がリスト表示されます。また、項目ごとのsortソートスイッチを押すことでリストを並び替えることができます。初期画面ではポート順にソートされています。

    VLAN ID の項目には、アクセスVLAN の場合は (A) が、トランクVLAN の場合は (T) が表示されます。

    ポートがプライベートVLAN 用ポートとして使用されている場合、VLAN ID は表示されずに (P) が表示されます。

    ポートがボイスVLAN 用ポートとして使用されている場合、VLAN ID は表示されずに (V) が表示されます。

3. 機器の状態を確認する

「機器詳細と設定ビュー」では、機器名や MACアドレスなどの機器詳細情報の他に、ポートのリンク状態や給電状況、無線通信状況を確認することができます。


制限事項:スタックを構成している機器の場合、スタックID 1 についてのみ状況を確認することができます。


「機器詳細と設定ビュー」の「ポート」アイコンの表示からポートのリンク状態を確認することができます。

また、「ツリービュー」でスレーブを選択した場合、「機器詳細と設定ビュー」の「ポート」アイコンを押すとポート詳細情報を確認することができます。なお、「ポート」アイコンに↑が付いているポートはアップリンクポートを表しています。

「ポート」アイコンはリンク状態に応じて以下のように表示されます。


LAN ポートの場合

アイコン 説明
1000base_t リンクアップ ( ポートスピード 1000BASE-T )
100base_tx リンクアップ ( ポートスピード 100BASE-TX )
10base_t リンクアップ ( ポートスピード 10BASE-T )
irregular
異常発生
link_down リンクダウン

SFP ポートの場合

アイコン 説明
 
リンクアップ ( ポートスピード 10GbE )
 
リンクアップ ( ポートスピード 1GbE )
異常発生
リンクダウン

3-2. PoE 対応スイッチの給電状況を確認する

「ツリービュー」で PoE 対応スイッチ の「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」の「給電状況」ボタンを押すと、PoE 給電状況を確認することができます。

「ポート」アイコンは給電状況に応じて以下ように表示されます。

SWX2310P, SWR2311P, SWX2200-8PoE の場合

アイコン 説明
poe_15.4w PoE給電中 ( 給電 Class0 〜 3 )※ただし、SWX2310P, SWR2311Pの場合、アイコン内に給電Classを表記します。
poe_30w PoE給電中 ( 給電 Class4 )
poe_no_supply PoE給電は行わない
irregular
給電停止 ( 異常発生 )
poe_stop 給電停止

SWX2100-10PoE、SWX2100-5PoE の場合

アイコン 説明
poe_30w PoE給電中 ( 給電 Class0 〜 4 )
poe_no_supply PoE給電は行わない
irregular
給電停止 ( 異常発生 )
poe_stop 給電停止

3-3. 無線AP の無線通信状況を確認する

「ツリービュー」で ヤマハ無線AP の「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」の wlx302_wifi 「無線」アイコンを押すと、無線通信状況を確認することができます。

「無線」アイコンは、無線通信が有効になっている場合に、使用している周波数帯域 ( 2.4 GHz 帯、5 GHz 帯 ) ごとに表示されます。


4. ネットワークの異常を監視する

LANマップはネットワークを監視し、異常を検知する仕組みを持っています。ネットワークに異常が検知されると以下にメッセージが表示されます。

  • 通知エリア

    notice 「通知」ボタンを押すと、現在のネットワークの状態に対するメッセージが表示されます。また、通知エリアは新しいメッセージが追加されると自動的に表示されます。なお、異常が検知されている機器が存在する場合、ツリービューの「機器」アイコンの横に notice が表示され、「接続機器ビュー」の機器情報が赤でハイライトされます。

  • 履歴エリア

    history 「履歴」ボタンを押すと、それまでに通知されたメッセージの履歴が表示されます。

制限事項:スタックを構成している機器の場合、スタックID 1 についてのみ異常を検知することができます。


4-1. スイッチの動作状況・異常を監視する

LANマップでは、以下の動作や異常を検知すると「通知エリア」および「履歴エリア」にメッセージが表示されます。「通知エリア」と「履歴エリア」の両方に表示されるメッセージと片方のみに表示されるメッセージがあります。

