34.6 指定インタフェースの OSPFv3 エリア設定

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]


指定したインタフェースの属する OSPFv3 エリアを設定する。NAME パラメータの type はインタフェースの接続するリンクがどのようなタイプであるかを設定する。parameters では、リンクパラメータを設定する。パラメータは NAME=VALUE の形で指定され、以下の種類がある。

NAME VALUE 説明
type broadcast ブロードキャスト型
point-to-point ポイント・ポイント型
passive   インタフェースに対して、OSPFv3 パケットを送信しない。該当インタフェースに他の OSPFv3 ルーターがいない場合に設定する。
cost コスト (1...65535)


インタフェースのコストを設定する。初期値はインタフェースの種類と回線速度によって決定される。LAN インタフェースの場合は 1、トンネルインタフェースの場合は 1562、PP インタフェースの場合は、バインドされている回線の回線速度を S[kbit/s]とすると、以下の計算式で決定される。例えば、64kbit/s の場合は 1562、1.536Mbit/s の場合には 65 となる。
cost=100000/S

priority 優先度 (0...255) 指定ルーター選択の際の優先度を設定する。値が大きいルーターが指名ルーターに選ばれる。0 を指定すると指定ルーターに選ばれなくなる。
retransmit-interval 秒数 (1...65535) LSA を連続して送る場合の再送間隔を秒単位で指定する。
transmit-delay 秒数 リンクの状態が変わってから LSA を送信するまでの時間を秒単位で設定する。
hello-interval 秒数 (1...65535) HELLO パケットの送信間隔を秒単位で設定する
dead-interval 秒数 (1...65535) 近隣ルーターから HELLO を受け取れない場合に、近隣ルーターがダウンしたと判断するまでの時間を秒単位で設定する。

[ノート]


・NAME パラメータの type について
NAME パラメータの type として、LAN インタフェースは broadcast のみが設定できる。PP インタフェースで PPP を利用する場合や、トンネルインタフェースを利用する場合は、point-to-point のみが設定できる。


・passive について
passive は、インタフェースが接続しているリンクに他の OSPFv3 ルーターが存在しない場合に指定する。passive を指定しておくと、インタフェースから OSPFv3 パケットを送信しなくなるので、無駄なトラフィックを抑制したり、受信側で誤動作の原因になるのを防ぐことができる。

LAN インタフェース (type=broadcast であるインタフェース ) の場合には、インタフェースが接続しているリンクへの経路は、ipv6 interface ospf area コマンドを設定していないと他の OSPFv3 ルーターに広告されない。そのため、OSPFv3 を利用しないリンクに接続する LAN インタフェースに対しては、passive を付けたipv6 interface ospf area コマンドを設定しておくことでそのリンクでは OSPFv3 を利用しないまま、そこへの経路を他の OSPFv3 ルーターに広告することができる。

PP インタフェースに対してipv6 pp ospf area コマンドを設定していない場合は、インタフェースが接続するリンクへの経路は外部経路として扱われる。外部経路なので、他の OSPFv3 ルーターに広告するにはipv6 ospf import コマンドの設定が必要である。


・hello-interval/dead-interval について
hello-interval/dead-interval の値は、そのインタフェースから直接通信できるすべての近隣ルーターとの間で同じ値でなくてはならない。これらのパラメータが設定値とは異なる HELLO パケットを受信した場合には、それは無視される。dead-intervalを指定しなかった場合には、hello-intervalの4倍の値が設定される。


・インスタンス ID について
本機のインスタンス ID は常に 0 であり、OSPFv3 パケットを受信する場合には、同じ値を持つパケットのみを受信する。


RTX1200 は Rev.10.01.53 以降で使用可能。
RTX810 は Rev.11.01.21 以降で使用可能。

[適用モデル]

RTX5000, RTX3500, RTX3000, RTX1220, RTX1210, RTX1200, RTX830, RTX810