本製品では、以下のコンフィグを使用して設定値を管理します。
コンフィグの種類 | 説明 | 可能なユーザー操作 |
---|---|---|
ランニングコンフィグ(running-config) | 現在動作中の設定値。RAM上で管理する。 | 参照 / スタートアップコンフィグへの保存 |
スタートアップコンフィグ(startup-config) | 保存した設定値。ROM上の2つのコンフィグとSDカード上の1つのコンフィグを管理する。 startup-config select コマンドで選択したROM上のコンフィグ、またはSDカード上のコンフィグが、システム起動時に読み込まれる。 SDカード上の1つのコンフィグは"/swx2310/startup-config"フォルダで管理する。 |
参照 / 消去 / コピー |
デフォルトコンフィグ(default-config) | デフォルトの設定値。ROM上で管理する。 | 操作不可 |
特になし
running-configは、現在動作中の設定で、RAM上で管理しているため再起動すると破棄されます。
本製品では、コンフィギュレーションモードで実行したコマンドは、即座に running-config に反映され、設定した通りに機能します。
running-configの内容は、 show running-config コマンド で参照できます。
startup-configは、Flash ROM内もしくはSDカード内に保存された設定で、再起動しても内容は保持されます。
本製品を起動すると startup-config の設定が runnning-config の初期設定として展開されます。
本製品では、 Flash ROM上の2つのスタートアップコンフィグとSDカード上の1つのスタートアップコンフィグを管理できます。
本体 Flash ROM 内の startup-config は、 0 - 1 の ID で、SDカード内のコンフィグは sd というキーワードで管理します。
本体Flash ROM内の5種類のコンフィグからどのコンフィグを使用するかは、ユーザーが startup-config select コマンドで設定します。
各コンフィグには 管理をしやすくするために、 startup-config description コマンドで Description (説明文) を付加することができます。
cold start コマンド実行後など、startup-configが存在しない状態で起動しようとしたとき、自動的にdefault-configが適用されます。
running-config の設定は、 copy running-config startup-config コマンド、または write コマンドで startup-config に保存します。
startup-config の内容は、 erase startup-config コマンドで破棄、 show startup-config コマンドで参照、 copy startup-config コマンドでコピーができます。
default-config は、本体Flash ROMに保存された本製品がスイッチとして最低限動作するための設定で、startup-config 同様、再起動しても内容は保持されます。
工場出荷時の設定は、default-config で管理します。
システム起動時、startup-config が存在しない場合、 default-config が startup-config にコピーされ、running-config に展開されます。
default-config の内容は、参照することはできません。
本製品の起動時のコンフィグファイルを決定する流れは以下のとおりです。
SDカード内のコンフィグを使用した起動に失敗した場合、以下のメッセージがコンソールとSYSLOGに表示されます。
Loading config0 because can't read config in SD card.
本製品では、TFTPサーバー機能を有効にすることで、PC などのリモート端末にインストールされた TFTP クライアントを使用して、以下を行うことができます。
TFTPサーバーを正常に機能させるためには、 VLAN に対して IP アドレスが設定されていることが条件となります。
リモート端末からの設定ファイルの取得/設定は、バイナリモードで行い、設定ファイルの取得先/送信先のリモートパスとして、以下を指定します。
なお、startup-configの設定は、システム再起動後に running-config として適用されます。
対象CONFIG | 対象ファイル | リモートパス | 取得(GET) | 設定(PUT) | 自動再起動 |
---|---|---|---|---|---|
running-config | CONFIGファイル (.txt) | config | ○ | ○ | - |
startup-config # 0 | CONFIGファイル (.txt) | config0 | ○ | ○ | - |
すべての設定 (.zip) | config0-all | ○ | ○ | - | |
startup-config # 1 | CONFIGファイル (.txt) | config1 | ○ | ○ | - |
すべての設定 (.zip) | config1-all | ○ | ○ | - | |
startup-config # SD | CONFIGファイル (.txt) | configsd | ○ | ○ | - |
すべての設定 (.zip) | configsd-all | ○ | ○ | - |
また、設定ファイルを適用後、自動的にシステムを再起動させたい場合は、以下のリモートパスを指定します。
現在稼働しているコンフィグが適用対象となります。
対象CONFIG | 対象ファイル | リモートパス | 取得(GET) | 設定(PUT) | 自動再起動 |
---|---|---|---|---|---|
現在稼働している startup-config | CONFIGファイル (.txt) | reconfig | - | ○ | ○ |
すべての設定 (.zip) | reconfig-all | - | ○ | ○ |
設定ファイルを適用(PUT)するとき、対象CONFIG、および、対象ファイルの種別が正しいことを確認してください。
誤ったファイルを指定すると正しく反映できません。
running-configの場合は、設定ファイルの先頭に以下を追記する必要があります。
! ! Switch Configuration !
関連コマンドについて、以下に示します。
詳細は、コマンドリファレンスを参照願います。
操作項目 | 操作コマンド |
---|---|
ランニングコンフィグの保存 | copy running-config startup-config |
ランニングコンフィグの保存 | write |
スタートアップコンフィグのコピー | copy startup-config |
スタートアップコンフィグの消去 | erase startup-config |
スタートアップコンフィグの表示 | show startup-config |
スタートアップコンフィグの選択 | startup-config select |
スタートアップコンフィグの説明文の設定 | startup-config description |
startup-config #1を選択して再起動する。
Yamaha#startup-config description 1 TEST ... (startup-config #1に"TEST"と説明文を設定) Yamaha#startup-config select 1 ... (startup-config #1を選択) reboot system? (y/n): y ... (再起動する)
running-configを保存する。
Yamaha#copy running-config startup-config Suceeded to write configuration Yamaha#
startup-config #1 を SDカードへコピーする。
Yamaha#copy startup-config 1 sd ... (startup-config #1 を SDカードへコピー) Suceeded to copy configuration Yamaha#show startup-config sd ... (SDカードのstartup-configを表示) ! ! Last Modified: Tue Mar 13 17:34:02 JST 2018 ! dns-client enable ! interface port1.1 switchport switchport mode access no shutdown ! ...
SDカードのstartup-configを消去する。
Yamaha#erase startup-config sd ... (SDカード内のstartup-configを消去) Suceeded to erase configuration Yamaha#
特になし