スイッチングハブを持つ LAN インタフェース内の複数のポートの物理リンクを集約し、一つの論理リンクを形成する。集約対象ポートに接続された複数の LAN ケーブルは、仮想的に 1 本の LAN ケーブルと見なされるようになる。なお、集約されたポートの中で実際にパケットが出力されるポートは、パケットの宛先 MAC アドレスと送信元 MAC アドレスを基に決められる。
同一の LAN インタフェースに属するポートを集約させることができる。一つのポートを複数の論理リンク (複数のリンク識別子) に従属させることはできない。
集約対象の各ポートで学習した MAC アドレスは同一の論理リンクに属する全ポートで共有され、常に一番大きいポート番号の MAC アドレステーブルに保持される。これは、一番大きいポート番号の物理リンクがダウンしている状態においても同じである。そのため、show status switching-hub macaddress コマンドでは常に一番大きいポート番号の欄にまとめて MAC アドレスが表示される。show arp コマンドや ARP ログで表示されるポート番号も同様に、MAC アドレスを学習したポートが集約対象になっている場合は常に一番大きいポート番号となる。
LAN 分割機能、ポート分離機能、ポートミラーリング機能との併用が可能である。ただし、LAN 分割機能またはポート分離機能と併用する場合は、分割または分離したスイッチポートと同一のセグメントに属するポートのみを集約させることができる。
フレキシブル LAN/WAN ポートに対応した機種では、port に指定した集約対象のポートが interface に指定した LAN インターフェースにマッピングされていない場合、入力エラーにはならないがリンクアグリゲーションが正常に機能しない。本コマンドの設定前に、集約対象のポートが同一 LAN インターフェースにマッピングされるように lan flexible-port コマンドを設定しておく必要がある。
RTX1300 では、1つの論理リンクに最大8ポートを集約できる。また、論理リンク上でパケットの出力ポートが分散していれば、論理リンク全体として利用できる帯域が集約したポートの分だけ増加する。
パケットのループを避けるため、リンク相手機器の設定も含め、先にリンクアグリゲーションの設定を済ませてから LAN ケーブルを結線することに注意する。
RTX5000、RTX3500 は、このコマンドを実行すると、対象の LAN インタフェースのみがリセットされる。
RTX3510、RTX1300 は、このコマンドを実行すると、すべての LAN インタフェースがリセットされる。
RTX1220、RTX1210 は、このコマンドを実行すると、LAN1 インタフェースのみがリセットされる。
RTX1300 では、Rev.23.00.04 以降で使用可能。
# lan link-aggregation static 1 lan1:1 lan1:2
# lan link-aggregation static 2 lan1:3 lan1:4
# lan link-aggregation static 3 lan2:1 lan2:2 lan2:3 lan2:4