http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/relnote/Rev.15.02/relnote_15_02_30.html Revision : 15.02.30 Release : Sep. 2023, ヤマハ株式会社 RTX830 Rev.15.02.30 リリースノート ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ファームウェアのリビジョンアップを行う前に必ずお読みください ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・Rev.15.02.03より前のファームウェアからリビジョンアップを行う際には以下の点に ご注意ください Rev.15.02.03では以下の変更をしています。 「RTX830 Rev.15.02.03 リリースノート」より、 http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/relnote/Rev.15.02/relnote_15_02_03.html [1] 本機にアクセスするときのセキュリティーを強化した。 (8) 工場出荷状態の設定にtelnetd host lanコマンドを追加した。 Rev.15.02.03以降のファームウェアを使用して工場出荷状態からプロバイダーを設定 すると、上記のコマンドが設定されているため遠隔からTELNETでログインができなく なります。 遠隔からTELNETでログインをする場合はtelnetd hostコマンドの設定を変更してくだ さい。 ・Rev.15.02.13より前のファームウェアからリビジョンアップを行う際には以下の点に ご注意ください 「DPIを使用したアプリケーション制御機能」に対応したRev.15.02.13以降のファーム ウェアへリビジョンアップすると、Rev.15.02.10、またはそれ以前のファームウェア に対して工場出荷状態でのメモリー使用率が10%程度上昇します。 メモリーの空き容量が十分あることを確認のうえ、リビジョンアップを行うようにし てください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○RTX830 Rev.15.02.29 からの変更点 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■機能追加 [1] フィルター型ルーティングで、IPv6に対応した。 [2] DPIのアプリケーション識別結果を利用した経路の選択で、IPv6に対応した。 [3] FQDNフィルター機能で、IPv6のフィルター型ルーティングに対応した。 [4] IPv6 RAプロキシ機能で、DNSSLオプションに対応した。 ○ルーター広告で配布するDNSSLオプションの定義 [書式] ipv6 nd ra-dnssl DNSSL_ID DOMAIN_NAME [DOMAIN_NAME...] [OPTION=VALUE] no ipv6 nd ra-dnssl DNSSL_ID [...] [設定値及び初期値] ・DNSSL_ID ・[設定値] : DNSSLオプション番号(1..21474836) ・[初期値] : - ・DOMAIN_NAME ・[設定値] : 設定値 説明 DOMAIN_NAME DNSSLオプションで通知するドメイン名 ・[初期値] : - ・OPTION=VALUE : NAME=VALUE の列 ・[設定値] : NAME VALUE 説明 lifetime 秒数、infinity DNSサーバーの有効時間 (0..4294967294 秒) infinity はDNSサーバーを無期限 で使用できることを示す。 ・[初期値] : ・lifetime = ipv6 interface rtadv sendコマンドのルーター広告を送 信する最大間隔(max-rtr-adv-interval)の3倍 [説明] ルーター広告で配布するDNSSLオプションを定義する。実際に広告するためには、 ipv6 interface rtadv send コマンドの dnsslオプションの設定が必要である。 DOMAIN_NAME は最大3つまで指定可能。 ○ルーター広告の送信の制御 [書式] ipv6 INTERFACE rtadv send PREFIX_ID [PREFIX_ID...] [OPTION=VALUE...] ipv6 pp rtadv send PREFIX_ID [PREFIX_ID...] [OPTION=VALUE...] no ipv6 INTERACE rtadv send [...] no ipv6 pp rtadv send [...] [設定値及び初期値] ・INTERFACE ・[設定値] : LAN インターフェース名 ・[初期値] : - ・PREFIX_ID ・[設定値] : プレフィックス番号 ・[初期値] : - ・OPTION=VALUE : NAME=VALUE の列 ・[設定値] : NAME VALUE 説明 m_flag on、off managed address configuration フラグ。