YAMAHA
NEWS RELEASE



〜〜〜 インターネット・LAN間接続のためのルータ製品群を大幅に強化 〜〜〜

■個人宅・小規模オフィスからのインターネット接続に最適  

ヤマハリモートルータ『RT80i』 



■中・大規模企業の多数拠点間のネットワークに最適な高信頼性

ヤマハリモートルータ『RT140i』


〜10月15日から順次発売開始〜


1997年9月
ヤマハ株式会社
本社:静岡県浜松市中沢町10−1
社長: 石 村 和 清


 当社は、小型リモートルータ (LAN間接続装置) の新製品として、ヤマハリモートルータ 『RT80i』を10月31日(金)から、同『RT140i』を、 10月15日(水)から発売致します。

<製品の概要>

 リモートルータは、LAN (Local Area Network = 構内情報通信網) をISDN回線や専用線を 通してインターネットや遠隔地の他のLANに接続するために必要な機器です。ここ数年の インターネットへの接続数の爆発的な伸びにより、このリモートルータの市場は、急速に 拡大しています。
 当社では、こうした市場動向にいち早く対応し、自社開発のISDN通信用LSIやデータ 転送装置の開発などで培ったISDN関連技術を活かした高性能、小型、低価格の リモートルータとして、'95年3月に 『RT100i』 を、今年2月からはその後継機 『RT102i』 を発売してきました。この2機種は設定や保守の容易さ、使いやすさも相まって、多くの インターネットサービスプロバイダ (接続業者) に推奨機器として採用されるなど、 信頼性の高いリモートルータとして、高い評価を得ています。また、昨年10月には 上位機種として 『RT200i』 を発売し、好評を得ています。

 今回発売する『RT80i』および『RT140i』は、この実績のある『RT100i』『RT102i』 『RT200i』の機能を継承しながら、当社が新たに開発した複数のISDN通信用LSIの採用 とこれらの製品で培ったハードウェア、ソフトウェア資産の活用により、高機能ながら 低価格を実現したものです。いずれの製品も、ISDN通信に必須な DSU (注1) を内蔵し、設定が容易な日本語対応のインターフェースを実現 したほか、市場ニーズが高まっているモバイル(移動体通信)環境からの通信 (PIAFS-注2) にも対応し、個人宅・小規模オフィスからのインターネット 接続から、中・大規模企業の多数拠点間のネットワークまで、幅広いユーザーニーズに 対応が可能です。
 『RT80i』は、個人宅・小規模オフィスからISDNを通じてインターネットに接続する ために必要な機能を内蔵したオールインワンタイプの本格派リモートルータで、 DSU内蔵のリモートルータとしては業界最低価格を実現しています。
 インターネット接続はもちろん、アナログポート (アナログ回線接続端子) を2ポート 装備し、電話、ファクシミリなどのアナログ通信機器を直接接続することができます。 またS/Tインターフェース (注3) を装備しているため、 ルータ本体を含め最大8台のデジタル通信機器を接続できます。
 通常、パソコンをISDNに接続するためには、1台につき1基の ターミナルアダプタ (以下TA、注4) が必要になりますが、『RT80i』を 利用することにより、複数台のパソコンをTAを使わずにISDNを通じてインターネットに 接続することができます。
 一方、『RT140i』は、WANインターフェースとしてBRI (注5) を2ポート (DSU内蔵) 装備した、中・大規模ネットワークに最適なリモートルータです。
 LAN側のネットワークの高速化に対応し、高速LANインターフェースの「100BASE-TX」を サポートしています。
 WANインターフェースとしてBRIを2ポート (DSU内蔵) 装備したリモートルータとしては 業界最低価格を実現しています。

 当社では、現行製品である『RT102i』『RT200i』に加え、今回の『RT80i』『RT140i』を ラインナップに加えることにより、個人ユーザーから大企業まで、幅広いユーザーニーズに 対応し、今後もリモートルータの分野で業界をリードしていきたいと考えています。

 詳細は以下の通りです。

<主な特長>

●『RT80i』、『RT140i』に共通の特長

  1. 定評ある『RT102i』『RT200i』の機能を継承した高機能、本格派リモートルータ
    日本語による容易な設定、新機能やユーザーニーズを積極的に取り込んだ迅速な ファームウェア (本体内に組み込まれたソフトウェア) のバージョンアップなど、 業界で高い評価を得ている『RT』シリーズの数々の優れた機能を継承しています。

  2. PIAFS対応により、モバイル環境からの通信に対応
    PHSのPIAFS規格に対応。近年市場ニーズの高まっているモバイル環境からの通信に 対応しており、これによりオフィス外からの電子メール等のデータ通信が可能です。

  3. 自社製LSIの採用などにより、低価格を実現
    自社開発によるISDN通信用LSIの複数採用、および蓄積された技術、資産、ノウハウを ベースにコストダウンを図り、高い機能を搭載しながら、いずれの製品もクラス最低価格を 実現し、優れたコストパフォーマンスを誇ります。

  4. 多彩な回線に対応
    ISDN、専用線 (64k/128kbit/s、DA64/128) 、フレームリレー (『RT140i』のみ) 、 OCNをはじめとするキャリア系インターネット接続に対応。

  5. DSU内蔵
    DSU内蔵により、別途DSUを購入する必要がなく経済的です。また、 S/Tインターフェースの入出力切り替えが可能なので回線の増設の際も容易に移設可能です。

●『RT80i』の特長

  1. 個人宅・小規模オフィスからのISDN回線を通じたインターネット接続に必要な機能を1台で装備
    DSU内蔵、アナログポートを2ポートとS/Tインターフェースを装備し、個人宅・小規模 オフィスからISDN回線を通じたインターネット接続に必要な機能を搭載しています。

