YAMAHA
NEWS RELEASE


〜〜〜 家庭や小規模オフィスからのインターネット接続に最適 〜〜〜

■DSU、TAなど必要な機能を全て内蔵した低価格のオールインワン・ルータ

ヤマハ TA/リモートルータ

ネット・ボランチ       
NET VOLANTE 『RTA50i』



1998年9月
ヤマハ株式会社
本社:静岡県浜松市中沢町10−1
社長: 石 村 和 清


 当社は、小型リモートルータ (ISDN回線によるLAN間接続装置) の新製品と して、ヤマハ TA/リモートルータ NET VOLANTE (ネット・ボランチ) 『RTA50i』を、10月10日(土)から発売致します。

<製品の概要>

 家庭や小規模オフィスからインターネット接続を行う場合、 パソコンが2台以上になると1台づつターミナルアダプタ(以下TA、注1)DSU(注2)装置を用意するよりも、ルータを使って複数台からの 同時接続ができる環境を整えたほうが、配線も簡単でコストも安くなります。

 このたび発売する『RTA50i』は、家庭や小規模オフィスからのISDNを経て インターネットを利用するのに必要な機能を全て盛り込んだダイヤルアップ 接続用のルータです。パソコンのデジタルデータをISDNデータに変換する TA機能、ISDNとの回線接続装置のDSU 機能、パソコンのケーブルの集線機器のハブ(注3) 機能はもちろん、電話やファクシミリ機の接続に必須のアナログポートも 3基備えるなど、ダイヤルアップルータに必要な装備や機能を全て搭載して おり、家庭や小規模オフィスでのISDN回線経由のインターネット接続やLANの 構築がこれ1台で可能な、低価格のオールインワンタイプのルータと なっています。また附属のCD-ROMに、各種設定を簡単に行なえるソフトを 収録しています。

 さらに、複数台 (標準仕様で最大4台) のパソコンからインターネット接続 が可能で、モバイル (移動体通信)環境からの通信( PIAFS [ピアフ] - 注4 )に対応し、フレックスホン、 ボイスワープ、ナンバーディスプレイなど、最新のNTTのサービスにも対応し ています。しかも、停電時にも電話が使用できるよう、乾電池による駆動も 可能です。また、今年12月に予定しているソフトウェア (ファームウェア) の無償バージョンアップでは、電子メールの着信を知らせるメール着信機能、 パソコンからファックスモデム無しにファックスを送ることができる アプリケーションソフト「RVS-COM」への対応を実現する予定です。

 なお、愛称の「NET VOLANTE」 (ネット・ボランチ)は、サッカーチームの中 で、その要として自由に動き回り、フレキシブルな活動を行う “ボランチ” のように、ネットワークを自由に操ることができるという、『RTA50i』の 特長を表したものです。また、本体は黒い立方体に「NET VOLANTE」の ロゴをあしらい、従来の無機質なコンピュータ周辺機器には見られない、 デザイン性を重視したものとなっています。

 近年、インターネットの発展に伴い、ISDN回線数は'98年3月時点で262万回線、 '99年3月推定では412万回線になると推定されます。また、家庭や小規模 オフィスからのインターネット接続を行う低価格ルータの販売台数は、 '97年で21万台、'98年で40万台、になると推定されます。(以上当社調べ)

 当社では、自社開発のISDN通信用LSIやデータ転送装置の開発などで 培ったISDN関連技術を背景に、年々拡大するダイヤルアップルータ市場に いち早く対応し、個人・小規模オフィス用から大規模向けまで用途まで、 数多くのルータの機種をラインナップしています。'95年3月には中・小規模 ネットワーク用の『RT100i』を発売し、以後順調にバージョンアップを 行なっているほか、中・大規模企業向けの用途に合せて機種を選べる 『RT140』シリーズ、上位機種の『RT200i』、そして昨年発売の個人宅・ 小規模オフィス用の高性能、小型、低価格のリモートルータ『RT80i』など を揃え、さまざまなニーズに合せた製品のラインナップで、高い評価を 得ています。

 詳細は以下の通りです。

<主な特長>

  1. インターネット接続、LAN構築に必要な機能を全て搭載したオールイン ワン・ルータ

    家庭や小規模オフィスからのインターネット接続に必要なDSUTA機能、 10BASE-T(注5)LANポート3基とLAN拡張用の アップリンクポート1基によるハブ機能、電話やファックスなどのアナログ 機器を接続できる3基のアナログポート、G4ファクシミリなどデジタル 端末機を接続するS/T点2ポートを搭載。また、INSネット64をはじめ、高速 デジタル専用線、OCN、OCNエコノミー、ODN、DION、シリウスなど、 さまざまな通信環境からのインターネット接続が可能です。

  2. 個人ユーザでも簡単に設定できる簡単設定ソフトウェアを同梱

    附属のCD-ROMには、ユーザーがパソコンと『RTA50i』の設定を行うソフトウェア を同梱。WWWブラウザの画面と連動して、難しいとされていたルータの 設定が初心者でも簡単に行えます。

    また、基本的な使用方法を説明した取扱説明書の他、高度な使用方法を わかりやすく説明した活用ガイドがこのCD-ROMに収録されています。

  3. 多彩な通信環境に対応する充実した機能

    PIAFS対応により、モバイル(移動体通信)からの通信環境からもインターネット 接続を行えるほか、NTTのフレックスホン、ボイスワープ、ナンバーディスプレイ に対応。最新の電話機能を最大限に活用することができます。また、NTTとの オプション契約なしに識別着信、登録した電話番号に別の着信音で着信を知らせる鳴り わけや内線通話など、多彩な機能を搭載しています。また、電話などの アナログポートに接続した機器は、通常、停電などルータ側の電源が落ちる と使用不能になってしまいますが、『RTA50i』では乾電池によるアナログ 1ポート使用も可能なため、停電時にも電話1台が使用できます。