ルーター広告に よる自動設定とは別に、 DHCP6に代表されるルーター 広告以外の手段によるア ドレス自動設定をホスト に許可させるか否かの設定。 o_flag on、off other stateful configuration フラグ。ルーター広告以 外の手段によりIPv6アド レス以外のオプション情 報をホストに自動的に取 得させるか否かの設定。 max-rtr-adv-interval 秒数 ルーター広告を送信する 最大間隔 (4-1,800 秒 ) min-rtr-adv-interval 秒数 ルーター広告を送信する 最小間隔 (3-1,350 秒 ) adv-default-lifetime 秒数 ルーター広告によって設 定される端末のデフォル ト経路の有効時間(0-9,000 秒 ) adv-reachable-time ミリ秒数 ルーター広告を受信した 端末が、ノード間で確認 した到達性の有効時間 (0-3,600,000 ミリ秒 ) adv-retrans-time ミリ秒数 ルーター広告を再送する 間隔(0-4,294,967,295 ミ リ秒 ) adv-cur-hop-limit ホップ数 ルーター広告の限界ホッ プ数(0-255) mtu auto、 ルーター広告に MTU オプ off、 ションを含めるか否かと、 バイト数 含める場合の値の設定。 autoの場合はインターフェ ースのMTUを採用する。 rdnss rdnss、 ルーター広告にRDNSSオプ off、 ションを含めるか否かと、 dhcpv6、 含める場合の値の設定。 RDNSSオプション番号 rdnssの場合はRAのRDNSS オプションで割り当てら れたサーバー群を通知す る。 dnssl dnssl、 ルーター広告に DNSSL オ off、 プシションを含めるか否 DNSSLオプション番号 かと、含める場合の値の 設定。dnsslの場合はRAの DNSSLオプションで割り当 てられたサーバー群を通 知する。 ★ ・[初期値] : ・m_flag = off ・o_flag = off ・max-rtr-adv-interval = 600 ・min-rtr-adv-interval = 200 ・adv-default-lifetime = 1800 ・adv-reachable-time = 0 ・adv-retrans-time = 0 ・adv-cur-hop-limit = 64 ・mtu = auto ・rdnss = rdnss ・dnssl = dnssl ★ [説明] インターフェースごとにルーター広告の送信を制御する。送信されるプレフィッ クスとして、ipv6 prefix コマンドで設定されたものが用いられる。 また、オプションとして m_flag および o_flag を利用して、管理するホストが ルーター広告以外の自動設定情報をどのように解釈するかを設定することができ る。 オプションでは、送信するルーター広告の送信間隔や、ルーター広告に含まれる 情報の設定を行うこともできる。 [5] Web GUIのLANマップで、通知に表示された機器のMACアドレスをクリックすると、接 続機器ビューで当該機器の検索が実行されるようにした。 [6] LANマップで、スイッチのゼロコンフィグ機能に対応した。 これに伴い、switch control config-auto-set useコマンドを追加した。 ○スイッチのゼロコンフィグ機能を使用するか否かの設定 [書式] switch control config-auto-set use USE no switch control config-auto-set use [USE] [設定値及び初期値] ・USE [設定値] : on : 使用する off: 使用しない [初期値] : off [説明] スイッチのゼロコンフィグ機能を使用するか否かを設定する。 スイッチのゼロコンフィグ機能が有効かつ、L2MSエージェントのヤマハスイッチ の設定(コンフィグ)が保存されている場合、工場出荷状態のL2MSエージェント がネットワークに接続されたときに、保存されている設定(コンフィグ)を自動 で設定する。 [7] LANマップで、複数のL2MSマネージャーが検出されたとき、警告を表示するようにし た。 [8] LANマップで、SWX2200/2100/2110シリーズのファームウェアを更新するとき、PCに 保存されたファイルを使用できるようにした。 [9] L2MSで、以下の機種に対応した。 - SWX2220-18NT - SWX2220-26NT - SWX2220P-18NT - SWX2220P-26NT - WLX322 - WLX323 ■仕様変更 [1] LANマップで使用するOUIファイルの情報を更新した。 