[設定値] :
設定値 | 説明 |
---|---|
auto | 速度自動判別 |
1000-fdx | 1000BASE-T 全二重 |
100-fdx | 100BASE-TX 全二重 |
100-hdx | 100BASE-TX 半二重 |
10-fdx | 10BASE-T 全二重 |
10-hdx | 10BASE-T 半二重 |
省略 | 省略時は auto |
設定値 | 説明 |
---|---|
on | オートクロスオーバー機能を有効にする |
off | オートクロスオーバー機能を無効にする |
設定値 | 説明 |
---|---|
秒数 | エージング時間 |
on | MAC アドレスエージング機能を有効にする |
off | MAC アドレスエージング機能を無効にする |
設定値 | 説明 |
---|---|
divide-network | LAN 分割機能を有効にする |
split-into-split_pattern | ポート分離機能を有効にする(基本機能) |
X1,X2,X3,X4(X1..X4は1..4の数字を羅列し末尾に"+"もしくは"-"をつけたもの) | ポート分離機能を有効にする(拡張機能) |
off | LAN 分割機能、ポート分離機能を無効にする |
設定値 | 説明 |
---|---|
on | 速度ダウンシフト機能を有効にする |
off | 速度ダウンシフト機能を無効にする |
指定した LAN インターフェースの速度と動作モードの種類、およびオプション機能について設定する。
スイッチングハブを持つ LAN インターフェースについては、ポート毎に速度と動作モードを指定できる。
"port-based-ks8995m/port-based-option" を設定する場合、コマンド文字列として、"port-based-option" を入力する。
Rev.11.03 系のファームウェアでも "port-based-ks8995m" を入力することはできるが、show config の出力には "port-based-option" と表示される。
○mtu
インターフェースで送受信できる最大データ長を指定する。データ長には MAC ヘッダと FCS は含まれない。また、タグ VLAN 時のタグ長 (4 バイト ) も含まれない。
指定できるデータ長の範囲は LAN インターフェースによって異なる。ジャンボフレームをサポートしていない LAN インターフェースでは、64~1500 の範囲となる。
インターフェースのmtu を設定して、かつ、ip mtu コマンドまたはipv6 mtu コマンドが設定されずデフォルトのままの場合、IPv4 や IPv6 でのmtu としてはインターフェースのmtu が利用される。一方、ip mtu コマンドまたはipv6 mtu コマンドが設定されている場合には、インターフェースのmtu の設定にかかわらず、ip mtu コマンドまたはipv6 mtu コマンドの設定値がmtu として利用される。インターフェースのmtu も含めてすべて設定されていない時には、デフォルト値である 1500 が利用される。
○オートクロスオーバー機能
LAN ケーブルがストレートケーブルかクロスケーブルかを自動的に判定して接続する機能。この機能が有効になっていると、ケーブルのタイプがどのようなものであるかを気にする必要が無くなる。
○MAC アドレスエージング機能
スイッチングハブを持つ LAN インターフェースでのみ利用できる。
スイッチングハブが持つ MAC アドレステーブル内のエントリを、一定時間で消去していく機能。この機能を off にすると、一度スイッチングハブが記憶した MAC アドレスは自動的に消去されないのはもちろん、clear switching-hub macaddress コマンドを実行しても消去されない。エントリが消去されるのは、この機能を on に設定し直した時だけになる。
以下の機種では設定値に秒数を指定することができる。ただし、コマンドの設定値と実際に消去されるまでの時間に誤差が生じる場合がある。
機種 | 設定範囲 |
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FWX120 | 1~3551 |
秒数を指定できる機種でonを入力すると初期値である300に変換される。
機種 | 最大エントリ数 |
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FWX120 | 1024 |
○LAN 分割機能
スイッチングハブを持つ LAN インターフェースでのみ利用できる。
LAN 分割機能には基本機能と拡張機能があります。
基本機能では、スイッチングハブの各ポートが個別の LAN インターフェースとして動作する。各インターフェースにはそれぞれ個別の IP アドレスを付与でき、その間でのルーティグも可能になる。
例えば FWX120 は通常は LAN インターフェースを 2 つ持つルーターだが、LAN 分割機能を使えば LAN インターフェースを 5 個利用できることになる。
拡張機能では、スイッチングハブの各ポートを自由に組み合わせて 1 つの LAN インターフェース (VLAN インターフェース ) とすることができる。
