15.1.5 DHCP 予約アドレスの設定

[書式]


[設定値及び初期値]


[説明]

IP アドレスを割り当てる DHCP クライアントを固定的に設定する。

Rev.8.03 以降のファームウェアでは、IP アドレスを固定せずにクライアントだけを指定することもできる。この形式を削除する場合はクライアント識別子を省略できない。

[ノート]

IP アドレスは、scope_num パラメータで指定された DHCP スコープ範囲内でなければならない。1 つの DHCP スコープ内では、1 つの MAC アドレスに複数の IP アドレスを設定することはできない。他の DHCP クライアントにリース中の IP アドレスを予約設定した場合、リース終了後にその IP アドレスの割り当てが行われる。


ipcp の指定は、同時に接続できる B チャネルの数に限られる。また、IPCP で与えるアドレスは LAN 側のスコープから選択される。

コマンドの第 1 書式を使う場合は、あらかじめ dhcp server rfc2131 compliant on あるいは use-clientid 機能を使用するよう設定されていなければならない。また dhcp server rfc2131 compliant off あるいは use-clientid 機能が使用されないよう設定された時点で、コマンドの第 2 書式によるもの以外の予約は消去される。

コマンドの第 1 書式でのクライアント識別子は、クライアントがオプションで送ってくる値を設定する。type パラメータを省略した場合には、type フィールドの値も含めて入力する。type パラメータにキーワードを指定する場合には type フィールド値は一意に決定されるので Client-Identifier フィールドの値のみを入力する。

コマンドの第 2 書式による MAC アドレスでの予約は、クライアントの識別に DHCP パケットの chaddr フィールドを用いる。この形の予約機能は、RT の設定が dhcp server rfc2131 compliant off あるいは use-clientid 機能を使用しない設定になっているか、もしくは DHCP クライアントが DHCP パケット中に Client-Identifier オプションを付けてこない場合でないと動作しない。

クライアントが Client-Identifier オプションを使う場合、コマンドの第 2 書式での予約は、dhcp server rfc2131 compliant on あるいは use-clientid パラメータが指定された場合には無効になるため、新たに Client-Identifier オプションで送られる値で予約し直す必要がある。

コマンドの第2書式で1つのOUI(ベンダーID)を複数設定することができる。OUI(ベンダーID)設定とMACアドレス設定の両方がある場合、MACアドレス設定を優先する。

OUI(ベンダーID)設定は以下のファームウェアで指定可能。
RTX5000 / RTX3500 Rev.14.00.26 以降
RTX1210 Rev.14.01.28以降
RTX830 Rev.15.02.03以降

Rev.10.00 系以前、 RTX1200 の Rev.10.01.71 以前、 RTX810 の Rev.11.01.28 以前、 RTX5000 / RTX3500 の Rev.14.00.21 以前、および、 RTX1210 の Rev.14.01.20 以前では、dhcp scope コマンドを実行した場合に、同一のスコープ ID を持つ以下のコマンドの設定が消去される。
  • dhcp scope bind
  • dhcp scope option

[設定例]

A. # dhcp scope bind 1 192.168.100.2 ethernet 00:a0:de:01:23:45
B. # dhcp scope bind 1 192.168.100.2 text client01
C. # dhcp scope bind 1 192.168.100.2 01 00 a0 de 01 23 45 01 01 01
D. # dhcp scope bind 1 192.168.100.2 00:a0:de:01:23:45
E. # dhcp socpe bind 1 192.168.100.2-192.168.100.19 00:a0:de:*
1. dhcp server rfc2131 compliant on あるいは use-clientid 機能を使用する設定の場合
  • A. B. C. の書式では、クライアントの識別に Client-Identifier オプションを使用する。
  • D. の書式では DHCP パケットの chaddr フィールドを使用する。ただし、Client-Identifier オプションが存在する場合、この設定は無視される。


DHCP サーバーは chaddr フィールドの値より Client-Identifier オプションの値の方が優先して使用される。
show status dhcp コマンドを実行してクライアントの識別子を確認することで、クライアントが Client-Identifier オプションを使っているか否かを判別することも可能である。


  • リースしているクライアントとして MAC アドレスが表示されていれば Client-Identifier オプションは使用していない
  • リースしているクライアントとして十六進数の文字列、あるいは文字列が表示されていれば、Client-Identifier オプションが使われている Client-Identifier オプションを使うクライアントへの予約は、ここに表示される十六進数の文字列あるいは文字列を使用する
2. dhcp server rfc2131 compliant off あるいは use-clientid 機能を使用しない場合
  • A. B. C. の書式では指定できない。Client-Identifier オプションは無視される。
  • D. の書式では DHCP パケットの chaddr フィールドを使用する。


なお、クライアントとの相互動作に関して以下の留意点がある。


  • 個々の機能を単独で用いるとクライアント側で思わぬ動作を招く可能性があるため、dhcp server rfc2131 compliant on あるいは dhcp server rfc2131 compliant off で使用することを推奨する。
  • ルーターの再起動やスコープの再設定によりリース情報が消去されている場合、アドレスの延長要求をした時やリース期間内のクライアントを再起動した時にクライアントが使用する IP アドレスは変わることがある。

    これを防ぐためには dhcp server rfc2131 compliant on ( あるいは remain-silent 機能を有効にする ) 設定がある。
    この設定にすると、ヤマハルーターがリース情報を持たないクライアントからの DHCPREQUEST に対して DHCPNAK を返さず無視するようになる。
    この結果、リース期限満了時にクライアントが出す DHCPDISCOVER に Requested IP Address オプションが含まれていれば、そのクライアントには引き続き同じ IP アドレスをリースすることができる。

E.の書式では、OUI(ベンダーID)のみ指定し、そのOUI(ベンダーID)を持つ機器にのみIPアドレスを割り当てることができる。

[適用モデル]

RTX5000, RTX3500, RTX3000, RTX1500, RTX1210, RTX1200, RTX1100, RTX830, RTX810, RT250i, RT107e, SRT100