2023年上期からヤマハが使用するOUIが追加になります。詳細は以下のドキュメント をご確認ください。 http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/TOPIC/macaddress.html [2] FS040Uで、使用するLTEバンドをチューニングした。 [3] Web GUIのかんたん設定の[プロバイダー接続]および詳細設定の[プロバイダー接続] で、接続種別にIPv6 IPoE接続を選択したとき、以下のIPv4 over IPv6トンネルを設 定できるようにした。 - v6 コネクト - IPv4 over IPv6 接続 (DS-Lite) [4] Web GUIの以下のページで、機器のIPアドレスを表示するようにした。 - LANマップの[機能一覧]-[エージェント一覧] - LANマップの[一覧マップ]のマネージャー機器 [5] Web GUIのかんたん設定と詳細設定の[プロバイダー接続]で、クロスパス (Xpass) 固定IP1契約の入力項目の名称を以下のように変更した。 - 変更前 - IPv6 アドレス - IPv4 アドレス - 変更後 - 固定 IP トンネル終端装置の IPv6 アドレス - 固定 IPv4 アドレス [6] LANマップの以下の機能で、LAN分割インターフェースに割り当てられているポート が1つの場合の経路表記を「vlanN」から「vlanN:M」の形式に変更した。 - Web GUIのLANマップ - マップページ - マルチプルVLANページ - 機器一覧ページ - 一覧マップページ - LANマップの通知 - LANマップのメール通知 - LANマップのSYSLOG - show lan-mapコマンド [7] Web GUIのダッシュボードのUTXセキュリティーガジェットで、UTXからのセキュリティー レポートの取得に失敗し、「UTXからレポートを取得できませんでした。」というエ ラーが表示される可能性を排除した。 [8] Web GUIのかんたん設定の[アプリケーション制御]で、「フィルターと経路の設定」 から設定するアプリケーションに、以下のアプリケーションを追加した。 - 動画&音楽配信:Twitch - SNS:Discord、Telegram また、以下のアプリケーションを削除した。 - 動画&音楽配信:GYAO [9] Web GUIの全般の[はじめに]のヘルプページで、「JavaScriptの設定」の記載内容を 変更した。 ■バグ修正 [1] L2TP/IPsec接続で、大量のクライアントを一斉に接続するとリブートすることがあ るバグを修正した。 [2] リモートアクセスVPN(IKEv2)で、IKEv2クライアントからリモートアクセスVPN接続 を行うとメモリーリークが発生するバグを修正した。 [3] ipsec transportコマンドを上書き設定するとメモリーリークが発生するバグを修正 した。 [4] YNOエージェント機能で、ゼロコンフィグ実行後にCONFIGの保存先が外部メモリーか ら内蔵メモリーに変更されないバグを修正した。 Rev.15.02.29以降で発生する。 [5] SNMPで、ifTable以下のMIB変数でルーター配下のヤマハスイッチのインターフェー ス情報を取得できないことがあるバグを修正した。 [6] SNNPで、ifTable以下のMIB変数を取得したとき、PPインターフェースのクラス情報 が取得できないバグを修正した。 Rev.15.02.21以降で発生する。 [7] SNNPで、VPN拡張ライセンスがインポートされていないとき、yrIfClassTableのMIB 変数を取得すると、使用できないインターフェースの情報が取得できてしまうバグ を修正した。 [8] BGPで、IBGP経路広告に含まれるMEDの情報がshow status bgp neighbor advertised-routes コマンドで表示されないバグを修正した。 [9] 以下のデータ通信端末で、接続できなくなることがあるバグを修正した。 - UX302NC Ver.1.0.8以降 - UX302NC-R [10] ip routeコマンドで、フィルター型ルーティングの設定をしたとき、不適切なエラー メッセージが表示されることがあるバグを修正した。 [11] IKEv2で、パケットのロスや遅延が発生しているとき、受信したIKEメッセージが認 証エラーになることがあるバグを修正した。 [12] IPsec IKEv1メインモードで、トンネルアップした約30秒後にトンネルダウンする ことがあるバグを修正した。 [13] フィルター型ルーティングまたはパケット転送フィルターを使用しているときに発 生する以下のバグを修正した。 - ルーターからhttp revision-up goコマンドなどを実行すると通信できないこと がある - Luaスクリプトを使用してHTTPで通信できないことがある - YNOでHTTPSプロキシサーバーを使用していると通信できないことがある - RADIUS認証に失敗することがある - SNMPトラップのパケットにルーターのエージェントアドレスが設定されないこと がある [14] ip routeコマンドで、FILTERパラメーターとDPIパラメーターの両方が設定されて いるとき、show ip routeコマンドの実行結果が正しく表示されないバグを修正し た。 [15] L2TPv3で、拠点間接続にIPv6アドレスを使用したとき、WAN側のパケットをIPv4の パケットとしてカウントしてしまうバグを修正した。 [16] QoSで、以下のバグを修正した。 - show status qosコマンドのクラスごとの使用帯域とピーク値が、実際の値より 大きく表示されることがある。 - Dynamic Class Control(DCC)機能で、設定した閾値を下回る帯域で通信してい るホストが、DCCによりフロー制御されることがある。 [17] ブリッジインターフェース、LOOPBACKインターフェース、NULLインターフェースに 適用されたIPフィルターが動作しないことがあるバグを修正した。 [18] PPPoEパススルー機能で、bridge memberコマンドが設定されているとき、パススルー されるパケットがファストパスで処理されないバグを修正した。 [19] Web GUIのLANマップの[エージェントの管理]ダイアログで、以下の条件をすべて満 たすとき、スイッチの指定方法を経路指定に変更できないバグを修正した。 - LAN分割機能を使用している - LAN分割インターフェースにエージェントとしてスイッチを接続している - LAN分割インターフェースに割り当てられているポートが1つである [20] Web GUIのLANマップのスナップショット機能で、VLANインターフェースに端末を直 接接続した構成でスナップショットを保存したとき、警告が表示されるバグを修正 した。 [21] Web GUIのかんたん設定で、以下のボタンの文字列が見切れて表示されることがあ るバグを修正した。 - [基本設定] - [日付と時刻] - [管理パスワード] - [LANアドレス] - [VPN] - [拠点間接続] - [リモートアクセス] - [クラウド接続] [22] LANマップで、SWX2220/SWX2221PのコンボポートのマルチプルVLANの設定が、設定 ダイアログに正しく表示されないバグを修正した。 [23] Web GUIのLANマップで、スナップショットが有効の状態で消失状態のSWX2210シリー ズ、SWX2220シリーズのアイコンをクリックすると、ブラウザーの表示が情報取得中 表示から変わらなくなるバグを修正した。 [24] Web GUIのLANマップの[タグVLAN]で、iPad Safariでのアクセス時に、VLANの参加 ポートを選択した状態でL2MSエージェントのポートをタップすると、ツールチップ が表示されるバグを修正した。 [25] L2MS機能で、エージェントがマネージャーに管理、および解放されるときに出力さ れるログの誤記を修正した。 [26] Web GUIのLANマップの以下のページで、スタックに対応したヤマハスイッチ配下の エージェントのVLAN IDが表示されないバグを修正した。 - マップページ - マルチプルVLANページ - 一覧マップページ [27] Web GUIのダッシュボードの[Live]と[History]のトラフィック情報(TUNNEL)ガジェッ トで、以下の設定をしているとき、インターフェースの選択画面にインターフェー スが表示されないバグを修正した。 - MAP-Eトンネル - IPIPトンネル Rev.15.02.29以降で発生する。 [28] Web GUIのLANマップで、L2MSの動作モードをエージェントに設定したとき、ログに 不正なコマンド名が表示されるバグを修正した。 [29] Web GUIの以下のページで、[DHCP、または固定IPアドレスによる接続]のプロバイ ダー接続を削除したとき、saveコマンドが2回実行されるバグを修正した。 - かんたん設定の[プロバイダー接続] - 詳細設定の[プロバイダー接続] [30] Web GUIのLANマップで、スタックが有効なL2MSエージェントのフロントパネルのレ イアウトが崩れるバグを修正した。 Rev.15.02.29以降で発生する。 [31] Web GUIのLANマップの一覧マップ画面で、印刷画面の表示が崩れることがあるバグ を修正した。 [32] Web GUIのヘルプページで、誤記を修正した。 [33] コマンドヘルプの誤記を修正した。 -------------------------------------------------------------------------------- ■更新履歴 Sep. 2023, Rev.15.02.30 リリース Sep. 2023, 仕様変更[5] 文面修正 Apr. 2024, 機能追加[9] 追加 以上