検知項目 通知エリア 履歴エリア
ヤマハスイッチのファンが停止したこと
ヤマハスイッチのポートでループが発生したこと
ヤマハスイッチのポートの給電が停止したこと×
ヤマハスイッチのポートで給電を開始したこと ( 給電 Class ごと )×
ヤマハスイッチの給電が異常停止したこと
ヤマハスイッチの電源に異常が発生したこと
ヤマハスイッチの供給電力が最大供給電力を超えたこと
ヤマハスイッチのSFPポートの受光レベルが異常値になったこと
ヤマハスイッチのポートの送信キュー使用率が高くなったこと

「LANマップの設定」のイベント監視機能を有効にすると、スレーブの監視対象イベントの現在の状態(イベント情報)を定期的に取得します。

監視対象イベントと対応スレーブは以下のとおりです。

監視対象イベント SWX2310P, SWR2311P, SWX2300
SFPポートの受光レベルの変化
ポートの送信キュー使用率の変化

通常、スレーブでイベントが発生した場合はマスターに対して通知が送信されるため、イベント監視機能が無効になっている場合でもスレーブのイベント発生を検知できますが、何らかの理由でマスターが通知を受信できなかったときのために、イベント監視機能を有効にすることをお薦めします。


4-2. ネットワークの接続状態を監視する

ネットワークの接続状態を監視するには本ヘルプの「LANマップについて」-「2-4. スナップショット機能を利用する」の手順に従ってスナップショット機能を有効にしてください。

スナップショット機能では、現在のネットワークの状態とスナップショットとの比較を行い、違いがあればネットワークの異常が検知されたと判断されます。snapshot 「スナップショット」ボタンを押すと、スナップショットの管理ダイアログが表示され、スナップショットの保存、エクスポート、インポート、削除を行うことができます。

  • 保存

    スナップショットの保存を行います。「保存前にネットワークの接続状態を更新する」を有効にした場合、ネットワークの接続状態の情報を最新に更新した後に保存します。

  • エクスポート

    スレーブ用スナップショットと端末用スナップショットがダウンロードされます。

  • インポート

    PCに保存したスナップショットをマスターに適用します。「ファイル選択」ボタンからスレーブ用スナップショットと端末用スナップショットを選択してください。端末用スナップショットを選択しない場合、既存のスナップショットは削除され、空の端末用スナップショットが作成されます。

    ※編集したスナップショットを使用すると、正常に動作しない場合があります。

  • 削除

    スナップショットの削除を行います。

スナップショット機能が有効であればスレーブは常時警告の対象となりますが、端末は以下の条件のすべてを満たす場合に警告の対象となります。

  • スナップショット機能の「端末も比較対象に含める」を有効にしている
  • 端末マスターでスナップショット機能を「監視対象に含める」にしている

ネットワークに存在する全ての端末が警告の対象外とする場合は、スナップショット機能の「端末も比較対象に含める」を無効にしてください。特定の端末のみ警告の対象外とする場合は、スナップショット機能の「端末も比較対象に含める」を有効にし、端末マスターの編集で警告の対象外とする端末のスナップショット機能を「監視対象に含めない」にしてください。警告対象外の端末の場合、接続状態とスナップショットに違いがあってもネットワークの異常が検知されたとは判断されません。

スナップショット機能により、以下の動作状況及び異常を確認することができます。「通知エリア」と「履歴エリア」の両方に表示されるメッセージと片方のみに表示されるメッセージがあります。

検知項目 通知エリア 履歴エリア
登録されていないスレーブ及び端末が接続されていること
接続ポートの異なるスレーブ及び端末があること
見つからないスレーブ及び端末があること
スレーブ及び端末の状態がスナップショットと一致したこと×
スナップショットが作成されていないこと×
スナップショットの作成を開始したこと×
スナップショットの作成が完了したこと×
スナップショットを作成中であること×
スナップショットの作成が中断されたこと×
スナップショットの作成に失敗したこと×