  4. 無償でアップグレード可能なソフトウェア

    さまざまな機能を付加するソフトウェア(ファームウェア)は、当社の ホームページから無償でアップデートをダウンロードすることができます。 なお、今年12月には、メール着信時に本体のLED (発光ダイオード)で知らせる メール着信通知、パソコンで制作したワープロ文書などをファックスモデム 無しにTAでファックス送信できる市販のアプリケーションソフト「RVS-COM」 に対応したアップデータを公開する予定です。

  5. 10BASE-Tによる高速なLAN構築が可能

    10BASE-TのLANインターフェースを3ポートとシリアルポートの擬似LAN 接続で最大4台までのパソコンを、標準で転送速度10Mbpsの高速なLANを 構築することができます。(その際は、それぞれのパソコンにLANボード が搭載されている必要があります)。さらに、アップリンクポートに ハブを接続すれば、5台以上のパソコンも接続可能です。

  6. デザイン性を重視した本体設計

    本体は、AV機器を思わせる黒い立方体で、従来のコンピュータ機器にありがち な無機質なデザインと異なり、デザイン性を重視したものとなっています。 また、表面に「NET VOLANTE」のロゴをあしらい、コンピュータ周辺 機器らしからぬ、家庭の居間や書斎に設置する場合などのインテリア性も 考慮したものとなっています。


<価格と発売日>

品 名 品 番 価 格 (税別) 発売日
ヤマハ TA/リモートルータ RTA50i 49,800円 10月10日


◎初年度販売予定数 : 5万台


<注>

  1. ターミナルアダプタ (TA)

    パソコンのデジタルデータをISDNのデジタルデータに変換する (またはその逆) 機器。ISDNを通じてパソコンをインターネットに 接続するときに必要。端末とDSUの間に接続しますが、 DSU内蔵型、非内蔵型や、パソコン内部に搭載するボード型のものもあります。

  2. DSU

    回線接続装置で、Digital Service Unitの略。国際規格である ISDNの規格にあわせて作られたISDN装置 (TA、デジタル電話、デジタルG4 ファクシミリなど) をISDN回線と接続するために必要です。

  3. ハブ (Hub)

    LANケーブルを集中して接続する集線装置。 小さなLANの場合はハブ1台で簡単なLANを構築することが可能です。 モジュラージャックが複数付いており、10BASE-Tで使用されます。

  4. PIAFS

    PIAF (PHS Internet Access Forum) で策定された、PHSで32kbpsのデータ通信を 行うための業界標準規格です。PIAFSは広義にはリアルタイム通信や画像通信など の用途にも対応できるように、プロトコル自身が拡張可能に設計されていますが、 現在一般に「PIAFS」と称されるものは、データ転送プロトコルのみを指して います。

  5. 10BASE-T

    LANのケーブルや接続方法に関する規格の一つです。電話線に似たツイストペ ア線を使用し、転送速度は10Mbit/s。


<主な仕様>

LANインターフェース 10BASE-T 3ポート (UpLink可)、 端子形状8ピンモジュラージャック
WANインターフェース
BRIU点1ポート端子形状6ピンモジュラージャック
BRIS/T点2ポート端子形状8ピンモジュラージャック
対応回線INSネット64、高速デジタル専用線

OCN、ODN、DION、シリウスなど
シリアルインターフェース 1ポート、RS-232C、端子形状9ピン DCE、
DTE速度 230.4kbps、
V.110速度 57.6kbps
アナログインターフェース 3ポート、端子形状6ピンモジュラージャック
DSU 内蔵、切離スィッチ、極性反転スィッチ
動作環境 周囲温度0〜40℃、周囲湿度10〜90% (結露無きこと)
同時接続、接続設定個所 2対地、500個所
ルーティング対象プロトコル IP
ルーティングプロトコル RIP、RIP2
WANプロトコル PPP、MP、BACP
セキュリティ PAP、CHAP
設定方法 WWWブラウザのGUI画面から設定
プログラムのアップデート TFTPによるダウンロード
(最新プログラムはホームページ上に公開)
ロギング機能 メモリに蓄積、SYSLOGでの出力
ログの内容 ISDN呼制御、フィルタリングされたパケット、料金情報など
データ圧縮 Stac LZS、VJC
アドレス変換 NAT、IPマスカレード
その他LAN機能 PIAFS対応、コールバック、DHCP、☆メール着信通知
その他シリアル機能 擬似LAN機能、☆RVS-COM対応
その他アナログ機能 フレックスホン対応、
ボイスワープ対応、
ナンバーディスプレイ対応、
擬似コールウェイティング、
擬似フレックスホン、
識別着信、
鳴りわけ、
内線通話
電源 AC 100V、50/60Hz、消費電力 最大10W、
電源スィッチ
単3形アルカリ乾電池8本 (停電時アナログ1ポート使用可)
外形寸法、重量 幅104×高131×奥130(mm)、800g (本体のみ、乾電池を除く)
付属品 ISDN回線ケーブル(3m)、
RS-232Cケーブル(1.5m)、
25P-9P変換アダプタ、9P-8PMac変換ケーブル、
LANケーブル(3m)、
取扱説明書、アンケートハガキ、保証書、
CD-ROM (かんたんパソコン設定ソフト、
取扱説明書、活用ガイド、設定例集、コマンドリファレンス)

*☆印は98年12月より対応予定です。
*Stac LZSはHi/fn社より技術導入しています。
*かんたんパソコン設定ソフトはWindows95、98/PowerMacintosh漢字Talk7.5.3以降対応






この件に関するお問い合わせ先


 ヤマハ株式会社


 

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      Phone. 0539−63−0082

 

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