〜〜〜 種々の機能拡張にも対応可能 〜〜〜
■中・小規模ネットワークに最適な小型軽量・低価格のISDNルータ
ヤマハ リモートルータ『RT103i』
1998年9月 |
ヤマハ株式会社 |
本社:静岡県浜松市中沢町10−1 |
社長: 石 村 和 清 |
当社は、小型ISDNリモートルータ (LAN間接続装置) の新製品として、 ヤマハ リモートルータ『RT103i』を、10月1日(木)から発売致します。
<製品の概要>
当社は、年々拡大するリモートルータ市場にいち早く対応し、 自社開発のISDN通信用LSIやデータ転送装置の開発などで培ったISDN 関連技術を活かした高性能、小型、低価格のリモートルータとして、 '95年3月に『RT100i』を、昨年2月からはその後継機『RT102i』を発売し、 高い評価を得ています。
このたび発売する『RT103i』は、動作の安定性、使いやすさなどで定評ある 『RT102i』の機能と価格を継承しながら、ソフトウェア(ファームウェア)を動作 させるメモリ容量を『RT102i』の2倍に増やし、今後の機能強化の際にも 対応可能とすると共に、市場ニーズが高まってきているモバイル (移動体通信)環境からの通信(PIAFS [ピアフ] - 注1 ) にも対応させたものです。
また、『RT102i』で好評だった日本語対応による容易な設定や、 NAT、IPマスカレードなどの使いやすいさまざまなインターネット接続機能 は、引き続き全て搭載しています。
なお、ソフトウェアは、継続してバージョンアップを行ない、機能拡張と 使いやすさの向上に努めていきます。また、バージョンアップされた ソフトウェアはインターネット上からダウンロードすることが可能です。
近年、インターネットの発展に伴い、ISDN回線数は'98年3月時点で262万回線、 '99年3月推定では412万回線になると推定されます。また、企業内の LANをISDN回線や専用線を通してインターネットや遠隔地にある支店などの LANに接続するための低価格のリモートルータの販売台数は、 '97年で21万台、'98年で40万台、になると推定されます。(以上当社調べ)
当社では、自社開発のISDN関連技術を背景に、個人・小規模オフィス用 から大規模向け用途まで、数多くの機種をラインナップしております。 高性能・小型・低価格の『RT100i』『RT102i』は、その機能や信頼性の 高さが市場から好評をもって迎えられ、多くのインターネットサービス プロバイダ(接続業者)の推奨機器として採用されています。
また、その他のリモートルータのラインナップとしては、個人・小規模 オフィス用の『RTA50i』、中・大規模企業向けに用途に合わせて機種を 選べる『RT140』シリーズを3モデル、BRIポートを標準で4ポート備えた 『RT200i』などを揃え、さまざまなニーズに合わせた製品を取り揃えています。
詳細は以下の通りです。
<主な特長>
本体を制御し、さまざまなインターネット接続・ネットワーク管理を 行なうソフトウェア(ファームウェア)を動作させるためのメモリ容量を 『RT102i』の2倍に増やしました。これにより、将来のファームウェアによる 新機能【重要なデータが確実に流れるように制御する帯域制御(注2)機能やRSVP(注3)への対応など】の 追加にも柔軟に対処できます。
PHSのPIAFS規格に対応。近年市場ニーズの高まっているモバイル環境からの 通信に対応しています。これによりオフィス外からの電子メール送受信 などのデータ通信が可能です。
プライベートアドレスをグローバルアドレスに変換するNAT (Network Address Translator)、複数のプライベートアドレスをひとつの グローバルアドレスに対応付けするIPマスカレード、大量データは回線 スピードを早く、少ないときは遅くして、通信するデータ量に応じて データの転送速度を切り替えるMP機能(Bandwidth On Demand機能)など、 合理的にインターネットの接続を行なう機能を搭載しています。
UNIXワークステーションやWindowsNTでダイヤルアップユーザの集中・ 一元管理が可能なRADIUS (Remote Authentication Dial In User Service)、 IPアドレス等の割当を自動的に行うことができるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能およびDHCPサーバ機能を 遠隔地から利用できるDHCPリレーエージェント機能により、 効率的なネットワーク管理・運用を可能にしています。
ISDN番号による識別着信(許可した番号からだけの着信)、豊富なパケット フィルタリング機能(必要に応じてデータの発着信を制限)、PAP/CHAP機能 (ユーザID、パスワードが一致しないと通信を拒否)など、万全の セキュリティを実現しています。また、データの暗号化や通信相手の 認証を行うIPsec機能を搭載しているため、インターネットを使ったVPN (Virtual Private Network)構築が可能です。
<価格と発売日>
品 名 | 品 番 | 価 格 (税別) | 発売日 |
---|---|---|---|
ヤマハ リモートルータ | RT103i | 158,000円 | 10月1日(木) |
◎初年度販売予定数 : | 20,000台 |
<主な仕様>
LANインターフェース | 10BASE-T (RJ-45,NORMAL/REVERSE) |
WANインターフェース | ISDNまたは専用線 (64kまたは128kbits/s) |
シリアルインターフェース | RS-232C(DB-9)、1200〜9600bps |
表示 | LED 5個 |
寸法(WDH) | 164×120×30.5(mm) |
重量 | 400g (電源アダプターを除く) |
電源電圧 | AC 100V |
電源周波数 | 50/60Hz |
最大消費電力 | 3.5 W |
サポートプロトコル | IP、IPX、ブリッジ |
<注>
PIAF (PHS Internet Access Forum) で策定された、PHSで32kbpsのデータ通信を 行うための業界標準規格。PIAFSは広義にはリアルタイム通信や画像通信など の用途にも対応できるように、プロトコル自身が拡張可能に設計されていますが、 現在一般に「PIAFS」と称されるものは、データ転送プロトコルのみを指して います。
ルータのインターフェースにより、64kbit/s、128kbit/s、1.5Mbit/sと いったように物理的なデータ転送速度が決まってしまいます。この速度の中で、 色々な種類のデータが転送される為、一定の転送速度が要求されるデータ を流す事が普通はできません。これを解決する為に、特定のデータについて、 一定の転送速度を確保する機能が必要となり、この機能が帯域制御です。 この場合の帯域とはデータ転送量を意味します。
データの流れる経路上にある各ルータに帯域制御を行なわせるプロトコル。