機器を検索するには、検索ボックスにキーワードを入力してsearch 「検索」ボタンを押してください。「接続機器ビュー」にキーワードと一致する情報を含むすべての機器が表示されます。「ツリービュー」では、検索でヒットした機器が接続されている「機器」アイコンブルーグレーでハイライトされます。

機器の検索を解除するには、「×」ボタンを押してください。

機器検索はキーワードと以下の機器情報を比較することで行われます。

  • 経路
  • SSID
  • VLAN ID
  • メーカー
  • 機器名
  • コメント
  • MACアドレス
  • IPアドレス
  • 機種名
  • OS
  • 周波数

「ツリービュー」のブルーグレーでハイライトされた「機器」アイコンを押すと、「接続機器ビュー」の検索でヒットした機器がブルーグレーでハイライトされます。異常検知による赤のハイライトと重なった場合、ブルーグレーが優先されます。なお、キーワードの大文字、小文字は区別されません。


キーワードには正規表現を用いることができます。LANマップで利用できる正規表現の文法を以下に示します。

文法 説明
A A という文字
ABC ABC という文字列
[ABC] A、B、C のいずれか1文字
[A-C] A〜C までのいずれか1文字
[^ABC] A、B、C のいずれでもない任意の1文字
. 任意の1文字
A+ 1文字以上の A
A* 0文字以上の A
A? 0文字または1文字の A
^A A で始まる文字列
A$ A で終わる文字列
ABC|DEF|GHI ABC または DEF または GHI
A{2} 2個の A ( AA )
A{2,} 2個以上の A ( AA、AAA、AAAA、... )
A{2,3} 2個〜3個の A ( AA、AAA )
\b スペースなどの単語の区切り
\B \b 以外の文字
\d 任意の数値 ( [0-9] と同じ )
\D 数値以外の文字 ( [^0-9] と同じ )
\s 1文字の区切り文字
\S \s 以外の1文字
\w アンダースコアを含む英数文字 ( [A-Za-z0-9_] と同じ )
\W \w 以外の文字

6. スレーブを設定・管理する

「機器詳細と設定ビュー」に表示される各種ボタンから、スレーブの設定・管理を行うことができます。「機器詳細と設定ビュー」に表示されるボタンは、「ツリービュー」で選択した機器によって異なります。


6-1. スレーブを管理する

「ツリービュー」でマスターの「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」の「スレーブの管理」ボタンを押すと、スレーブの管理設定ダイアログが表示され、各機器の情報の表示や IPアドレスの設定などを行うことができます。


機器ごとに設定・管理できる項目は、以下の通りです。

※以下は、SWX2310Pシリーズ、SWR2311Pシリーズ、SWX3100シリーズ、SWX3200シリーズ、WLX202、WLX302、WLX313、WLX402が対応しています。

  • IPアドレスの設定

    IPアドレスを設定します。

    SWX2300シリーズでも設定することができます。

    表示されるIPアドレスは画面を表示した時点のスレーブの状態です。
    タイミングにより設定反映前のIPアドレスが表示される場合があります。

  • CONFIGの保存/復元/削除

    コンフィグを保存、復元、削除をします。

    複数のスレーブに対して、一括で行う事もできます。

  • 指定方法

    スイッチの指定方法を設定します。

    SWX2200シリーズでも設定することができます。

6-2. スイッチの設定・保守を行う

「ツリービュー」でヤマハスイッチの「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」に表示されるボタン ( 名称はスイッチにより異なります ) を押すと、ダイアログや設定画面が表示されます。

ここでは、スイッチの各種機能の設定を行ったり、ファームウェアの更新や再起動などの保守機能を実行することができます。設定・表示できる項目や実行できる保守機能は、機種によって異なります。


