ケーブル診断機能では、本機のLANポートに接続されているLANケーブルの断線の有無を簡易的に調べることができます。
ネットワークトラブルが発生したときの問題の切り分けや、ネットワーク設営時の簡易的なケーブルチェックとしてご利用ください。
LANケーブルを介してパルス信号を送信し、反射信号からLANケーブルの長さや障害発生位置を測定する手法
ケーブル診断機能では、TDR (Time Domain Reflector) 方式を用いてLANケーブルの簡易診断を行うことができます。
test cable-diagnostics tdr interface コマンドでケーブル診断を実行すると、以下の診断結果が表示されます。
項目 | 説明 |
---|---|
ケーブルの状態 | 以下のケーブルの状態を検出することができます。 ・OK: 電気的に接続されています。 ・Open: 対向機が接続されていないか、ケーブルが故障しています。 ・Short: 短絡(ショート)が発生しています。 結果はペアごとに表示されます。 |
ケーブル障害位置までの距離 | ケーブルの状態が Open もしくは Short のとき、障害位置までの距離を表示します。 結果はペアごとに表示されます。 |
推定ケーブル長 | ケーブルの状態が全てのペアで OK のとき、推定ケーブル長を表示します。 リンクアップしている場合にのみ測定できます。 |
前回実行したケーブル診断実行結果は show test cable-diagnostics tdr コマンドで確認できます。
診断結果は直前の結果のみ保持され、再度ケーブル診断を実行した場合は結果が上書きされます。
clear test cable-diagnostics tdr コマンドで、直前の実行結果を削除することができます。
関連コマンドについて、以下に示します。
コマンドの詳細は、コマンドリファレンスを参照してください。
操作項目 | 操作コマンド |
---|---|
ケーブル診断の実行 | test cable-diagnostics tdr interface |
ケーブル診断結果の表示 | show test cable-diagnostics tdr |
ケーブル診断結果のクリア | clear test cable-diagnostics tdr |
port1.1に接続されているLANケーブルの診断を実行します。
Yamaha# test cable-diagnostics tdr interface port1.1 ↓ The port will be temporarily down during test. Continue? (y/N): y ↓ Cable-diagnostic is running... Port Pair Status Fault distance Length -------------------------------------------------- port1.1 1 OK - 50 +/- 15 m 2 OK - 3 OK - 4 OK -
前回の診断結果を表示します。
Yamaha# show test cable-diagnostics tdr Last run on Fri Feb 26 10:30:00 2021 Port Pair Status Fault distance Length ------------------------------------------------- port1.3 1 OK - - 2 OK - 3 Open 5 +/- 3 m 4 Open 5 +/- 3 m