9.2.3 トラストモードの設定

[書式]

[パラメーター]

mode : トラストモード
設定値 説明
cos 送信キューをCoS値に基づいて決定する
dscp 送信キューをDSCP値に基づいて決定する
port-priority 受信ポートに設定された優先度を適用する

[初期設定]

qos trust cos

[入力モード]

インターフェースモード

[説明]

LAN/SFPポートおよび論理インターフェースのトラストモードを設定する。

no形式で実行した場合、初期値(CoSトラストモード)を設定する。

トラストモードがcosの場合は、受信フレームのCoS値を使用して送信キューの決定を行い、dscpの場合は、受信フレームのDSCP値を使用して送信キューの決定を行う。port-priorityの場合は、受信インターフェースに設定された優先度に基づいて、送信キューの決定を行う。

CoS値やDSCP値、受信ポートに対応付ける送信キューは、以下のコマンドで変更することができる。
トラストモード 送信キュー決定に使用する設定値 対応コマンド
CoS CoS-送信キューID変換テーブル qos cos-queue
DSCP DSCP-送信キューID変換テーブル qos dscp-queue
Port Priority 受信ポートごとに設定された優先度 qos port-priority-queue
なお、QoSの一連の処理の中で、送信キューを決定する(変更する)タイミングは4種類ある。
  1. 送信キュー割り当て時
  2. クラスマップによる送信キュー指定
  3. クラスマップによるプレマーキング指定
  4. クラスマップによるリマーキング指定
2, 3, 4 はトラストモード"CoS"または"DSCP"の場合のみ指定可能であり、いずれの場合も自身のトラストモードに対応する「送信キューID変換テーブル」を参照することにより、送信キューが割り当てられる。

[ノート]

本コマンドを実行するには、QoSを有効にしておくこと。

LAN/SFPポートおよび論理インターフェースにポリシーマップが適用されている場合、トラストモードの変更はできない。

トラストモードが異なるLAN/SFPポートは論理インターフェースとして束ねることはできない。

論理インターフェースに所属しているLAN/SFPポートはトラストモードの変更はできない。ただし、スタートアップコンフィグ上の論理インターフェースに所属しているLAN/SFPポートの設定は、最若番ポートの設定が論理インターフェースに適用される。

QoS機能では、トラストモードによって実行制限があるものや、表示結果の異なるものがある。

[設定例]

LAN/SFPポートおよび論理インターフェースのトラストモードをDSCPに設定する。
SWX3100(config-if)#qos trust dscp
LAN/SFPポートおよび論理インターフェースのトラストモードをデフォルト(CoS)に設定する。
SWX3100(config-if)#no qos trust