2.5.1 show コマンドの表示内容から検索パターンに一致する内容だけを抜き出す

[書式]

[設定値及び初期値]

[説明]


show コマンドの表示内容から検索パターンであるpattern に一致する行だけを抜き出して表示する。
-i オプションを指定した時には、pattern 中の英大文字/ 小文字を区別せずに検索する。例えば -i オプションがある時には 'abc' というpattern は 'abc' や 'ABC'、'aBc'、'ABc' などに一致する。一方、-i オプションがなければ、'abc' は 'abc' としか一致しない。
-v オプションを指定した時には、pattern に一致しない行を表示する。
-w オプションを指定した時には、pattern に一致するのは単語だけとなる。例えば、-w オプションがある時には 'IP' というpattern は 'IPv4' や 'IPv6' とは一致しないが、' IP '( 前後に空白がある ) や '[IP]' には一致する。一方、-w オプションが無ければ先に上げた例にはすべて一致する。
pattern は限定された正規表現である。一般的な正規表現では多くの特殊文字を使って多様な検索パターンを構成できるが、ここで実装されているのは以下の特殊文字のみである。

文字 意味 使用例 一致する文字列の例
. 任意の 1 文字に一致する a.b aab、aXb、a-b
? 直前の文字が 0 回または 1 回出現するパターンに一致する b?c ac、abc
* 直前の文字が 0 回以上繰り返すパターンに一致する ab*c ac、abc、abbc、abbbbbbbbc
+ 直前の文字が 1 回以上繰り返すパターンに一致する ab+c abc、abbc、abbbbbbbbc
| 前後の文字のいずれかに一致する ab|cd abd、acd
[ ] [ ] 内の文字のいずれかに一致する a[bc]d abd、acd
[^ ] [ ] 内の文字以外のものに一致する a[^bc]d aad、axd
^ 行の先頭に一致する ^abc abc で始まる行
$ 行の末尾に一致する abc$ abc で終わる行
( ) 文字列などをグループとして扱う (ab|cd) ab、cd
\ 続く特殊文字の効果を打ち消す a\.c a.c


また、grep は一行に繰り返し指定することもできる。更に、less コマンドと同時に使用することもできる。
pattern 中の文字として '\','?',' |' を使用する場合は、それらの文字の前に '\' をもう一つ重ねて入力しなければならない。

コマンド実行時に "Searching ..." と表示され、対象文字列の検索中に Ctrl-C を入力すると表示を中止できる。
例 )
# show command | grep nat
Searching ...
clear nat descriptor dynamic: 動的な NAT 情報を削除します
^C
#

[設定例]

show config | grep ip | grep lan
show config | grep ip | less