ftp://ftp.rtpro.yamaha.co.jp/pub/rt/relnote/Rev.06.00/relnote_06_00_25.txt Revision : 06.00.25 Release : January 2001, ヤマハ株式会社 RT300i Rev.6.00.25 リリースノート ========================================================================== ○ Rev.6.00.22からの変更点 ========================================================================== ■機能追加 [1] SNMPで、IPCPにより得られたIPアドレスをPPインタフェースのアドレスと して表示することを強制する機能を追加した。 [入力形式] snmp display ipcp force SW [パラメータ] SW ... on IPCPにより付与されたIPアドレスをPPインタフェースの アドレスとして必ず表示する ... off IPCPにより付与されたIPアドレスはPPインタフェースの アドレスとして必ずしも表示されない [説明] NATを用いない場合や、NATの外側アドレスとして固定のIPアドレスを 指定されている時には、IPCPで得られたIPアドレスはそのままPPイン タフェースのアドレスとして使われる。この場合、SNMPでは通常のイ ンタフェースのIPアドレスを調べる手順でIPCPとしてどのようなアド レスが得られたのか調べることができる。 しかし、NATの外側アドレスとして'ipcp'と指定している場合には、 IPCPで得られたIPアドレスはNATの外側アドレスとして使用され、イ ンタフェースには付与されない。そのため、SNMPでインタフェースの IPアドレスを調べても、IPCPでどのようなアドレスが得られたのかを 知ることができない。 このコマンドを'on'に設定しておくと、IPCPで得られたIPアドレスが NATの外側アドレスとして使用される場合でも、SNMPではそのアドレ スをインタフェースのアドレスとして表示する。アドレスが実際にイ ンタフェースに付与されるわけではないので、始点IPアドレスとして そのIPアドレスが利用されるといったことはない。 [デフォルト] off ■仕様変更 [1] CHAPのACK/NAKパケットに付けられるメッセージ文字列を変更した。 変更前: ACK = "Welcome to RT100i." NAK = "I don't like you. Go 'way." 変更後: ACK = "Authentication succeeded." NAK = "Authentication failed." [2] ブロードキャスト宛のICMPパケットを受信しないようにした。 [3] MPで複数の回線にパケットを投げる順番を決定する時に、従来は回線速度 を64kbit/sで割った数だけパケットを投げては次の回線に移るという動作 をしていたが、それぞれの回線でパケットを投げる数を比率は変えないま ま減らすようにした。これにより、例えばPRI 1.5M専用線を2本MPしてい る場合は、従来であればpri1に24個パケットを投げた後にpri2に24個パケッ トを投げるという動作だったのが、pri1に1個投げたら次はpri2に1個とい う形になる。 [4] show status ppコマンドの表示を変更し、以下の情報を表示できるように した。 ・受信: パケットを破棄した数とその理由。従来、エラーで破棄したもの は表示していたが、受信キューあふれによるものも表示できるよ うにした ・送信: 送信キュー長とキューあふれによりパケットを破棄した数 [5] 従来はanonymousでのMPを着信するには、相手に対して以下の条件が必要だった。 (1) 発ISDN番号が同じである、もしくは、 (2) 発ISDN番号が存在せず、かつ、PPP/LCPのEDオプションが一致する このような条件の場合、RT300iやRT140のように複数のBRIを持つ機種で、 例えばBRIを2つ使って4MPを組もうとした時、発呼側の2本のISDN回線では、 代表を組んで同じ発ISDN番号を通知できるようにするか、あるいは契約で 発ISDN 番号を通知しないようにする必要があった。今回、(2)の条件を次 のように変更することで、回線に必要な条件を緩和した。 (2') PPP/LCPのEDオプションが一致する ■バグ修正 [1] MMIの修正 - dhcp scope、dhcp scope bind、dhcp scope optionコマンドでスコープ 番号の値として大きな値を指定した時のエラーメッセージ - dhcp scope bindコマンドでtext指定した場合に、show configで表示が 消えることがある - syslogなどで、anonymousのMP表示がうまくいかないことがある - console charactorの設定がasciiでないときにtelnetコマンドを実行す ると接続の開始を示すメッセージが正しく表示されない - ip filterコマンドでポート番号が正しく設定できない Rev.6.00.18でエンバグ [2] show status ospf neighborコマンドで、DOWNしている近隣ルータのDead Timeの表示がおかしいのを修正した。 [3] RIPを使う設定で、RIPを受信しているにも関わらず経路のTTLが更新され ないことがあるのを修正した。 [4] YBA-8BRI-STをスロットに装着した状態で、メインモジュールのLANインタ フェース(LAN1)で大量のパケットを受信しようとすると、リブートするこ とがあるのを修正した。 [5] DHCPリレー機能でDHCPクライアントにIPアドレスを割り当てるとき、割り 当てようとしているIPアドレスに対するARPエントリがすでに存在すると それを上書きすることができず、DHCPサーバからクライアントへのパケッ トを中継することができないのを修正した。 [6] 優先制御、帯域制御、フィルタ型ルーティング、FR輻輳制御が正しく動作 しないのを修正した。Rev.6.00.18でエンバグ。 [7] RT300iでPRI 1.5M専用線を2本MPしている時に、ショートパケットばかり で3Mbit/s近くのトラフィックを受信しようとすると、パケットの転送処 理がほとんど止まってしまうことがあるのを修正した。 [8] NATディスクリプタが設定されているインタフェースでTCP、UDP、ICMP以 外のフラグメントパケットを受信し、このパケットを処理するNATディス クリプタテーブルが存在しないときに、このパケットを破棄してしまうバ グを修正した。 [9] ip filter directed-broadcast onと設定してもDirected broadcastパケッ トが中継されないバグを修正した。 [10] clear ip dynamic routingコマンドなどでまとめて経路を消す時に、RIP 広告が重複して送信されるのを修正した。 [11] 大量の経路がまとめて追加/削除される時に、内部リソースが不足してそ の後の動作が不安定になるのを修正した。 [12] OSPFを使わない設定の時に、経路情報に変化が生じるとメモリリークを 起こし、メモリの使用率がだんだん上がっていくというバグを修正した。 [13] RIPがnumberedなFRインタフェースに出力するパケットは、出力インタフェー ス及び出力DLCIが特定されたディレクティッドブロードキャストパケット になるが、それが同じPPに属するすべてのDLCIに重複して送信されるバグ を修正した。 [14] unnumberdなPPインタフェースにRIPをブロードキャストで送出する時に、 0.0.0.0宛になってしまうのを255.255.255.255宛になるよう修正した。