同一の VLAN インターフェースに所属するポート間はスイッチとして動作する。
LAN 分割で使用するインターフェース名は基本機能と拡張機能で異なる。
基本機能における LAN インターフェースのインターフェース名は元の LAN インターフェース名にピリオドとポート番号をつなげることで表される。
ポート番号 | インターフェース名 |
---|---|
1 | lan1.1 |
2 | lan1.2 |
3 | lan1.3 |
4 | lan1.4 |
拡張機能では、LAN インターフェースのインターフェース名として vlan1、vlan2、vlan3・・・(VLAN インターフェース ) を使用する。基本機能とは異なり、VLAN インターフェースは特定のポートと関連付けられてはいない。
vlan port mapping コマンドを用いて、スイッチングハブの各ポートがどの VLAN インターフェースに所属するかを設定することで、分割方法を自由に変更することができる。
機種 | 設定できる VLAN インターフェース |
---|---|
FWX120 | vlan1-vlan4 |
LAN 分割機能を有効にした場合、lan1 インターフェースに対する設定は、lan1.1( 基本機能の場合 ) もしくは vlan1( 拡張機能の場合 ) に引き継がれる。
LAN 分割で使用する LAN インターフェースの MAC アドレスは元の LAN インターフェースの MAC アドレスに一致する。したがって上記の例では、lan1.1-lan1.4 や vlan1-vlan4 の MAC アドレスはすべて lan1 と同一になる。
○ポート分離機能
スイッチングハブを持つ LAN インターフェースでのみ利用できる。
通常は、スイッチングハブの各ポートは他のポートと制限無く通信できるが、ポート分離機能を利用すると、ポート間での通信を制限することができる。
ポート分離機能には基本機能と拡張機能があり、基本機能ではポート間での通信を制限しつつ、ルーターを経由した通信が可能であり、拡張機能では指定ポートからのルーターを経由した通信も制限することができる。
基本機能では、ポートをグループに分離し、グループ内の通信およびルーターとの通信は可能としつつ、他のグループのポートとは通信を制限できる。
LAN 分割機能とは異なり、ポート分離機能によって LAN インターフェースが増減することはない。分離されたポートはすべて同じ LAN インターフェースとして認識され、同一の IP アドレスを持つ。
ポートの分離パターンは、ポート番号の数字の並びで分離する部分に ":" を入れて記述する。例を以下に示す。
split_pattern | ポー | ト | 説明 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | ||
1:234 | ←→ | ←- | -- | -→ | ポート 1 とその他 |
1:2:34 | ←→ | ←→ | ←- | -→ | ポート 1、ポート 2 とその他 |
1:2:3:4 | ←→ | ←→ | ←→ | ←→ | 全ポートを分離 |
同一 LAN インターフェースにおけるプライマリアドレスのネットワークとセカンダリアドレスのネットワーク間の通信はルーターを経由するので、他のグループとの通信も可能である。
拡張機能では、ポート毎に受信したパケットを転送するポートを指定することで、ポート間やルーター自身、ルーターを経由した通信を制限することができる。 具体的には、以下のように設定する。
lan type lan1 port-based-option=X1,X2,X3,X4
Xn(n = 1..4)にはポートnで受信したパケットを転送するポート番号を羅列し、ルーター自身との通信・ルーターを経由した通信を許可する場合は"+"、禁止する場合は"-"を末尾につける。ただし"+"は省略可能である。
"-"を指定した場合、そのポートで受信したパケットはルーティングされなくなる。またそのポートに接続された機器はルーターとの通信ができなくなる。
例えば以下の設定の場合、ポート1から3で受信したパケットはポート4とルーターに転送され、ポート4で受信したパケットはポート1から3に転送されるがルーターには転送されない。つまり、ポート1と4、ポート2と4、ポート3と4の3つのグループに分離された状態となり、ポート1から3はお互いのポートと通信できずポート4とのみ通信可能になる。また、ポート1から3はルーターと通信可能だが、ポート4は通信不可であり受信パケットもルーティングされない。
lan type lan1 port-based-option=4,4,4,123-
○速度ダウンシフト機能
on に設定すると 1000BASE-T で使用できないケーブルを接続された時に、速度を落としてリンクを試みる。
本コマンドの実行後、LAN インターフェースのリセットが自動で行われ、その後に設定が有効となる。
# lan type lan1 100-fdx 1 2
# lan type lan1 100-fdx 1 port-based-option=divide-network
# lan type lan1 port-based-option=split-into-12:34