【 SWX2300 シリーズ、SWX2310P シリーズ、SWR2311P シリーズ、SWX3100 シリーズ、SWX3200 シリーズの場合 】

 「スイッチの設定」ボタンを押すと、スイッチ の Web 設定画面が別ウィンドウで表示されます。


【 SWX2200 シリーズの場合 】

 「スイッチの設定・保守」ボタンを押すとダイアログが表示されます。

  • 機器名

    スイッチの機器名の設定を行います。

  • 省電力機能

    省電力機能の以下の設定を行うことができます。

    • 動作モード
  • ループ検出機能

    ループ検出機能の以下の設定を行うことができます。

    • MACアドレス移動回数閾値
    • ループ検出時の動作
  • ポートミラーリング機能

    ポートミラーリング機能の以下の設定を行うことができます。

    • 動作モード
    • スニファーポートと監視方向
  • 保守

    スイッチに対して、以下を実行することができます。

    • フレームカウンタをリセットする
    • 給電を再開する ( PoE対応機種の場合 )
    • ファームウェアを更新する
    • 再起動を行う
    • 初期化を行う

【 SWX2100 シリーズの場合 】

 「スイッチの設定表示と保守」ボタンを押すとダイアログが表示されます。

  • 機器名

    スイッチの機器名の表示を行います。

  • ポート共通の設定

    ポート共通の設定を表示します。

  • リンクアグリゲーションの設定

    リンクアグリゲーションのタイプとロードバランスルールを表示します。

    SWX2100-24G の場合のみ表示されます。

  • 保守

    スイッチに対して、以下を実行することができます。

    • フレームカウンタをリセットする
    • ファームウェアを更新する
    • 再起動を行う

6-3. スイッチのポートを設定する

「ツリービュー」でヤマハスイッチの「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」の機器の詳細画像でポートを選択して「ポートの設定」ボタンを押すと、ポートの設定ダイアログが表示されます。「機器詳細と設定ビュー」の機器の詳細画像でポートが選択されていない場合は、ポートの設定を行うことはできません。ポートの設定はスマートL2スイッチのみ可能です。


【 SWX2200 シリーズの場合 】

 ポートの設定ダイアログが表示されます。

  • 基本機能

    基本機能の以下の設定を行うことができます。

    • ポートの動作
    • クロスストレート自動判別
    • 速度
    • リンクスピードダウンシフト
    • フロー制御
    • ループ検出機能
  • QoS

    QoS の以下の設定を行うことができます。

    • DSCPリマーキング
    • 送信シェーピング
    • 受信ポリシング
  • タグVLAN

    タグVLAN の以下の設定を行うことができます。

    • 動作モード
    • アクセス VLAN ID
    • トランク VLAN ID
  • マルチプルVLAN

    マルチプルVLAN の以下の設定を行うことができます。

    • 参加グループ
  • フレームカウンタ

    フレームカウンタの以下の設定を行うことができます。

    • 送信フレーム
    • 受信フレーム
  • 給電機能 ( PoE対応機種の場合 )

    給電機能の以下の設定を行うことができます。

    • 給電 Class の設定

6-4. スイッチのポートの給電操作を行う

「ツリービュー」でヤマハスイッチの「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」の機器の詳細画像でポートを選択して「ポートの給電操作」ボタンを押すと、ポートの給電操作ダイアログが表示されます。「機器詳細と設定ビュー」の機器の詳細画像でポートが選択されていない場合、および選択されたポートが給電非対応の場合は、ポートの給電操作を行うことはできません。ポートの給電操作ダイアログでは、ポートごとの給電機能の設定を行うことができます。

なお、SWX2100-10PoE、SWX2100-5PoE の場合のみ設定できます。


6-5. 無線AP を設定する

「ツリービュー」でヤマハ無線AP の「機器」アイコンを押し、「機器詳細と設定ビュー」の「無線AP の設定」ボタンを押すと、ヤマハ無線AP の Web 設定画面が別ウィンドウで表示されます。Web 設定画面からヤマハ無線AP の設定を変更することができます。