15.48.1 SA の寿命の設定

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]


各 SA の寿命を設定する。

kbytes パラメーターを指定した場合には、 second パラメーターで指定した時間が経過するか、指定したバイト数のデータを処理した後に SA は消滅する。 kbytes パラメーターは sa パラメーターとして ipsec-sa (child-sa) を指定したときのみ有効である。SA の更新は kbytes パラメーターに設定したバイト数の 75% を処理したタイミングで行われる。また、IPsec SA (CHILD SA) が更新されたとき、古くなった既存の IPsec SA (CHILD SA) の寿命が 30 秒以上である場合は、寿命が 30 秒に短縮される。

rekey パラメーターは SA を更新するタイミングを決定する。例えば、 second パラメーターで 20000 を指定し、 rekey パラメーターで75%を指定した場合には、 SA を生成してから 15000 秒経過したときに新しい SA を生成する。 rekey パラメーターは second パラメーターに対する比率を表すもので、 kbytes パラメーターの値とは関係がない。

sa パラメーターで isakmp-sa (ike-sa) を指定したときに限り、rekey パラメーターで 'off' を設定できる。このとき、 IPsec SA (CHILD SA) を作る必要がない限り、 ISAKMP SA (IKE SA) の更新を保留するので、 ISAKMP SA (IKE SA) の生成を最小限に抑えることができる。

その他、動作するIKEのバージョンによって異なる、本コマンドの影響、注意点については以下の通り。


forced-reduction オプションに時間を指定すると、SA を更新した際に古くなった既存の SA の寿命を強制的に設定値に変更し、消滅までの時間を早めることができる。ただし、IPsec SA (CHILD SA) で kbytes パラメーターにバイト寿命値を指定している場合は、del_time パラメーターで 31 秒以上の値を設定していても、短縮される値は 30 秒となる。また、IKEv1 では寿命が設定値よりも短い場合は変更しない。

ISAKMP SA (IKE SA) の寿命が IPsec SA (CHILD SA) の寿命より先に尽きた場合は、ISAKMP SA (IKE SA) の寿命値を IPsec SA (CHILD SA) の寿命値に合わせる。

なお、このコマンドを設定しても、すでに存在する SA の寿命値は変化せず、新しく作られる SA にのみ、新しい寿命値が適用される。

[ノート]


forced-reduction オプションは以下の機種およびリビジョンで使用可能。
RTX830 は Rev.15.02.27 以降。
RTX1220 は Rev.15.04.05 以降。
RTX1300 は Rev.23.00.05 以降。
RTX3510 は すべてのリビジョン。
RTX5000、RTX3500 は Rev.14.00.34 以降。

[拡張ライセンス対応]

拡張ライセンスをインポートすると、以下のパラメーターに入力できる上限値が拡張される。

[適用モデル]

RTX5000, RTX3510, RTX3500, RTX1300, RTX1220, RTX1210, RTX830