15.4 IKE で受信した ID を基とした経路を自動的に追加するか否かの設定

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]

セキュリティ・ゲートウェイの Responder として動作する場合に、IKEv1 のフェーズ 2 でセキュリティ・ゲートウェイの Initiator から受信した ID(IPv4 アドレス、または、IPv4 ネットワークアドレス) を基にした経路を、自動的に追加するか否かを設定する。

本コマンドは、トンネルが IPsec のトンネルモードで動作しており、かつ、鍵交換に IKEv1 を使用し、IKE のネゴシエーションをアグレッシブモードで行っているときのみ有効となる。

経路の追加 / 削除は IPsec トンネルの UP / DOWN に連動しており、送信用の IPsec SA が確立したときに経路が追加され、送信用のIPsec SA が削除されると経路も削除される。

[ノート]

IKEv1 のフェーズ 2 で ID の交換を行わなかった場合は経路を追加しない。IKEv1 のフェーズ 2 で交換した ID が IPv6 であった場合は経路を追加しない。本コマンドの設定を変更すると、SAが削除され、IKE の状態が初期化される。本コマンドは IKEv1 でのみ有効であり、IKEv2 の動作に影響を与えない。本コマンドはトンネルモードかつアグレッシブモードで有効であり、トランスポートモードの動作およびメインモードの動作に影響を与えない。

セキュリティ・ゲートウェイの Initiator として使用するルーターには、IKEv1 のフェーズ 2 で ID を送信するためにローカル ID とリモート ID の設定を以下のいずれかの方法で行う必要がある。なお、マルチポイントトンネルでは 1 の方法で設定する必要がある。

  1. ipsec ike local id コマンド、および、ipsec ike remote id コマンドの両コマンドで設定する
  2. ipsec sa policy コマンドの local-id パラメーター、および、remote-id パラメーターの両パラメーターで設定する

ipsec sa policy コマンドの local-id / remote-id パラメーターと ipsec ike local id / ipsec ike remote id コマンドの両方に ID が設定されている場合は、ipsec sa policy コマンドの local-id / remote-id パラメーターに設定した ID が IKEv1 のフェーズ2で送信される。


RTX1300 は Rev.23.00.09 以降で使用可能。

[拡張ライセンス対応]

拡張ライセンスをインポートすると、以下のパラメーターに入力できる上限値が拡張される。

[適用モデル]

RTX3510, RTX1300