4.13.5 RMONアラームグループの設定

[書式]

[パラメーター]

index : <1-65535>
アラームグループのインデックス(alarmIndex)
variable : 監視対象MIBオブジェクト(alarmVariable)
 
interval : <1-2147483647>
サンプリング間隔(秒)(alarmInterval)
type : サンプリング種別(alarmSampleType)
設定値 説明
absolute 絶対値による比較。サンプル値としきい値を直接比較する
delta 相対値による比較。最新サンプル値と前回サンプル値の差をしきい値と比較する

(省略した場合 : absolute)

rising_threshold : <1-2147483647>
上限しきい値(alarmRisingThreshold)
rising_event_index : <1-65535>
イベントインデックス(alarmRisingEventIndex)
falling_threshold : <1-2147483647>
下限しきい値(alarmFallingThreshold)
falling_event_index : <1-65535>
イベントインデックス(alarmFallingEventIndex)
startup : <1-3>
アラームの最初の判定で使用するしきい値(alarmStartupAlarm)
設定値 説明
1 上限しきい値のみ使用する(risingAlarm)
2 下限しきい値のみ使用する(fallingAlarm)
3 上限しきい値、下限しきい値の両方を使用する(risingOrFallingAlarm)

(省略した場合 : 3)

owner : アラームグループのオーナー名(alarmOwner)
127文字以内

(省略した場合 : RMON_SNMP)

[初期設定]

なし

[入力モード]

グローバルコンフィグレーションモード

[説明]

RMONのアラームグループの設定を有効にする。

variableには、RMONのアラームグループの監視対象MIBオブジェクトを設定する。variableは、etherStatsEntry(.1.3.6.1.2.1.16.1.1.1)のMIBオブジェクトのうち、カウンタ型を持つMIBオブジェクトのみ指定可能。以下の3つの形式で指定が可能。
  • etherStatsEntry.X.Y
  • (etherStatsEntry下のOID名).Y
  • .1.3.6.1.2.1.16.1.1.1.X.Y
例えば、etherStatsPkts.1(.1.3.6.1.2.1.16.1.1.1.5.1)を設定する場合、以下のいずれの形式でも設定可能。
形式 説明
etherStatsEntry.X.Y etherStatsEntry.5.1
(etherStatsEntry下のOID名).Y etherStatsPkts.1
.1.3.6.1.2.1.16.1.1.1.X.Y .1.3.6.1.2.1.16.1.1.1.5.1
rising_thresholdまたは、falling_thresholdのどちらかのみを設定する形式を使用可能。この場合、設定が省略されているパラメータには、以下の値が設定される。
  • rising_thresholdのみ使用
    • falling_threshold : rising_threshold と同じ値
    • falling_event_index : rising_event_index と同じ値
    • startup : 1(上限しきい値のみ使用する)
  • falling_thresholdのみ使用
    • rising_threshold : falling_threshold と同じ値
    • rising_event_index : falling_event_index と同じ値
    • startup : 2(下限しきい値のみ使用する)

本コマンドを設定した場合、RMON MIBの alarmTable が取得できるようになる。

no形式で実行した場合は、設定値を削除する。

[ノート]

RMON機能でアラームグループの設定を有効にするためには、本コマンドに加えて、システム全体でもRMON機能を有効にする必要がある。

variableに指定するMIBオブジェクトは、イーサネット統計情報グループのMIBオブジェクトである。対象のインデックスを持つイーサネット統計情報グループが作成されていない場合、本コマンドはエラーとなる。

イーサネット統計情報グループは、rmon statisticsコマンドにて作成可能。本コマンドで使用しているイーサネット統計情報グループが削除された場合、本コマンドも削除される。

イベントのインデックスは、rmon eventコマンドで設定したインデックスを指定する。本コマンドで使用しているイベントグループが削除された場合、本コマンドも削除される。

rising_thresholdのしきい値は、falling_thresholdのしきい値以上の値でなければならない。

本コマンドを上書きした場合、これまでのサンプリングデータを削除したうえで、再度サンプリングを開始する。

システム全体のRMON機能を無効にした場合、サンプリングが中断される。その後、システム全体のRMON機能を有効にした場合、これまでのサンプリングデータを削除したうえで、再度サンプリングを開始する。

[設定例]

以下の条件で、RMONのアラームグループの設定を有効にする。
  • 監視対象MIBオブジェクトは、etherStatsPkts.1。
  • サンプリング間隔は、180秒。
  • サンプリング種別は、delta。
  • 上限しきい値は3000、上限しきい値を上回ったときのイベントは1。
  • 下限しきい値は2000、下限しきい値を下回ったときのイベントは1。
SWX3100(config)#rmon alarm 1 etherStatsPkts.1 interval 180 delta rising-threshold 3000 event 1 falling-threshold 2000 event 1