  2. GUIによる容易な設定
    従来は専門的な知識がないと難しかったルータの設定が、WebブラウザによるGUI (グラフィカル・ユーザー・インターフェース) での簡単設定を実現、パソコンへの 設定もルータが必要な情報を自動的に設定するので必要最小限で済みます。

  3. 豊富なアナログポート機能
    アナログポートを2ポート装備。電話、ファクシミリなどが接続できます。 フレックスホンにフル対応し、内線通話機能など便利な機能をサポートしています。

●『RT140i』の特長

  1. WANインターフェースとして、BRIを2ポート(DSU内蔵)装備
    BRIを2ポート装備しており、各BRIにISDN、専用線を任意に組み合わせて利用できます。 これにより、専用線のISDNによるバックアップ、MPによる高速な通信が可能です。

  2. 柔軟なネットワーク構築が可能
    ISDN、専用線に加え、近年利用が高まっているフレームリレーに対応しており、 用途に応じたネットワークの構築が可能です。ルーティング対象プロトコルは、 主要なプロトコルであるIP、IPX (注6) に対応。 ブリッジ機能もあります。

  3. 高速LANインターフェースに対応
    現在のLANの標準的であるインターフェース「10BASE-T」はもちろん、 その10倍の容量を持ち、今後普及すると思われる「100BASE-TX」にもいち早く 対応しています。


<価格と発売日>

品 名 品 番 価 格 (税別) 発売日
ヤマハリモートルータ RT80i 66,800円 10月31日
RT140i 268,000円 10月15日

◎初年度販売予定数 : 『RT80i』
『RT140i』
5万台
1万台

<主な仕様>


RT80i RT140i
LANインターフェース 10BASE-T
(RJ-45,NORMAL/REVERSE)
10BASE-Tまたは100BASE-TX
(RJ-45,NORMAL/REVERSE)
WANインターフェース ISDNまたは専用線
(64kまたは128kbit/s)×1ポート
ISDNまたは専用線
(64kまたは128kbit/s)×2ポート
フレームリレー利用可
シリアルインターフェース RS-232C(DB-9、9600 bit/s) RS-232C(DB-9、1200〜9600 bit/s)
DSU 内蔵×1 内蔵×2
アナログポート 2
S/Tインターフェース 1(入出力切換可) 2(各入出力切換可)
表示 LED6個 LED10個
外形寸法(WDHmm) 297×210×36 300×236×84.2
重量 1.1kg 3.3kg
定格電源電圧 AC100V・50/60Hz
消費電力 最大11W 11W
サポートプロトコル IP IP,IPX(代理応答機能有)、
ブリッジ機能有
その他機能 セキュリティ機能 フィルタリング、発信者番号通知
PAP/CHAP、パスワード
アドレス変換機能 NAT、IPマスカレード
BOD機能 MP、BACP
設定方法 Webブラウザ、コマンドライン コマンドライン
PIAFS 対応


<注>

  1. DSU
    回線接続装置で、Digital Service Unitの略。国際規格であるISDNの規格にあわせて 作られたISDN装置 (TA、デジタル電話、デジタルG4ファクシミリなど) を電話回線と 接続するために必要。

  2. PIAFS
    PIAF (PHS Internet Access Forum) で策定された、PHSで32kbpsのデータ通信を 行うための業界標準規格。PIAFSは広義にはリアルタイム通信や画像通信などの用途にも 対応できるように、プロトコル自身が拡張可能に設計されているが、現在一般に「PIAFS」 と称されるものは、データ伝送プロトコルのみを指す。

  3. S/Tインターフェース
    ISDNにデジタル通信機器を接続するときの、DSUとデジタル通信機器との間を規定した インターフェース仕様の名称。

  4. ターミナルアダプタ (TA = Terminal Adapter)
    パソコンのデジタルデータをISDNのデシタルデータに変換する (またはその逆) 機器。 ISDNを通じてパソコンをインターネットに接続するときに必要。パソコンの周辺機器 としてDSU内蔵型、非内蔵型があり、パソコン内部に搭載するボード型のものもある。

  5. BRI
    ISDNでは、伝送速度の異なる二つのサービスが提供されている。そのうちのひとつが基本 インターフェース「BRI」 (Basic Rate Interface) であり、64kbit/sの情報チャンネル (Bチャンネル) を2つと、16kbit/sの信号チャンネル (Dチャンネル) を1つ持っている。

  6. IP、IPX
    IPはインターネット上で標準的に使われている通信プロトコル。IPXは、ノベル社の ネットワークソフトウェア「NetWare」で使われているプロトコル。

<参考:ヤマハリモートルータの商品ラインアップ>

品番 主な用途 価格
RT200i 本・支店、拠点間多数対地接続 980,000円
RT140i 268,000円
RT102i インターネット接続、本・支店、拠点間少数対地接続 158,000円
RT80i インターネット接続 66,800円






この件に関するお問い合わせ先


 ヤマハ株式会社


 

■一般の方のお問い合わせ先


      システム機器事業部 営業部
      〒438-01 静岡県磐田郡豊岡村松之木島203
      Phone. 0539−63−0082

 

■報道関係のお問い合わせ先


      広報部 三幡、萩原、星野、伊藤
      〒108 東京都港区高輪2−17−11
      Phone. 03−5488−6601